脚本/Sharon Lee Watson
監督/Rob Bailey
【ストーリー】
夜中に寝ていたリダ・タファート (Marika Dominczyk)は
電話で目覚める。
「やっつけてやる~」。
そんな子供の声が聞こえるが電話の相手に対して彼女は、
「こんなことをして何が楽しいのか?」
として辞めるような告げる彼女。夫のマルコム(Doug Savant)
がベッドにやってくると「誰からの電話?」と尋ねる。また例の
子供からだとし通報しても警察は相手にしてくれないという。
あなたは何処に居たのかと問うとマルコムは眠れなかった
のでテレビを見ていたらいつの間にかソファーで寝てしまった
という。あなたの会社に元警察官ジェイクが居るでしょと
して話してくれないか?と告げるリダ。
取りあえず話してみると夫は約束する。
翌朝、リダは朝食を作ると息子・アンドリュー(アンディ)の
部屋に愛犬のコズモと共に起こしに行く。しかしベッドに
居ないことに気がつくと急いでリダは家中を探し回る。
マルコムは外に調べに行くとドアに血痕が付着して居た。
警察に電話するというと、タイミング良く非通知の電話が鳴り
「ボクがやったんだよ」という子供の声が聞こえる。
●FBI / BAY
・ブリーフィング
ガルシアは事件の概要を説明する。
セントルイスで10歳のアンディ・タファートが姿を消した。
両親はリダとマルコム。玄関のドアに血が付着。
血液分析はまだ出て居ない。
家に押し入った形跡・争った形跡がない。
夕べ10時に寝て朝には消えていた。
最近来客した人、業者の出入りは無し。
ただこの【2週間で5回、男の子らしき声でイタズラ電話が
有った】という。通報したが警察は取り合わなかった。
電話では男の子が「やっつけてやる」と声がして背後で不気味
な声がしたとのこと。まるで施設みたいな音だと。アンディが
消えた後の電話は偶然じゃないとモーガン。話した内容も
「ボクがやったんだよ」に変わっている。JJはからかって
いるのか復讐なのかと。ブレイクは「やっつけてやる」は
脅しだが子供ならばゴッコ遊びと取れるとのこと。
リードは【15年前の未解決事件】と似ていると語る。
【メンフィスのフランキー・クレイヴィン】。
ロッシはギデオンの担当だったので君らは知らないだろうと。
9歳のフランキーが下校途中に消えて36時間後に遺体が家から
8km離れた森で見つかったのだという。いたずら電話を
受けて居たこと。容疑者が父だとされたが、逆探知は市内の
あちこちの公衆電話。誘拐殺人の前に電話は珍しいという。
同一犯で15年も感覚が空くのもそうだと。模倣犯か?とモー
ガン。フランキーは失踪後2時間で殺されていたとロッシ。
ホッチはそれなら時間がないと語る。
911に電話をかけるリダの声。
ディスパッチャーが受け取りオークデイルドライブ472で
子供が失踪した。最後の目撃は昨夜の21時。居なくなったのは
アンドリュー・タフェット2003年生、身長140cmくらい、金髪、碧眼、
オレンジのスウェットシャツにチェックのパジャマ
パンツ。誘拐の可能性有りだとされる。
●移動中の飛行機
フランキー事件について12年前、10分間の特集が組まれた。
視聴率が低いケーブルテレビだというガルシア。それでも50万
人は見るというリード。すると37万6千人よとガルシア。珍し
く天才くんに突っ込んだと語るガルシア。
模倣犯かも知れないとホッチ。両親に変わった点はないこと。
父は証券マンで母はアンティークショップ勤務。アンディは
利発でゲーム好きとモーガン。フランキーと年も外見も似て
いる。犯人の好みはハッキリしているとリード。小児性愛者の
犯行は考えないと。オンラインゲームで知り合ったのかも
知れないとホッチ。
15年前の事件は性的暴行はないとロッシ。ガルシアは念の為
にオラインゲームの対戦相手をリストアップしておくという。
同一犯ならイタズラ電話は違う子だ。15年前の子はもう大人
だからとリード。録音の可能性があるとブレイク。
