第23話 ホッチナー兄弟 Brothers Hotchner
脚本/
監督/
【これまでのあらすじ】
昨日ニューメキシコのラスクルーセスの砂漠で遺体が発見され
たとホッチ。ロッシは脚が切断されて別人の脚が縫い合わされて
いたという。モーガンは手口から過去の解決事件の再現なのかと
問う。今後は通常事件と平行して捜査するというホッチ。
リードの元にツークツワンク”ZUGZWANG”のメッセージが・・
これはチェスの用語だという。ストラウスは司法長官はあなたたち
を捜査から外せと言っているとするが、ロッシは我々以外にこの
事件は分からないという。ガルシアはJJ宛てに花束が届いたと
語るがその中のカードにもツークツワンクの文字が・・
リードはレプリレーターだとし、最初は僕に接触したのに・・
個人ではなくチーム全員を狙ったものだという。どちらが追いか
けるか立場が逆になったとホッチ。ターゲットはあなたたち全員
だというストラウスは長官に呼び出されたという。しかし
手がかりは出ず動きは止まったと見ろとしているという。
しかし全員が狙われているとホッチ。忘れろとは言わないわと
ストラウス。
【ストーリー】
●ニューヨーク・バー「エディンバラ」
リズ(Kara Luiz)はホッチ(ショーン)(Eric Johnson)に対して
オーバーライドをお願いと語る。ショーンはホッチと呼ぶのは
止せと語る。カードはセイン(Sean Maguire)が持っているという。
セインはトイレでアナ・ジョンソン(Annabelle Borke)と関係を
持っていた。アナは暑くないかとして水が飲みたいと訴える。
そんな中セインを呼びに来るショーンはオーバーライドカード
をくれと語る。取り込み中だとして個室から声を出すセイン。
5千ドルを飲み逃げされても良いのか?というと、オーナーのジム
(Stephen Wastell)に言えよという。オーナーは会議中だよと
いうショーン。アナは気持ちが悪いとする中、全身・・特に目
から血が噴き出していた。急いで救急車を呼べとショーン。
セインはパニクって何も出来なかった。
●ベスのアパート
アーロンは息子のジャック(Cade Owens)と共に週末を利用して
ニューヨークに来ていた。ベス(Bellamy Young)と一緒に過ごす
と二人で寝言について語る。ベスはやっとジャックのことを
案内することが出来るとして喜ぶ。しかしベスはあまりにも
見せたい場所が多くて計画表にも沢山の場所を書き込んでいた。
アーロンは別に全ての場所に行かずとも成り行きで良いよと
語る。思い出の週末にさせてあげたい。遠距離は大変ねという
とそれでも上手くやっているだろうというアーロン。
そんな中アーロンの元に弟・ショーンから電話が鳴る。
店のオーナーのジム・ピーターズは警察から話を聞かれていた。
ショーンはホッチに助けて欲しいという。女の子が目の前で
死んだのだというと、場所は何処なのかと問う。54丁目のクラブ
“エディンバラ”だと言われると、近くに言ったらまだメールする
という。ベスは深刻そうねというと、ジャックのことを頼んでも
良いかと問い、”ゴメン”と謝罪するホッチ。
●クラブ”エディンバラ”
タクシーで現場にやってくるホッチ。
ショーンがタバコを吸っているのを見つけてニューヨークは屋外
では禁煙だろうと。今日はジャックと来ていたのだという。
最後に会ったのは3歳だったなというショーン。現在7歳だという
ホッチ。勤務していたレストランはどうしたんだ?とホッチは
弟に尋ねると辞めたとし現在はバーテンだという。アナって子
がそこで死んで警察はエクスタシーの過剰摂取だと言っているが
体中から血を噴き出して死んだんだという。クラブではドラッグ
の過剰摂取はしょっちゅうあることので警察は気にもしていない
という。過去に似た事件が有ったというショーンは同僚のリンダ
ヘイングが先週死んだのだという。ドラッグの入手先は同じだな
と問うとリンダはドラッグはやっていないという。恋人だったの
だというショーン。
●BAUとテレビ通信
ホッチはガルシアとBAUのオフィスに連絡を取り合う。
同じように出血士が先週三軒あるというガルシア。ハーレムで
一件、ビレッジで2件だという。いずれもエクスタシーの過剰摂取
で処理されていたこと。一人は知らずに摂取した可能性が有る
と語るホッチ。エクスタシーを使ってレイプするケースはあるが
こんな出血は見た事が無いというロッシ。検視報告書ではエクス
タシーの量があまりに多く被害者の体温が尋常じゃない高さに
上がったというガルシア。血が沸騰した状態だと。普通の過剰
摂取とは違うとし毒物混入もあるという。80年代のタイレノール
事件だとロッシ。あの事件は特定の人間を狙いながらそれを隠す
為に不特定多数を巻き込んだと言われているとホッチ。終わり
ではないわねとストラウス。チームをニューヨークに派遣して
くれとホッチ。
●クラブ
若者たちはクラブで踊る中、店では多数の出血人が出ていた。
●移動中の飛行機
最早毒物混入ではなく大量殺人だというモーガン。過剰摂取が
片付ける訳にはいかないとロッシ。ドラック常用とそうじゃない
人が一緒くたに殺されているのは何故かとストラウス。
ブレイクは知らない間に飲まされているのかもと。リードは粉状
や液体状のエクスタシーの飲み物に混ぜるのが簡単だし錠剤なら
安全な薬だと偽れるというリード。ドラッグになれてても気づい
た時には手遅れねとJJ。犯人は殺人だけでなく現場を見た者たち
の恐怖に興奮するハズだというJJ。犯人は注目されたがっている
とブレイク。自分の作品を人に見せて認められたいのだと
ブレイク。報道をチェックし犯行を思い出して楽しんでいるとい
うロッシ。エクスタシーは幸福感をもたらすドラッグ。敢えて
使うのは幸福を奪うためなのかとリード。被害者の殆どが
ドラッグを使っているとし偶然じゃないという。罰のつもりなの
ではないかとモーガン。ドラッグに無縁の2人については?
