第21話 金髪コレクター Divining Rod
脚本/Bruce Zimmerman
監督/Douglas Aarniokoski
【ストーリー】
州立ガンター刑務所では死刑執行が行われようとしていた。
死刑囚のロッド(ロドニー・ベインズ・ギャレッ)は、殺される前に
突然言葉を発する。「満月の如く現れて乙女しなやかな腰に魔力を
宿し、まなざしは全ての人を黙らせ紅の頬は光り輝く。長き黒髪は
尻を包み、眉毛の奥には毒蛇の牙が潜み、柔な肌は絹のごとし、これ
でその奥に隠れしは、巌のごとき心。」
遺族達は彼の言葉など聞きたくないのでだませてくれと語ると、
執行官はロッドにマスクを被せる。そして心臓にマークをぶら下げる
と執行官は銃でそこを狙って発砲する。
チャンネル13のニュース取材班が刑務所前に待機しているとして
報道される。上告は却下されてロッドの銃殺刑は予定通りに執行された
という。午前6時23分のことだった。
しかしその裏でキャラという女性がベッドにテープで手足を縛られ
口もテープを貼られる中、アイスピックによって刺されて殺される。
プレンティスはガルシアやJJにデュポン・サークルのテラスハウス
の物件購入に入札した事を語る。我ながら無謀なことをしたが、
でもどっち道ダメだろうとし、入札者は5人も居るという。私の提示額
は低いという。JJはここに来て決意が鈍ったのかと問う。リードは
所有するのが怖いんだとし、「財産恐怖症」だという。しかしプレン
ティスは違うわとし、所有するのが怖かったらあんなに靴とか買いま
くる訳がないでしょという。重さ300トルもある買い物をするのが
怖いだけよというと、リードは一般的な民家の場合、重さは平均60トン
だという。
ブリーフィング。
ガルシアはオクラホマ州イーニッドである人物が殺される事件が
発生したという。みんなが考えている銃殺刑のことではないとし、
被害者はキャラ・スミスが自宅で殺されたという。ロッドの処刑の直後
だとしJJはブロンド美人でショートヘアの女性だという。心臓まで一突き
だというロッシ。リードギャレットと同じ手口だという。模倣犯の仕業
なのか。それとも真犯人がいるというメッセージなのか。
ロッシはギャレットの有罪は間違いないとし、決定的な証拠が揃っていた
という。指紋にDNA、そして自供だと。リードは遺体が埋まる場所も
知っていたという。ギャレットは逮捕までに25人の女性を殺したから
模倣犯なら手始めだというプレンティス。
その頃ジョディはランニングから帰宅するとネコのエサを用意する前に
お湯を沸かして服を着替えようとする。しかしジョディは隠れていた
人物によってテープで手足口を押さえられてアイスピックで刺されるの
だった。
移動中の飛行機。
JJは銃殺刑なんて今時珍しいというと、薬物の選択肢も有ったが本人
の希望だというモーガン。現場から物的証拠は無いというホッチ。
JJはアイスピックが凶器なのかと問うとメーカー名も製造番号もない
というモーガン。洋服ダンスの上に水滴、すぐソバの花瓶からは花が
抜き取ってあった痕跡があるというプレンティス。花は家の中には無か
ったので犯人が持ち去ったのか。
ガルシアはキャラは成績優秀な大学生で専攻は英文学だという。
ロッドの最後の言葉・・・「待つ月のごとく現れし乙女」と語ると
リードは「千夜一夜物語」だという。ギャレットは小学中退で
古典文学を引用すると思えないというロッシ。
リードは「千夜一夜物語」はシェヘラザードが夜ごとに王様に物語
を語り処刑を延期する話だとして、今回の事件に有っているという。
しかしオクラホマの矯正局には通じないだろうというロッシ。
そんな中全く同じ手口の遺体が見つかったというホッチ。インターバル
は6時間か・・リードはJJは新しい現場へ行き、ロッシとプレンティ
はギャレットの妻・ヘレンの元へ。私はモーガンは刑務所に行くのだ
というホッチ。まずはギャレットの弟子の正体を知ろうと。
州立ガンター刑務所。
ハンセン所長と逢うホッチたち。ロドニーの模倣犯だけは出て欲しく
なかったという所長。信奉者とか居たのかと問うと、ギャレットは処刑
