第2話 緋文字 The Scarlet Letter
脚本/Tom Szentgyorgyi
監督/Charles Beeson
【ストーリー】
パトリックはあくびをしながら現場へとやってくる。
カリフォルニア州サクラメント。
チョウに対して被害者はと尋ねるパトリック。ボスが説明していた時
に寝ていただろとし、クリスティン・マーリー、女性上院議員の秘書で
3日前から行方不明だったという。噂では上院議員の旦那・エリオット
と浮気していたらしいという。
リグズビーは自殺だろうというと、ヴァンペルトはそうだったら嫌だ
という。不倫相手に捨てられ当てつけにしたんだというリグズビー
は、「ピューっとトンでぐしゃり」だという。そんな言い方しないで
というヴァンペルトに対して、「くじゃりじゃなくてドスンだ」という。
そんな彼にヴァンペルトは「自殺は行けないことです。神聖な命を
自ら絶つなんて悲劇ですよ」と語る。そこにリズボンがやってくると、
この件はウチが捜査することになったという。検視官に話をしてもらう
と語る。
リズはパトリックに対して被害者情報を知りたいかと寝坊助さんと
語ると、トレーニングで寝ている間に情報を取り込めるようになった
と嘘をつく。
シュタイナー検視官は、どの質問にも慎重すぎだった。
「現時点ではどのように死んだのか特定出来ない。」「死亡推定時刻も
今ある証拠からは分からない。」「自殺か殺人か分からない。」
普段私は推測をしないとし、捜査官はすぐに答えを求めるが私が扱うの
は科学だという。「科学は真実を明らかにするが、真実にたどり着く
には時間をかけて入念な検証を行う必要がある」という。科学で
黙らせることは出来るのかというリグズビー。パトリックは答えは出て
いるとすると、あなたが心を読む振りをするコンサルタントかと
問うシュタイナー。読む振りではなく実際に読んでいるとし、リズの
心も読めるし、あなたの思っていることも分かるという。横柄だと思って
いるけど分かったのかと言われ、どんな法医学を勉強したのかと考えて
いたという。あなたは自分が王ならリズとヴァンペルトのどっちを側室
にしようかなって妄想していましたよねと語る。ボクは法医学は何も
知らないというパトリック。ヴァンペルトは理論的に説明が出来ると
いうと、彼女に足を見てどんな疑問が?と尋ねると、「片っぽだけの靴」
と語る。担がれて来て自殺でなく殺された後に投げられたか、生きたまま
投げられたか。ショタイナーは推測でしょというと、「あなたはバカ
だけど悪気がないのは分かります」というパトリック。リズは彼の発言
を取り消す中、サクラメント市警に殺人と伝えるようチョウに言う。
リグズビーとヴァンペルトは保安官に捜査状況を確認してと。
サクラメント、カリフォルニア州議会議事堂。
デデからクリスティンのことを尋ねると、ここに来たのは9ヶ月前で
大学を出てすぐに実習生として働き良い子だったという。優しくて
若い・・良い意味でと。メリンダ・バトソン議員の秘書でセントラル
バレー出身の有望者だという。クリスティンは不倫していたと噂
されているのはエリオット・バトソン議員補佐官のトップだが、
噂はあるがみんな信じていないという。あくまでマスコミの考えでしょ
うとし、私のように長く働いていればそういう噂をよく耳にするが、
殆どがウソだという。
メリンダのオフィスにいくと、彼女の傍には夫のエリオットが居た。
辛い日だとして夫はメリンダの体に手を回すがパトリックはそれを
目にする。ここがクリスティンのデスクなのかと問うと、パトリック
はちょっと調べるという。写真が有って裏には、クリスティン・マー
リー議員と書かれていた。また彼女のデスクに有るアルバムには
マドリードやローマなどの写真が有り、そしてマリブの砂と書かれた
小瓶が有った。
その間、リズは夫婦から被害者について話を聞く。失踪した日に変わった
様子は?仕事を6時に終えて帰ったという。彼女は家族と上手く行ってい
ないようだとし、まま母に育てられたのだという。実の親はもう居なくて
あの日もまま母から何度も電話が有ったという。疎遠にしていると