リンダとエリックはドラッグに触ってもいないというブレイク。
実は密かにドラッグしていたか、他の理由があるのかも。2人の
接点を調べないといけないという。
●NYPD署内
ホッチはベスに電話して旅行にいけそうもないことを語る。
被害者が11人に増えてしまったと。ベスはこっちは大丈夫だ
から・・と。
■事件
ニューヨークのクラブで合成エクスシターを使用した殺人事件が
発生する。ショーンが働いていたクラブで発生した為に、彼は
疎遠となっている兄のアーロンに連絡を入れ助けを求める。
たまたま週末で息子のジャックと共にベスの元に遊びに来ていた
ホッチ。
■感想
いよいよシーズン8のラス前のエピソード。
シーズン8は先日のエピでも書いたけど、それぞれの捜査官の
私生活や身内を登場させるというシーンが多かった。
それだけ途中のシーズンから見始めた人がこのシーズンから
入りやすいような作りにしたのかも知れないな。
シーズン1、16話を思い出せ!!
アーロンの弟のショーンが登場したのはS1-16が唯一。
https://itawind.web.fc2.com/kaigai/criminalminds/criminal116.htm
7、8年も前のことなのでショーンがどういう人物だったのか
忘れている部分も多いけど、ホッチのオフィスを訪れたショーン
をみて当時の女性陣(JJ、エル、ガルシア)は、やっぱり男ねと
して好意的で異性として見ていた感じ(特にJJが(笑))。
ガルシアはショーンがホッチの弟だと知ると、「ホッチって養子?」
と酷い事を語る姿が有った。モーガンは既にそのショーンとは
顔なじみで進路についても知っていたみたいだけど・・
アーロンが弟の面倒をみて父親みたいに口うるさく語っていた
のかなと思わせるやりとりが行われていた。
驚いたのはアーロンの方は若い頃に荒れていて、両親は寄宿学校
に通わされていたというのが今回のエピの中で語られた。何時の
頃からかその立場が逆転している格好で、大人になってはみ出し
者になってしまった弟のショーン。
兄弟の中でもショーンは父親が47歳と若くして亡くしている
ことも有って、人はいつ死ぬのか分からないのだから直感に従い
やりたいことをしたいと考えた様だ。
その時のショーンは25歳だと語っていたけど、今は何歳になるの
かな。アーロンは最後に応援するとは語っていたけど、その
結果が今のバーテンの仕事に就いているという光景が有る。
当時はさわやかなブロンド姿でライダースーツみたいなのを
着ていた印象も有るが、今のショーンは無精髭を生やして如何にも
冴えない印象しかない。
・現在に戻って・・
アーロンはショーンが問題ばかり起こしているので信用していな
いようで、釈放する前にはロッシに事情聴取をしてもらっていた。
ショーンの話は嘘が多く、ヘイリーの葬式にも来ていない。
やはり身内の死って堪えるので向き合いたくなかったのか。
正しい道を歩んで成功している兄への劣等感から弟も兄とは
会いづらくなっているのか。
アメリカのクライム系ドラマだと必ずこの兄弟が対象的に描かれ
て、兄がしっかりしているのに弟は堕落してしまっているという
光景が意外と多い。
・今回のテーマ
今回のテーマは依存症がテーマとして存在していたのかな。
アメリカでは不感症になるくらいにドラッグ犯罪にも警察は何も
しない。それだけ市場に蔓延しているということなのか。
その割にホッチは喫煙に関しては突っ込みを入れる(笑)
依存症と言ってもドラッグだけでなくアルコールの問題も有る。
今回のストラウスはそんなアルコールで一時期キャリアを
駄目にしかかった人物でも有った。
■捜査
とにかく2つの流れが存在する。
1) ドラッグの流通経路と死因
2) クラブ「エディンバラ」と被害者・加害者の関係
被害者は時系列と共に増えていく。
名前があがっただけでも被害者は
#0 メーガン・フェレティッチ
#1 マイク・スパイアーズ
#2 エリック・サリヴァン
#3 リンダ・ヘイング
#4 アナ・ジョンソン
#5 バーナード・ハチェット
#6 キャサリン・ハチェット
#7 ジム・ピータース
大抵被害者ゼロの関係者が復讐の為に殺すというのが原則
なんだろうけどね。まさかここまで被害者が増えるとは思わな
かっただろう。
実は名前には出ていないが、リンダとアナしか被害者を出して
いない時点で既に11名が死亡しているとされていた。
・ドラッグに無関係な人の証言
今回とにかく役に立ったのはドラッグに関係無い人の行動だった。
ドラッグを直接摂取したり経口薬を口に入れた訳では無い。
なんとホワイトランドブドウ園のワインの中入っていたという
もの。
エリックの姉のキンバリー(Brie Eley)は弟のエリックはドラッグ
