第12話 心の殺人 Power
脚本/Julie Hebert
監督/Julie Hebert
【ストーリー】
「性犯罪被害者20万780人、未通報84%、6人に1人、2分半に1件」
クラブから出てきた女性・リナは駐車場に行くとほろ酔い気分で
車を駐車場から出す。すると暫くして覆面パトカーのサイレンに
よってて止められる。リナは突然ラップ・ゴッホ・・護身術・・
何かされる前にこっちから倒す・・モンティ・パイソンだとして
色々と警察官にジョークを飛ばす。免許証と登録証を見せてと
いわれると、ワインは飲んだけど違反はしていないという。止める
理由は何かと尋ねると一方通行を逆送していたという。降りてくだ
さいといわれるとリナは逮捕は困るという。
チャーリーはアミタと共に理論を思いつき作成していた。
名前はどうするか。チャーリーは「組み合わせマトリクス理論」に
しようかというとアミタはありきたりだとして「無限次元マトリクス
理論」が良いなと語る。今度これを一緒に講義でやらないかと
語ると、アミタは夕方4時まで授業で6時までは研究室にいなきゃ
いけないので食事をしながら話そうと語る。アミタはお願いがある
として現在アパートがシロアリ駆除をするので、チャーリーの家に
泊めて欲しいというもの。良い実験になるよというチャーリー。
お父さんと三人で暮らせるか試しなのか?というと、やっぱりホテル
にするという。2人のこれからのアルゴリズムを考えるにはシミュレー
ションしてデータを集めないといけないという。アミタは私たちだけ
でホテルに泊まるという手もあると語る。
メーガンとドンとコルビーに対して朝から事件だという。ロス市警
の警察にレイプされたという女性から匿名の告発メールが来た
という。コピーショップからの端末だったので送信者の名前は分かった
という。リナ・ヴァイニング。コルビーに市警に連絡を取ってと
語ると、ドンは自分たちには調査する権限があると語る。
ミーガンはリナの自宅へと尋ねる。
告発したいなら協力して欲しいというものだった。匿名でメールしたの
になんで分かるのかという彼女。話して欲しいというと語ると、
メールにも書いたという。覆面パトカー、白人30代後半の警察官で
髪の毛はブラウン、紺の制服を着ていたこと。飲酒運転で私を止めた
後、ウチまで送ると言ったという。フラついているからと言って玄関に
までついて来て、気がついたら裸で床に倒れていた丸一日が経っていた
という。何か薬を使ったんだとして車の中で水をくれた後は殆ど
記憶が無いという。記憶が無いのに何故レイプだと分かるのかという
ミーガンに体に乾いた精液がついてたからで傷跡だってあったと。
病院には行ったのかと問うがそれを否定し一時間シャワーを浴びて汚れを
落としたという。事件の被害者になんかなりたくないと。アイツを
止めて欲しいだけで、警察に知らせたら本人にバレると。ウチを
知られているのだから・・。ミーガンは病院で検査を受けてというと
指紋やDNAも調べるという。匿名のままで良いとし、鑑識を連れて来る
ので部屋も調べるという。しかし彼女はそこら中消毒して服、シーツ
は燃やしたという。家ごと灰にしたいというと、ミーガンは証拠が
無いなんて・・と嘆く。被害者を捜せば良いのではないかとし、
アイツは決して初めてではないという。きっとまたやるはずだと。
ドンはコルビーに頼みがあると語る。
ロス市警から内部調査の警察官があるとし、専門家で、警察の不祥事
を調べに来ること。ニセ警官かも知れないというコルビーは彼女は
相当酔っていたそうだという。支局長はマスコミを気にしているので
協力して素早く片付けたい事を語る。
リナには犯罪歴はなく、ニセ警察の可能性を考えて仮装用のコスチュー
ムや制服の店を調べさせているという。
ロス市警はその日復命パトカーが出ていなかったとのこと。
人相からしぼり込んだら9千人中、可能性は551人になったと。
するとそこにアイビー・カーク捜査官がやってくるとマジメな551人だ
と語る。レイプするやつは許せないというがまだ信じては居ないと
いうアイビー。長く性犯罪を担当したが、レイプされたと嘘をつく
女性は多いし、人生に不満でレイプする男性も多いという。事実なら
マジメな警察を疑う前にオチこぼれを調べるべきとのこと。警察学校に
入ったが退学になったヤツとか・・
ミーガンがやってくるとアイビーのことを紹介する。
■概要
・女性がバーの帰り道に警察の制服を着たものに止められ、自宅まで
送るという名目の中、女性は水の中に薬を入れられて眠らされ、レイプ
される。
・匿名で通報するも、すぐに通報者を特定。その人物はリナ・ヴァイニ
ング。ミーガンは本当にレイプされたかどうかを確かめる為に本人
に遭いに行く。リナは匿名だからこそ通報したのであり、自宅を
知られているので告発するのは断る。しかし病院にいくことには了承
する。血液検査の結果、フルニトラゼパムが検出される。
・一方ロス市警では元性犯罪の捜査を担当し、現在内部調査の仕事を
しているアイビー・カークが派遣されてくる。なかなかレイプか
どうかの見極めに関して、実際に有った事件としての視線を持って
もらえず、警察官以外の人物ではないかとする。
・リナの証言から覆面パトカーはライトを積んでいたがその色は青
だったこと。ロス市警は赤い色のライトを使用しているので消防士
ではないかと疑う。
・警察官の中でも善良な人を捜すのではなく、寧ろ警察学校をオチこ
ぼれた人物など問題児を捜そうと言うことになる。
■感想
2分半に1件のレイプ事件が発生しているという辺りが実に怖い所
