第21話 海を渡った宝石泥棒 The Jewel in the Crown
脚本/Jon Cowan
監督/David Grossman
【ストーリー】
ホッジンズは理学療法士を変えたのは間違いだったとアンジェラ
に告げる。しかしアンジェラはキツイ運動は効果が有るそうだと
語る。ホッジンズはラチェッド看護師が一ヶ月間毎朝俺を拷問
したが変化がないという。前の看護師で良かったという。
アンジェラは前の看護師って26歳のセクシーな子のことかという
とホッジンズは気がつかなかったという。彼だの中心が強くなっ
たと彼女に自慢していたでしょと。ホッジンズはそんなのじゃ
ないとし彼女は医療のプロで俺の体を臨床の対象にしているだけ
だという。そうではなくあなたが彼女をどう見ているかの話よ
とアンジェラ。
そんな中、なんだか凄い臭いだとアンジェラもホッジンズも語る。
まるで大学の寮で俺たち抜きでパーティーでもしていたのか。
カムは遺体の臭いである事を告げ発見現場のせいだという。遺体
はガラスのリサイクル工場で見つかったという。機械で砕いた
ガラスはここに落ちるようになっていたが遺体がその中に有った
為に全身にガラスが刺さっていた。サボテンみたいだというホッ
ジンズ。
アンジェラはカムに対してバジリも華やかな結婚式に賛成してく
れた?と尋ねる。そんな中、遺体の入ったガラスのケースがドン
と音がする。カムはホッジンズに気をつけて扱ってというと、
俺ではないという。地面が揺れたのかも知れないというと、地震
が起きたのかという。前震だとしエルニーニョが原因で地震帯
が活発になったのだというホッジンズ。あなたがぶつかったので
はないのかというカム。
ブレナンとブースは車でラボへ向かう。
ブースの視力の件でブレナンが言及する。夕べのビール数杯飲ん
だだけで目のかすみなんて変だという。標識を読んでみてと
いうとミシガン通り?というと、ブレナンはミズーリ通りよと。
オフィスに付いたら眼科医に予約を入れるという。医者は飲み過ぎ
だから生卵を食べれば治るというハズだというブース。アルコール
を摂取すると瞳孔反応が遅くなるが目がかすむのはあり得ないと
いう。脱水で目が乾くが腫れたりはしないというブレナン。
ブースは目が腫れてなどいないというがブレナンは腫れていると
いう。俺は生まれてからずっと視力2.0だというと、あなたはいつ
までも22歳じゃないという。証明するから運転させてみろという
ブース。それは名案だというブレナンは皮肉に自分の男らしさと
勇ましさと若さを証明するためだけに子供たちが孤児になる危険
を冒すのかというと、私が運転をするというブレナン。
ジェファソニアンのラボ。
ブレナンは私を待たずに始めたのねというと、デイジーは博士が
怪我しないようにガラスの除去をしていたという。
大腿骨頭の直径から何が分かるかとデイジーに尋ねると、性別は
女性、顆間切痕の高さから判断してこの被害者はヨーロッパ系だ
という。カムは腹部に腐敗網が見られ死後硬直は寛解、死斑は
固定しているので死後およそ36時間前後だという。ブレナンは
下顎骨は損傷していないので歯科記録から被害者をたどれるだろ
うという。下顎骨の摩耗具合から判断して年齢は30代半ば。
しかしブレナンは何か変だという。被害者の口は閉じていたのに
下顎孔のすぐ下にガラスの破片が埋まっているという。死亡時の
ものならばリサイクル工場で殺されたのかも知れないというデイ
ジー。しかしこれはガラスではないとし大きくて高価なダイヤみ
たいだというカム。
ホッジンズはそのダイヤを調べると2カラットだとし、カラー、
カット、クラリティから見て3万ドル以上はするという。デイジー
はダイヤには詳しくないとしランスは祖母からのものをくれた
という。ホッジンズはこれを見ろとしダイヤにはシリアル番号
が彫られていた。大きいのには入れておくのが安全だとし買った
人を割り出せるという。
そんな中ゴミ箱が落下する。ホッジンズは俺ではないとし、
ジェファソニアンの下の断層が活発化しているのかも知れないと