そこにガルシアからセントルイス支局からの知らせでドアの血
はアンディの血痕ではなくブタの血だったと語る。犯人はゲー
ム気分だなとロッシ。
ブレイクとホッチはフランキーの父・リチャード・クレイ
ヴィン (Frank Collison)の元に行くので、他の人はタファー
ト家へ行けと指示するホッチ。
●ミズーリ州セントルイス / ST.LOUIS , MO
FBIの面々(モーガン&ロッシ)がタファート家を尋ねる。
マルコムは、警察は事件が起きるのを防ごうとする気が全く
ないと激怒。モーガンは気持ちは分かるとして宥め様とするが
子供が居ない人に分かる訳がないと言われる。
アンディを捜す手伝いをしたいと語る。
最近変わったことはないか?息子さんに新しい知り合いが出来
たなど・・。しかしウチは結束力があり休日は三人で過ごし
教会に通う善人だという。
子供の友達について把握しているか尋ねる。
するとアンディは一番気を使っており、親の経歴も調べている
とのこと。用心深い子でも有ったとリダ。
ロッシは父親が友達の親の経歴まで調べるとは随分と支配的で
あることをモーガンに語る。良い親アピールも激しいという
モーガン。
そこに妻・リダがやってくる。
昨年テレビで見たが、子供が居なくなって24時間以内に見つ
かる時は生きている可能性が高いというのは本当なのか?と。
絶対的ではないが統計的にはそうだという。
・リードとJJ
誘拐された子供の部屋を見に行く二人。
何でアンディは声をあげなかったのか。
隣には親が居るのに・・頭に銃でも突きつけられていたのか
口を塞がれていたのか。JJは窓は鍵が開いていると指摘する。
リードもスニーカーが無いことに気がつく。10歳の子なら
もう一足くらいはあるハズ。履いて出たのだろうこと、
知っている人物に誘い出されたのだろうとリードは語る。
■感想
子供の失踪事件。
ミズーリ州の初動捜査は大失敗。誘拐事件に関してはFBIが
担当するのだっけか。しかし失踪と誘拐は違う。
父親が支配的だとロッシが語っていたし、リード先生は
自ら靴を履いていったことを語る。声を出さずに誰にも
気づかれずに出て行ったことや、電話から子供の声が聞こえ
たところを見れば、イタズラである可能性も高い案件。
誘拐だとしたら日本で言うところの「神隠し」だ。
家がまるで監視付きの牢獄かのような印象もある。
監視がキツイし自分は善人だというアピール性のある父親の
態度は裏を返せば悪に対して過去に何かしらの事態を引き
起こして懺悔しているのかも知れない。
こういうエピソードって最初はイタズラだったとしても本当
の事件に巻き込まれてしまうとか、何らかの偶発的な事件・
事故によって命を落としたりするってことも目にしたことが
あるので予断は許さない。
過去・15年前に似たような事件が発生していた。
クレイヴィン家もまた相当な不幸が降りかかっている。
しかし当時の事件でも子供の声で似たような台詞を発して
いる。精神科に通っていたことも有り警察不審でも有った
のだろうけど、そういう事実を話さないというのが謎すぎる。
今回、厳格な父を演じていたマルコム役のDoug Savant。
代表作は「デスパレートな妻たち」(Desperate Housewives)の
トム・スカーボ役を演じていた。おそ松くんの家の様に子
沢山の家で奔走する役だったよなぁ~。
親に復讐する子供の仕業なのか。
それともクレイヴィン家の事情を調べる内に精神科病院に
通っていた事実も出てきたことも有る。教会が出てきたので
異教徒の可能性が無い訳でもない。その辺は不確定要素
が多すぎて正直余程の勘がないと犯人を引き寄せられない
ところも有った。
最後まで見てみるとドラマとしては繋がりが全くない訳では
ないけれど、どうも見ていて不条理なところがある。
聖職者に違いないが犯人はボランティアとして働く学校の
教師。
■捜査
・ガルシア
犯人と接触したのではないかとされるオンラインゲームで
アンディと接触した人物を調べる。