があるな。これは世界でのことなのか、それともアメリカ国内だけ
のことなのか。世界中だともっと酷いことが有りそうだけどね。
今回は奇抜な事件ではなく、捜査としては比較的スタンダードな
形の事件だった。ただミーガンがレイプ事件に関しては、過去に
苦々しい経験が有り、ルームメイトがその被害に有ったというのに
見捨てる形でいたことに、罪悪感を持っていた。
ミーガンとしてはその時のことが頭から離れず、犯人を見たら
感情的態度で対処するのではないかという思いが有る中で、最後に
容疑者を追いつめた彼女は犯人に銃を向けるというシチュエーション
を用意した。
犯人の警察官・クリアリー役を演じたのは「Glee / グリー」での
ウィル・シュースター先生役のMatthew Morrison。
散々スー先生にチリチリパーマをいじられまくっていた良い先生役
だった。
■捜査
初動捜査が難しいとか、レイプ事件は立件が難しいとか言われるよね。
冒頭の被害の女性も、体には精液が付着していたのに洗い流して
しまっていたり、服やシーツも処分してしまっていたりする。
ただ市民を守る為に警察官がこのようなことをしている現状を見ると
本当にどうしようもない。
しかも彼はその責任をロス市警に押しつけようとしていたけれど、
実際には人口6万人のコリーナ市の警察官だった。
ロスのダウンタウンから25kmの場所で、ロス市警の制服に似ている。
素人にはまず見分けはつかないだろうけど、被害者の目撃証言に
於いて、容疑者の着ている制服が違うし腕のワッペンがないということ
で別人だということが分かる。
しかしこれだけ証拠が有っても捕まらないということは、相当相手
は自分が警察官で圧力をかけられる立場の人間で、被害者を操れる
という自信が有ったのだろうか?
■チャーリー先生
・集合のベン図
まだ容疑者が分からない時に、チャーリーは人種と暴行歴がある容疑者
の集合を重ねて容疑者をしぼり込む方法論としてベン図を利用。
ただベン図は宗教的シンボルでも有りヴェシカパイシスと呼ばれている
こともラリーは語る。天と地の交わりの象徴。
ミーガンがそんな二人の元を尋ねた際には幾何学の授業で習ったと
していたけど、チャーリーはミーガンが習った時に比べると次元が増えて
複雑になっていることを語っていた。
・症候群サーベイランス/集合分析
ある特定の薬の処方が増えれば伝染病の集団発生を疑うという発想
から来ているもので、レイプに関する事象を追跡することで見えてくる
ものがあるという。救急外来、緊急避妊薬、ホットラインの電話。
それに集合分析を取り入れることで、エリアの特定、時間帯などを
考えれば、特定のエリアで被害が増えていたり、使用されている薬
などの傾向が見つかるハズだという。
・セクシャルネットワークモデル
被害者に特定するのは何らかの性病にかかっていることが判明。
全く新しい書類の淋病に観戦していて、キノロン耐性りん菌だと
いう。普通の抗生物質では効かない為に、コリーナ市でどういう
経路でそれらが広がったのかを元をたどる為に使われた乃ロンだった。
■その他
・ラリーはアミタを助手に誘う
ラリーはヒッグス粒子探索チームの誘いを受けたが計算を担当してく
れる相棒が欲しいという。何百万の膨大な素粒子の崩壊を観察して
謎を解いて解読する。ロゼッタストーンみたいに・・と。
アミタは協力したいがチャーリーが何というのかでちょっと心配して
いる一面が有った。
■使用された曲
・Baby Fratelli by The Fratellis
・Nobody Wants To by Crowded House
■出演者
ドン・エップス (Rob Morrow) FBI捜査官
チャーリー・エプッス (David Krumholtz) 数学者
アラン・エップス (Judd Hirsch) 父
デビッド・シンクレア (Alimi Ballard) FBI捜査官
ラリー・フラインハート (Peter MacNicol) 物理学者
アミタ・ラマヌジャン (Navi Rawat) 学生
メーガン・リーブス (Diane Farr) FBI捜査官
コルビー・グレンジャー (Dylan Bruno) FBI捜査官
アイビー・カーク (Aunjanue Ellis) ロス市警・内部調査局
ブレイン・クリアリー (Matthew Morrison) コリーナ市警
ジョージー・ビッグス (Jenna Gavigan) 2人目の被害者、20歳
ジョン・ビッグス (Martin Kildare) ジョージーの父
マーサ・ビッグス (Deborah Strang) ジョージーの母
カレン・グリティシス (Julie Dretzin) レイプ被害者の会
ビル・マラード (Cornell Womack) 捜査官、病気持ち
ロベーア (William Langan) コリーナ市警・チーフ
リナ・ヴァイニング (Andrea Anders) 1人目の被害者
マルコム・トゥッチ (Michael Eric Strickland) 元消防団、不名誉除隊
アーノルド・オーウェンズ (Robert Dolan) 捜査官、陽性
クリス・バトラー (Rob G. Kahn) 捜査官、食事に行っていたと・・
ロナルド・カーノフスキー (Bill Tangradi) 捜査官
ポリー・ターナジ (Nicole Dalton) クリアリーが送る最中に・・
— (Tomm Voss) FBI捜査官
バージニア・マラード
オキ・チガワ
リチャード・ウォン