語る。
■感想
精神的・肉体的に疲れている時にリアルタイムで見たので全く
頭に入ってこないエピソードだった。木曜日に見たので正直
あんまり細かい内容を覚えていないので間違えていたら済みませ
ん。
フランスの元警察ルソーとアメリカの警察が協力して捜査する
という、昔から他文化交流の捜査系のシナリオの映画って
見かけるよね。
今回はフランス人が持つアメリカ人のイメージとアメリカ人が
持つフランス人のイメージをふんだんに盛り込んだ内容となった
のかな。
このドラマとしてはたま~~にある考古学視点の法人類学的
エピソードだった。骨そのものに興味の視点があるのではなく、
盗まれた宝そのものに歴史的価値のあるものだった。
ブースの視力が不思議と落ちたり、霊能力、ポルターガイスト
などのことに言及していることからも、ピラミッドの墓泥棒とか
スティーブン・ソマーズ監督の映画「ハムナプトラ」系とか、
「インディージョーンズ」、盗まれる宝石の呪いみたいなものを
感じさせる所も有ったかな。
捜査官視点では、宝石泥棒を追いかける捜査というのは、昔の
刑事ドラマとか犯罪ドラマでも醍醐味の一つだったので、
オーブリーが語る様に一度は担当したいようなものが有ったのも
仕方が無いのかも。
このドラマにしては珍しく「NCIS」ばりに映画を引き合いに
出すシーンが多く、
「ザ・クラーッカー」「男の争い」「泥棒成金」「ピンクパンサ
ー」「ピバリーヒルズコップ2」「ゴースト」「ゴーストバスタ
ーズ」「トプカピ」などの映画が語られたけど、流石にトニー
のように面白い発言・引用する人は居なかったな。
でもブレナンとホッジンズのやりとりの中で、
「なんでそんな話し方をするの?」(Brennan)
「クルーゾー警部の真似だ。「ピンクパンサー」だよ。」(Hodgins)
「ピーター・セラーズかスティーブ・マーティンらコメディの
天才たち(が演じた)」(Hodgins)
「知らないわ。ピンクのパンサーが居ないのは確か」(Brennan)
って語るのは笑える。
■盗まれたもの、証拠とされるもの
・宝石
遺体の口の中に有った宝石。一瞬ガラスとして処理されそうな
ものだったけど、リサイクル工場のガラスの破片が混在する
状況の中でよくぞそれを失わずに済んだなという感じ。
それだけである意味、デイジーが語る様に霊魂のようなものは
存在していて、特定の人を選んでメッセージを送っているのか
も知れないと思わせる。
宝石にはシリアルナンバーが有り、宝石学協会というものが所有
していた「トプカピの宝剣」に付着して居たダイヤの一つだと
判明。実際には本物のレプリカだったみたいだけど・・
世界の至宝という展示会の為に宝石店「アストロン」に貸し出した
もの。
その宝剣とは700年代にマフムト1世がイランのナーディル・シャ
ーに送ったもの。
・タペストリー
被害者は首をヒモ状のもので縛られて窒息死させられていた。
喉頭周辺の微傷骨折に付着して居たものは昆虫由来の染料で
冷められていた金糸のタペストリー。
17世紀のフランスのもので、ルス14世王宮で織られたもの。
被害者のショサン侯爵はルイ14世の直系の子孫。
そんなタペストリーがある場所は限られているということで捜査
は進む。
■それぞれの価値観
オーブリーは貴族を追いかける事件なんて凄いと語っていたが
ブースは閣下なんて呼ぶなんて嫌だという。
フランス貴族の概念は1789年の人権宣言とは矛盾していること
をルソーも認めていた。
ただルソーはアメリカ人が自信のある国民性だということは理解
しているがエゴは捨てて欲しいと訴えた。
一方Royal Dinerに来たルソーとホッジンズがランチを食べる。
お勧めはと尋ねられる中ルソーは「アンバルガー」「フレンチ
フライ」を注文していた。
ホッジンズは逆にフランスの国民性から自虐ギャグを言う事に
驚いていた。彼は国際警察の警部ならばユーモアのセンスを身に
つけないといけないと語る。
フランス人がハンバーガーを語るとアンバルガーになるのか。
