第5話 レッド・ポニー The Red Ponies
脚本/Eoghan Mahony
監督/John F. Showalter
【ストーリー】
夜勤をしていたリグズビーとチョウ。リグズビーはやることが
ない為にトランプをゴミ箱に投げ入れて遊ぶ。ブザービートが
決まった!!観客は興奮のるつぼだ!!そう叫ぶリグズビーを見て
チョウはだから夜勤は嫌いだと呟く。パトリックが通りかかる
のを見てリグズビーは手品を教えてよと語る。カード当てゲーム。
リグズビーが当ててパトリックが珍しく外れる。つまらない
手品だからと言うが・・
そんな中事件が発生する。
■カリフォルニア州・コントラメーサ
現場に行くと道で男性が倒れていた。女性検死官によると
死因は頭部を鈍器で殴られていること。固い棒状のものだと
いう。リズは強盗にでも襲われたのかというがリグズビーはサイフ
は無いがメモを書いた紙ナプキン(“許してくれ”と書かれている)
と指輪が有った。パトリックはそれを見て失恋ジョッキーの変死
事件かと告げる。リズはなんで騎手なのかと問うと、小柄で
がに股、ガリガリで上着は城東、日焼けしているがゴーグルで
目の周りだけ焼けていないこと。ナプキンには蹄鉄のマーク。
名前に「蹄鉄」か「馬蹄」とついているバーのナプキンだろう
という。リグはカーレーサーかも知れないだろうというが、
レーザーならもっと腕が軟らかいという。何故失恋ジョッキー
なのかと問うと語呂が良いだろうと。大抵ナプキンに許してくれ
なんて普通の友達相手には書かないという。チョウは近くに
「金の馬蹄」という店が有るという。検死官は調べ逃していた
みたいだとして遺体の上着のポケットにトランプのAのカード
が入っていた。リグズビーのカードだとすると、検死官は人が
死んでいるのにイタズラなのかという。パトリックも全く恥ずか
しいことだ最低だと呟く。
■レストラン・金の馬蹄。
チョウとリグズビーはバーテンに被害者のことを聞く。
名前が分かっていない為に身体的特徴を語ると女性はビル・サッ
トンだろうと語る。ここで働いていたデリンダと付き合っていた
とし夕べも彼は探しに来て何杯も飲んでこれを渡してくれと頼ま
れたという。指輪でありナプキンには許してくれと書かれていた
こと。しかし面倒に巻き込まれると思い断ったとし店の方針でも
あるという。問題は何か無かったかと尋ねると男ならば何かしら
有るのではないかという。女性の本名は?と問うとデリンダ・
レキュアーだという。あの男がよりを戻せとシツコイので勤務
時間を変えたのだという。変えた理由は何なのかと尋ね暴力なの
かと問うと見ている限りでは優しかったという。でも関わらない
ようにしていたと。リグズビーは女性の住所を聞く。
リズはヴァンペルトに対してチョウとリグズビーが元恋人に会いに
行っている事を告げ、被害者の有力情報は有るか尋ねる。
ビル・サットンは今日レッドウッド競馬場の第5レースに騎乗する
予定だったこと。雇っていた馬主はコッブ・ホルウェルだという。
ヴァンペルトは自分は乗馬をしていたので馬に詳しいとして一緒に
付いていこうとするが、リズはパトリックに競馬場に行くわよ
と告げ、ヴァンペルトにはホルウェルのことを調べてくれと
告げる。
■レッドウッド・タウンズ競馬場
パトリックは競馬場で馬糞の匂いが香しいと語るとリズは信じら
れないという。リズは騎手の女性にコップさんは何処に居るか
と尋ねるとサムはビルの事件のことなのかと問う。自分は
サム・スタークス、見習いの騎手だという。この馬はキャスター
ズ・フォリー。ビルが乗るハズだった馬だよねというパトリック。
ビルとこの子には強い絆が有ったという。悲しんでいるわと。
何故こんなことになったのかというサムにはまだ分かっていない
というと、君はどう思うかと尋ねる。キャスターズ・フォリー
を知っているよと語る。
パトリックはリズに今回のビルの死は恐らく馬に絡んだトラブル
だと語る。
ホルウェルと話すならば左の厩舎にいるというサム。リズはそんな
パトリックに”ひどーい、泣いている子をからかって・・”と。
探りを入れただけで犯人かも知れないだろうと。
■感想
うーん今回はエピはイマイチだったかな。
競馬詐欺というとどうしてもドーピング問題とか映画
「スティング」に於けるディレイ詐欺的なことや「グリフター
ズ/詐欺師たち」などのようなノミ行為的なものを想像させる。
しかしドラマでは「レバレッジ~詐欺師たちの流儀」S1-3的な
内容で駄馬を強い馬だと思わせて売ったり保険金詐欺に絡ませた
りする流れと類似する点が多いかな。
賭けボクシングを題材にした作品でも今回のように相手に弱く
見せかけて散々オッズを引きあげた後に金を回収する時になって
強くなるみたいな手口のシナリオを目にしたことがあるな。
気性の荒さと心穏やかな優しさという二面性を上手く利用した話
となり、ビル自身の事だけでなく、それが双子の馬のそれぞれに
該当するものだった。
やはり驚くべきは殺されたビルとデリンダの関係か。
人は見た目にダマされやすい。
外面は良くても内面はダメダメだったり、その逆も然り。
今回の被害者は冒頭から小柄でガニ股でガリガリで上着は上等
という刷り込みが行われていたので、ビルは暴れても弱いという
意識が有った。騎手というと力士と同じで、どうしてもレース
に有利なように体重の制限がある(あくまで日本の話なので
海外でも有るのかは不明)。
それ故に出てくる人の中でも小柄だと感じる人は大抵は騎手だ
った。
車の整備工場のフィリップなどゴツイ体をしている人物のアゴ
を粉々にするなんて出来るのかって感じの話だったし・・・
■今回の事件
ビル・サットンが動機で殴られ殺害される。
パトリックは体格条件から見てすぐに被害者はジョッキーである
