戦争と平和 War & Peace 第6話 Episode #1.6

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第6話 Episode #1.6

脚本/Andrew Davies
監督/Tom Harper
原作/Leo Tolstoy

【これまでのストーリー】

ナターシャは結婚を約束したアンドレイと逢えず寂しさを募らせる。
彼女を誘惑する男が現れる。アナトールはナターシャに対して本当に
可愛いとするとナターシャは新たな恋をし、彼と駆け落ちを企てるが
失敗に終わる。事実を知ったアンドレイは彼女と別れを告げる。

【ストーリー】

ナターシャは二人の相手を一度に失ったこと。そして何よりも本当に
愛していたアンドレイと別れることになったことでショックと軽い
鬱のようになっていた。医師のメチヴィエは治療法として悪いものを
体外に出すためにヒルに血液を吸わせる。伯爵夫人は何時になったら
あの子は元に戻るのかとし、ロストフ伯爵は医者は回復して来ている
としているので大丈夫だという。婦人はあれでは魂の抜け殻だとし、
本も読まず、喋りもせず歌も歌わない状態だという。ピエールが来る
と少し元気になるが・・あんな冷たい男との婚約を許すのではなかった
と語る。その気にさせて一年放置したこと。裏切るように仕向けたもの
だと語る。快活なあの子は何処なのかと婦人。

ナターシャは教会に行くと神に祈る。自分の人生を導きたもうと。

— ロシア国境・1812年・夏 —
フランス皇帝・ナポレオンは川のすぐ向こうはロシアだとしてついに
時は来たと語る。進軍の合図をしろというナポレオン。
一方ロシア皇帝のアレクサンドル1世は今回のフランスによる平和条約
の不履行は断じて許せないとし、ロシアからフランス兵を全員引き上げ
ない限りは和解はしないという。皇帝はボリスに対してこの親書を
ナポレオンに届けよと命じる。そしてナポレオンに遭ったら伝えろと
し、一兵でもロシアに残れば若いしないことを。

ボリスはナポレオン達が陣取る場所にいく。
フランス兵にここで待つよう言われるボリス。するとナポレオンが
やってくる。陛下からの親書を持って来たとすると、ナポレオンは
余は戦いは望んでいないとし、余につけばモルダヴィアとワラキアを
得られたものを・・と。ロシア皇帝自身がこの戦いを招いたのだと
いう。しかもロシア軍の士気は低いとし、ロシア軍の惨めな現状も
知っているという。兵力は20万。こちらは3倍だと。フランス軍が
ネマン川の対岸に引けば交渉に応じるとボリスは伝えるが、もう遅い
としロシアは余が頂くと語る。そして親書は返してくれとボリスに
告げるとナポレオンはボリスの耳たぶを触れる。ナポレオンの側近は
陛下に耳を引っ張られることは大いなる名誉だと語る。

ロストフ伯爵はまた戦争だとし、ナポレオンがネマン川を渡りスミレン
スクに向かって進軍中だという。モスクワにはたどり着けるハズは
ないという。妻はニコライのことを心配するがロストフは彼はもう
ベテランの将校だとして自分の面倒は見られるという。ペーチャは自分も
入隊したいとし15歳だと語る。友達は志願しているのだというと、母親
はダメだと言うが、ロストフは認めても良いのかもしれないとし、
ただし危なくないところに入隊させれば良いという。そんな所はあるのか
という婦人。

アンドレイは実家に戻ると執事のチホンに対して久しぶりだと語る。
ブリエンヌも迎えに出てくるとお待ちしていましたと語る。アンドレイ
はそんな彼女にここは君の館なのかとし、君はここの女主人かと問う。
父とマリアと息子は何処かと問うと中でお待ちですと語る。
ニコーレンカとマリアはアンドレイとの再会に喜ぶ。また戦争なのかと
いうマリア。他に道は無いとしフランス軍が迫っていることを語る。
マリアはここで一緒に暮らしてとし、ニコーレンカも可哀想だという
が、アンドレイは仕方が無いことだという。

