ダウントン・アビー ~貴族とメイドと相続人~ Downton Abbey シーズン5 第9話 ブランカスター城 A Moorland Holiday

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第9話 ブランカスター城 A Moorland Holiday

監督/Michael Engler 脚本/Julian Fellowes

【これまでのストーリー】

トムはダウントンから出て行く決意をする。ローズとアティカス
の結婚式の為にロンドンへ向かう伯爵一家。2人の仲を快く思わ
ないローズの母・スーザン。アティカスの父・シンダビー卿も
反対する。ローズの父・シュリンピーは結婚を邪魔しようと
する人物に気づく。迎えた結婚式当日。スーザンは離婚する事を
暴露。それを聞いたユダヤ教徒のシンダビー卿は息子の結婚を
取りやめようとするが夫人は結婚を辞めれば離婚すると逆に脅し
て危機を抜け出す。一方アンナはグリーン殺害容疑で警察に
連行される。伯爵はイーディスの秘密に気がつく。

【ストーリー】

刑務所のアンナに面会に行くメアリー。
ロバートはベイツに対して我々が留守の間に解決すれば良いがと
語る。ベイツは拘留されてもアンナは気丈に振る舞っている事を
語る。ベイツはアンナの為に同行しない為に、トーマスに対して
従者代理として同行を頼む。伯爵一家は今回シンダビー卿が
借りたブランカスターしろに泊まるとしかなり城内は大きいと
語る。シンダビー卿は厳しい人だから機嫌を損ねるなと忠告する
ロバート。ローズの話ではシンダビー卿の執事が城の中を仕切る
為に城の使用人と揉めなければ良いがと。ロバートはとにかく
明日の11時の記者だとして荷造りにはトーマスも立ち会うよう
告げる。

ヒューズはバクスターに荷造りを手伝うと声を掛ける。
モールズリーは一度にご婦人三人の世話をすることになるのかと
して大変だという。ツィードにドレスに茶会服・・・ヒューズ
は茶会服なんて1890年代じゃないのだからと語る。カーソンは
不幸にもなと語る。

メアリーは拘置所へ面会に行ったのかとヴァイオレット。
お母様も侍女のデンカーが拘留されたら行くでしょ?というと、
牢屋が頑丈か確かめにねと。コーラはアンナへの疑いは晴れる
としベイツの時のようにという。気の毒な夫婦だなとロバート。
ヴァイオレットはデラ・フランチェスカの絵の競売にはロザムンド
が出ると語る。イザベルは良好と重なって残念ねというが、
ロバートはあの絵に未練はないという。3時にヨークで約束がある
ので行くというロバート。コーラはメアリーと行って昼を食べて
くれば良かったのに・・と語る。
ルス中にヴァイオレットたちは何をするのかと問うと、クラー
ギン侯爵の夫人が見つかりウチに来るという。イーディスはいつ
連絡が有ったのかと問うと昨日だという。無事に助けられた
とのこと。コーラは再会が楽しみですねというがヴァイオレットは
いいえと語る。トムは嫌いなら何故探させたのかと問うと、
イザベルは私もそれを聞いているのだという。

「私は文句は言わず説明はせずよ」・・と。

でも文句はよく言っているわとイーディス。

アンナはメアリーが刑務所の面会に来たことに対して偽名で来た
のかと尋ねる。しかしメアリーは本名だとしクローリー家は
あなたの味方だと示せるという。検察がどんな手に出るか・・
夫の時もそうだったとし、あの人たちはウソの網を張って獲物
を捕らえるのだという。しかしメアリーはたった一人の目撃証言
で有罪に出来るハズはないという。あなたに人殺しは出来ないし
全員が裁判でそう証言するとメアリー。

その頃カーソンとヒューズは語る。
カーソンはメアリーが拘置所に行ったことを新聞に書かれると
困るという。「伯爵令嬢が拘置所の侍女と面会」と。
寧ろ世間に好感だというヒューズ。屋敷が好奇の目に晒される
のは耐え難いというカーソン。
そんな中、使用人部屋で銃の手入れをしていることにカーソン
は文句を言う。ベイツはすぐ済みますとし、トマースも確認して
置きたいという。装填係は俺だからと。バクスターはお父様が
射撃の名手だったと語る。しかしスズメを撃つのとブランカスタ
ー城のライチョウ狩りとは大違いだぞとカーソン。

