第4話 眠れぬ夜に Pipes
監督/Steven DePaul
脚本/Thomas L. Moran
【Previously on ..】
ショーンの隣人のリアは夜中ゲーム「アンチャーテッド」を
やっていたら単四電池が切れたので貸してくれと頼む。
ジャレッドはクレアと関係を持つ中、彼は関係を隠すなんて
ばかげているとし、彼女の方は単なる体だけの関係だからと
言い切る。メレンデス医師はショーンの遅刻を責めるが
彼はバスが遅刻したのであって僕の責任ではないことを語る。
アーロン病院長はメレンデスに対してショーンをみんなと
同じに扱っているかと問うと、彼は今日患者を何人も怖がら
せたとし、向いていないと語る。しかしマーカスの考えは
違っていた。アーロンは彼にショーンを雑用から解放して
オペに戻したんだというと、彼が少し権限を与えられて彼が
しくじれば私を退陣させられると思っているのだろうと告げる。
アーロンは彼が成功すれば支えたのは私であり、失敗すれば
院長の責任だと語る。
【STORY】
・サンノゼのアパート
ショーンは水滴の音が気になり今日も眠れない日を過ごす。
ショーンは室内にあるドライバーを探すがいくら探しても
見つからない。ついにはアーロンを呼び出すとドライバーを
持ってきたにもかかわらずないことを語る。ちゃんと
引っ越しでの荷物のリストに書かれており、そして気泡
シートにくるんで持ってきたのだという。新聞紙と一緒に
捨てたのではないかとし、新しいドライバーを買えば
いいとアーロンは告げるがあのドライハーでないと・・・
というショーン。
ついにはアーロンも呆れて思わず怒鳴る。しかしすぐに我に
帰り感情的になったことを謝罪する。ショーンはここには
住めないとし食洗機は乾かないし、シャワーの排水溝には
他人の髪の毛があるという。するとアーロンは冷蔵庫の
中からドライバーを見つける。何かの拍子に入れて忘れ
ただけじゃないかと。ずっと働きづめでストレスも有って
疲れているのであろうことを告げる。アパートの問題は
管理人に言えとし直してほしいところをリストにして渡せ
とし今はとにかく寝るんだと語る。
・サンノゼ聖ボナベントゥ病院
メレンデス医師のチームは妊婦のバーバラ・アレン
(Crystal Balint)のことを語り合う。セカンドオピニオン
としてこの病院に夫・マーク・アレン (Niall Matter)と
共にやってきた患者だった。彼女は36歳、妊娠22週目。
16週目の時に超音波で「胎児の尾骨に腫瘍がある」のを見つ
けたという。母親は抗リン脂質性症候群でその除去手術には
ハイリスクが伴う。妊娠自体もハイリスクで彼女はこれ
までに3度流産しているとのこと。そこに遅刻してきた
ショーンがあくびをしながらやってくる。
「超音波とMRIで腫瘍の増殖率の計測を」と語るショーン。
12時間も寝て遅れたのはまたバスのせいかとメレンデスは
皮肉る。クレア36時間勤務の間でみんな疲れていることを
語る。メレンデスはシフトスケジュールについて議論する
つもりはないとし、彼女に対してなぜいつも彼をかばう
のかと問う。同じチームだからだというクレア。しかし
そのチームはライバルでもあると言うメレンデスは研修
期間が終われば選ばれるのは一人だという。
ジャレッドは最初の妊婦の患者を見る。胎児の頭殿長
21.5cm、腫瘍の直径は10.6cm。胎児の半分の大きさだと
ジャレッド。バーバラに対して癌ではないが胎児に流れる
べき血液が腫瘍に奪われていること。残念だが胎児生存
は無理だという。安全に中絶すべきだというと、彼女は
安全を求めるならあちこち2ndオピニオンはしていないと
いう。夫のマークはそのやりとりを心配そうに聞いて
いた。ライト先生は胎児の腫瘍を取ったことがあると
聞いたという。腫瘍がなければ生きられるというバーバラ。
抗リン脂質症候群では長時間の手術が危険だという。
血栓ができやすく命を落とすリスクがあるという。胎児の
為に母胎を死なせる訳にはいかないという。3回流産して
いるのだとしあんな思いをするなら死んだ方がマシだとい
うバーバラ。マークは乗り越えられるよと語る。すると
ショーンは血栓のリスクは未分画ヘパリン点滴で管理
出来るという。
それを聞いたメレンデスは二度と患者の前で私に反論する
なという。ショーンはしていないとしリスク評価は同じで
軽減する方法を提案しましたと語る。クレアは最近経食道
心エコー(TEE)の新技術について呼んだ。心臓の異変を早め
に認識出来るという。メレンデスは諦め今すぐに準備しろ
と語る。
麻酔担当にはJL(Teryl Rothery)が良いとし新生児看護師長
に申し送りすると伝えてくれというメレンデス。
そこにメレンデスに電話が鳴るとこっちも立て込んでいる
のだという。誰かを送るとして返事する中、マーカス
外科部長がERで呼んでいるという。オデキを切開しに来い
という。クレアは形成外科医がオデキを切れないのか?