思ったので驚いたとのこと。クリスティンとの関係について率直に尋ねる
と不倫は噂だと語る。しかし噂が立つには理由があるというリズ。
理由は政治だというメリンダは、女性政治家を潰したいものは家庭を攻撃
するものだという。
■感想
サクラメントで起きた事件。
CBIの本部がサクラメントに有るので地元で起きた事件でした。
橋の上から自分から落ちたのか落とされたのか、自殺か事件なのか。
あの高さから落ちたら正直、原形を留めているのが難しいくらいの遺体
になるのではないかと思ったけど、遺体は綺麗なもんでした。
被害者は女性議員秘書のクリスティン・マーリー。
3日前から行方不明になっていた人物。
ミネッリと共にやってきたウォルター・クルー元議員は如何にも
怪しい人物でした。
そして何よりも噂では、議員メリンダの夫のエリオットとクリスティン
の間に不倫のウワサが有り、男女の痴情のもつれが犯行動機なのか
が問われる様な流れだった。
・検視官vsパトリック
検視官がまた面倒くさい。
ここの所、パトリックも機嫌が悪いのですぐに意地悪を言ってしまう
のね。
まるであんたの検視など必要無いとばかり。
読心術と称してパトリックは検視官に対して、
「ヴァンペルトとリズボンのどちらを側室にしようか考えているでしょ」
と読んだ辺りも、側室にしようかなどとか考えていないのだろうけど、
男性心理から考えて見れば、二人の美人女性が並んでいれば、どちらが
好みかくらいは頭をよぎるので、否定出来ないところを突かれただけ
って感じ。それに加えてやたらと形式ばって高飛車な態度で接してくる
検視官故に、彼を王様に例えたところがあるんでしょうか。
・州議会議事室
被害者が働いている職場、そしてメリンダ上院議員とその夫のエリオット
と対面する。
パトリックはメリンダに対するエリオットのわざとらしいコミュニケー
ションの取り方を見て、二人に性的関係はなく、性的嗜好も違って、
彼女はレズビアンだということを即座に思い浮かべたのかな。
また死んだ女性がどんな人物像だったのか。
私物の中からその性格を割り出していくのだけど、記念品を取っておく
タイプで、冒険心の強い人物だということをアルバムの写真を見て知る。
その辺は両親が亡くなり、まま母と過ごしていた関係もあるんですかね。
父親がこのまま母と再婚したという辺りが一番の謎だったな(笑)
息子はロクデナシだし。
・チョウとリグズビー
この二人はやっぱり絡むと面白いな。
チョウはかつて聞き込みの際に知り合った女性とデートする間柄になった
らしい。この女性って1話の時の女性だったっけか。
まま母、シャーロットの元に聞き込みにいく二人。やたらと被害者と
電話していた為に息子のハーランの車の窃盗事件の証言との関連性を
調べにいった時のこと。
タバコの吸い殻から見てハーランを隠しているであろうことを知り、
二人は賭けをしていた。
トイレに隠れているかクローゼットに隠れているか。
チョウはトイレに隠れているとして、リグズビーはクローゼットに
隠れているとしていた。リグズビーが当たればランチを奢るとし、
チョウが負ければデートのことを逐一報告しろというもの。
今回「逐一報告」というワードがキーワードとなっていて、
クルーとミネッリは捜査状況を知りたいので逐一報告を求めたし、
レッド・ジョンの件で捜査を担当しているボスコにパトリックは
取引を持ちかけて逐一状況を知りたがっていた。
結局リグズビーが勝ったのにチョウは約束を守らない(笑)
・ヴァンペルト
今回は男女の機微な関係やセクシャリティの問題が引き合いに出される
話でも有った。
メリンダの性的嗜好は女性を愛するもので、夫のエリオットはレズビアン
を隠す為の偽装結婚のようなもの。夫が秘書と不倫していたという
噂に動じないところもまた流布したウソの原因を自らコントロールして
知っていたからだった。
ヴァンペルトはリズボンからハーランの令状が取れる前に帰られたら
困るということで、ヴァンペルトに時間稼ぎを求める。その際に
「フレンドリーに接して」と語り、ちょっぴり不器用な艶めかしさを