アンドレイはデサール先生に息子の勉強の飲み込みはどうかを尋ねると
早いと言われる。幼いが既に数学の才能の片鱗を感じられるという。
ボルコンスキイ公爵は叔母のマリアとは大違いだなと語る。時間を
かけて代数・幾何を分からせようとしたが無駄だったという。
ブリエンヌは女性には高尚な学問は無理だが違った物の知恵が備わって
いると語る。マリアはまた殉職者をもてなしてばかりだという。
お前に取り入れば良い思いが出来ると分かっているのだとし何故
そんなにダマされやすいのかと父は告げる。

アンドレイはボルコンスキイ公爵と二人きりになると、父は分かって
いるとしマリアに優しくせねばと思うが、あのバカみたいに信心深い
のをみて居ると腹が立つのだという。いつもボンヤリしていて陰気。
その点ブリエンヌはしっかりものでいい女だという。アンドレイはお
父さんの態度は惨すぎるとしマリアは父を愛して敬っているのに・・。
ボクに言わせれば父とマリアの間を裂いているのはあのフランス女だ
という。あんな女を横に置いておくべきではないというアンドレイ。
父は激怒すると出て行けとし二度と顔を出すなと追い出す。

マリアは父の元にいくとアンドレイを見送ってと語る。
アンドレイは戦場に行くのだとし最後かも知れないのだという。この
ままわだかまりのままでは後悔するというが、お前が焚きつけてケンカ
させたのだろうと語る。マリアはアンドレイにハグする。マリアは
行かないで済めば良いのに・・というが、寧ろありがたいとしお前も
出て行ければ・・と語る。しかし兄さんは戦場だし父さんは年だと
いう。一つお願いがあるとし、苦い気持ちを抱えていかないでという。
「許すことで真の幸せになれる」というマリアに対して、「許すのは
女の美徳でボクには無理だ」というアンドレイ。今度アナトールを
見かけたら必ず殺すだろうこと。そうすれば心も穏やかになるかもと。

■感想

本来なら全6話のドラマだと前回にも書いたけど、このドラマは一話
辺り60分の放送枠であり、6話だけは80分ある。日本での放送も1話目は
比較的長かったのだけど、それ以降は普通の45分程度の放送枠に収ま
っているところをみるとかなり削除しているのか、編集しているのか。
イギリスのドラマは話数が短いけど、一話辺り90分枠での放送という
ドラマも多いし、先日まで放送していた「刑事フォイル」も2話ずつ
放送していたよね。
海外にはYOUTUBEのドラマ版みたいなサイトが沢山有るので、そこで
このドラマのさわりの部分を見てみるとちょうど海外では5話で放送
する内容を日本では6話として放送している。

正直ドラマのシナリオがあまりかみ合っていないように見える。
社交界のドンのような役で登場してくるロシア皇帝の妹役の
Gillian Andersonなんかも役柄としては妙にショボい。

■人は成長するのか?

人は変わるのかということが1年の経過を通して描かれた。

笑えるのはエレーヌが兄のアナトールと同じくポーランドの妻がいる
のに肉欲だけを求めてナターシャに迫ったのに対して、エレーヌも
またピエールと結婚しているのにドイツの将校相手に求婚を迫るところ
がある。
相手は結婚していることを知っているみたいなのですぐにはウンとは
言わないけど、ピエールが戦地に行って死亡したらまさにエレーヌの
思惑通りになってしまいそうだな。ただエレーヌは病気を患っている
ようなことを口にしていなかったか?