モールズリーはベイツに面会に行けずに残念だと語る。
一日に一人しかいけないので今回はメアリーに譲ったのだという。
伯爵家も味方だと示せるという。妻のための尊い犠牲・・この
腕を失っても良いという。トーマスはそれはやめておいた方が
良いとし脚も悪いのだからと。

カーソンはヒューズに対してワインは残った我々で飲もうと語る。
マルゴーは期待を裏切らないと。カーソンは最終候補の4軒だと
してそれを彼女に見せる。実際に見てからにしようと。

マレーの話は何だったのかとメアリーはロバートに尋ねる。
アンナを釈放出来ないのか?ロバートは何か新事実が出たらしい
が詳しくは分からないという。スーザンは城に招かれず怒ってい
る事を告げる。シンダビー卿は離婚が許せないようだとコーラ。
昨日はヨークまで何をしにいったのかとロバートに尋ねるが
大したことではないという。
城から出かける直前にイーディスは子供たちが何処に居るのかと
尋ねる。メアリーやトムが子供たちと戯れており、イーディス
も思わずママと言いかけるのをロバートとコーラは車の中で
聞き逃さなかった。イーディスはまだこのことを秘密にするのか
というロバートに対して、そのタイミングを決めるのはあの子
だというコーラ。

ダウントンの駅。
カーソンはトーマスに対してヨークで乗り換える時に荷物を数え
るよう語る。ヴァイオレットが駅まで迎えに来ていた。
みんな珍しいとする中彼女は

「私にも情けはある。タマゴを産んで放ったらかしのサラとは
違うのよ」
と。

メアリーはつまり母性があるってことねと。侯爵夫人は明日夕食
に来るのでイサベルも呼んだという。見物出来ずに残念だと。
カーソンに後は任せるとするロバート。
ヴァイオレットはシンダビー卿にトムとトーマス・・”お気楽な
狩り仲間”とはほど遠いという。”最後はお互いを撃ちあうかも”
とイザベルは珍しく毒づく。

■感想

いよいよラス前のエピソード。
毎シーズンこの最終話のエピソードはクリスマス時期に放送
されていて、このドラマも現地では12月25日に放送された。
90分から100分のドラマ内容なのでNHKとしても日本の放送枠に
収めやすいところがありそうだ。

ドラマを見るとシナリオは計算高いところが有り過ぎて、よく
言えば上手く出来ているけど、悪く言うと設定が予定調和かな。

前半部は不幸を演出。後半部ではきっとクリスマスの奇蹟でも
描いてくれるのだろう。それこそクリスマスイベントだ。

今回はそれぞれのパートが分割されていて、一つ一つに言及して
行かなければならないようだ。

しかしこのシーズンに入って時代に取り残されている貴族社会
がそんな風潮に抗う形で進行しているけれど、それを主導して
いるのはダウンタウンの当主のロバートというよりも寧ろ
カーソンなんだよね。彼のような立場の人物はとても重要で
居なければならないのだろうけど、それでもシーズン5での
カーソンは感情移入するのが難しかった。

ブランカスター城に居るものたちは更に厳格に時代の流れから
取り残されている人たちが多く、その中でもシンダビー卿と
その従者のストーウェルは、宗教観も重なり彼らの上をいく
前時代的な人たちだ。
巨悪が登場すると身近にいる小狡い人物たちのことが気になら
なくなり、寧ろトーマスなどは逆に頼もしいところがあるから
何とも言えないね。トーマスがよく見える程に、チームダウン
トンは家族という感じがして温かくなるのである。

それにしてもシンダビー卿の夫婦、初めてクリスチャンネーム
が明かされて、呼び名がいつも面倒臭かったけどこれが
棲み分けすることが容易になった。主人の方はダニエルで
夫人の方はレイチェルという様だ。

■それぞれのキャラクター

・イーディス

今回イーディスは久しぶりにマリゴールドと離れて伯爵一家と
して招待されたブランカスター城にいくことになる。
子供たちを過度に心配しすぎるイーディスにとっては辛い思い
をしていることだろうけど、行きの汽車の中で子供たちが乳母
たちとピクニックにいくとした際には心配し過ぎて思わずメアリー
からは

