第6話 イカロスの翼 Icarus
脚本/Peter Noah 監督/Julie Anne Robinson
【ストーリー】
— 回想 —
マヤはオリヴィアを呼ぶとそろそろ行くけどロンドン/ヒースロー空港
に着いたら電話するという。2日ほどで戻るのとし、冷凍庫にはキャセ
ロールが入っていると言って出て行く。
— 現在 —
オリビアはオフィスで、ジェイクとハックから過去、レミントン作戦の
有った日と同じ時に、民間機墜落事故が発生しているが、その時の”事実”
を聞かされて固まっていた。ジェイクはアレって大丈夫なのかと問うと
ハックはそっとしておくよう告げる。アビーは何が有ったのかと尋ねる。
ハリソンはチャンスが有ったら伝えてくれとし、マーカス陣営と
仕事をするかファーストレディーのオフィスがジリジリしているのだと
いう。どちらか早く選ばないとどちらも失ってしまうという。アビーは
折角金欠から解放されたのよとしてオリビアの回復を望む。
ジェイクはオリビアに対してどこに行くのかと問う。
旅客機を撃墜したのを隠す為にフィッツの軍歴がねつ造されていたこと。
その飛行機に母が搭乗していたなんて突拍子もないこと。その事実の
答えを知るのはこの世で2人だとし、一人は父だが彼に聞いたらハック
やジェイク、下手すれば私も殺されるので、もう一人の相手の大統領に
ホワイトハウスで直接話を聞いてくるという。
ダニエルとサリーは選挙参謀のレオと面会していた。
ダニエルはレオにフットボールは好きかと尋ねると、彼は血が飛び散る
ボクシングの方が好みだという。てっぺんを取るのが楽しみだという
ダニエル。サリーと二人になったレオはダニエル・ダグラスって面白い
名前だと語る。彼が戦力になるか足手まといになるか知りたいという
レオ。サリーは両方だとし、最高に盛り上げることもあればたまに
自らの首を絞めるのだという。まず第一に辞職前に必要なのは有権者
作りだという。宗教右派を水面下で取り込むこと。ケーブルTVのニュース
に大統領の下半身問題に怒りを感じている牧師を出演させて厳しい批判
をさせるのだという。サイラスはあなたに宥め役を頼んでくるハズで、
私は大教会巡りをして怒りを静める振りをして支持を取り付けていくの
だという。
メリーはオリビアが来たとして喜ぶ。
断るならわざわざ来るハズもないこと。しかしサイラスはこれは奇っ怪
というよりも異常で異次元だという。悲惨なギリシャの神話で翼のある
馬・・ではなく、太陽に翼を焼かれるイカロス/ギリシャ神話を地で
行くものだという。翼のある愛人が太陽に急接近しているというサイラス。
オリビアはメリーとサイラスにフィッツと二人で話をさせてくれと頼む。
フィッツはオリビアに来てくれるとは思わなかったと告げ、嬉しい驚き
だと語る。君とボクの一からやり直しの時だというと、彼女はいきなり
本題に入る。レミントン作戦に参加していたのか。航空支援をその時に
やっていたのか。それとも別の任務で余所にいたのか。ジェイクに
言われて聞きに来たのかというフィッツは「何の話か分からない」と
語る。オリビアは詳細を聞きたいのではないこと。国の安全保障を
脅かせとは言わないから答えてという。軍歴を詐称したのか。
ディファイアンスの君みたいに?と話題を反らす。フィッツは身の回りの
ことなら何でも答えるし、君には何でもさらけ出すがレミントン作戦
のことを聞かれたら、僕個人のことではなくアメリカ軍最高司令官と
して答えなければならないとし、自由世界のリーダーとしての答えはこれ
だとして、「レモントン作戦は我が軍最高の機密であるが故に存在を
認めることは出来ない」という。あなたとは働けないというオリビアは
出て行く。
メリーはあのアバズレを後は落とすだけだって状態にして差し出したとし
プライドをかなぐり捨てたのに何をしているのかとフィッツに激怒。
しかし終わったことだというフィッツ。勝ちたければ他の選択肢はない
というメリー。オリビアはレミントン作戦のことを知っていると
し何もかもだとサイラスに語る。
クインは射撃訓練場にいき一人で訓練するが全く的に当たらなかった。
事務所にいくクインはハックから遅いぞと言われる。渋滞だったという
と渋滞ナビを使えば良いと言われ、そっちはマナーナビを使ったらどうか
と皮肉られる。
アビーはハックにオリビアは何処かと問うと、マーカスにするそうだと
語る。
アビーたちはオリビアのオフィスにいくと、本気でマーカム陣営を
選ぶのかと問う。アビーは個人的に思想的にもバリバリ民主党シンパ
なので嬉しいけど驚いていると語る。ハリソンもホワイトハウスに戻れ
るチャンスだとするが、オリビアは歴史を作るチャンスであり、世界を
変えられると語る。ジョセフィーンは逸材だとしウチと組めばアメリカ
初の女性大統領になれること。正義の白い帽子をみんなで後押ししよう
と語る。
■概要
・オリビアはフィッツ陣営のメリーと、民主党の下院議員のジョセフィ
ーン・マーカスの双方から選挙参謀の仕事の依頼を受けるが、タイミング
悪くオリビアは、フィッツが関わっていたであろうレミントン作戦
に於ける旅客機墜落の事実を耳にする。その飛行機にはなんと
