BONES 骨は語る シーズン11 第3話 ドナーになった男 The Donor in the Drink

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第3話 ドナーになった男 The Donor in the Drink

脚本/Hilary Weisman Graham
監督/Michael Lange

【ストーリー】

2人の女性・シャナイアとブランディーは立ち入り禁止の池に近づく。
素敵な池だというブランディーだがシャナイアは少々及び腰だった。
ここの池の魚は古い角質を食べてくれるのだという。ビュッフェにいる
大食い男みたいに・・と。日本の風習だって雑誌に書いてあったと
いうブランディー。シャナイアは痛かったらどうするのというが、
少しくらい痛くないと・・ニューヨークでは角質除去に大金を払うが
私たちはタダだという。釣り用のスプレーを使えば魚が寄ってくると
いう。シャナイアはやっぱり痛いと訴えるが、折角変わった女子会を
考えたのだから・・というが、彼女の脚には人の頭蓋骨の骨が食いつい
た形になっていた。

ブースは配送業者に電話する。
そちらの記録に何と書かれていようがまだ荷物が届いていないのだと
いう。弟・ジャレットの遺灰を届けて欲しいだけだと。
ブレナンがやってくると箱を受け取っていないかと尋ねる。火葬場から
の箱が届けば気がつくと言うと追跡すれば良いという彼女。生きている
時にも助けられなかったのに遺灰まで無くすなんて・・とブース。
クリスティーンはハンクを起こしても良いかと問う。ハンクがベッドで
本を読んで欲しいと言われたのだという。遺灰のことを語ると、叔父さ
んは天国に行ったのでしょ?というクリスティン。ブースはブレナンに
死のことを話すのは早いのではないかと考えるが、ブレナンは死の話題
は避けられないとし文化人類学的観点から見ると死にオープンな文化
の方が死に対する不安が少なくなるというブレナン。
そんなブレナンの携帯に電話がなり、ウェストバージニアの養殖場で
見つかった遺体がラボに届くと語る。クリスティンに今日はママとパパ
の復帰初日だとして帰ったら本を読むよとして出かける。

オーブリーはブースが戻ったことを歓迎する。
池には凶器もIDもなかったそうだなというブースに対してそんなにすぐ
に仕事をしなくても良いのではないかと語る。ブースは自分のオフィス
に戻るつもりだったがそのオフィスは既にオーブリーのオフィスになって
いた。一度退職をされたのでオフィスを使うことになったとし、人事に
言って良い部屋を用意させると語る。オーブリーに対して出世した様だな
と語る。
遺体を養殖場に遺棄するのは珍しいこと。鱒が肉食だと知っている人は
少ないし奥地にある場所なので捨てたのは土地勘のある人のようだと
いう。養殖場の記録を調べるというオーブリー。

ウェンデルはブレナンが戻って来たことに対して自転車に乗るのと同じ
ですぐに勘を取り戻せますかと問う。ブレナンは法医学的検査と自転車
に乗るのは別の事だという。カムはブレナンに遺体を入れた袋の封を
切らせる名誉を授けるとしてナイフを渡す。ブレナンは恋しかったと
いう。聞いたところ遺体発見現場には引きずった跡が有ったので被害者は
別の場所で殺されて運ばれたのだろうという。
ブースはどうかと問うカムに弟の死でダメージを受けているが仕事が
ストレスを軽減させるというブレナン。バジリの職探しはどうか?と
問うと私は知らないというカムは彼とは距離を置くことにしたのだという。
私の復帰が原因じゃなければ良いけど・・というブレナン。研究所があな
たの復帰を望んだのよというカム。
ウェンデルは発達した眼窩上隆起から見て被害者は男性、下顎の歯の
摩耗具合から年齢は40代だという。下顎骨の損傷が酷いとし死亡時の
ものねというブレナン。右の脛骨と腓骨の骨折も同様だという。同じ凶器
によるものだろうと。でも下顎骨の欠損部分を回収しないと断定出来ない
というブレナン。カムは臓器と筋肉は広範囲に渡って魚に補食されてい
るという。