「そんなに心配なら成人するまで箱の中に閉じ込めたら?」(Mary)
「母でも無いのに騒ぎすぎるのよ」(Mary)

と言われた。

ただそんな汽車の中でもトムが自虐する言葉に対して面白いやり
とりがあった。

「僕は決して自慢できる親戚じゃない」(Tom)
「バカ言わないで家族よ」(Edith)
「イーディスに珍しく賛成よ」(Mary)

・メアリー

冒頭ではメアリーはアンナの為に本名で刑務所に赴き面会する。
伯爵家がアンナの味方だと示せるということ。
しかしそれを巡ってヒューズは賛成。カーソンは屋敷のことを
気にしている。

屋敷につくとトムに対してシンダビー卿ではなく彼の従者の
ストーウェルがまた相当癖のある感じで攻撃してくる。
メアリーは見過ごせないと。

バクスターからストーウェルの態度は下の階でも同様だとする
と、
「ギャフンと言わせたいわ、トーマスに頼めない?」(Mary)
「企みの名人ですからね」(Baxter)
「企みを実行に移すように伝えて」(Mary)

・ブランソン

今回のトムはとにかく被害者だった。
折角トムもここに残るべきではないかと心に揺れ動く物があり
そうなのに、アホなストーウェルが貴族出ではない使用人だった
男に尽くすことに納得がいかず無礼な態度を続けていた。

■イベント / エピソード

・狩り

この狩りのシーンは結構面白く出来ていた。
組み合わせの問題だけど、メアリーはダニエルと一緒に同行し
レイチェルはトムと一緒に行動していた。

メアリーはダニエルに対してもう私たちは家族で有る事を告げ
ローズの両親の離婚の件を許したらどうかと声をかけていた。

一方レイチェルはトムに対して伯爵家で入り込む経緯を私に
出して、馴染むまでのことを尋ねていた。トムは僕は異分子
だったから・・と。

・ヴァイオレットの決断

ヴァイオレットは自宅にクラーギン侯爵と妻のイリーナを夕食に
誘う。5年ぶりの再会のようで、クラーギンはイリーナと遭う
前にヴァイオレットと結ばれようとしていたけど、やはりなかなか
彼女も古い側の人間なので思い切ったことは出来なかった。

イリーナはやはり貴族としてのプライドが残っているのか、
もの凄い癇癪持ちで強烈だな。

ヴァイオレットは結局別れるみたい。
「もう二度と道ならぬ恋の誘惑なんて無いもの。浮かれる私は
おろか?」

・アンナ容疑者

アンナはベイツに隠していることが有った様だ。
途中で警察側の揺さぶりがあり、何か新しい証拠が見つかった
ということでそれが何かということになる。
アンナは過去の件を掘り下げられた。
父親は作業員として亡くなった時に母親は苦労し、そこで
アンナの姉妹と母は苦労を強いられたこと。そして母が働く
鉄工所の男と再婚したこと。その男がまたアンナに対して
セクハラから始まり関係を強いてきたこと。ナイフを持って隠れ
ていたアンナは義父が襲ってきた時に刺した過去。
ただ起訴はされていないようで母親がそんな義父に説得した
と語っていた。

ベイツは過去収監された時にアンナがしんじてくれたように
自分も彼女を信じている事を語る。厳密に言えばその後アンナは
グリーン殺しでベイツを疑っているけど(笑)

「太陽の存在と同じくらい君を信じている」

・カーソンとヒューズの投資話

ここ暫くデイジーの勉強の件で、使用人たちの夢や未来について、
語られるシーンが多かった。デイジーは勉強しても無駄だと思い
始めていて色々と模索している状態だ。

そしてアンナとベイツもまたベイツのロンドンの旧家を売って
投資しようと考えているが、その夢もアンナの逮捕で先は見えな
い。

カーソンから持ちかけられたヒューズもまた問題を抱えている
一人だった。今までヒューズが私生活で問題を持ち出すエピソード
ってなかったな。彼女には妹がいるらしく生まれ付き頭の具合
が悪い事。母親が生きて居る間には面倒を見てくれていたが、
今はヒューズしか居ないので彼女の面倒を見ながら仕事をするので
投資どころではないという。
「叶わぬ夢に浸った私がいけなかった。」

