第23話 監視者 Double Blind
「aka.謎の契約」
監督/Dennis Smith
脚本/Christopher J. Waild
Steven D. Binder
【Previously on ..】
ジヴァは「独りぼっちにしないで」と涙する。ヴァンス
はジャッキーは戦争になったらきっと悲しむハズ。ジャッ
キーの死が無駄になってしまうという。トニーはジヴァに
どうしたいのか?と問うと「復讐」だという。欧州で
ボドナーを探す許可が欲しいとジヴァはギブスに直訴する
とトニーと行けと語る。ボドナーがジヴァのPC CHATに
割り込んでかけてきているという。父上の死を私のせいに
しているねとボドナー。しかしジヴァはあなた以外に
誰が居るのかと語る。アメリカから船で逃亡を図ろうと
した彼の前に現れる。「見つけると行ったでしょ」と。
ボドナーは争っている内に下に落下して亡くなる。
ヴァンスはジヴァに終わったか?と問うと終わったと語る。
【Story】
・クワンティコ海軍基地
ジョージアナ(Emily Dunham)とフランシス(Jessie Graff)
は彼氏のことで語り合う。フランシスは彼氏に「これ以上
は無理」だと言ったというとジョージアナは「凄いスト
レートだ」と語る。事実だから・・彼が好きじゃなかった
という。もう少しやんわり言えば良いのに・・という
ジョージアナ。
そんな中、エヴァン・ラウリー (Sean Marquette)は
レイ・ケセル (Alain Uy)のことを追いかけて、お前は何者
だと語る。そしてラウリーはレイを捕まえて今にも殴りそ
うな所、ジョージアナとフランシスは止める。
それを監視していたヘイル博士(Meeghan Holaway)は
何もしなくていいと撮影スタッフに告げる。
・NCIS駐車場
サングラスをかけたジヴァは真っ赤なオープンカー
/シボレーCamaroに乗りスキール音を鳴らしながら
やってくる。マローンは危ないなと語る。トニーは
ジヴァに「おはよう、スピーディ・ゴンザレス!/
Speedy Gonzales(注:アニメです)」と語る。
経理課のマーロンを殺すところだったぞと。ジヴァは
この子に慣れていないと、トニーは世間も君の運転には
慣れていないという。今まで乗っていた赤のBMWの
Mini Cooperはどうしたのか?と尋ねる。気分を変えたく
なったいうと過去との決別だという。それは難しいとし
車を買い換えるよりもとトニー。ミニは売ったと
いう彼女に、処分したくなったら僕が買い取ると言った
だろうとし「僕は本気だ」と言ったハズだという。トニーが
欲しがっていたのは知って居たがトニーに売る気が無か
ったという。何故か?あの車好きだったしあのままの姿で
綺麗で居て欲しかったという。
トニーが反論しようとしていた所にマクギーがやってくる。
トニーはカー・キラー(破壊魔)ってことだというと
ジヴァも同調する。ギブスも車/ダッジChargerに乗って
やってくると誰しも趣味は必要だという。
友達のテリーはミニを気に入っていたと語る。
ギブスはマクギーに対して車に乗れと語るとトニーと
ジヴァはオフィスにいけとしコッチは俺たちに任せろと
してギブスは行ってしまう。
・クワンティコ海兵隊基地
マクギーは警備担当者によると男を襲ったのはエヴァン
・ラウリー3等兵曹だという。彼は話が有るからNCISを
呼ぶよう要求したとし国の安全に関わることだという。
その場でラウリーから事情を聞く。
彼は先ほどのヤツにつきまとわれていたのだという。何処
に行ってもアイツがいたこと。ついに捕まえたと思った
のに海兵隊に邪魔されたと。誰かが俺のメールをチェック
しているという。何故分かるのか?というマクギーにメール
が既読になっていたとし俺がまだ読んでいないにも・・
家にも入っているとし、コロンの臭いで分かるという。
トランクも臭っていた。助けて欲しいとし警察に行ったら
変人扱いされたという。国の安全に関わる相談とは何か?
