第22話 テセウスの迷宮 Fatal
脚本/Bruce Zimmerman
監督/Larry Teng
【STORY】
●カリフォルニア州・ロングビーチ
キャンディス (Nikki Tomlinson)は、マック捜査官に対して
悪いのは男なのに何で私が捕まるのかと文句をいう。
エロダンスの料金を前払いともらっただろうと。如何にも
金持ちそうな人に二度濃いのをしたら支払いが郵便切手だ
った。現金と同じだと言われたのだという。しかし男の大事な
所を蹴るのは立派な暴行罪だと語る。
そんな会話の中、署にやってくるウェイン・キャンベル
(Chris Moss)。事件だとして助けて欲しいという。誰かに
殺されそうだというと、マックは誰に殺されそうなのかと
問う。そこに書いて有るとしてメモを見せる。
「お前の命は残り一日だ。死は免れない。
(You have less than a day to live.There is no way
to prevent the inevitable)」
ポストに入っていたが身に覚えはないしボクは正気だという。
しかしマックは酒臭いぞと語る。ここに居ても良いか?という
ウェインに対して警察はホテルじゃないという。すると彼は
ゴミ箱を投げつけると逮捕される。
バーネル (Victor Morris)は夕べゴミ箱をぶちまけたヤツか?
とマックに廃る。そこまでして捕まりたいものか?とする中
罰金を払うなら安モーテルに泊まれるだろうと語る。しかし
ウェインが苦しむ声が聞こえると留置所で倒れる。
・FBI / BAU
ロッシがやってくるとホッチが考え事をしていることに気が
つく。一体何をそんなに考えて居るのかと問うロッシに
ジャック(Cade Owens)に頼まれたのだという。職業についての
授業でFBIの仕事について話して欲しいということ。ロッシは
毎日悪者を捕まえていると言えば子供は大喜びだろうという。
しかしあの子を傷つけるかも知れないこと。ヘイリーのこと
かというと、悪者が母親を殺した今は本人も理解しているが
ボクが何か余計なことを言ったら・・と。ジャックの為に最善
をツキしてるだろうとし君が決めたことが最善策だというロッ
シ。
ガルシアはみんなが揃ったとして呼びに来る。
・ブリーフィング
ガルシアによると昨日の朝ウェイン・キャンベル(38歳)が
カリフォルニア州ロングビーチ警察の留置所で死亡。前日の夜
保護を求めてわざと捕まったが作戦は失敗。死因はヒ素中毒
だという。ロッシは古い殺しだなというとガルシアは現地で
は最新ヒットらしく今回の件が起きて近くの署の警察が別の
似た案件を思い出したのだという。ヘレン・ミッチェルは
6日前に郵便ポストに入っていたという手紙を警察に届け出て
その後死亡したという。届けを受け付けただけで警察は動か
なかったとのこと。遺体を掘り返して調べた所、致死量のヒ素
が出たというホッチ。モーガンは手書きのメッセージにヒ素
から見て犯人は女性かもと語る。JJは被害者にこういう予告
をする事件を初めて聞いたという。リードは6年前にダラスで
起きたものの中にマックス・プールが犯行前に被害者の写真を
使い尋ねた人のポスターを作ったことがあるという。他にも
予告の手紙があるのかも。長いフライトになるので急ごうと
ホッチ。
・ORTEGH & SON’S
カルロス・オルテガ (Giovanni Lopes)は車の修理工をして
いて、そこに顧客のビル・ハーディング(Brian Baumgartner)
がやってくる。マフラーは同じタイプのもので良いか?と問う