親が監視していたので大して多くの人との接触は無いと
いう。学校の友達5人。
Arkland Dwight、Bexley Brad、Dormanson Paul
Matters Wayne、Tillmarm Jessica
5人共学校に行っていて失踪については知らない。
・夕べの電話の発信元
マルコム・タファートの携帯電話からだった。
携帯を調べることになるが発信記録はなかった。
履歴を削除しただけなのか。
しかし後にガルシアは犯人のテクニックによって【携帯電話
を乗っ取り】マルコムに成りすまして発信場所を自宅の外
東に400mのところだという。そこには【森の貯水池】がある
・ホッチとブレイク
【15年前の未解決事件】のクレイヴィン家を尋ねる。
子供が失踪した事件で今回の件と関連性があるのか否か。
父リチャード(Frank Collison)は本当にフランキーと関係が
あるのか尋ねる。夕べのアリバイについても尋ねる。
「どうだ参ったか、言ったでしょ。僕がやっつけてやるって」
電話でそう言ったヤツがいたという。
事件の一年前に妻が自殺していた。フランキーが死んだ一年後
には今度は二番目の妻も出て行き心を病んでしまったという。
三週間程入院したとのこと。子供の声で入院先まで電話して
来たとのこと。因みに夕べは仕事で夜警をしていた。
・JJとリード
奥さんのリダから話を聞く。
マルコムは本当のところ父親としてはどうなのか。
子供の面倒見が良かったことを口にする。
イタズラ電話は4回。いつも夫か妻の一人の時に電話が鳴って
いる。
■新たな物証/新展開
メンフィス支局からカセットテープが届く。
届けてくれたのはグリーン捜査官(Adam Edgar)。
15年前フランキー事件の時にかかってきた電話をリダに
聞いてもらう。
「やっつけてやる。やっつけてやる」
同じ声だった。
録音であり犯人は同一人物と判断する。
・フランキー事件
事件の時、フランキー事件の時マルコムは20代前半。
ただクレイヴィン家との接点は何なのか。
当時のクレイヴィン家の妻はナディアというらしい。
・電話の発信場所【森の貯水池】
警察犬を導入して調べる。古井戸が有るらしい。
・犯人から電話が来たら自然に話しかけるようにリダに要求。
会話が続けるように引き延ばして欲しいとのこと。
しかし成果無し。
同時進行していたアンディの遺体も発見。
・アンディの遺体
Dr.マーサ (Kevin Rock)によるとナイロンの紐で首を絞め
られている。死後硬直から見て12時間前に殺され、通報の頃
には死んでいる。拉致から2、3時間で殺されている。
敷き詰められた葉の上で死んでいた。
この行動の意味が何か。
安らかに眠るように見せたのか。
ドアを血染めにした行動とは真逆の行為。
「血を見たら通り超そう」(出エジプト記 第12章)
「ドアに子羊の血を塗れば第一子の命を救うと神がモーゼ
に言った」
殺すことで命を救ったのではないか。
■被害者家族同士
アンディの両親とクレイヴィン家のリチャードが話をする
シーンが有る。
気持ちが本当に分かるのは自分だけだ。
さてこの両家に共通しているものが何かだ。
悲しみ方を見ると犯行に加担している訳がない。
■犯人像・プロファイル
・犯人は15年前メンフィスでフランキーを殺した人物(Dr.)
・イタズラ電話は被害者の両親を苦しめる為(BL)
・子供の声を使って自分を表現。子供時代不当に扱かわれた
復讐(MO)
・死んだ方が幸せと考えて居る。拷問、性的暴行はなく眠って
いるかのようなポーズを取らせている(H)
・ターゲットの選び方から30代後半かそれ以上の白人男性(RO)
・手口から見てパソコンや技術系の経歴の持ち主(MO)
・玄関の血は極端な信仰心によるものかも(BL)
・真夜中にアンディを誘い出したことから対人能力が高いか
タファート家をよく知って居る(H)
・似た事件は15年前に一件だけのよう。その後海外か刑務所
か施設に居たのかも(JJ)
・幼い息子を持つ人は用心を(Dr.)
