第17話 命懸けの忠誠 The Secret in the Service
脚本/Kendall Sand
Mary Trahan
監督/Dwight H. Little
【ストーリー】
ダレルは酩酊状態で警察に電話する。オペレーターが対応に出る
中ダレルは今ベンズリー近くの301号線外れの森に居るが死体を
見つけた気がするんだという。オペレーターはイタズラかも
知れないと感じ再度、”かも知れないとはどういうことか”と聞き
直す。また見たくないとするダレルだが思い切って見るとやはり
死体だとして酸か何かに浸かっていてグロイという。そんな
電話中の物音がしたとして犯人が居るんだというと、突然シャベル
で殴られる。
ブースはブレナンに対して真夜中に何をしているのかと問う。
風邪を引いているのだから寝ていろというとハーブの治療薬を
飲んでからねとして湯を沸かしていた。ブレンドティーを入れて
いるとしてジンジャーとフェンネルとアニスのものだという。
臭いで分かるというブース。ブレナンはアニスであってアヌス
ではないわよと。あなたが元気なのはおかしいとし、私より
酷い食生活をしているのだから病気になるハズだという。肉と
チーズとパンしか食べないこと。砂糖とビールも好きだぞという
ブース。全て炎症反応を引き起こすものだという。
そんな中電話が鳴る。リッチモンド郊外で遺体が発見され目撃者
と一緒にラボに輸送されてくるという。ブースはラボに行って
というブレナンだが、彼はオーブリーに行かせるとし俺は君の
看病をするのでベッドに行けとし、アヌスティーを持って・・と。
ジェファソニアンのラボ。
オーブリーは目撃者が居たのかと問うとカムはアテにはならない
と語る。酩酊状態で覆面2人組に殴られたとしていること。しかも
同じスコップで同時に振り下ろしたとしているのだという。
しかしホッジンズは全くの役立たずではないとして被害者の
頭の傷から微粒子を採取出来たという。
カムはオーブリーに遺体の入った袋のファスナーを開けるのを
手伝ってと語る。ブレナンを待たなくて良いのかというホッジン
ズだがカムは彼女は風邪を引いてブースが看病しているのだと
いう。
開けると確かに酷い状態の遺体だった。有毒廃棄物のフロに
入っているみたいだと。ホッジンズは犯人は塩酸を使っているが
幸い警察が重曹で中和してくれたという。2、3時間放置されて
いたら完全に分解されていたというカム。
カムは遺体を見ると内臓は何も残っていないという。何かが有る
というとオーブリーはそれは手首につけるマイクのクリップで
政府の支給品だという。シークレットサービスが使っているもの
だとすると大統領を警護するあのシークレットサービスかと。
彼らの一人が殺されたようだとして、入口には大量の警護官の
姿が有った。
FBIのオフィス。
オーブリーはブースがやってくるとシークレットサービスの
ウォーカー警護官を紹介する。大統領を守って銃弾を受けた
方だとすると、傷跡がまた脚に残っているが昔の事だという。
身元不明の遺体はシークレットサービスの警護官の可能性が
高いことを言うと、ウォーカーはグラハム・ロバーツ警護官だ
ろうという。彼は戦術班の責任者で最後の連絡は昨日の夜8児。
話が有るとメールが有ったので変身したが返事がなかったから
心配していたとのこと。リッチモント郊外で発見されたこと。
D.Cからは離れた場所で一体何をしていたのかというオーブリー。
ウォーカーは36時間後にランダル大統領が資金集めのキャン
ペーンで立ち寄るので先遣隊を送ったという。大統領のキャン
ペーンは中止出来ないのかと問うが、世論が拮抗しているし
遊説中に中止は出来ないのだという。大統領とは無関係かも知れ
ないとしまずはロバーツの私生活から調べるというオーブリー。
するとウォーカーはこの事件の捜査を任せて良いか上層部の
許可がいるという。ブースはオーブリーは優秀な捜査官だと
すると問題なのはオーブリーではなくブースの方だとし、君の
先祖を問題視しているものがいるという。何の話なのかという
