[E] 戦争と平和 War & Peace 第8話 Episode #1.8

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第8話 Episode #1.8

脚本/Andrew Davies
監督/Tom Harper
原作/Leo Tolstoy

【これまでのストーリー】

アンドレイは戦場で重傷を負う。モスクワはついにナポレオン/フランス
軍に陥落する。捕虜となったピエールの前で同胞たちが次々と処刑され
るのを目にする。ナターシャはアンドレイと再会するが彼女や家族が
見守る中、亡くなるのだった。

【ストーリー】

ピエールはフランス兵によって捕らわれる中、先ほどまで人々が処刑
されていた光景を思い出し涙する。そこに同じく捕らわれているプラ
トンがピエールに声を掛ける。怖いことを見た顔だとするが、引きずるの
は辞めた方が良いとし、悩むのは一時で良いという。人生は長いのだか
らと。先を心配するなとしどうせアチラが決めることだという。
そこに犬のサシェンカがやってくる。プラトンが可愛がっている犬だ
った。プラトンはピエールに何か食べたかと問うとポテトを分けて
くれる。味わって食べないとダメだとし少しずつ・・これが最後になる
かも知れないんだとして塩を振り掛けて食べる。とても美味しいと
語る。彼はプラトン・カラターエフだというとピエールも自己紹介して
握手する。

ナポレオンは部下たちの前で物資が不足する中冬が近づいているとし
我々には不利だという。司令官たちに余からの感謝を伝えよというと、
退却する準備をするという。

プラトンはピエールと会話する。両親・兄弟は?と問われると亡くなった
というピエール。プラトンはウチはどちらも元気だという。兄弟が居ない
ならオレがあんたの兄弟になってやるという。兵隊がオレで良かったと
すると兄弟は家族の元に残れたからだという。あんたは徴兵だったのか
と問われると戦争に見に行っただけだという。昔はナポレオンを崇拝して
いたとしあんな風になりかったが、彼の野心のせいで多くの命が奪われ、
町が破壊されたのを見て考えが変わったという。彼が居ては世界の為には
ならないとしボロジノの後で自分がナポレオンを殺そうと思ったという。
それがボクの運命かと。それなのにこの様だという。プラトンはダンナに
は無理だとし人を殺すなんてと。オレも10年陸軍にいるが人を殺したこと
も殺したいと思ったこともないという。犬を見てみろというと、ダンナ
が優しい人だと気がついたという。犬や猫は人よりも賢いのだという。

そんな中フランスの衛兵がやってくるとこれからモスクワを出るという。
ピエールは我々を解放した方が負担が減るのではないかとするが、
解放すれば敵として立ち向かってくるだろうという。
行軍が始まる中、一人のロシア人が傷つき歩くのが難しそうだった。
ピエールは下将校に話をするが、歩けないのであれば殺すという。
プラトンはモスクワが破壊されているのを見て酷い状態だとし、遺体も
まともに埋葬されていないという。
そんな中フランス軍が通りかかる為に先に通すという。その中には
ランバル大尉が居た為にピエールは声を掛けるが、彼はピエールに気が
つくが無視して行ってしまう。フランスは何でも盗んでいくと呟く。

エレーヌはピエールに手紙を書く。
「一体どうしたの?何故手紙の返事をくれないの?大したお願いじゃない
と。あなたが一言私と一度も結ばれていないと証言してくれれば私は
再婚出来る。あなたは寛大な心の持ち主。お願いを聞いてくれるでしょ。
敬意を込めて・・エレーヌより。追伸、この件は急いでいるの」と。

医者はエレーヌに対して一日一滴だけ飲むのだとし落ち着いて焦らず待
てば治る事を告げる。
エレーヌは社交界へいく。ビリービン、ボリスなどに声を掛けるが今の
エレーヌに声を掛けるものなど居なかった。アンナはエレーヌに対して
お帰り下さいとして追い出す。エレーヌは誰もいないお屋敷の中で一人
叫ぶと、医者から処方された薬を一気に飲んでしまう。