■意外にも・・
コンピュータ関係の捜査をするのは大抵はガルシアだよね。
ただ留守電の解析をしていたのはブレイク。
男の子の声の周波を抜いて行く。バックの音は複数のトラック
を重ねたもの。そのバッグの音にはブラジル系ポルトガル語
の女性の声。「パリは辞めて」「もっとよこせ」。
JJは鞭の音が聞こえるという。
金の要求は拷問との引き換えなのか。SMプレイ用に雇われた
のか。
・セントルイス精肉店
ポン引き外国人専門の店。
ブレイクとリードで聞きに行く。
音声をレオン(Carl Schwaber)に聞かせる。
15年前にポルトガル語を話す娼婦の存在はなかったのか。
レオンがとぼけた発言をするので、殺人事件にブタの血が
使われておりこのような店で手に入ることを臭わす。
昔知り合いがブラジル人を使用していた。
ラクエル・カストロとルイザ・ゴメス。
ラクエルは95年に帰国。ルイザは友達を裏切り上客と結婚。
・マーラ・ゴールデン邸
母はマーラ(Ella North)、ホリー(Katie Burton)という娘。
二人の子(フランキーとアンディ)のことは知らないという。
あなたも母親でありブラジルに残してきた子供が居る事を
告げると協力を求める。レイナルドとホリーという子供。
SMは一度だけ客にしたことがある。相手は夫婦。夫がアメ
リカ人、妻は東欧系。奥さんは凄く怯えていたという。
・三度目の電話
リダがドラッグストアに一人出かけた後にマルコムに電話。
「やっつけてやる」
という子供の声。旦那が急いでリダの元に行くが居なくなって
いた。
ターゲットが変わった。男の子から大人の女性に変えた。
怒りの対象は父親。
父親に共通するのは白人男性であること。
リチャードはブルーカラー、マルコムはアッパーミドルクラス。
趣味も違いマルコムはワイン収集。リチャードは釣り。
・最後は頼りになるガルシアの調査
リチャードの最初の妻でフランキーの実母について調べる。
ナディア。ルーマニア人。うつ病で通院歴。死因は自殺。
ルイザが娼婦だった頃にアメリカ人男性と東欧人女性の夫婦
が居た。リチャードとナディアなのか・・ナディアの身長
は173cm。
リダはポーランド人。
クレイヴィン家の電話はナディアが亡くなった一年後にあった。
犯人の母親も自殺したのではないかと推察。
■クローズド
マルコムの携帯にはGPS追跡アプリがついていた。
メンフィス周辺で40年に自殺した東欧系の女性のリストアップ。
オルガ・ミルワースという人物が居る。
夫はチャールズ・ミルワース。19年前に息子と無理心中を図る。
息子は一命を取り留める。アリゾナの精神科医療刑務所に入っ
ていた。捕まった時の罪状は娼婦の誘拐・拷問。
現在の消息は掴めていない。
マルコムに聞くと男は息子の学校のPCの先生バート・ソロモン。
4度目の電話が鳴る。
ダニエル・ミルワースは花嫁斡旋業者を利用して結婚した父親
は妻と娼婦を一緒に拷問してダニエルに見せていた
自殺方法は車ごと湖へ。
ダニエルとクレーヴィン家の接点は大学時代にボランティア
で教員助手をしていたこと。学校はフランキーの学校で有る
Shelby Country School。
最後の発信場所を割り出して二手に分かれていく。
ロッシたち(with リード、ブレイク)はソロモンの家。
部屋の奥にリダが居て見つかったと分かるとダニエルが
あらわれる。銃で撃たれそうな所をロッシが射殺する。
■使用された曲
・Criminal Minds Theme
Composed by Mark Mancina by Ha Ha Tonka
・Even If We Try by: Night Beds
■出演者
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) BAU
アレックス・ブレイク (Jeanne Tripplehorn) S8新加入、大学教授
マルコム・タファート (Doug Savant) 夫、アンディの父
リダ・タファート (Marika Dominczyk) 妻、ポーランド人
リチャード・クレイヴィン (Frank Collison) 15年前の被害者家族
グリーン (Adam Edgar) 捜査官
レオン・バーンズ (Carl Schwaber) 元人身売買、現在肉店
マーラ・ゴールデン (Ella North) 元ルイザ・ゴメス(元娼婦)
ホリー・ゴールデン (Katie Burton) マーラの娘
Dr.エルドン・マーサー (Kevin Rock) 検死官
ダニエル・ミルワース (Mike Ostroski) アリゾナ、精神科刑務所、バート・ソロモン
(Beth Fraser) KNBS6のリポーター
(Adalgiza Chermont) 看護師
若い頃のダニエル・ミルワース (Marcus Eckert) ビデオに写る子
ナディア・クレイヴィン ルーマニア人、フランキーの実母、
オルガ・ミルワース ルーマニア人
チャールズ・ミルワース アメリカ人
フランキー・クレイヴィン 15年前の未解決事件/メンフィス
ジェイク マルコムの会社の元警察官
アンドリュー・タフェット (アンディ、10歳)
ギデオン