というと、外科部長はそういうのはしないのだという。
ショーンとクレアでいけと語る。クレアはそれを聞いて
胎児のオペのアイデアを出したのは私たちなのにマーカス
の雑用で罰するのか?君は罰していないというメレンデスは
ショーンを罰したという。今回も遅刻したこと。彼に患者
を任せるのは不安だが君はショーンと上手くコミュニケー
ションが取れるんだろうと嫌みを言われる。
■Impression
これまでの3話はショーンの特殊性を逆に利点のようにして
描いたけれど、今回は多少融通が利かずに周りのものを
振り回してしまうコミュニケーションの問題で、ちょっぴり
味方してくれる相手にも不快さを与えてしまうところが
有った。
今回は2件の患者を扱ったけど、2件共に共通するのが
婦人科的な治療を求めるものだった。
■得したのは誰なのか
毎回このドラマ、得したのは誰かというところになるな。
毎回が勉強なのでレジデントにとっては損するということ
はないけど誰かと比較した場合、自分の方が有益なこと
をしたのかしないのかが念頭に置かれる。
更に今回メレンデスが語ったがレジデントから昇格出来る
のは1人みたい。
ハズレを引いたと思っていたクレアたちだけど、結局
珍しいことに発展してマーカスが自らメスを握ることに
なった。
■性に関するエトセトラ
今回は愛の形である妊娠、そして性の疑似的形である
ポルノに主演する女優が患者として出て来た。
患者がそんな人物だと聞いてジャレッドはクレアにどんな
ポルノに出て居るのかと尋ねる。クレアは詳しく聞き
そびれたとしていたけれど、多少ショーンがその話に
関わって来たのが興味深かった。ただそれも過去に苦い
思い出をしたからなのね。
まぁ子供の事だから・・で済ませられるかも知れないが
そういう病気の相手をからかうためにコリーン・マイヤ
ーズ(Yasmeene Ball)という子は、ショーンに気を持たせて
みんなの前で恥をかかせる行動に出た。
今回の患者は恥ずかしい訳では無いとしていたけど、
自主的に出て居るところもあるのだろうけど、ショーンの
場合はみんなの前で意図してからかわれたからね。
・バーバラとマーク
今回バーバラの手術に関してマークは反対していた。
正確には母胎優先。
「愛して居るから守りたい」(Barballa)
「必要なのは守ってもらうより支えてもらうこと」(Mark)
・腹を痛めた子と養子
メレンデスとジェシカの会話だったか。
バーバラの手術に関する執念について話していた。
養子をもらえばいいとするのはジェシカ、メレンデスは
9ヶ月身体に胎児が居れば特別な関係が築けると思わない
かとして子供のことで議論が有る。
メレンデスは彼女が何か恋愛関係に於いて言ってない事
があるのではないかとちょっぴり疑心を持つが・・
■患者
・バーバラ・アレン (36歳)
ストーリー内にも書いたけど彼女は36歳、妊娠22週目。
16週目の時に超音波で「胎児の尾骨に腫瘍がある」のを
発見。母親は抗リン脂質性症候群でその除去手術には
ハイリスクが伴う。妊娠自体もハイリスクで彼女はこれ
までに3度流産している。
ショーンとクレアのアイデアで、オペ前にヘパリンを投与
し、TEEモニターを使ってリスク管理を行う。
リスクとしては冠不全や脳梗塞。
臍帯の長さは48cm、その長さなら胎児を帝王切開で取り
出し母の膝の上で腫瘍を切除が出来る。しかし難しい
のはその後で胎児を戻す時、子宮壁はあまり伸ばせず
縫合は丁寧にし胎児が蹴ったり肘で押したりしても4ヶ月間
は無事に持ちこたえなければならない。
メレンデスが手術を行う。JLが麻酔医として働いていた
けど、手術着を着ていると全くどういう顔をしているのか