とビルはそこはもっと安いヤツで良いと言う。車はもう303km
も走っているからと・・。それなら選んでくれという。
そこにカルロスから呼び出されてベンジー・ルイス
(Germaine De Leon)がやってくる。ベンジーはこれから子供を
迎えに行かないと行けないことを告げると、カルロスは店の外
に書いただろうと。今朝店のドアの下に有ったという。ベン
ジーは俺が脅迫状など書くように見えるか?と呆れる。しかし
カルロスは突然苦しみ出すが大丈夫だと語る。この前言い合いに
はなったが長い付き合いだろうと。もっと人を信用しろ
と語る。血を吐いて苦しむカルロスの元にビルがやってくる。
死ぬのを見て彼の服の上に麻のヒモを置いて行く。
・移動中の飛行機
ヘレン・ミッチェルは銀行家だった夫に先立たれて芸術活動
の支援をしているというモーガン。JJはウェイン・キャンベル
は肉体労働で植木の剪定伐採業者勤務だという。ガルシアに
ウェインがヒ素を盛られた時間は?と尋ねるホッチに対して
夕べの6時から10時の間だという。その時ウェインは何処に
居たのか?とブレイク。毎週火曜日は奥さんが友達を家に呼ぶ
から近所のスポーツバーに避難しているというガルシア。
ヘレンはアルコール中毒で。ウェインは鎮痛剤乱用の過去が
あり犯人は罰したつもりなのかもとリード。毒を盛って毒を
制すかとロッシ。ブレイクは気になる言い回しだと語る。
「単純に”死ぬ”ではなく”死を免れない”」と書かれていること。
筆跡は足が付かないようにブロック体だとJJ。ガルシアは
大変だとすると、事件ファイルがまた厚くなるとして30分前
に3人目の被害者カルロス・オルテガが死亡。同じ手紙が残さ
れていて死因もヒ素。被害者の胸の上に麻ヒモが有ったという
ガルシア。最初のは無かったし反抗の感覚が短くなっていると
ロッシ。ホッチはモーガンはヘレンが亡くなる前に接触した
人間を調べてくれとし、ロッシとブレイクは3件目の現場へ。
JJとリードはバーに行き話を聞いてくれとし、ホッチは警察に
向かうという。
●カリフォルニア州・ロングビーチ
ロッシは第一発見者は誰かとロジャース捜査官
(Steve Campbell)に尋ねると配送業者の運転手だという。
吐血と嘔吐、唾液分泌型の症状。ロジャースはニンニク臭い
から食い物にでも盛られたのかと問う。口や体がニンニク臭く
なるのもヒ素中毒の特徴だというロッシ。問題はどうやって
摂取させたかだというブレイク。麻ヒモがあるのを見つけ
ブレイクはロッシに告げる。
・ロングビーチ署
ジミー・タヴェス (Marcos A. Ferraez)はホッチに対して
こんな事件は初めてなので助かるという。近隣の署で似た事件
は今の所ないとのこと。モーガンはホッチの元に行くと
ヘレンの秘書によるとヘレンはその日は家にいてチョコレート
が届いたくらいだという。ヘレンが力を貸したチャリティー
団体者が送り主だったこと。3つを食べているという。ウェイン
の遺留品を見てもらうと麻ヒモが有った。
■Incident
カリフォルニア州・ロングビーチでヒ素を使った殺人事件が
発生する。2件目の事件で発覚したもので、2人目が亡くなった
際に脅迫文の書かれた手紙がポストに入っており、警察署の
留置所内で殺されていた。1人目のヘレン・ミッチェルは6日前
に郵便ポストに同様の手紙が入っていて警察に届けたが、
その時は調べず、遺体を調べてヒ素が検出されたという。
飛行機でBAUが現地に向かう間に3人目の被害者を出してしまう。
■Impression
うーん、シーズン9の終盤に来てクリマイにしてはオーソ