オリビアの母が搭乗していた。
・その事実を知るのはローワンとフィッツだけだろうということで、
オリビアはホワイトハウスに出向く。
メリーはオリビアが来たのは承諾してくれるからできないかと考える
が、フィッツに対して、レミントン作戦に参加したかどうかのことを
尋ねる為だった。しかしフィッツとしてはアメリカの軍最高司令官と
して機密故に話すことは出来ないと語る。
・その結果オリビアはマーカス下院議員を大統領にすべく、彼女の
仕事を受けて、まずはレストン知事を蹴落とすために行動を起こす。
・しかしその為にはまずはオリビアに必要なのは、ジョセフィーン
の意識改革に有った。
■感想
いくつもの流れが散見しているけど、どの流れも興味深いかな。
ただ相変わらずどの人物にも感情移入する人が居ない。
フィッツは髪型見るだけで腹立つくらいに嫌悪感を持ち始めている
し、オリビアが取りあえず一番感情移入しやすいだろうか。
ただオリビアが現在やろうとしている民主党の下院議員の一人の女性
を大統領まで上り詰めさせるには少々無理がないかな。
フィッツ政権に対立出来るとしたならば、メリーとかサリーだけど、
どっちも知名度こそ高いがやはり良い選挙参謀には恵まれていない
感じがするし、メリー自身立ち上がりそうなタイミングを失って
いるので今更出馬すると言われても、ちょっと遅いかなという感じ。
■チーム・オリビア
取りあえずオリビアが味方するジョセフィーンは、民主党政権で
大統領予備選に参戦するレストン知事との一騎打ちの構図になるのかな。
早くも共和党員のフィッツ陣営がジョセフィーンつぶしに躍起になって
いるところを見れば、それだけ影響力のある人物だよね。
彼女のバッググラウンドには夫が戦地で亡くなっているし、そんな
彼女自身も8年間の従軍経験が有るのでそれが最大の強みでもある。
彼女にとって問題なのは・・
1) 選挙戦に於ける資金力が足りないこと。
2) 政治家としての経験が足りないこと。
3) 性別の問題/女性であること。
問題はジョセフィーンの意識の問題で、彼女はまるでレッドスプリング
スの市長選を闘うような姿勢で挑んでいること。
資金不足を補うために「献金組織」と遭い、業界人や軍事ロビイストと
逢ってアピールする。
ジョセフィーンはオリビアの戦略を最後まで断っていた。
「ネガティヴキャンペーンは行わない。主義にもとる」
「脚とワークアウト関連の質問はNG。」
「自分に合わないことをしたら有権者は離れる。」
しかしレストン知事のネガティブキャンペーンを見せてジョセフィーン
に闘う姿勢を見せるよう植え付けていった。
テレビインタビューをうける前にオリビアたちがあまりにイメージ変更
の要求をするので怒っていたけど、アビーが「ちゃんと怒れるのね」と
語る姿が有った。
気になるのはジョセフィーンとキャンディスってちゃんと話し合った
んですかね。それと今までキャンディスが戦略を管理していた感じ
だけど、全ての仕事を外部から来たオリビアたちに取られることがどれ
だけ後に影響を与えていくのか。
ラストにジェームズからの質問には、結局オリビアたちが語るように、
女性侮蔑されていることを全面に出して反論していた。その反論の
仕方もまた鋭い指摘だったけど、あまりに女性を全面に出し過ぎると
今度はフェミニストとしてのレッテルを貼られるかも。
■チーム・B613 / レミントン作戦
取りあえずジェイクとハックが手を組んだのは心強い。
なんとかしてレミントン作戦の情報を掴もうとする。
ジェイクはケイトに頼んでCIAの証拠保管庫に言ってファイルを盗んで
欲しいと依頼する。その間にも喫茶店では何者かが二人の会話を監視
していたので、ちょっと怖かった。
ケイトからジェイクにファイルが見つかったと連絡が有り逢いに行く
際にも後ろから尾行してくる男(マック)の姿。
ケイトはジェイクに情報を渡す振りして殺そうとしていたようだ。
マイクはフィッツがローワンに狙われると知って、影から守っていた
人物だったようだ。
・ミニ・ハック
クインは銃を購入して発砲の練習をしにいっているけど、全く的に
当たる気配がない。
クインは射撃訓練に行った後に事務所にいき、ハックに逢っていたけど
彼なら火薬の臭いとかでクインが発砲したことが分からないのかな。
今はそんなことをしている暇はないってか。
そんなクインのことを久しぶりに登場したB613・チャーリーが現れて
射撃訓練をする。クインを育てて、先ほど殺されたケイトみたいに
育てようというのかな。チャーリーはローワンと精通していて、
花の種を育てることを語っていた。
・スーパースパイ
ハリソンがハックのことをそう呼んでいる。
ハリソンはハックに対して、頼み事があるとして、アドナン・サリフ
の入国を阻止する為に力を貸して欲しいとしていた。
ハックによるとビザ申請書をシステムから削除すれば入国特別許可が
発光されることもないハズだという。
ハリソンによると彼がアメリカに戻ればボクは終わりだということ。
サリフがアメリカに戻るとしてハリソンに圧力をかけたのはサイラス
だった。オリビアに何とかジョセフィーンに協力するのを辞めさせたい