分からない(笑)
しかし開腹するも心機能低下で手術が出来ないとし閉じる
べきだと考える。血栓が心臓の動脈に乗って流れたが
際どいところで止められた。しかし子宮を開く前なので
冠不全を起こした。中絶しないと胎児は子宮内で死ぬこと
になり母胎の心臓と脳は血栓に冒される。
それでも腫瘍を取って欲しいというマーク。
一度オペ中断して話合う。
家に返して死なせろと言うのか。
ここはジャレッドがアイデアを出した。
一度心臓を止めて人工心肺に乗せてから手術すればリスク
を軽減されるという。
翌朝にオペになりなんとか難しい手術を成功させた。
・オリビア・ハートマン (18歳)
元々は形成外科医のマーカスの案件だとされるけど完全
に婦人科的治療だよね?
本人によるとオデキが出来たとされる。ショーンは何処
なのかとして恥ずかしいことを語らせようとする。陰唇
だという。痛みレベルはボーリングのボールを入れたみた
いだという。腫れているのは局所的。
ショーン曰く、
「見た目以上に極端な痛みの場合壊死性の人食いバクテ
リアが疑われる」
膣内を見る器具を入れようとするが痛いようで・・
膿瘍はクラミジア感染症による可能性が最も高いので
膿を出して後は抗生物質で治るという。
しかしショーンの脳裏には「外陰神経」「後陰唇神経」
という言葉が浮かび上がっていた。
バルトリン線の炎症で座骨海線体筋が収縮し、外陰神経を
圧迫しているのでもっと上向きの角度にすべきだという。
クレアが見て居たけどショーンが変わっても良いかとして
彼女の陰部を診ることに・・
こういう病気なので支えが必要であり、両親に連絡するか
としていたがそれを断る患者のオリビア。
大学生の25%が性感染症にかかるというショーンのリード
先生みたいなデータ提示に対して、恥ずかしい訳でも知識
が無い訳でもなく毎月の検査もしているという。
よくよく話を聞くとなんと彼女は仕事に必要でポルノ女優
だった。
膣癖にも子宮頚部にも壊死は診られなかった。バクテリア
は排除されて、バルトリン線膿瘍のドレナージをするこ
とになる。
翌日はマーカスが手術することになる。
あのブロンドのフライデー看護師はマーカスの手下だった
か(笑)
膿を排出したが腫れがひかない。
腫れが引かないのは膿瘍の下に腫瘤/会陰筋腫があると
いう状態だから。
これを取り除くと性器の感覚を失うことになる。
「神の罰だ」としていたれど・・・
しかしこちらのケースも翌日になり、ショーンが水道管
からアイデアを閃く。外陰神経の欠損部を大腿皮神経で
代用すれば感覚を失うのは太ももになる。
感覚を失うのは太ももか性器かということになり当然
太ももの感覚を失う選択で手術を成功させた。
感覚を取り戻すためには半年から1年は必要だという。
彼女は両親にも電話して話す事にしたようだ。
■リスクに対する色んな立場からの見解
バーバラの手術に関しては法務のジェシカから手術前に
お呼びが掛かる。マークとしては母胎優先で子供は諦める
方向で行きたいこと。妻は現在理性を失っているとし
その理由として「赤ちゃんを失うよりも死んだ方が良い」
と語った所に有る。ただし妻の医療に関しては夫に拒否権
がないこと。しかし法の抜け穴ともいうべきものがこの
手術には含まれている。
「夫には無いが父親ならば別。子供の手術を止められる」
ジェシカが子宮から胎児を取り出したら胎児ではなく子
として主張出来るようになるということ。そういう判例
もあるという。
病院に不利益になるならアオキは反対していた。
ただ何もしなければ母胎も死んでしまうしどっちも死んで
しまう。ただ法的権利には難しいオペをすれば両方助かる
可能性が有ることを指摘する。
■etc.