オーブリーに対してジョン・ウィルクス・ブースの子孫に捜査
を任せたくない人たちがいるのだという。
ブレナンは室内のベッドでパソコンを使ってジェファソニアン
と画像chatで骨の様子を調べる。右の大腿骨遠位端近くにカメラ
を近づけてと要求する。骨修復から見て爆発による複雑骨折の跡
だとし簡易爆発物かも知れないので被害者の医療記録を調べて
というブレナン。カムは現在取り寄せているところでシークレット
サービスが派遣した法人類学者も来ることになっているのだと
いう。ブレナンは私は例え弱っていても私よりも有能な人は居な
いとする中、フィッシャーがやってくるとそれなら一人いますよ
と語る。アンジェラはフィッシャー!!と呼ぶと数年ぶりだという。
あなたが事件担当の専門家なのかと問うと今はフィッシャー博士
ですという。カムはあなたは博士課程を修了してシークレットサ
ービスで働いているのかと問うと顧問をしているとし他の機関
から派遣されたという。それってCIAなのか国家安全保障省なのか
とアンジェラは問うが機密だという。世界各地を飛び回り常に
年頃の若い女性たちに囲まれている仕事だという。これ以上
は話す権限はないと。アンジェラは謎めいていてセクシーだと語
る。
ブレナンはそんな事よりも被害者の右の大腿骨の再建手術を
受けているのかと問う。ロバーツ警護官の医療ファイルに有った
X線と被害者のX線を比較すると爆弾の金属片による損傷の特徴は
一致するという。ブレナンはお見事だがラボに来る必要は無いと
いう。私は随分と回復したので仕事に支障はないとするが、
ブレナンはモニター越しに激しく咳き込む。ブレナンのパソコン
のモニターに付着する分泌物の粘度と色から判断するとまだ感染
期間のようだという。ラボは任せてというフィッシャー。
■感想
今回はちょっとしたブース&ブレナンを現場から外す試みが
行われるような話だった。
この先のシーズンでの可能性を模索したのだろうか?
今回はそれぞれに背負ったキズや病気についても言及される
ものだった。
ブレナンが風邪でダウン。
ブースは今回シークレットサービスの警護官が殺害されたという
ことも有って、ブースの先祖のジョン・ウィルクス・ブースが
リンカーンの暗殺に関わっていたということを理由に捜査から
途中まで外されてしまう。
100年以上も前のイカれた先祖のことなど知らないとしていた
けど、ブースは父親の虐待に恐れて、そして自らが暴力的になる
ことを恐れ、そして祖先は大統領を暗殺した人物だったという
過去が有ったり、レンジャー時代の心の傷など勘案すると、
よくぞFBI捜査官になる事が出来たな。
日本なら経歴の段階で落とされそうな気がするけど・・
更に言えば今回ラボを手伝うことになったのは久しぶりに登場
のフィッシャーだった。彼の精神状態もかなり危うい人だけど
どうやら彼は大統領の娘の家庭教師をしているようで、よくぞ
あの精神状態でそんな役職に就けたもんだと思ってしまう。
フィッシャーが最後に出たのはS9-24だったのでそれ以来の登場。
博士号を取得して、彼は博士としての立場で今回法人類学ラボ
へとやってくる。
フィッシャーは、カムから君づけで呼ばれた時には反応せず、
博士と呼ばれることでようやく反応する。それだけプライド
も有ったのだろうけど、ブレナンが風邪を押しながらも現場に
戻って来た時には力不足に自己嫌悪に陥っていた。
■キズがアダになる人
今回は結果的には過去に大統領を警護する中で負ったキズが
原因で犯人は妄想などを見ることになってしまったウォーカー
がロバーツ殺害の犯人だった。それに気がついた警護官の
ロバーツが辞職を勧めようとしたところで、仕事人間の彼として
はそれを止めようとして殺害した様だ。
卵円孔開存という心臓病だったこと。
脚を撃たれた時に血栓ができて心臓から肺だけでなく脳にも
達している。物忘れ、被害妄想が起きていたようだ。
大統領は守るけど、仲間は殺害するというまさにとんでもない
人物が一番守るべき人物の近くにいたという皮肉。
そんな人が二度に渡って大統領を守る英雄となった。
