第6話 マジックショー Magic Show
脚本/Sean Crouch
監督/John Behring
【ストーリー】
「1500リットル、花びら2万1916枚、極和ワイヤ本、奇術4」
スザンナ&タルマの人気マジックショーがタワーofミステリーで開催され、
デビッドは出会ったサラと共にマジックショーを見に来ていた。
マジックの進行役はスザンナで、マジックを実際に行うのはタルマだった。
ステージ上には強大なシリンダが置かれていて、タルマが中に入ると
スザンナのマイクパフォーマンスで時にシリンダ内に花びらが吹き飛び
そして時に中にいるはずのタルマと入れ替わるようにして巨大水槽のように
水が中に入れ替わり入っていた。アクエリアスというマジック。伝説の
マーメイドのタルマに現れてもらおうというが何度スザンナが呼びかけて
も出ないため幕を閉じる。これも演出なのか。
そんな中幕内から警察に通報をという叫び声をきく。
チャーリーは父・アランにセルティクスのユニフォームを着てテレビ観戦
させる。賭に負けたんだからというチャーリー。ラリーはバスケに興味が
なくドンはそんなラリーに声をかける。修道院に行って答えは出たのか。
ラリーは答えとは何の答えかと問うと、自分は最近礼拝堂に行ったことを
つげ母親の葬儀以来だという。何で急にそんな行動を取ったのかと問わ
れる。
しかしそんな中、デビッドからドンに事件の知らせを受ける。
タワーofミステリーだってというと、ラリーはマジックの殿堂でロスの
ランドマークだぞと語る。マジシャンが消えていなくなったそうだと。
デビッドはドンが到着すると状況を伝える。
進行役のスザンナとトリック担当のタルマ。タルマはあの容器の中で花に
包まれ消えた後に水が一杯になったこと。スザンナ(本名:スージー・
ワイズ)によればタルマはあそこで消えるのではなくアクエリアス内に
とどまり泳いでいる予定だったという。
シリンダーから出るなんて予想外だというスザンナは消えてしまったのだ
という。
地上から水中へ消えるなんて生命の起源への回帰だというラリー。
タルマはどうせステージの下だよというチャーリー。本気でこんな茶番
劇をしているのかと問う。FBIをからかうと痛い目に遭うよと忠告。
この舞台からみてあの装置は18cmもステージよりも低くなっているという。
タルマが隠れられるようにしてあるのだというと、落とし戸を開けるよう
告げる。
最初はとぼけていた舞台装置の作業員だがFBIに言われて仕方なく戸を
開ける。
チャーリーは消えたタルマです~と語るがそこに有ったのは床下が血に染っ
ていたことだった。
血の量は鑑識によると1、2リットル程度だという。下で何かが起きたのか。
ドンはスザンナに対してどこにいるのかとしてこれ以上は嘘はつけないぞ
というと弁護士を呼びたいと語る。
チャーリーは血はマジック用の小道具かもしれないとし、壁中にスプ
レーをしてから消えて後で生還すると受けるという可能性を語る。
現場の血は「飛沫血痕三角法」を応用すれば本物かどうかが分かる
というチャーリー。血痕とタルマが居たであろう関連性を調べるのだ
という。チャーリーとラリーは落とし戸の隠し部屋を調べる。
水を落とすパイプに中に空気を回すパイプが有った。
そんな中、ペン・ジレットがチャーリーを見つけて声を掛ける。
ペン&テラーの彼。ペンはチャーリーが書いた書籍は全て読んでいる
としチャーリーのファンだという。今日は上の階で準備をしていたと
いうペンに対して、あなたは二人組のマジシャンでしょとし、ボクこそ
大ファンだと語る。ホワイトタイガーは最高だとしファインマンも
ラスベガスに来てくれなかったが・・と。彼はダマしやすい人でいつも
マジックを楽しんでくれたという。ペンは今度チャーリーの論文
「無限級数の認知的不協和が招く語彙の汚染」について教えて欲しい
というと、それは別人ですよというチャーリー。トラのマジックも別の
人ですよとペンは笑って語る。助言がいるならいつでも連絡して欲しい
と語るペン。
デビッドはサラに悪かったとして埋め合わせは必ずするよと語る。
リポーターは現場に入るデビッドに事件のことについてマイクを向ける。
デビッドは事件のことは離せないと振り払うが・・・
ニッキーはタルマの実態は前から消えかかっているとし、車の免許証
も医療記録もないという。コルビーは血液の照合も無理なのかと
いう。彼女は2007年にもコロラドで生き埋めになるマジック中に棺桶
が潰れる”事故”が起きて、45分かけて掘り出すと中はもぬけの殻だ
ったという。3ヶ月後もアラスカで事故が発生。炎から脱出出来なく
なったとのこと。後日無傷で生還したのか?罰金5万ドルを払うことに
なったが、チケットは25万ドルも売れる盛況ぶりだったという。しかし
今回は外から助けがないと出られないこと。相棒のスザンナはステージ
にいたと語る。リムジンの消えるマジックを見たが、男14人で鏡と
3枚のベニオが作り出した錯覚だったというニッキー。
コルビーはタルマが過去に共演した人物を探るという。これはそもそも
犯罪なのかというニッキー。
そんな中デゴッドがテレビニュースに登場していた。顔が売れたわね
というと、ドンは支局長がお怒りだとし、お前が現場にいたせいで
変な捜査をすることになったとのこと。
■概要
・スザンナ&タルマというマジックショーで、デビッドはハウリング
ドッグというバーで知り合ったサラとデートする。
・マジックではタルマが巨大シリンダーの中から出てくるトリック
だったハズが出て来ないばかりか、装置の下にあるスペースの中には
血痕が付着して居なくなっているということで事件性を疑うが、
タルマは過去にも何度か動揺に事件性を疑わせることをして売名行為
