第14話 血には血を Blood for Blood
脚本/David Appelbaum
監督/Martha Mitchell
【ストーリー】
ヴァンペルトはゴーマン連邦保安官と証人保護の交代勤務の為に
セーフハウスへといく。ゴーマンはヴァンペルトに対して固い
なとして戦争に行く訳じゃないんだぞと語る。彼女も分かって居る
が規則なので・・と。伝達事項はと尋ねると、匿名のタレコミが
有ったというゴーマン。今夜ジャスティンを暗殺計画があるとの
こと。危険は常にあると。
トリーナはヴァンペルトが着たのを知るとこれをあげようと待っ
ていたという。馬の絵。ヴァンペルトは喜ぶ。
ジャスティンは検事のニッキー・ウェイマスと証言の練習をして
いるという。ジャスティンたちの元にいくと彼はヴァンペルト
のことを赤毛呼ばわり。ニッキーはジャスティンに対して
ターニャ・マシューズが撃たれるのを見ましたね?と問うと、
撃ったのはこの中に居ますかと塔。あそこに犯人が居るとして
エイドリアン・エセックスだという。ジャスティンは資産運用マ
ネージャーをしていてエセックスはそのクライアントだった。
半年前にあなたは脱税で逮捕され、州が取引を持ちかけたこと。
エセックスの罪を証言すれば収監されず娘と私には証人保護プ
ログラムが適用されるということ。しかし毎晩しつこい証言の
特訓もあると嫌みを言うと今晩はこの辺で辞めましょうと語る。
ヴァンペルトはゴーマンと正式に交代する。1時間毎に見回りだと
いう。そんな中外に見に行くヴァンペルト。鍵をかけようとして
いた所、ガレージの方から物音が聞こえる。近づくと動物が居たが
何者かによってドンキで頭を殴られる。
少しの間意識が遠のくが混濁した意識を前にしてもヴァンペルト
は無線で応援を要請し、侵入者ありだと語る。すると室内から
銃声が聞こえる。中を確認にいくと銃弾に倒れているジャスティン
の姿が有った。トリーナの姿も無くなっていた。
リズボンもやってくる。トリーナは行方不明で誘拐されたか、
逃げたか・・母親のモリーは昨年亡くなり父と二人暮らし。
誘拐速報と広域捜査依頼は済んでいるというヴァンペルト。付近を
閉鎖し検問を手配したというと、リズボンは医者に頭の傷を診て
もらってと語る。
パトリックは室内を見て回る。
鑑識なども多数出入りする中でソファーに挟まっていたスケッチ
ブックを見つける。
リグズビーは10名応援が到着、あと5人が間もなく到着するという。
パトリックは絵を見ながら、その絵の描かれた場所を探して回る。
リズボンがやってくると何をしているのかというと、彼女に木の上
をライトで照らしてくれという。この絵はトリーナが描いたもの
で全部視点が上なんだという。この上に絵を描く場所が有り
そこが隠れ家だという。身代金を払う親を殺しているのでこれは
誘拐なんかではないという。
リズボンは木の上のツリーハウスを見つけてCBIの捜査官だと
語る。パトリックも架空の組織っぽいけどちゃんとwebsiteも
ある組織だと語る。するとそこにトリーナが顔を出す。
リズとパトリックはトリーナに対して有ったことを全て話してと
語る。しかし言葉がない彼女に対してパトリックは何が起きた
か覚えていないのだろうという。そこにジョディ叔母さんが
やってくる。モリーの妹だった。
リグズビーはヴァンペルトの元にいくと頭は痛むかと問い名誉の
負傷だよと語る。ゴーマンがやってくる。ドアは開いていたのか
どうか。トリーナが開けて逃げたのか。入る時にも出る時にも鍵
が必要なハズ。ヴァンペルトに対してドアに施錠はした?と問う。
鍵をかけている時に物音がしてハッキリと思い出せないという。
検事補はエセックスを調べてとし、大物ドラックディーラーだと
いう。殺されたのは彼の裁判のキーになる証人だからだとしこれ
では裁判は無理だという。
パトリックはリズに凄い手がかりを見つけたよと語る。
紙のマッチで”リノ”と書かれていた。なぜこのマッチだけ一つ
ここにあるか。他にマッチと一緒ではないのか。ここには灰皿
もタバコもその残り香もないという。リノと言えばネバダ州だ
とし「結婚と離婚の都」だというパトリック。州のキャッチフレ
ーズに良さそうねとリズ。
■エセックス邸
チョウとリグズビーはエセックスに会うと夕べ10時に何処に居た
のかと問う。以前にも裁判の証人が死んでいること。2年前の
リーランド事件だとし何処で内部情報を知ったのか。
運だろうというエセックス。悪い仲間と連んでいたのだから殺そ
うとするヤツは沢山居るだろうと。夕べは何処に居たのかとチョウ
は再度尋ねる。思い出させているというと壁を背にさせて後ろで
に逮捕する。しかし家から出て行こうとするとエセックスの足首
から音が鳴る。公判中は家を出られないんだったとし、アリバイ
成立だなと語る。
■カリフォルニア州・サクラメント郡総合病院
パトリックとリズはトリーナの様子を見に行く。女性医療スタッフ
を見て素敵な病院だとパトリック。医者は身体に問題はないが