・クレアの過去
かつて彼女は高校時に家出した10代の為のシェルターで
ボランティア活動をしたという。セックスワーカーの子
が多く一括りには出来ない。みんな似た鎧を着ていると
して、可愛い18歳の大学生がまさかポルノに出て居るとは
外見からでは分からない。
ただその件でようやく身の上話をしてくれたという事で
ジャレッドは喜んで居た。
・ショーンは本当にサヴァン症候群?
疲れているとそういうミス、人間的行動も起こすのか。
寝不足で今回は遅刻していた。
また帰りのバスでもリンウッドプレイスを乗り過ごした
として途中で降ろしてもらうことになる。アメリカの
バスは一つの区間が長いみたいだね。途中で降ろされても
困るけどちょうど通りかかったのは先日の電池での貸し
借りのリアだった。
大家さんにも思わず不都合カ所を直してもらったのに
ファジーな水滴な落ち方を求めていたようでクレームを
言うとそれなら出ていけば良いと怒られた。
アーロンは限界かも知れないと考えて生活サポートサー
ビスの可能性を示唆する。
・CROWLEYS
最後にみんなで飲みに行く事に。
ショーンは断っていたけど少しだけだから・・という
ことで飲みにいった。そこで過去にコリーンによって
されたイタズラを思い出していた。
■Used songs
・There’s Nothing Holdin’ Me Back by Shawn Mendes
・Down In the Valley by The Head and the Heart
・Somebody’s Someone by Daphne Willis
■Cast
Dr.ショーン・マーフィー (Freddie Highmore) 自閉症でサヴァン症候群
Dr.ニール・メレンデス (Nicholas Gonzalez) 外科の主治医
Dr.クレア・ブラウン (Antonia Thomas) 研修医
Dr.ジャレッド・カルー (Chuku Modu) 研修医
ジェシカ・プリストン (Beau Garrett) 院内弁護士
Dr.マーカス・アンドリュース (Hill Harper) 外科医の最高責任者
Dr.アーロン・グラスマン (Richard Schiff) 聖ボナべントゥラ病院の院長
アレグラ・アオキ (Tamlyn Tomita) 副院長、財団の責任者
若い頃のショーン (Graham Verchere)
スティーヴ・マーフィー (Dylan Kingwell) ショーンの弟
リア・ディラロ (Paige Spara) ショーンの隣人女性
バーバラ・アレン (Crystal Balint) 妊婦
マーク・アレン (Niall Matter) バーバラの夫
オリビア・ハートマン (Sara Waisglass) 18歳、ポルノ女優
フライデイ (Eve Gordon) 看護師
マーシー・マーフィー (Rebecca Husain) 母
アーメン・デマジン (Darcy Laurie) アパートの管理人
(Bruce Blain) バスの運転手
コリーン・メイヤーズ (Yasmeene Ball) エロ本をくれたビッチ
JL (Teryl Rothery) 麻酔科医
(Serena Bickerstaff) 看護師
(Yvonne Angeles) オペ看護師