・ロバートがヨークへ

コーラはロバートに対してその件で何度となく話を聞こうとして
いた。最後にはロバートも折れて全てを話す。どうやら彼は
狭心症だということ。ヨークの病院に診てもらっていたことを
語る。実は投資家とか弁護士と面会しているのかと思っていた
のでここに来てロバートの体調の悪化は女だらけの伯爵一家に
は不安だらけ。これでトムが残るという流れを作るのかな。
メアリーは「トムを放さない」的オーラを発しているけど(笑)

・スプラッタvsデンカー

ヴァイオレットの食器の話をきっかけにして、母が作ってくれ
たチキンスープの話になる。デンカーも料理が作れるという
ことで、スプラッターはそれなら作るところを見せて欲しいと
語る。
デンカーがまだ侍女として居るのが驚きだけどヴァイオレット
に迷惑をかけた訳では無いからなぁ。

デンカーは大見得切ったけどやっぱり作れず、デイジーとパット
ナムに助けを求める。

・トーマスの本領を発揮

メアリーからのお許しで、トーマスにシンダビー卿の従者の
ストーウェルへの制裁を求める。トーマスとしては本領発揮。
メモを使ってシンダビー卿に出す料理を生肉?チキン?を
出していた。
でもトーマスによるとまだまだこれからだということで、
酔ったストーウェルからゴシップネタを聞き出して何かをしよ
うとしているようだ。

■その他

・使用人たちの楽しみ

カーソンとヒューズは残ったワインを飲むシーンが有った。

またパットナムが久しぶりに
「ネコが居ない間にネズミも楽しまないとね」ということで、
みんなで食事会を企画して楽しんでいた。

■使用された曲

・Downton Abbey – The Suite by The Chamber Orchestra of London

■出演者

ロバート・クローリー (Hugh Bonneville) グランサム伯爵
イーディス・クローリー (Laura Carmichael) 次女
メアリー・クローリー (Michelle Dockery) 長女
コーラ・クローリー (Elizabeth McGovern) 伯爵夫人
バイオレット・クローリー (Maggie Smith) ロバートの母
イザベル・クローリー (Penelope Wilton) マシューの母

チャールズ・カーソン (Jim Carter) 執事
ジョン・ベイツ (Brendan Coyle) 従者
アンナ・スミス・ベイツ (Joanne Froggatt) メイド長
デイジー・メイソン (Sophie McShera) 料理人
トーマス・バロウ (Rob James-Collier) 副執事
エルシー・メイ・カーソン(ヒューズ) (Phyllis Logan) メイド長
ベリル・パットモア (Lesley Nicol) 料理長
ジョセフ・モールズリー (Kevin Doyle) 無職->下僕
トム・ブランソン (Allen Leech) シビルの元夫
フィリス・バクスター (Raquel Cassidy) コーラの侍女
ジョージ・クローリー (Oliver Zac Barker) メアリーの息子
シビー・ブランソン (Fifi Hart) トムの娘
マリゴールド (Eva & Karina Samms) イーディスとグレッグソンの娘

アンディ・タルボット (Matthew Goode)
ストーウェル (Alun Armstrong) シンダビー卿の執事
LADY レイチェル・シンダビー (Penny Downie) アティカスの母
LOAD ダニエル・シンダビー (James Faulkner) アティカスの父
アティカス・オルドリッジ (Matt Barber) ユダヤ人、ロンドンの銀行
Missデンカー (Sue Johnston) ヴァイオレットの侍女
スプラット (Jeremy Swift) バイオレットの執事
LOAD マートン (Douglas Reith) ロシアの貴族
イゴール・クラーギン公爵 (Rade Serbedzija) ロシアからの難民
— (Hannah Wood) Brancaster Kitchen Maid
イリーナ・クラーギン (Jane Lapotaire) クラーギンの妻
ジョージ・マレー (Jonathan Coy) 弁護士
チャーリー・ロジャース (Sebastian Dunn) アティカスの友人
バーティー・ペラム (Harry Hadden-Paton) 領地の管理人
ディアナ・クラーク (Alice Patten)
アンディ (Michael Fox) 下僕
— (Anthony Milton) Veteran in Crowd
— (Jason Nicholls) Rules Patron
ベクサム卿 () ブランスカター城の当主
ドーント () シンダビー卿の従者
ブレナン () 料理人
ポッター () 料理人

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