雪の中をフランス軍と共に行軍する。
その頃エレーヌはベッドの上で下半身が血だらけの状態で亡くなってい
た。

ボロジノを通るピエールたち。幸せそうな犬だとして犬を見て呟くプラ
トン。ピエールに先に行ってくれというと、自分は休んでいくという。
そんなプラトンはピエールの背後でフランス兵によって射殺される。

ナターシャはアンドレイの幻覚を見ていた。君は酷い思いをしてただろ
うとし、ボクの看病に明け暮れて共に苦しんだこと。ナターシャは
あなたと一緒に苦しめて最高に幸せだという。居なくなる必要はなかった
のに・・愛していると。私にはもう誰もいないとしあなたをずっと覚え
ているというナターシャ。出会った時の社交界の時のことを思い出すと
彼女は涙する。

フランス兵たちはここらで野営すると語る。

その光景をドーロホフ大尉とデニーゾフ大佐は遠くから監視していた。
夜明けに襲おうという大佐。そんな中ペーチャがやってくると大佐は
居場所がバレるだろうとしてペーチャを叱る。手紙を持って来たという
彼はデニーゾフ大佐に覚えていますかと語ると、ペーチャ・ロストフか
として随分と成長した彼を見て驚く。本物の兵士になったのかとすると
ボクも加えて欲しいとし上官の許可はもらったという。子供には辛い
ことだぞというと、死んで栄光をなんて考えるなとし、英雄ぶるのも
辞めるんだぞと語る。監察して敵の弱い箇所を突くのが戦法だという。
目的は奴らを永遠に追い出すこと。ペーチャを生きて母の元に帰さない
といけないとしてドーロホフに無理はさせるなと語る。大佐は敵の兵力
はどのくらいかというと、ドーロホフは探ってくるという。ペーチャは
自分も連れて行ってくれと頼む。ドーロホフは不用意に喋るなと語る。

フランス兵とフランス斥候たちはドーロホフたちに何者だとして声を
かける。我々は第6連隊の槍騎兵だという。
このキャンプには総勢何人が居るのかと問うと隊120名、捕虜は40人だ
という。捕虜など厄介なので殺したら良いのにというドーロホフ。

■感想

いよいよ最終話。
ドラマ的にはピエールが牢獄に入れられる所から始まり、そこで
プラトンという陸軍に10年いたという男性との出会いが有る。
その人は傷心のピエールによくしてくれて、少ない食料も分けてくれた
し、物を大事にすることを教えてくれた。短い時間でも彼との出会い
は大きくその後のピエールの生き方にも影響を与える。

「犬は三日の恩を三年忘れず、猫は三年の恩を三日で忘れる」
先日ピエールの家に居座っていたランバル大尉とは全く正反対の人物だ。

いざナポレオンが退却を決める中で、そんなランバル大尉が馬に
乗ってピエールとモスクワの町中ですれ違うシーンが有り、敵と味方と
いう立場もあるので仕方が無いとはいえ、無視して行ってしまった。

このシーン、前回のエピソードの中でナターシャが馬車で退却する中
で町中をふらついているピエールを見つけて声を掛けたのに、別人の
ようになったピエールに無視されるようにしてすれ違ってしまうという
シーンが有ったよなぁ。

■最後に生き残るものは?

ロシアというのは常に内戦とか戦争などで、現在の世界でも男性が
不足して女性の割合が高いと言われている。勿論地域差も有るし、
女性の平均年齢が高いということを除いても、やはり女性が多いという
のは確かなもの。ロシア女性って滅茶苦茶綺麗な人も多いですよね。
日本よりも韓国でロシア系女性が好まれていて、仕事の斡旋
と称して韓国内で働き結婚する人が多いと聞いた事がありますが・・

このドラマに於いて最終話でも多くの人が亡くなった。
その多くはモスクワからの撤退を余儀なくされたナポレオンの失策
によって退却する際に敵に背を向けたところを狙われた格好だった。