そこにホッジンズが水槽を持って現れるとオンコリンカス・マイキス、
別名ニジマスだという。もの凄い肉食だとし、猛スピードで食事し
猛スピードで成長する魚なので繁殖に向いているのだという。
遺体を引き上げた時にこいつらが被害者を喰っていたのだという。
ブレナンはホッジンズに下顎骨の欠損部分は魚の体の中かと問うと
恐らくねと語る。
カムは遺体の捕食状態が変だという。ウェンデルはそもそも魚に食われて
いるのが異常だという。食べられている臓器と残っている臓器がある
というカム。私も初めて見たというブレナン。パターンは何かあるのか
と尋ねる。体には幾つかの切り込みがあること。肋骨の皮質骨にも小さな
切り傷が幾つか認められるという。左第10と11肋骨だというブレナン。
胸にはナイフの傷ならば刺殺だというウェンデル。刺創に近い部分の方が
より激しく魚に補食されているみたいだというカム。傷口からの出血が
魚を引き寄せたのかも知れないというブレナン。傷口の型をとって凶器を
調べるというウェンデルだがブレナンはその必要は無いかも知れないと
いう。ナイフの先が第10肋骨に埋まっていること。刺した時に欠けた
のだろうと。埋まっている破片を取り出して凶器をホッジンズに調べて
もらってくれというブレナン。

カムはアンジェラの元に行くと、ある程度絞り込めるが下顎骨が欠損
しているので完全に一致しないという。これが役に立つかも知れない
としてカムは口ひげを持ってくる。顔の組織で残っていたのはこれだけ
だというカム。アンジェラはカムに明日の夜食事に来ないかと誘う。
破局直後の週末はキツイでしょというと、私は平気だとして予定がある
事を告げる。そんな中カイゼルヒゲを生やしていた為に顔認識で一致
する。被害者はロイド・ネズビット。彼の助手のティム・デイフリー
が捜索願を出しているという。彼は発明家だったみたいだとし唯一
売れたのはフレキシボックスという90年代のものだという。
みんなで当時のCMをみて居るとホッジンズが来て懐かしいと語る。

■概要

・ブースとブレナンは新天地での生活を考えたが結局またジェファソ
ニアンとFBI捜査官としての生活に逆戻りする。しかしその間に
ブレナンはハンクを出産。しかしブースは弟のジャレットを助ける
ことが出来ずに死なせてしまう。そんな中でジャレットの遺灰が
届かず焦るブース。生きている時にも助けられなかったが、死んでも
尚助ける事が出来ないのか。
・そんな中、ウェストバージニアの養殖場で白骨体が見つかる。
軟部組織は残っているが、多くは養殖されていた肉食のニジマスによ
って食べられていた。しかし臓器の中でも有るものの無い部位があり
その違いが分からずにいた。

■感想

ブースとブレナンがワシントンD.Cのジェファソニアンに戻って来て
初出勤のエピソード。

ブースの弟のジャレットの遺灰を巡って届かぬ箱を探し求める姿が遭っ
たり、ちょっとした空白期間に於ける当時と現在の違いを描いて
見せた。

遺体の第一発見者が日本の風習と称して角質を食べる魚のことを指摘
していたけれど、原作者にとって日本で養殖されている鯉とかウナギ
辺りが、エサに凄い勢いで食いつく姿を見て、それを鱒だと思い違えて
いるのかのようだけど、角質を食べるという魚は肉食性ではなく
雑食性の魚ドクター・フィッシュこと「ガラ・ルファ」であり、
鱒がそんなことをするなんて聞いた事がない。

冒頭に出てくる人たちが毎度遺体を奇妙な形で見つけるというのが
このドラマのパターンでもあるので、どういう形で遺体を発見する
のかというのはちょっとした楽しみの一つになっているな。

ドラマとしては臓器移植のことが取り上げられたり、夢に対する是非
について語られていたりするところがドラマとしてのテーマだった
のかな。物は形を変えて利用し利用されるという意味では、遺灰の箱
がクリスティンの踏み台として利用されていたというオチは不謹慎
ながらも面白かったし、アイデア次第で不要品だとされるものも利用価値
のあるものになる。そんな流れに夢やお金が関わると、複雑な事情が
交錯していくもので面倒なことになったりするんだよね。

遺灰に対してブレナンがまた冷めた感じで、
「遺灰はただの物理的な象徴な過ぎない」
としたのに対して、君にとってはそうだがオレに取っては弟だとして
辛い人生を送った弟を安らかに眠らせたいとするブースの主張が有った。

形あるもの壊れるものだろうし、人はいつかは死ぬものだと思う。
遺灰との”箱”繋がりだったのかは分からないけど、今回の被害者が
発明品として「フレキシボックス」なるポスト箱を作っていた。決して
壊れない箱。壊れたと思ってもそれが再生する。
アメリカのドラマや映画などを見ていると、悪ガキ共がホームラン
ごっこと称して車に乗ったままバッドを振り回してポストを壊していく
なんて光景が有ったりするよね。
そういうのが90年代当時は流行したのだろうな。
ただアメリカの事情を知らないのだけど、アメリカ人というのはどれ
だけポストを利用するものなのだろうか?