ことを見抜く。ナプキンに謝罪の言葉、そして婚約指輪を所持
していたことから、恋人関係の縺れかに思われた。
付き合っていたのはデリンダ・レキュアーというレストランの
ウェイトレス。そしてビルを雇っていた馬主はコッブ・ホルウェ
ルだと分かり二手に分かれて捜査する。
一緒に外回りをしたいヴァンペルトは一人コンピュータでの捜査
を余儀なくされ不満が募っていく。
■捜査過程
馬が違うということによく気がついたかな。
まぁ一頭として同じ馬はいないということで、「世界に一つだけ
の花」みたいな感じで双子といえども違いは現れるのではないか。
復帰直後の騎手と高額で契約していること。
しかも馬主は多額の借金を背負っていて他の厩舎のオーナーで
本業を開発業者のフランクから脅されている形跡が有る。
負けている馬でも何度も出馬させている。
そして日曜日のモンタギューステークルにも出馬させようとして
いたことが地味にコンピュータ捜査をしているヴァンペルトから
情報がもたらされる。
一発逆転とばかりに双子の一頭のキャスターズフォリーを駄馬の
ように見せかけて、一方の暴れ馬だとされるポロックスドリーム
をすり替えて出馬させようとしていた。
■結論
馬が決して暴れ馬ではないということを見越して、ヴァンペルト
を利用してパトリックがポロックスドリームに乗馬させるという
ところで勝負が有ったみたいだ。
パトリックはヴァンペルトが内勤であることに不満だという事に
気がついていたのか。それとも乗馬経験が有るので利用しようと
思っただけなのか。それでも乗馬用の服ってピッチピチの
ズボンを履くのでかなり萌える(笑)
オッズの心配をしていた独立系厩舎のコッブが、そのレースに
全額をかけていること。
そしてビルの代わりに騎乗することになるサムは相当何かに
怯えているということでそれが何かということをパトリックは
見破っていた様だった。
ミスリードの流れが多く、特にバーンズの流れは紛らわしい。
フランクと繋がっていることはすぐに分かるけど、チョウが
州競馬理事会の職員として競馬場で内部情報を売っていたという
ことを利用してリズと協力してバーンズに告白させるところは
よく出来ていたかな。
■その他
・チョウはエサになびく動物が嫌い?
チョウとリグズビーでの捜査コンビのシーンが多くなった。
ヴァンペルトとリグズビーが付き合っていたことを考慮すれば
仕方が無い。結局ばばを引いたのはヴァンペルトの方なのね。
そんな二人の会話は面白かった。
「ジョッキーとなんて馬糞臭いのに何で付き合おうとする?」(Cho)
「犬みたいだしデカイし・・」(Cho)
「犬も嫌いなのか?」(Rigsby)
「エサの為に何でもする」(Cho)
「みんなそうだろう」(Rigsby)
「深いな」(Cho)
見た目そっけないチョウだけどパトリックのことは何処か信用
しているというか、上司になびかないところを好きなのかな。
・3連単の馬券を当てるテク
全組み合わせを購入する。
パトリックは馬券捨てていたしね。
「どうやって当てたの?」(Lisbon)
「名前で選んだ」(Patrick)
「どうやったのか教えてよ」(Lisbon)
「頭を使って」(Patrick)
「それホントムカツク」(Lisbon)
パトリックは馬と喋られるということを吹き込んで、フランクを
バカにしていたのが笑えた。
・口だけパトリック
バーンズがサムを脅しているのを見たパトリックが格好良く止め
に入るけど、逆にバーンズは怯むことなく道具を手にしてパトリ
ックに襲いかかろうとする。
パトリックは逃げるが、リズが銃を手にしてやってきてそれを
止めた。
「危なかったな」
俺が本気出せばボコボコになっていたぞみたいなファイティング
ポーズをとるパトリックの光景(笑)
■使用された曲
・
■出演者
パトリック・ジェーン (Simon Baker) 犯罪コンサルタント、CBI
テレサ・リズボン (Robin Tunney) CBIの捜査チーム・上級捜査官
キンブル・チョウ (Tim Kang) CBI捜査官・元軍人
ウェイン・リグズビー (Owain Yeoman) 放火事件のエキスパート
グレース・ヴァンペルト (Amanda Righetti) CBIの新人捜査官
ゲイル・バートナム (Michael Gaston) 捜査局長
クレイグ・オラーフリン (Eric Winter) FBI捜査官、元NFL
コッブ・ホルウェル (Jim Beaver) サットンを雇っていた馬主
デリンダ・レキュアー (Christina Cox) サットンの妻、ウェイトレス
エリス・バーンズ (Greg Roman) 元騎手
サム・スタークス (Olesya Rulin) 騎手、ホルウェルや雇い主
フランク・ロックハード (Patrick St. Esprit) アド・アストラ厩舎
— (Tara Karsian) Medical Examiner / 検死官
— (Ingrid Rogers) Barkeep
ミスティ・ドーン (Betsy Rue) デリンダと同じアパート
フィリップ・デボルト (Troy Winbush) ビルがボコボコにした相手
マーク (Tom Yi) バーンズから競馬情報を聞く
— (Darryl Alan Reed) Clerk
— (Justin Reed) Race Track Patron
— (Adrienne Rusk) Winner’s Cup Horse Owner
— (David Banuelos) Owners’ Entourage
ビル・サットン (Ryan Koncar) 騎手、撲殺される
— (Mark Anthony Lopez) Race Patron