ドーロホフが良いところで活躍を見せていたり、大きくなったペーチャ
が現場で活躍する光景が有り、敵将によって撃ち殺されてしまうと
いうショッキングなシーンも有った。
デニーソフ大佐は必ず生きて返そうとしていたので、特に悲しんでいた。

あれだけ優しくしてくれたプラトンは歩けなくなって座っているところ
をフランス兵によって銃殺された。昔の日本の映画でも苦しんでいる
味方に対して楽置いて行くことも出来ずやむなく、銃でやむなく
射殺するシーンが有ったよな。
あの決断には上司として辛そうだったけど、ここでは本当に動物を
扱うようなものだった。

そして戦場でのことなのでよく顔が確認出来ず分からなかったけど、
ドーロホフたちが偵察後に敵を奇襲する際には、あのランバル大尉も
死んでいたのかな??

■エレーヌの末路

この人の病気っていうのは何だったのだろうか?
性病か何かを写されたんですかね。
エレーヌが何故社交界でつまはじきにされたのかというのもイマイチ
理由は分からなかった。ドイツ系の男性と寝ていたからなのか。
それともピエールが居なくなったからなのか。
スキャンダルの一つが社交界では生死を分けるのかも知れないけどね。
ピエールに必死に手紙を出していたけれど、ドイツに一緒に連れて行っ
てもらえれば治ったのだろう?
最後は薬を飲み過ぎてベッドの上で腹部から血が出ていたのか
下半身から出ていたのか分からなかったけど、終盤に於いて死に至る
人が多い中で、どのような形で亡くなるのかというものも、このドラマ
に於いては比較すべき興味深いところが有ったのかも知れない。

■それぞれの恋の行方

冒頭ではちょっぴりおかしくなり始めていたロストフ伯爵が残念
ながら死亡した。
でもロストフ家は人が居た訳だし、見守られて亡くなったのだろう。
司祭が聖歌を歌う姿があり、この声がモスクワ中に鳴り響く。

ニコライとピエールはそれぞれマリアとナターシャと良い感じの
関係に有る。ニコライはマリアと相思相愛だけど、今のロストフ家
からするとマリアと結婚することはどうしても金目当てに写るとして
プライドの問題も左右していた。ソーニャはそんなニコライに対して
私のせいかとしていたけどね。

ロストフ夫人は昔は大勢の友人がいたが最近は殆どダレも尋ねてこなく
なったことを語っていた。金がないと縁が切れるという関係はロクな
ものじゃないけど、自分の中で金の有る時代のプライドの方が寧ろ
邪魔してしまうところが有りそうだね。

ピエールとナターシャ。
ナターシャは元々ピエールのことは好きだったけど、彼の告白もまた
ちょっぴり脅迫的だったよな。
「ダメならもう二度と君の前には現れない。君はボクのことを愛せる?」

今のナターシャって正直選択の余地がない(笑)
ピエールに去られてしまったら本当にダレも居なくなってしまうよね。

■結論

結局みんな紆余曲折有り、苦しみを乗り越えて幸せを掴んだ。
人は苦しむことで分かること、気がつく事などがあるんだろうね。
ピエールは最後に
「もし捕虜になる前の自分のままで居た方が良かったと問われれば
喜んでもう一度捕虜になると答えよう」

「人生が続く限りは幸せはある。行く手には多くの幸せが待っている」

真理も含まれていると思うけど、幸せの感じ方は人それぞれだからな。

自分なんてパニック障害を患ってから、
「人生が続く限り地獄しか待っていないんじゃないか」
としか思えないシーンばかり遭遇しているけどね。

■使用された曲

■出演者

ピエール・ベズーホフ (Paul Dano) 名門貴族ベズーホフ伯爵の息子
アンナ・ミハイロヴァ・ドルベツカヤ (Rebecca Front) ボリスの母
ボリス・ドルベツロイ (Aneurin Barnard) ニコライ兄妹の幼馴染
アンナ・パーヴロヴァ・シュレーラ (Gillian Anderson) 公爵と仲良し
ワシーリィ・クラーギン (Stephen Rea) 伯爵、ピエールの面倒を見るが・・
アナトール・クラーギン (Callum Turner) ピエールの友人。クラーギン公爵の息子
エレーヌ・ベズーホヴァ (Tuppence Middleton) ピエールの妻・クラーギン公爵の娘
アンドレイ・ボルコンスキイ (James Norton) ピエールの親友、公爵家の息子