心は微妙だという。記憶力全般に問題は無いが父親の死に関する
記憶部分は失われているのだという。見たのは間違い無いとし
記憶を封印しているのだとして辛すぎるからだという。
僕に任せてくれれば催眠術で思い出させるよというとジョディは
激怒してそんなことはさせないという。そんなジョディを見て
パトリックは自分の判断に自信を持っていること。あなたも医学
関係に従事している看護師でしょと。背筋もピンと伸びているので
従軍の経験があるのだろうとし海軍かと尋ねると陸軍だという。
■ユージーン・ボーデンの家
■CAFE LUCIANO
■証人保護の隠れ家 カリフォルニア州・Granite Bay
■カーライル少年更生施設
■感想
ドラマが始まって10秒以内に犯人が分かるようなエピソード。
ただそれでは面白くないので最後の最後でちょっとしたひねり方
をしていてイレギュラー的な流れは有ったけどね。
証人保護の件に於けるヴァンペルトの失態を通して見る流れも
そうだけど、ラローシュが登場することでの緊張感ってハンパない
な。この人がレッドジョンと精通しているところがあるんじゃない
のかって気がするんだけど、まだレッドジョンについては先が長
そうだし・・・レッドジョンがどれだけ情報網を築いているのか
っていうのも気になる。
ヴァンペルトのウィークポイントを突いて今回はラローシュが
CBIのスパイしろとの提案をしてくる。
それをすべきなのかどうか。
例えどんな人物であれ殺人を犯したのであれば捕まえるのが捜査官
としての仕事だと考えればラローシュの意見も間違いはないのだ
けど、仲間に対する信頼感と正義感の間で揺れ動く選択肢は難しい
ものがあり、ヴァンペルトがダークサイドに落ちていかないか
心配するものが有ったな。
「記憶を封印しているんだ。辛すぎるから・・」
パトリックがトリーナに対して催眠術をかけようとした際に
発した言葉だけど、その辛さというのはパトリックなんてどの
人物よりも経験しているからな。
そして今回のトリーナの境遇を通して初めてリズボンが虐待され
ていたという事も聞かされてちょっと衝撃に写るところも有ったり
した。
■捜査&結論
・パトリックのスキル1
最初のスキルが発揮されたのはスケッチブックを
見てトリーナが逃げた場所を見つけ出したことか。
そして彼女を見つけた時のパトリックのセリフは視聴者を代弁する
ようで面白かった。
「私たちはCBIの捜査官よ」(Lisbon)
「架空の組織っぽいけどウェブサイトもあるよ」(Patrick)
まさにNCISとかCBIとかその手の組織って聞いても分からない人
って多いハズ。でもサクラメントなんかでは報道も行われている
くらいだし周知された組織なのかな。
・キーアイテム
マッチが室内に落ちているのを発見した。
マッチにはリノと書かれたもので、被害者のジャスティンはタバコ
は吸わないのにマッチを持っているし、そして一つだけが床に
落ちていた。誰のマッチなのかを探る作業はしないのかなと
思っていたけどね。後に重要なアイテムとして存在していくことに
なる。
・パトリックのスキル2
観察眼の鋭さは誰もが認めるところ。
ジョディ叔母さんが来てトリーナの面倒を見ている際に、パトリ
ックは叔母さんが医療従事者で背筋の良さから従軍経験があると
考えていた。
またトリーナの絵から見て、父親は金融業で数字ばかり。
母親から絵は学んだのではないかとする視線を持った。
・リズボンとチョウのやりとり
チョウさん絡みは面白いことが多いね。
ヴァンペルトの件で慰めようとしていたリグズビーの前にオラー
フリンが来てしまいその役目を奪われた。
「愚痴は聞かないぞ」(Cho)
・
殺し屋のボーデンを捕まえて取り調べする際に、
ボーデンはもう話す事は無いとして出ていこうとすると、
リズボンとチョウで面白いやりとりが有った。
「やだ・・この人10kg近い麻薬を取引しようとしていたこと
忘れているのかしら」(Lisbon)
「喰らうと何年?」(Cho)
「20年」(Lisbon)
・
トリーナに面通しした後に保護者のジョディとトリーナを引き
離そうとした際にパトリックの話に合わせてリズボンが語るシーン
も面白い。
「トリーナがすぐに帰れるようにジョディに手続きしてもらった
ら?書類だよ。書式Y2K」(Patrick)
「未成年の退出手続きね」(Lisbon)
・パトリックのスキル3
ちょっと嘘くさい流れだったけどパトリックは1分以内に居なく
なったエセックスの居場所を見つけると豪語。
「100ドル賭ける?」(Patrick)
と最初にチョウに語ったけど、以前チョウはパトリックと賭けして
痛い目に有っているから断っていた(笑)
ゴーマンはその話に乗っていた。どちやって見るつけるのかなと
思ったらボーデンにマップを見せて質問しただけ。
イーグル通り9番にいる。エセックス所有の不動産の一つだった。
■犯行の決定打
トリーナの記憶が蘇ったとして証言させようとする。
その際パトリックに対してジョディはよく平気で居られるわね!