でチケットを売り顔をあるということをしていた。
■感想
科学者・数学者とマジックのトリックの対決みたいな感じで興味深い
ものがあったかな。
かつてチャーリー(というかラリーか)がカジノに挑戦するエピソード
が有ったけど、天才数学者はマジックのトリックをどれだけ分析出来る
ものなのか。
科学者対トリック/マジシャンの対決でも有り、実際にはトリック
を作るマジックの設計者との対決みたいな感じだった。そもそもの
導入部からしてこれがマジックか事件かの判断は難しいものだけど、
チャーリーはマジック嫌い故に鼻で笑うかのようにして、
「どうせトリックだろ」みたいな態度で挑んでいたところが実に
小憎らしい(笑)
でもアメリカのショウビズ界の人なら売名行為の為にこういうこと
よくやりそうな気がする。
ドラマとしてみて居ると皮肉だけど、トリックは最小限の人しか
知られたくないので設計者と実行者だけで実験を行うけど、
もしも何か有った時には、少人数で構成していると助ける時になって
大変だということかな。しかもマジックだったらトリックを作った
本人にしか分からないことも有るしね。
■折角のデビッドの主役エピなのに・・
ようやくデビッドにも春が来たって感じで冒頭ではサラという女性と
一緒にデートする姿。良い感じの関係に思えたけど、ドラマの性格
からするとその現場で事件が発生することは明らかに分かるものが
有る。ただこのサラがデビッドを利用しているとは思わなかったので
それが判明するところを見ると何とも憎たらしい案件だった。
調べていくと、タルマとサラとサラの兄は2年前に組んでいて、その時
サラの兄が死亡していた。兄の死はタルマのせいだと主張していた
為に復讐したのかも知れないという。当初は誰なのか分からなかった
けど、デビッドが写真を見た瞬間サラだと分かった時にはシュック
だっただろうね。
■ドンが迷走している
前回礼拝堂にいく姿が有った。
ドンは仕事を奪われそうになり、今まで仕事一筋で来たドンに取って
は自分はどういう存在なのかということを問う流れに繋がっている。
ラリーに対して修道院にいって答えは見つかったのか尋ねていたけど
私は追い出された身だぞということで役に立たず。
そもそも自分の問題だから他人の意見はあんまり深く切り込んだアドバ
イスは役に立たないと思うんだけどね。
ただラリーは
「宇宙量子物理学によれば、目の前にあるこの世界が見たとおり、実在
するとすればそれは外界に存在する誰かが実在させたもの」
「神など包括的宇宙は外界に存在するなどいない。」
「真理の探究し続けろだ」と語っていた。
アランもドンが礼拝堂に通っていると聞いて、私はヘブライ学校にも
通ったとしてアドバイスしようとしていた。
「信仰が必要か?」
「オレの自分のやっていること、やっている理由も望みも知っている
つもりだった。最近何か足りない気がする」と。
■トリックも謎だけど、マジシャン本人も謎
ただ当然地球にいる限りは足取りを消すのは難しい。
特にあれだけのトリックを運んだり用意したりするわけだからね。
ハリウッド大通りに面したビルの店舗を借りていて、ハリウッド・ブラ
スリー社というところだと判明する。
結果として事件は事件性はなく、新しい設計のマジックを作って試して
いた際に設計が壊れて溺れたというものだった。
目の前で溺れているのをみて居る光景は相当トラウマが残りそうだ。
■捜査に於ける数学の先生たち
・飛沫血痕三角法
難しい名前がついているけど、単純に飛沫血痕が作為的につけられた
ものなのかどうかを調べるもの。
・逆向き逆行分析
マジックで使用としていたアクアリウム。
マジックでやろうとしていたことを解き明かすために逆に何故こういう
行動を取ろうとしていたのかを探ろうとしていた。
・設計復元
秘匿性の高いソフトウェアシステムに組み込まれている技術。全体を
部分の相関関係に着目した手法。
■その他
・コルビーとニッキー
今回はドンがある意味グロッキー状態だったので、ニッキーが色んな人
と絡んでいた。コルビーと共にマジック店を調べに行く際に、暗い室内
にコルビーを嫌った際にニッキーは、
「こわいの?グレンジャーさん」と語る。
■使用された曲
・Stars by Kid Dakota
■出演者
ドン・エップス (Rob Morrow) FBI捜査官
チャーリー・エプッス (David Krumholtz) 数学者
アラン・エップス (Judd Hirsch) 父
デビッド・シンクレア (Alimi Ballard) FBI捜査官
ラリー・フラインハート (Peter MacNicol) 物理学者
アミタ・ラマヌジャン (Navi Rawat) 学生
コルビー・グレンジャー (Dylan Bruno) FBI捜査官
ニッキー・ベタンコート (Sophina Brown) FBI捜査官
本人出演 (Penn Jillette) ペン&キラー、マジック
サラ / ジェニー・カランドロ (Rutina Wesley) デビッドとデート、第2の女
スザンナ・ウェイス (Lacey Kohl) マジックステージ進行係
ガーランド・Sr.マイケル (Henri Lubatti) “奇跡のマイケル”、タルマと過
去組んだ
— (Pat Crawford Brown) Older Woman
ゲージ・ジョーンズ (Richard Libertini) マジック設計士
— (Eileen Gonzales) チャンネル2ニュースレポーター
— (Richard Hess) ステージ・マネージャー
— (Dale Oprandy) マジシャン
タルマ (Vanessa Vander Pluym) マジシャン、失踪