人を許すのは難しい。
特に反省していない相手のことを許すことの難しさというものを改めて
感じさせる。エレーヌとかアナトールは重婚も何のそのって感じで、
本当に下半身は弱々なのに腹立つ相手だ。生まれながらにして詐欺のよ
うな体質が備わっているのか。

アンドレイはナターシャのことは許せないとしながらも、アナトール
のことはもっと許せない感じで今度有ったら「殺す」と語っていた。

■それぞれの救世主

このドラマ、「誰かの為になりたい」とする主人公の思いが強く描かれ
る。大したことはしていないけれど、少なくともピエールはナターシャ
に対して相当な影響力を持っていて元気づけるキャラクターであり、
先日のエピソードでは父親から怒りのはけ口にされるマリアのことを
励ます役目を果たした。
ナターシャが相当傷ついているのに、好きだという気持ちを抑えられな
いことも有ってか、もう逢えないとしていた。

一方今回はようやくスイスの療養所から戻ってきたアンドレイ。
父親が姪のブリエンヌを大事にしていて、本当の娘であるマリアのこと
をぞんざいに扱っている。その現状を知ってアンドレイが戻って来た
ことはマリアにとっては心強いし、そして次の瞬間には再び戦地に
赴くことを知った彼女としては寂しいことだろう。

それを知ったアンドレイはブリエンヌに一蹴したし、父親に対しても
言及するところがあった。なんで父親が娘に厳しいのかなと思ったけど
その一員はロシアの戦況がよくないのだろうし、マリアの信仰心が
過剰過ぎることに嫌気を感じていた様だ。

アンナにしてもナターシャにしても信仰心で救いを求める姿が有る。

■いよいよロシアに侵攻するフランス

今回はやたらと史実に合わせるためかロシアの地名がよく出て来た。
実はロシアもバカではない。
兵力が多ければそれだけ兵士の維持には金と労力が居る。
そして何よりも地理的な条件に於いてホームの力は侮れない。
それを理解しているものにとっては、この戦いは長引かせる程に
フランス側が疲弊していくことは分かる。
今回は最後にボロジノという地名が出て来た。
ロシアの市民たちはモスクワにまでフランス兵が来るのではないかと
して不安視しているところがある。
老練のクトゥーゾフ将軍が現場でまだ指揮を執っているところが凄い。

一方のアンドレイの父は因果応報なのか最後は馬から落ちて死亡して
しまった。

■ニコライとマリア

マリアは重傷の父親や従者たちと共にボクチャーロヴォへ行こうとして
いたが、途中で出会った将校はモスクワに行くのが安全だとしていた。
2日もすればフランス兵がやってくること。
移動したいのにボルコンスキイの人徳のなさなのか農民達はなかなか
その場から離れようとしない。
パヴログラード軽騎兵連隊のイリインとロストフ伯爵は、そんなマリア
との出会いが逢った。ニコライとマリアはそれぞれナターシャと
アンドレイの婚約が破棄されたことで正直気まずいところがあるけど
どちらも感じ良さそうにしていたのでその内結ばれたりするのかな。

ここに留まってフランス軍に丁重に扱ってもらおうとしたのはブリエン
ヌだった。彼女はフランス系の人なのか。やはりフランスを敵とは
思っていないところもあるのだろうね。

■その他

・ボリスはナポレオンと遭う

親書を持ってナポレオンと遭っていた。ボリスは本当に良い立場にいる
人物だね。

・アナトールとアンドレイのすれ違い

最後の決戦だとされるボロジノの地で二人が同じキャンプにいることが
分かるがこの時はまだ気がついていないようだ。
アンドレイはここに来る前に、果樹園の妖精のような少女をめにして
ナターシャとの出会いを思い出したことだろう。

・ピエールとドーロホフ

この二人もボロジノで再会していた。ドーロホフは角が取れてこれまで
したことに謝罪していたね。ピエールは戦場をみたいとしてやってきた
けど、役に立つのか?