意図があるようで・・・
ハリソンって元は車のセールスマンだったんだね。
■チーム・サリー
レオを味方につけてサリーはフィッツから独立することを決めたようだ。
サリーと大統領夫婦でディナーを取る際にサリーのウィークポイントが
浮気性の夫のダニエルに有り、彼女は嫉妬している事が分かる。
オリビアの案で、大統領戦への布石のためにまずはフィッツに一刺し
しておく為に、宗教関係者・コールズ牧師に対して
「大統領は善良で信心深い国民を失望させたことを反省すべき。
クリスチャンだと思って票を入れたのに結婚の近いをないがしろにした。
信仰心・神への冒涜」
だとしてこっぴどくテレビの前で語らせた。
サリーは敬虔な信者でコールズ牧師とも友達なので、治めることは
出来るだろうとしてフィッツからの要請で事態の収拾を図るが、それは
見せかけのもの。
ただしコールド牧師もまた見せかけで、サイラスによって完全に
内通者のようにしてスパイのようなことをさせられていた。
■その他
・ネガティブキャンペーンの広告
ジョセフィーンを心変わりさせたレストン陣営の広告だとされたもの。
これはだけが見てもオリビアが作成したものだろうなと思わせた。
案の定、キャンディスはアビーのネイルから見破られていた。
・あの女性のファイルは何?
最後にローワンが謎のファイルを持っていた。
Classified Report。
サブジェクト名がB613-211-04って書かれていた。
これって殺されたケイトのことなのかな。
・チャーリー再び
彼もB613なのね。クインのことをロビン扱い。バットマン(ハック)は
どうしたのか?と問われていた。
クインってチャーリーとハックの因縁のことは知らないんだっけ??
・グローバルワールド航空
329人の民間人が乗っていた旅客機が墜落された。
フィッツはオリビアから指摘されても「何の話か分からない」と貫き
通した。オリビアはその飛行機には母が乗っていたとしているけど
そもそも本当に乗っていたのか。
マヤというのは本当にオリビアの母なのか。
そしてローワンは当時どんな役職に就いていたんだろうか。
当時のローワンは墜落した報道を見て泣いていたけど、フィッツも計画
を聞かされていなければ、ローワンも知らなかったのではないのか??
■使用された曲
・Scandal End Theme
Composed by Chad Fischer
・Time Has Come Today by The Chambers Brothers
・Give It To Me Baby by Rick James
■出演者
オリヴィア・ポープ (Kerry Washington) フィクサー、”リヴィー”
ハリソン・ライト (Columbus Short) 弁護士
アビー・ウェラン (Darby Stanchfield) 調査担当
クイン・パーキンス (Katie Lowes) 弁護士
ハック (Guillermo Diaz) 技術担当・元CIA
サイラス・ビーン (Jeff Perry) 大統領補佐官
フィッツジェラルド・グラント(Tony Goldwyn) 大統領
ディヴィッド・ローゼン (Joshua Malina) 連邦検事
メリー・グラント (Bellamy Young) 大統領夫人、ジェリー、カレンの母
ローワン・ポープ (Joe Morton) ジェイクと精通
ジェイク・バラード (Scott Foley) 元B613
ジェームズ・ノバク (Dan Bucatinsky) サイラスの彼、記者
サリー・ラングストン (Kate Burton) 副大統領
ダニエル・ダグラス・ラングストン (Jack Coleman) サリーの夫
ジョゼフィーン・マーカス (Lisa Kudrow) モンタナ州・下院議員・民主党
キャンディス・マーカス (Sally Pressman) ジョゼフィーンの妹・秘書
マヤ・ルーカス (Khandi Alexander) オリビアの母?
チャーリー (George Newbern) B613
コールズ (Cameron Watson) 牧師
ケイト (Teri Reeves) CIAに精通する諜報員
ローレン (Sharmila Devar) ホワイトハウススタッフ
レオ・バーゲン (Paul Adelstein) 選挙参謀
若い頃のオリビア (Yara Shahidi) 12歳の頃。メガネっ子
マイク (Sal Landi) ジェイクをケイトから助ける
— (Barry W. Levy) シークレットサービス
— (Kelli Kirkland) 女性ホスト
ドン・ワトソン (Cory Blevins) 高果糖シロップ業界
— (Merrick McCartha) Defense Lobbyist
— (Jordana Oberman) Producer
— (Ace Antonio Hall) Secret Service
フランク (Larry Justice) トークショウのホスト
— (Edward Losch) Environmental Lobbyist
コーリー () ビザ発行
ストニウス
ヴァーシントン