をするハズがないとしてその理由に父親が依存症だったことを
あげている。
またハチェット夫妻は食前酒に飲んだワインによってこのドラッグ
で死亡していることからワインに購入していることが判明。
「美しい世界と豊かな食べものと小鳥のさえずりと全てに感謝
します」という娘のキーガン(Avery Kristen Pohl)の食事に
感謝するお祈りがむなしくなるような案件となってしまった。
しかしその結果ワインの中でも白か赤のワインのどちらを飲むか
によって生死を左右するという状況が生まれた。
■捜査2
検視の結果ガルシアは「パラメキシュキチェキシュ・・」と
語っていたけど、リードは「パラメトキシメチルアンメタフィン」
かと語っていた。略してPMMA。そして別名はドクター・デス。
名前からしてヤバイ薬(笑)
ドラッグの売人のグレッグはリキッドXと呼ばれる薬を捌いていた。
症状からしてエクスタシーとメタンフェタミンを合成させて
いたようだ。
・おとり捜査
ショーンは役に立ちたいということでセインやピータースの
元に戻る際に隠しマイクをつけて流通経路を探ろうとする。相手
にプレッシャーをかけてパニックに陥らせて語らせるのだという。
ショーンは店に戻ると、セインとピーターズは念のためにワイン
は捨てた方が良いとしていたけれど、そもそもドラマでは、
彼らが製造していた訳でもなく、ドラッグによって失われた
ミーガンの父・ラリー・フェレティッチ (Richard Augustine)が
ワインに混在させていたのではないのか?
セインはどのワインに注入したのかを覚えていた。
何のためにセインはワインに注入していたのだろうか?
■結論
上述したことにも繋がるが、ピーターズが経営していたもう一つ
のクラブ「オプシディアン」で死亡している。2013年3月16日
のことで、メーガンは22歳の若い子だった。空港従業員をして
いたラリーは輸入し、それを使ってワインの中に注入していた。
細かい流れは金の流れからも容疑車に繋がっていった。
■その他
・ブレイクとストラウスの和解?
最後に疲れたストラウスのことをブレイクが送っていくとして
いた。今まででは考えられないことだよね。で、最後にストラウス
には怪しい影が・・
・ロッシとJJ
ストラウスは疲れたからホテルに戻るとした際にロッシが送ろう
としたけど先にブレイクによって送ると言われたので口を挟む
暇も無し。
それを見ていたJJは
「ハッキリ言ってバレバレですよ」(Jennifer)
「プロファイラーになってかわいげが無くなったな君は」(Rossi)
「悪うございました」(Jennifer)
・ガルシアのPCが乗っ取られる
全てのモニタにツークツワンクの文字。しかもホッチのことを
写真に撮られていた。
■使用された曲
・Theme from Criminal Minds
Composed by Marc Fantini and Steffan Fantini
・My Songs Know What You Did in the Dark (Light Em Up) by Fall Out Boy
■出演者
デビッド・ロッシ …… BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー …… リーダー
デレク・モーガン …… 爆弾処理が得意
スペンサー・リード …… ドクター
ペネロープ・ガルシア …… 解析
ジェニファー・ジャロウ …… 国防総省
エミリー・プレンティス …… BAU
アレックス・ブレイク …… S8新加入、大学教授
エリン・ストラウス …… BAU
ジャック・ホッチナー …… アーロンの息子
ショーン・ホッチナー …… アーロンの弟、バーテンダー
ベス・クレモンス …… アーロンの恋人、NY勤務
ケヴィン・リンチ …… FBI・IT
セイン・パークス …… バー”エディンバラ”
ジョン・カーティス …… レプリケーター?ラストに登場
ラリー・フェレティッチ …… 娘のメーガンを亡くす
アナ・ジョンソン …… セインと関係、被害者
キンバリー・サリヴァン …… エリックの姉
グレッグ・マツリック …… ドラッグ売人
リズ・レオンテ …… バー”エディンバラ”
ウォルター・ビアード …… 雑貨店、盗品も購入
キーガン・ハッチット …… 長女
バーナード・ハェチット …… 夫、被害者
キャサリン・ハチェット …… 妻、被害者
ジム・ピータース …… バー”エディンバラ”オーナー
マイク・スパイアーズ …… フランクリン空港手荷物係
リンダ・ヘイング …… ショーンの恋人、被害者
エリック・サリヴァン …… 被害者
メーガン・フェレティッチ …… ラリーの娘、22歳、クラブ”オブシディアン”