ドックスなエピソードかな。
自分がギリシャ神話に出てくる神みたいに思っている様で、
テセウスだとしていた。
人の生死が紙一重で有ったとするシーンは度々目にするけれ
ど、彼もそのシーンを経験している。
気の毒なのは6歳の時に両親を失い、友達ランディとその
親夫婦と共にアイダホの山に行き迷子になったこと。その際
助かったのは犯人一人だけで、入院した時に担任が見舞いの時
に持って来てくれたギリシャ神話の本で感化されてしまった
ようだ。
雪山での遭難時のことがこの物語の中に出てくる迷宮とそっ
くりだったこと。
更に唯一の肉親を失った後に今度は自分自身が今の職場で
悪性の中皮腫/アスベストで末期癌に陥っていること。
自分は不幸でこの死を待つ気分を他人に味わわせてやりたい
と思った様だ。
■被害者
犯人は被害者の生活をよく知って居て、ヒ素を入れるだけ
の近くを尋ねるだけのものが有った。
殺害現場で共通するのは麻ヒモが残されていたこと。
そのヒモが何を意味するのか。これは流石にリード先生にしか
分からなそうなものが有ったね。
1) ヘレン・ミッチェル (64歳)
殺される6日前に郵便ポストに脅迫状が入っていて警察に届け
出て居た。
送られてきたチョコレートの中にヒ素が入っていたようだ。
2) ウェイン・キャンベル (38歳)
冒頭で警察署に現れた不審人物。自分は殺されるので匿って
欲しいとしたけど警察は相手にしない。でも自分から悪さを
して留置所に入っていたが、どうやって朝まで生かせて置けた
のかは謎。ヒ素はどのくらい飲めば致死量になるのか知らない
けど少なくとも結構バーで飲んでいたよな。
3) カルロス・オルテガ (31歳)
ベンジーと会話している際に腹部を痛そうにしていた。
その際ベンジーが病院につれていけば良かったのにな。
で、結局カルロスにはどのようにして摂取させていたのだろう
か?
4)ジャニス・チェスウィック (48歳)
警察に通報して電話でロッシと会話中に殺された。
ただしこの人はヒ素で殺された訳では無く強引に殺されて
いた。
5) ウィック
ビルが働いていた造船所の社長。とても優しい人だったよね。
ただ殺そうとしたけど未遂で終わった。というよりヒ素は
飲んでいたけど助かったんですかね。
本来ウィックではなくボニーをターゲットにしていたけど
突如ウィックが狙われたのは20年前にギリシャに行こうと
していた流れを彼がわざと酔わせて行かせないようにしたこと
が今になって分かったこと。
■リード先生大活躍
今回のエピの主役はホッチかなと思っていたけど捜査に於いて
もっとも目立った活躍をしたのはリードだった。
1) 麻ヒモの長さの法則を見つける
25インチ、15インチ、12インチ、19インチの麻ヒモが残されて
いたが、cmに直すと64、38、31、48になる。これは年齢だと
されていた。世界は殆どがメートル法を採用しているけど
アメリカなどはヤード・ポンド法が主流である。
現在メートル法を受け入れていないのはアメリカとリベリアだ
けのようだ。
2) 防犯カメラ映像
被害者の共通点はハンディングゾーンで一致はしたけど、
それ以外の共通点が見つからない。ガルシアは一つジャニスだ
けがハンティングゾーンから離れていたが、23日の午後4時
だけはハンティングゾーン内のコーヒー店でダブルソイラテ
をカードで購入している。
なんと彼は自分がガンで余命幾ばくもないと告知された日
にコーヒーショップにいたものたちの幸せそうな顔を見て
彼らを殺そうと考えたようだ。車のナンバーだけで調べてし
まう根性。陸運局に聞けばそんなに簡単に教えてくれるのか?