そんな英雄が仲間を殺したということが分かればどういう
ことになるのだろうか。そういう事には一切言及がなく、
寧ろ新たな心の傷としてブースが犯人を射殺したことで見えない
心の傷が浮かび上がってしまうのではないか心配だ。
■キズが功を奏する人
ホッジンズが今回証拠採取の為にリネンシュートの中に入り
証拠を取りに行く。ただし彼を釣っていたワイヤーの留め金が
外れていつ落ちてもおかしくない状態でついには落ちてしまう。
ただし車イスでの生活をしていたので、腕の筋力は上がって
いる。
フィッシャーが来たことによってホッジンズが味わったような
「苦痛」「惨めさ」「自己嫌悪」について、何かアドバイスで
も有るかと思ったけど、フィッシャーはあんまり絡むことが
なかった。
■キズで容疑者像から除外される人
ニール・ストックトンのMRIを見た際に両肩には回旋筋腱板に
損傷が認められるので彼の肩は殆ど曲がらないとの軽快を見せ
てスコップで殺害するのは無理だとされた。
しかし捜査をミスしたのはロバーツを殺した人物と大統領を
狙おうとしている人物が全くの別人で有ったこと。
この違いを見つけるのは難しいだろうけど、現場の状態を
見るとニールが殺害した様に見える流れが有り、靴底に有った
微細物からミスリードを誘ってしまった。
■その他
・吹いた
ブースとブレナンがハーブの件で話し合いになる際に、ブース
はセリ科アニスの臭いが強烈でそれを指摘した時には、ブレナン
がアヌスではないと釘を刺したところが笑えた(笑)
コーヒー飲んでいたのでちょっと吹きそうになってノートPCの
キーボードにかかりそうになった。
・汚い
ブレナンは風邪は治ったとしていたけど、モニター越しに咳き込
むとタンがモニタにビシャッとかかって汚い光景が・・・
フィッシャーくんからは粘膜の色からしてまだ感染期間だとされ
た。
その後ラボでは働けないと思ったブレナンはブースと共に行動を
起こそうとする。その際にはティッシュを持って来てウォーカー
たちにクシャミで出て来たタンだか鼻水の色を必死に見せて
治っているようなことを口にする。
ブレナンはそういうところあんまり恥ずかしいとかそういう感情
がないんだよね。
・笑い
ブレナンはブースが幾ら大統領を守る為とはいえ人を殺害した
ことに対して重荷でしょうと語る。
しかし今はブレナンの回復が先だということで、寝る前に
アヌスティーを飲めと語る。もちろんジョークで言ったことで
「笑いは最高の薬だろう」としていた。
ブレナンは心でもマジメに最高の薬はペニシリンだとしていたけ
ど・・
ブースは三バカ大将のことに言及していたけどイマイチその辺
は流れがよく分からなかった。
■使用された曲
・
■出演者
テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵、PC技術
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、微粒子、昆虫
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、組織検査
ジェームズ・オーブリー (John Boyd) FBI捜査官
Dr.コリン・フィッシャー (Joel David Moore) SSからの依頼でラボ
ブラント・ウォーカー (Michael Gaston) シークレットサービス
マリッサ・パテル (Nishi Munshi) シークレットサービス警護官
ニール・ストックトン (Dave Power) 反政府・大統領を狙う
トラヴィス・ボズウェル (Michael Galante) 負傷兵、正確に射貫く
ダレル・タガート (Jeff Rosick) 遺体発見者
サリー・カバノー (April Adams) カバノーガンクラブ女主人
— (Sahil Shroff) レイキヒーラー
— (Bobby T) 捜査官
ジョン・ウィルクス・ブース () リンカーン大統領暗殺未遂
グラハム・ロバーツ () シークレットサービス、戦術班責任者