までの7年、誰とも心を開いたことはないという。面会したのは妻だけ。
収監中に二度襲われたのか?というモーガン。二度ともギャレットが
ナイフを奪って相手を刺し殺したという。内部調査の結果理由はなか
ったという。外部の人の指示かも知れないこと。惨殺された25人の遺族
の誰かが復讐を果たそうとしたのか。所長はギャレットは何処か不死身
の印象が有ったという。
ヘレンの元にいく。
処刑に立ち会う気は無いので前の晩にお別れに行ったという。共犯犯罪
者と知りつつ最後まで支えたのは何故なのかと問うプレンティス。
10年前に彼と出会ってすぐに病気になったこと。化学療法や手術を
受けたがロッドは一途に支えてくれたのだという。治った後に結婚した
という。あんな罪は確かに異常だが彼が私にしてくれたことを思うと
見捨てられなかったという。犯行は結婚後すぐに始まって居ますねと
いうプレンティス。一度も彼の二面性を疑わなかったのかと問うと、
人は見たいものしか見ないから・・と。これからミズーリに転勤させて
もらうことになったとし、家族からしたら私も同罪に思われているから
だという。自分でも非があると思うので仕方が無いという。
そんな中「占い棒」というものを彼女は持っていた。大叔父さんに
もらったものでこれで水脈が見つかるものだという。父にはこれが
私だろうとし、悪い男をかぎ分けて何故か引き寄せられるのだという。
■概要
・州立ガンター刑務所では25人の女性を殺害したロドニー・ベインズ・
ギャレットの死刑執行が行われる。彼は処刑される前に「千夜一夜物語」
の一節を語っていた。
・薬物での死刑執行も出来たが本人の希望で銃殺刑になる。
しかし殺害が行われた直後から再び、ロドニー(以後:ロッド)の模倣犯
のようなアイスピックでブロンド女性を襲う事件が発生していく。
・殺人のインターバルは6時間。
・現場はオクラホマ州のイーニッドだった。
■感想
うーん、事件は興味深くみて居たけど、正直プロファイルとは違う
ところでドラマが回っていた感じもする。誰にでも分かるところは
当たっていたけど、結局犯人がどういう職業に就いているのか。
何故金髪の女性を狙っているのか。謎の女性ヘレンについても殆ど
叔父から伝わったとされる謎の木の棒が取り上げられただけで、
彼女は「メンタリスト」のパトリック・ジェーンのように人を
操る能力が有ってそれを行っているのかどうかさえもよく分からない。
最初のロッドの事件でも結婚直後に殺害が始まって居る。
犯人が髪の毛に固執していたのではなく、脳腫瘍の手術で髪の毛を剃った
ヘレンが固執していたのだろうけど、そういう意識とか意図を他人に
あっさりと洗脳させることは可能なのだろうか。
ヘレンは犯罪者予備軍を探し出す能力に長けているところが有って、
少しの刺激を与えれば、男はヘレンの言う通りの犯罪を行うような
スイッチが入ったのかな。
水脈を当てる占い棒の如く、ヘレン本人が犯罪者をかぎ分ける。
ロッドのことを尊敬していた犯人のディランは何時しか自分の方が
優れているとし、ヘレンのことを愛する資格があると思ったのか。
■捜査
今回はJJが金髪なので一人で捜査させるのは怖かったな。
二人でもせめてモーガンを付けて欲しいという感じ。
最後主犯は実はヘレンのような感じで、またディランの為に刑務所
に通うのかな。ヘレンは典型的な凶悪犯を好きになるところがある
のかも知れないな。
■プロファイル
・犯人は30歳から40歳・白人男性。若くて体力のある女性にも抵抗させ
ない腕力がある(ホッチ)
・現場に物証を残さない周到さも有る。ターゲットを事前に選び足取り
を消している(モーガン)
・非常に自信家で犯行をすぐ発見させ我々をあざけ笑っている(プレン)
・細かく立てた計画通りに成功していることから犯人は停職に従事する
力が有るか、恐らく本人はその仕事に満足していない(ロッシ)
・被害者は全員若くて美しい金髪女性。彼女たちは犯人にとって
ある種の完璧さ、あるいは手の届かない女性の象徴かも(リード)
・彼が被害者の髪の毛を切り取って持ち帰るのは被害者に手の届かない
女性を醜くし貶めているつもり(プレンティス)
■その他
・ガルシア寝てた?