と憤怒していたけど、「いや不眠症だよ」としてトリーナは
必ず守るとしていた。
よくあるパターンで犯人は証人が口を割らないように殺しに来る。
そこを捕まえることで決定打にする。
やってきたのはお約束通りゴーマン。
ヴァンペルトがまさかゴーマンを撃ち殺すとは思わなかったけど、
ラローシュから「自分のことに自信がない」とか言われていた
ので、今回の件で仲間がいるということを思い出したのかな。
結局口座情報から犯人に繋がっていた。
■その他
・ジャスティンの死の真相
娘のトリーナは常に父親が死んだかどうか気にしていたし、
周りはトリーナが殺したとは思っていないから父親の死を伝える
ことを妨害していたけど、結局会いに来てくれないことを知って
死んだことを知ることになった。
しかし実際にはトリーナが殺害したこと。
母親がリノのラブホテルで亡くなった件で、父親はリノに
行ったことはないと言っていたのにそこのバーのマッチが自宅
に有ったことで父親を問い詰めた様だ。その際もみ合いになり
射殺することになった。
・ボストン繋がり
エセックスとゴーマンにはつながりが有った。
互いにボストン出身。
同じ町内で育ったのだろうとしていた。
繋がりはやはり優先されるものだね。
これは「CBIとしての繋がり」感も同時に示唆している所が
あるのかも。
・ヴァンペルトの指に・・・
なんとヴァンペルトの指には指輪が有った。
オラーフリンは彼女にどんな時でも味方だとして勇気づけていた
からね。ただここで二人で結ばれるとどうなんだろう。
オラーフリンがレッドジョンに繋がっていることなんて無いのか。
それを知ったリグズビーがっ・・なんてことになるのがドラマの
定石でヴァンペルトに恨まれるみたいな流れになりそうで怖い(笑)
・リズボンは結局自分の手で罪を判断してしまった
こういうケースは人情的には分かるのだが、一度そのルールを
破ると厳格さというのを失って信頼性の問題に繋がって来たり
するんだよな。
■使用された曲
・
■出演者
パトリック・ジェーン (Simon Baker) 犯罪コンサルタント、CBI
テレサ・リズボン (Robin Tunney) CBIの捜査チーム・上級捜査官
キンブル・チョウ (Tim Kang) CBI捜査官・元軍人
ウェイン・リグズビー (Owain Yeoman) 放火事件のエキスパート
グレース・ヴァンペルト (Amanda Righetti) CBIの新人捜査官
J.J.ラローチェ (Pruitt Taylor Vince) 内部調査部
クレイグ・オラーフリン (Eric Winter) FBI捜査官
ジョディ (Yancy Butler) 叔母、看護師
トリーナ・デジョージ (Kaitlyn Dever) 娘、故モリーは母親
ニッキー・ウェイマス (Mozhan Marno) 検事補
ジャスティン・デジョージ (John Mese) トリーナの母、金融、司法取引
ゴーマン (Daniel Travis) 連邦捜査官
プラスキー (Robert Clotworthy) エセックスの弁護士
ユージーン・ボーデン (Adam Leadbeater) 殺し屋、麻薬を製造
エイドリアン・エセックス (Gabriel Salvador) ドラッグディーラー
— (Cyd Strittmatter) 神経学者
— (Tiara Ashleigh) 看護師
トッド・ジョンソン (Josh Braaten) 犯人
— (Michael DiBacco) 警察官
モリー・デジョージ (Julie Wagner) ジョディの姉、リノで殺される
ドゥービン (Shannon Kern) 女性捜査官