ブリエンヌ (Olivia Ross) ボルコンスキイ公爵家で預かる娘?独身
マリア・ボルコンスカヤ (Jessie Buckley) アンドレイの妹。ボルコンスキイ公爵の娘
ニコライ・ボルコンスキイ (Jim Broadbent) 公爵
バクシン (David Sibley) ロストフ伯爵の会計士
イルヤ・ロストフ (Adrian Edmondson) 伯爵
ニコライ・ロストフ (Jack Lowden) 長男
ソーニャ・ロストワ (Aisling Loftus) ナターシャのいとこ、ニコライ好き
ペーチャ・ロストフ (Otto Farrant) ニコライの末の弟
ナターシャ・ロストワ (Lily James) ニコライの妹
ナタルヤ・ロストフ (Greta Scacchi) 伯爵夫人、ニコライを見送る

ナポレオン・ボナパルト (Mathieu Kassovitz) フランス軍
アレクサンドル1世 (Ben Lloyd-Hughes) ロシア皇帝
— (Guillaume Faure) Napoleon’s Adjutant
グリーシュカ (David Quilter) ボルコンスキイの執事
ニコーレンカ (Matthew Stagg) アンドレイの息子
— (Sakalas Uzdavinys) Smolensk Innkeeper
— (Oscar Pearce) Lieutenant Colonel
— (Andrew Papkov) Elderly Serf
— (Edward Dogliani) Angry Peasant
ビリービン (Rory Keenan) 社交界でアンナと仲良くする

ミハイル・クトゥーゾフ (Brian Cox) ロシア軍の元帥
— (Edgaras Zemaitis) Russian Officer, Borodino
— (Lukas Malinauskas) Soldier, Russian Camp
— (Edgar Bechter) French Officer
カイソロフ (Jolyon Coy)
— (Will Attenborough) Artillery Officer
— (Tom Lorcan) Artillery Soldier
— (Paul Bentall) Colonel, Borodino
— (Marc Arnaud) French Officer
— (Jean-Baptiste Puech) French Officer
— (Yitzchak Averbuch) Borodino Doctor
— (Justas Valinskas) Dressing Station Orderly

ベニグセン (Terence Beesley) ロシア軍
— (Vsevolod Chubenko) Moscow Man
ランバル (Thibaut Evrard) 大尉、ピエールの自宅に居る第4猟騎兵連隊
— (Antanas Surgailis) Rostov Coachman
マーヴラ (Vesta Grabtaite) Rostov Maid
— (Katherine Manners) 娘が火災の家の中に居るという母
ーーー (Renan Carteaux) French Firing Squad Soldier
アニースカ (Julija Savickyte) モスクワで妹が火災の中
— (Giedre Giedraityte) Moscow Woman
— (Dainius Jankauskas) Andrei’s Orderly
— (Samuel Brafman-Moutier) French Firing Squad Officer
— (Mindaugas Cerniauskas) Voronezh Servant
プラトン・クラターエフ (Adrian Rawlins) 囚人、ピエールと仲良くなる
サシェンカ (Samba) 犬
リーザ・ボロコンスカヤ (Kate Phillips) アンドレイの妻(回想)
— (Manuel Severi) French Guard
— (Tim Dewberry) 囚人
— (Daniel D’Alessandro) イタリア人医師
— (Guillaume Delorme) French Sentry
コサック (Gary Oliver)
— (Irmantas Bacelis) Pierre’s Valet
大人になったニコーレンカ (Ashley Gyngell)

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