レトロゲーム好きな私としては新聞配達と言えば「ペーパーボーイ」
を思い出す。ATARI社で制作されたゲームで自転車に乗った少年が
新聞を家に届けるという単純なもの。ポストめがけて投げて入ると
得点を得られるという内容だったけど、アメリカのドラマの中で見か
ける光景では自転車で配る少年たちは適当に玄関めがけて投げ込んで
いくという姿も有る。

また遺灰と遺体を同義に捕らえることは難しいけれど、ブレナンから
すると遺体は遺体であり臓器移植には寛容的立場なのだろう。

体内の残された欠けたメスの刃が事件解決に於いては大幅に進展させる
ところが有った。人生に於いて人は誰でも何かが欠けてしまうことが
有る。ラボ全体で言えば何と言ってもスイーツを失った前シーズンでは
みんなが心に欠けたものを抱えていたと思うし、ブースにとっては弟の
ジャレッドはそんなものの一つ。
そして今回はバジリくんと距離を置いたとするカムのことをみんなで
励ますかのようにして声を掛けるところなど、やはりファミリー感・
結束感の強いあるラボだよね。

正直アンジェラの写真の件は余計だったかも。
まぁみんなで集まり話し合う場を提供した形にはなったのかな。

■法人類学的視点

・肋骨や胸なナイフの傷だらけで刺殺だとされた。
しかし臓器によっては食べられているところと食べられていない所が
あるということでどういう事なのかとカムとブレナンの頭を悩ませて
いた。(結果的に食べられたのではなく臓器が切り抜かれていただけ)

・下顎骨が欠損。(これは最後まで引きずる流れが有ったな。)

・第10肋骨にナイフの欠けた刃が見つかる。
(ナイフだと思っていたのは手術用のメスだった)

・肝臓と腎臓が摘出される。
さらに左右の踵骨の骨欠損部が発見され、アキレス腱も角膜も摘出
されていた。眼窩の周りの組織を切開し損傷跡が有った。

・左第11肋骨側方部の内側綿に条痕。これはメスによる傷ではない事。
死亡時のものだという事でホッジンズに傷跡を調べてもらう。

・ウェンデルが下顎骨の修復を完了させる。ブレナンの見立て通りに
鈍器による損傷。バーガスは死因は車の事故だとしていたが・・襲撃部位
を調べると傷の曲がり具合から自動車事故の可能性が高いという。
計測値は被害者の脚の骨折とも一致。

・ブレナンは被害者のおとがいの右全面部分が粉砕していることから
切断され被害者自身の砕けた下顎骨も大きな破片がおとがい下動脈
を切断していることを指摘。

・ニーナの車だと発覚するが、しかしブレナンは下顎筆の鈍的外傷に
は何か引っかかるものがあるという。サイズではなくて角度が不自然
だというものだった。骨挫傷が一つもなく後頭骨、尺骨、仙骨全部に
傷が有り、走行中に衝突されて後ろに倒れた時の傷だとされていたが、
ブレナンにはそうは見えないと語る。バンパーは脚と顎の傷と符合
するがサイズだけだという。

■科学的視点

・水槽にはトビケラの幼虫が入っていた。クロバエと同じような働きを
するもので、死亡時期は8日前だと断定する。

・質量分析で傷口の跡を調べるが何も出なかった。
しかし微粒子は見つからなかったが、おかしな皮膚細胞があるとし、
被害者のものとは色素が異なるものが見つかったという。

・第11肋骨の傷の拡大図からネジのようなもの。カムはトロカール
だとして、葬儀場で防腐処理中に穴を防ぐ為に使われるものだという。
(トロカールなんて道具よく知ってるな(笑))