3) 防犯カメラ映像
コーヒー店にはピンホールカメラが設置して有り、店長は
従業員がレジの金をくすねる為に設置したと語る。
そのカメラの映像ではドラマの中の本日は2014年4月29日と
されていた。
5週間前から設置していたとしたことで、4月23日の映像を
見る。一度目は見つからなかったけど、一人だけ謎の女性の
身元が分かっていないということで再度リードが5週間分の
映像525時間分を見ることになる。タヴェスは驚いていた
けど今朝は「戦争と平和」を二度読んで、二度目はロシア語
で熟読した事を語る。
スピードリーディングと同じだとしていたけど・・リード先生
じゃないと無理です。
2014年3月31日の映像の中に彼女がいて病院の制服を着ていた。
バッジにはボニー・テイラーの名前。
急いでボニーの家に警察を急行させる。
■プロファイル
・秩序型は確か、どうやって被害者を選んだのか不明(H)
・一見無差別だがターゲットについては細かく調べていること
から見て計画的犯行(RO)
・年齢、性別もバラバラだが全ての現場に麻ヒモがある(M)
・ギリシャ神話では人間の寿命を3人の女神が決める。一人
が命の意図を紡ぎ(クロートー)、一人が長さを測り(ラケシ
ス)、三人目は(アトロポス)がハサミで切った時人は死ぬ(R)
・麻ヒモを使って犯人は被害者の寿命を決め監察してる(H)
・自分自身の運命の神にでもなったつもり(RO)
・犯行の引き金は最近何か大きなものを失った(JJ)
・運命に操られたお返しに他人の運命を操っている(B)
・犯行は緻密、殺害結構のかなり前からターゲットの行方を調べ
言葉さえ交わしている(R)
・捕まる危険を負ってまで被害者と接触するのは強い衝動によ
るもの(H)
・予告から殺害までの感覚が短くなってるのは精神の破綻が
進んでいるせい(JJ)
・似た様な手紙を受けとったらただちに警察に通報するよう
市民に呼びかけて欲しい(H)
■ガルシアの活躍
・病院でこの3ヶ月末期と診断された患者を調べてもらう。
485人居た。
・そのウチ40代の白人は34人。
・緑色の車に乗っている人は8人。
・23日に病院に行っている人物は・・1人。ビンゴ!!
■クローズ
ウィックを殺そうとしている所にモーガンとJJが駆けつけて
説得して凶器を捨てさせた。
もしも空港にバスに乗って出かけていたら死んで居たという
ことを聞いたから。あのバスは空港に行く途中で事故に有って
全員死亡していた。
■その他
・ホッチの授業
BAUにジャックのクラスの生徒たちを連れてきていた。
先日NCISでジミーの婚約者の父親をNCISに連れて来るエピ
を思い出した。
ホッチはお得意のプロファイルを披露して子供たちの心理
を読んだ。
子供も負けじとスプリンガー先生はホッチのことが好きだ
と語っていた。先生役のTristin Ruppさん、綺麗な方でしたね。
・ロッシは感情的になる
当然ながら自分が電話対応して必ず助けるという言葉をかけた
後に殺されたからね。
■MUSIC
・Criminal Minds Theme
Composed by Mark Mancina by Ha Ha Tonka
・Salvame by Fayucca
■CAST
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) BAU
アレックス・ブレイク (Jeanne Tripplehorn) S8新加入、大学教授
ウィリアム・ハーディング(Brian Baumgartner) “ビル”、造船業
ウィック・グリフィス (Terry Serpico) 造船の社長
ジミー・タヴェス (Marcos A. Ferraez) ロングアイランド署刑事
マック (Richmond Arquette) 捜査官、キャンディスを取り調べ
ウェイン・キャンベル (Chris Moss) 38歳、植木の剪定師
キャンディス (Nikki Tomlinson) エロダンサー
カルロス・オルテガ (Giovanni Lopes) 車の修理工
ベンジー・ルイス (Germaine De Leon) カルロスの友人
ジェイク (Patrick Robert Smith)
(Brian Houtz) 支配人
フレッチャー (Martica De Cardenas) ジャニスから電話を受けるオペレーター
ロジャース (Steve Campbell) 捜査官、第一発見者を聞き込み
バーネル (Victor Morris) 捜査官
ボニー・テイラー (Brooke Stone) 病院の看護師
ジャニス・チェスウィック (Tisha French) 近所の子のいたずら通報
ジャック・ホッチナー (Cade Owens) ホッチの息子
Ms.スプリンガー (Tristin Rupp) 引率の教師
(Lane Thomas) 従業員
スージー (Layla Crawford) 子供、先生はホッチが好き
(Clayton Jackson) 子供
(Jane Thobe) ヘレンの秘書
ヘレン・ミッチェル
ジェシー
ヘイリー