フランスと言えばアンリ王。スペルはHenryだけど、ヘンリー
とも読める。
hamburgerもフランス人からするとhの発音は抜けるのかな。
韓国のハングルでは単語の冒頭の(半)濁音などは全て外される
ので、会話しているのを見るとその傾向が現れるよね。
「フレンチフライ」に関しては色々と複雑な皮肉も有ったりする
のかな。
■科学的捜査
被害者の身元がなかなか特定出来なかったが同位体分析をしたら
酵素13と窒素15が見つかったとし、ロワール川の周辺で育った
女性だとホッジンズは語る。
ロワール渓谷はフランスの揺籃地でワインや農作物も豊富の地域。
フランスでもルソーは遺体を見つけて報告書を書いているが死因
の特定に至っていない。遺体はサントロペの海に遺棄されて数週
間後に発見。
その遺体を調べる為に遺体を運ばせるのではなく何と使用した
のはバーチャル解剖台。
・証拠1-2-3
・アメリカで宝石で盗まれる過程で犯人は陳列ケースで切断
した形跡が有るのに血痕がなかったことから店主が隠蔽に関わって
いると考えた。
・宝石が移動される場所や日時のことを知っていた人物。
・身長188cm、アスリート体型
・遺体は正面から首を絞められていたり、アメリカで発見された
ものは後ろから絞められていた。
・タペストリーからタバコの痕。タバコは銃剣族を吸収して累積
しやすいこと。ここではウランが検出。バージニアには天然の
鉱床が有り、昔タバコ農園だった場所。
・剣を吹く前にサヤに入れていた為に血痕が決め手となった。
■非科学的
・夜明け
何と言っても今回はホッジンズの周りで不思議なことが起きる。
触れても居ないものが突然物が落ちるということが起きている。
ホッジンズは自分の脚には感覚がないので本当に分かっていない
みたいだが、実際には脚が動き出していることを示している様だ
った。
3度の異常現象。
その事実が分かるまでにデイジーがまた自分の経験(ランスが
語りかけたエピソード)を元に、超常現象が起きているのではな
いかとし、霊魂は特定の人を選んでメッセージを送らせようと
していると語る。
そして結論に達した時にはデイジーはホッジンズに天才なのに鈍い
として、これらは博士が蹴った事を証明するものだとしていた。
・ブースの視力
目の病気のことなのでちょっと心配になった。
見えるハズのものが見えなくなる。ホッジンズの流れと対になっ
てブースは正反対の道を進んだ。
ブースは目の件では来シーズンまで引きずっても興味深かった
かも知れないな。結局、中心性網脈絡膜症だった。メガネを
しているブースの姿。ブースは恥ずかしがっていたけど、スクイ
ンツなブレナンにはメガネっ子萌え~~~~らしい(笑)
ベッドの上でなら・・ってブースも乗り気。
・ケーキでも食わせておけ
「マリー・アントワネット」でルイ16世に語った言葉をパロ
ったみたいだ。本当かどうかは謎だけど。
■使用された曲
・
■出演者
テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵、PC技術
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、微粒子、昆虫
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、組織検査
ジェームズ・オーブリー (John Boyd) FBI捜査官
デイジー・ウィック (Carla Gallo) 実習生
チャドウィック・グレイ (Tom Wisdom) 宝石学協会
ルソー (Sebastian Roche) 元フランス警察・警部
ブレイク・マスターズ (Rebekah Graf) バージニア大・大学院
イヴ・メイウェザー (Nicole Bilderback) アストン宝石店
アンリ・ショサン侯爵 (Gilles Marini) フランスの侯爵
— (Desmond Chiam) Valet
— (Omar Kenawi) Lab Tech
ラチェッド看護師