ガルシアは呼びかけに対して「寝てないっすよ」って感じで、
ちょっぴり驚いていたけど、夜中の2時過ぎまでパソコンの前にいる
っていうのも大変だな。
リードも横になって仮眠。
ロッシはよく眠れるなとしていたけど「寝てないっすよ」って感じで
分割睡眠って動物界では凄く自然で、生きる為に必要な行為だと語る
姿が有る。
ガルシアのメガヒットは、受刑者だったロッドが襲われた日、
2008年5月25日と、2010年11月15日、いずれも翌日が処刑の日であり、
処刑される前日に襲われているということを見抜いたこと。
・被害者の髪型に気がつくJJ
カットの仕方が酷いとしてJJが気がついていた。リードはファッション
じゃないのかというが、2012年4月28日の殺人の前日に撮影した携帯写真
にはきちんとした髪型で写っているのを知って髪の毛が狙われていること
が分かる。
・被害現場から暴走車
モーガンとプレンティスがたまたま現場近くに居てフォードアセダンが
ヴァンビューレン通りを北上しているところを見つける。モーガンの
ドライビングテクで追いかけるが、犯人ではなくエミリーの恋人のゲイ
リーであることが分かる。
・間に6人介在させればどんな人でも繋がる法則
ニューヨークなどの大都市部では人間関係の繋がりの際に、どんな人
でも繋がっていくような法則めいたものがあるけどね。ここでは
全く繋がらなかった。
・地理的プロファイル
線を結ぶとリードは四辺形だけど四辺の凹多角形には特に意味がない
としていたけど、JJは女の子らしく線に丸みをつけるとこうなる
としてハートマークになるとしていた。
しかしまぁそんな面倒くさいことしますかね(笑)
そんなの分かるのも嘘くさいというかインチキ臭いというか。
・プレンティス家を買う
女性が家を買うと婚期が遅れるとは言われているけど、どうなんでしょ
うか。デョポンサークルの土地をプレンティスが落札出来た様子。
ジキーズのシャンパンを飲み尽くそうとモーガンは語っていた。
■使用された曲
・
■出演者
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 国防総省
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) BAU
ヘレン・ガーネット (Lisa Darr) ロドニーの妻、脳腫瘍の手術
ロドニー(ロッド)・ガーネット (Eddie Kehler) 死刑囚、24人殺害
ディラン・コーラー (Mackenzie Astin) シャトルバス運転手
チルダース (Casey Sander) 捜査官
トム・ハーセン (Bob McCracken) 州立ガンター刑務所・所長
ゲーリー・ハズレット (Steven Howell) エミリーの友達
エミリー・シスク (Jo Beth Locklear) 4人目の被害者、外で殺される
カーラ・デムシュアー (Kelly Curran) 3人目の被害者、ワイン
ジョディ・アームストロング (Anna Rubley) ネコにエサ、2人目被害者
— (Glenda Chism) 女性の目撃者
キャラ・スミス (Leigha Kingsley) 1人目の被害者
— (Rob Kolinsky) Protestor