出していた。チップスを食べるのを見るだけでエロスを感じる
ハーランって凄いな(笑)
・自供の流れへ
パトリックはソファーが動かされていることを知る。
エルヴィスに見えた天井のシミが今日はバセット・ハウンドだ。
誰かが動かしたことを知り、それが盗聴器の設置だと考えたのだろう。
宝石箱の件で先読みされて、バレリーナ付きのものの隠しスペースの
ものが全て抜き取られていた。
犯人が盗聴していることを利用して、パトリックがリズボンのオフィス
のデスクに重要な書類を入れておくことを告げ、犯人をおびき出した。
犯人は一度は逮捕されるが、逃走する際にパトリックを人質にして車で
逃走。車道に出た際に、交通事故で亡くなった。
その死んだ男を取調室に座らせて、議員親子を呼び出して、彼が自供
している事を告げ、自白を促す。
ちょっぴりクセがあったのは、父親がメリンダのパートナーを奪った
ものかと思われたが、彼女は遊び人であり、メリンダにとっても
確実に害になる人物だったこと。そうやってクリスティンがのし上がって
きた人物だということは、研修にきてすぐに議員秘書になったという
ことからも明らかなんだろうね。
・リズボンはカウンセリングを受けている
規定されている為だけど、リズ自身は大丈夫だとしてカウンセリング
に応じようとしていない。しかし一度は「殺されるという恐怖心を抱き
人の死を目にした。これれは人間とってもっとも辛い経験でダメージが
大きい」としていた。
今はそんな姿はないけど、徐々に勝ち気なリズの中にも恐怖心が芽生えて
いくのか。
・その他
元議員の父親クルー役のPaul Michael Glaser
「キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き」を吹き替え版で見て
いる人ならばよく耳にしたハズだけど、リックがケイトに対して、
俺たち「スタスキーとハッチ」だなと語るシーンが有り、毎度オープ
ニングのセリフの中で聞かされる。
Paul Michael Glaserは「刑事スタスキー&ハッチ」の中でスタスキー
役を演じていた刑事さんだ。
・メリンダ上院議員役のFay Masterson
来週よりシーズン2が放送される「The Last Ship」で
機関室長のアンドレア・ガーネット役で登場している。
■使用された曲
・
■出演者
パトリック・ジェーン (Simon Baker) 犯罪コンサルタント、CBI
テレサ・リズボン (Robin Tunney) CBIの捜査チーム・上級捜査官
キンブル・チョウ (Tim Kang) CBI捜査官・元軍人
ウェイン・リグズビー (Owain Yeoman) 放火事件のエキスパート
グレース・ヴァンペルト (Amanda Righetti) CBIの新人捜査官
バージル・ミネッリ (Gregory Itzin) 署長
サム・ボスコ (Terry Kinney) CBI、レッド・ジョン事件担当
Dr.ロイ・カーメン (Christian Clemenson) カウンセラー
エリオット・バトソン (Paul Fitzgerald) 議員補佐、メリンダの妻
メリンダ・バトソン (Fay Masterson) 上院議員、レズビアン
デデ・グエッラ (Treisa Gary) カリフォルニア州議会議事堂職員
ウォルター・クルー (Paul Michael Glaser) 元議員、メリンダの父
シャーロット・マカドゥー (Mary Pat Gleason) クリスティーのまま母
ハーラン・マカドゥー (Josh Stewart) シャーロットの息子、車窃盗
Dr.シャタイナー (George Wyner) 検視官
アート・カヴァレリ (Daniel Zacapa) 清掃人
レベッカ (Shauna Bloom) ボスコの秘書
ヒックス (Dominic Hoffman) ボスコの仲間の捜査官
クリスティン・マーリー (Kristine Blackport) メリンダの議員秘書
— (Rick L. Dean) Forensic Tech