■使用された曲

■出演者

ピエール・ベズーホフ (Paul Dano) 名門貴族ベズーホフ伯爵の息子
アンナ・ミハイロヴァ・ドルベツカヤ (Rebecca Front) ボリスの母
ボリス・ドルベツロイ (Aneurin Barnard) ニコライ兄妹の幼馴染
アンナ・パーヴロヴァ・シュレーラ (Gillian Anderson) 公爵と仲良し
ワシーリィ・クラーギン (Stephen Rea) 伯爵、ピエールの面倒を見るが・・
アナトール・クラーギン (Callum Turner) ピエールの友人。クラーギン公爵の息子
エレーヌ・ベズーホヴァ (Tuppence Middleton) ピエールの妻・クラーギン公爵の娘
アンドレイ・ボルコンスキイ (James Norton) ピエールの親友、公爵家の息子

フェージャ・ドーロホフ (Tom Burke) ピエールの友人。エレーヌと・・
アレクセヴィチ・バズジェーエフ (Ken Stott) フリーメイソン
ブリエンヌ (Olivia Ross) ボルコンスキイ公爵家で預かる娘?独身
マリア・ボルコンスカヤ (Jessie Buckley) アンドレイの妹。ボルコンスキイ公爵の娘
ニコライ・ボルコンスキイ (Jim Broadbent) 公爵
バクシン (David Sibley) ロストフ伯爵の会計士
イルヤ・ロストフ (Adrian Edmondson) 伯爵
ニコライ・ロストフ (Jack Lowden) 長男
ソーニャ・ロストワ (Aisling Loftus) ナターシャのいとこ、ニコライ好き
ペーチャ・ロストフ (Otto Farrant) ニコライの末の弟
ナターシャ・ロストワ (Lily James) ニコライの妹
ナタルヤ・ロストフ (Greta Scacchi) 伯爵夫人、ニコライを見送る
ジュリイ・カラーギナ (Chloe Pirrie) ニコライが仲良くしている夫人

メチヴィエ (Philippe Maymat) 医者、ナターシャにヒルで血を吸わせる
ナポレオン・ボナパルト (Mathieu Kassovitz) フランス軍
アレクサンドル1世 (Ben Lloyd-Hughes) ロシア皇帝
— (Guillaume Faure) Napoleon’s Adjutant
グリーシュカ (David Quilter) ボルコンスキイの執事
ニコーレンカ (Matthew Stagg) アンドレイの息子
デサール (Nicolas Carpentier) ニコーレンカの先生
— (Sakalas Uzdavinys) Smolensk Innkeeper
— (Oscar Pearce) Lieutenant Colonel
— (Andrew Papkov) Elderly Serf
カーチャ (Emily Taaffe) ボルコンスキイ家の使用人
ドーロン (Nick Brimble) ボルコンスキイの領地のもの
— (Edward Dogliani) Angry Peasant
イリイン (Harry Lister Smith) Lieutenant /
ビリービン (Rory Keenan) 社交界でアンナと仲良くする
— (Alex Bhat) Helene’s Lover / ドイツの王子
カチーシ・クラーギナ (Fenella Woolgar) カードしているピエールを責める
— (Andrew Bicknell) Voronezh Governor
— (Candida Gubbins) Voronezh Governor’s Wife
— (Emily Lawrance) Voronezh Party Guest
ミハイル・クトゥーゾフ (Brian Cox) ロシア軍の元帥
— (Edgaras Zemaitis) Russian Officer, Borodino
— (Lukas Malinauskas) Soldier, Russian Camp
— (Edgar Bechter) French Officer
— (Dainius Jankauskas) Andrei’s Orderly
カイソロフ (Jolyon Coy)
— (Will Attenborough) Artillery Officer
— (Tom Lorcan) Artillery Soldier
— (Paul Bentall) Colonel, Borodino
— (Marc Arnaud) French Officer
— (Jean-Baptiste Puech) French Officer
— (Yitzchak Averbuch) Borodino Doctor
— (Justas Valinskas) Dressing Station Orderly

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