・刃物に付着して居た皮膚片は10日前に走行中に車で銃撃されて亡くな
った人のものだと判明。葬儀した人を見つければ摘出した犯人が見つか
るだろうと。

・下顎骨を修復後に付着物を調べるとスチール、酸化アンモニウム、
石油蒸溜物、シリコン乳化剤だと判明。自動車ワックスの一般的原料
だった。

・下顎骨を砕いた部位から車両を特定。ニーナの車だと分かる。

■解決への道

遺体を調べていくウチに臓器が鱒に食われたものではなく、臓器を
抜き取られていた事を知る。故意によるもので、臓器移植されたので
はないかとして捜査する。下顎骨の損傷で人物の特定は難航したかと
思ったがヒゲがあることから発明家のロイド・ネズビットだと判明。
体内に残されていた手術用のメスの欠けた破片。
遺体の死亡推定時刻はトビケラの幼虫から8日前だとホッジンズが断定。
臓器移植されている可能性を調べる為にアンジェラはダークウェブと
いう有名な闇サイトに潜入し、そこのブラックマーケットでやりとり
されている臓器を調べると被害者から無くなった臓器と同じ物を
マッチメーカーという会社が売りに出していた。
更にそのメスには複数の人のDNAが検出。
ニーナ・スローカムが移植コーディネートしていて、臓器は葬儀社の
バーガスから流れたものだった。事故によるものかと思われたが、
傷跡から見て助手が殺害したものと判明。
助手で失踪届を出していたティムは崇拝していた博士に自分の臓器を
売ってまで金策に手を貸していた事が有ったことが分かる。
「命を救う為に奪って命を償いの為に利用した。意義はある」

■その他

・ブレナンらしからぬ意味不明な発言

臓器売買に対する是非が今回はブースとブレナンの間で語られた。

ブレナンはアメリカでは12万人以上が待機者リストとして移植希望登録
されている。その殆どが違法にでも手に入れないと助からない。
ブレナンは合法化すれば闇取引が減り多くの命を救えるとしていた。

しかしブースは金が絡めば私腹を肥やすヤツが出てくるとして結果として
臓器を巡り殺される人が増えると語る。

ブレナンは血液は売られ、男性は精子で女性は卵子を売っていると
して引き合いに出していたけど、臓器とそれとではまた違った意味が
あるよな。まぁ幹細胞の売り買いはまた倫理的問題として違った意味
合いになってくるとは思うけど・・

ただ人の心情を無視すれば確かに亡くなったものの臓器を使うという
のは合理的だ。特に火葬文化のあるアジアなんかではもっと臓器提供
が有っても良さそうな気がする。

・ティム・ディフリー役のDavid Berman

CSI好きの私としてはやはり「CSI:科学捜査班」でのアル・ロビンス
検死官の助手役として活躍していたデビッド・フィリップス役が
記憶に残る。彼は脇役だとされているが、CSIではニック、グレッグ
アル検死官、ブラス警部、サラに次いで6番目に出演回数の多いキャラ
クターだ。検死官だった男が犯人として追いつめられていくというと
ころは興味深いところだが・・
因みにDavid Bermanのお兄さんのジョシュはBONESシリーズで
脚本家として、そしてコンサルティングプロデューサーとして
BONESの初期の頃から関わっている。

■使用された曲

・Put It Together by Langhorne Slim & The Law

■出演者

テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵、PC技術
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、微粒子、昆虫
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、組織検査
ジェームズ・オーブリー (John Boyd) FBI捜査官

ウェンデル・ブレイ (Michael Grant Terry) 研修生
クリスティン・ブース (Sunnie Pelant) ブレナンの娘

ティム・ディフリー (David Berman) 発明家、ロイドの弟子
ニーナ・スローカム (Kirsten Nelson) 移植コーディネイト
ウンベルト・バーガス (Alex Fernandez) 葬儀社
セバスチャン・コール (Gil Darnell) 世界的な写真化
ロドニー・デイル (Regi Davis) ローレンの父、移植した
ブランディー (Colleen Foy) 女子会、ウェストバージニア養殖場
シャナイア (Bayne Gibby) 女子会、ウェストバージニア養殖場
クロディーヌ (Marina Anderson) 葬式の喪主、ウィリー叔父さんの死
— (George Brietigam) Mourner
— (Alan Cockerill) FBI捜査官
— (Nick Stern) Funeral Mourner
ハンク・ブース
ロイド・ネズビット () 被害者
アンディ

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