とギブスが尋ねる。駆逐艦に乗っているというラウリー。
マクギーはコックでしょ?というと、”調理特殊技能兵”だ
と。調理場に病原性大腸菌をまかれたらどうなるか。
乗り組み員みんながやられる。”アイツら”俺を病気に
感染させようとしているのかも知れない。俺をつけて居る
連中の事だという。北朝鮮かも知れない。
マクギーはそれを聞いて何か薬を飲んでいるか?と問う。
飲んでいないという彼は俺はマトモであり信じて欲しいと
語る。2週間前に強盗に遭ってそれから始まったんですと。
マクギーは車にGPS追跡装置が付いていることに気がつき
彼は確かに付けられていると語る。
・NCIS
改めてみんなで今回の件を話合う。
エヴァン・ラウリー兵曹(24歳)、フィッツジェラルド/空母
での半年間勤務から戻ったばかり。コックとして働いて
いた。
次の任務までクワンティコの食堂勤務。極秘情報を扱う
権限は無かった。銀行口座の金の動きも普通、目立つ点は
無し。仲間と飲んで騒ぐくらいだと。そんな人物が
「何故つけられる?」「誰がつけている?」というギブス。
似顔絵絵画師が今ラウリーに話を聞いているところだと
いうジヴァ。アビーは現在追跡装置を調べているので
指紋なども検出されるかもと。強盗事件について、ラウ
リーによるとその後尾行されたとしている。しかし強盗
事件はあやふやなものでラウリー自身の記憶も殆ど無かっ
た。タイヤレバーか何かで殴られて脳しんとうを起こした
とのこと。犯人はリュックと携帯を盗んでいるので彼の
住所は知られているとマクギー。ギブスはそれぞれに指示
する。ジヴァには似顔絵の確認、トニーとマクギーは
盗まれた携帯を追跡しろと。ラウリーが写真を撮って居れ
ばEXIFファイルから位置を割り出せるのだが・・。
そんな中そのファイルがヒットする。D.Cの北西部からだ
というものだった。
・ヴァンスのオフィス
彼はイラン・ボドナーの死去に関する調査を早く開始して
くれと電話で再三要求する。職員の聴取を済ませたいの
だという。国防総省監察総監室から誰かを寄越せ!という
と、既に送ったという。男は秘書(Alexia Pearl)の制止を
無視して入ってくる。名前はリチャード・パーソンズ
(Colin Hanks)、独立検察官だとすると、ヴァンスは早速
始めてくれという。朝食は軽食を用意するので・・と。
■事件
クワンティコ海兵隊基地の料理人が何者かに尾行されて
いるとしてNCISに訴える。自分は駆逐艦に搭乗している
為に病原性大腸菌でもまかれたら乗り組み員がみんなや
られるとするが、本人は特に機密情報を扱えるような役職
ではなかった。しかし尾行されていることだけは明らか
でそれが何者によるものなのか。
一方NCISではイーライとジャッキーを殺害したモサドの
諜報員のボドナーを始末したことで、ヴァンス局長として
は職員の聴取を行いこの事件を一刻も早くクローズド
させたいと考えて居た。そこに送られてきたのがパーソン
ズという男性。独りずつイーライとの関係やらモサドと
の人物関係の聞き取り調査を行っていく。
■感想
正直そんなに面白いって内容ではなかった。
先日のエピソードがやはりインパクトが有って、今回の
流れは明らかにシーズン11への繋ぎであることも分かる
からね。
クワンティコでの事件の扱いは、今回のテーマである
本筋へのミスディレクションとして利用されたものである
し、逆に本筋の内容を一部示唆する面が合ったことも
否定出来ない。
何処かに連れ去られて謎の研究施設で謎の被験者となる
なんて、宇宙体験してしまったという「BONES」の一エピ
ソードを思い出したな。
過去を忘れて未来に向けて進みたいという願いから、
ジヴァは新しい車を購入した。元々ジヴァがこのBMWの
ミニに乗っていたのはシーズン4の1話が最初だと言われて
いる。
旧H.Pより。
https://itawind.web.fc2.com/kaigai/ncis_navy/ncis_navy401.htm
シーズン4の時もエシェルというモサド工作員が登場して
来てある人物を爆死させたのだけど現場にミニ・クーパー
で走るところを爆風に巻き込まれる格好だったのがジヴァ
だった。そんなエシェルは、このシーズンに登場した
アダム・エシェルと同一人物という設定なのかな。
(名前は違う、俳優も違いますが・・)
トニーとジヴァがベルリンでの任務に同行したことで
気持ちを一つにしたところも有るのかと思っていたけど、
照れ隠しなのか、それとも気持ちの整理が付いていない
のか
■捜査
ラウリーは何故追いかけられていた?
一体誰に襲われた?何の誓約書にサインしたのか?
その流れを簡単に追ってみる。
・ラウリーの事件
・ラウリーの携帯が盗まれていて、その中に撮影した画像
データから位置情報を割り出した。
その人物はアーチャーという人物でリュックを盗んだ
人物ではあるが、追いかけ回した人物ではなく、単に
携帯を拾っただけだとギブスの取り調べで判明。
・アビーはリュックの中に免責事項の書類の最後のページ
が入っていた。そこにはラウリーの署名が入っている。
日付は尾行が始まったとされる日。
「”1984″的生活が始まったのと同じ日」とトニーは映画
を引用していたが、ジョージ・オーウェルの小説で
ディストピア的作品はイギリスから多く出版されている
ような気がするね。
・ダッキーが心理学的アプローチからラウリーに署名した
時のことを思い出させる。署名した数時間後に強盗に
襲われている。
署名した時の・・
「風景」「音」「臭い」的感覚を思い出させて、何とか
脳の潜在性から記憶を呼び覚まそうとする。
料理人故に臭いは敏感。
「漂白剤」「イソプロビル・アルヒール」「柑橘類」
の臭いをかぎ分けるが、検視用の消毒剤だった。
「パプリカ」「コリアンダー」「ナツメグ」「フェンネル
のピクルス」。検視台に乗せられていた被害者の胃の内容
物で、食べていたのは大量のソーセージ。
そのソーセージに関係が有るという。
・ギブスと共に同様のソーセージを出しているを店・屋台
を探して回る。
一台の可愛い制服の女性が働いている屋台で「B12」という
文字を見つける。彼によると「鳥肉」「魚」に多い水溶性
ビタミン。この倉庫に来た覚えがあるという。
・倉庫にはレイとヘイル博士がいた。レイは一度ラウリー
がクワンティコで捕まえた人。ラウリーは「ヘルピング・
アイ計画」という監視されることによる心理的影響を
調べていたという。今の世の中町中至る所に監視カメラ
やドローンなどで他人に見られている。人々の反応を
知りたがっている政府も一枚絡んでいたのかな。
・強盗事件とは関係無い。怪しい研究ではあったけど、
実際には何の問題もない。謝礼金(1500ドル)も受け取る
ことになっているとした際のラウリーの現金な態度。
・ギブスとしては消化不良で博士や被験者について調べ
させる。
後に倉庫が火災遭う中で、倉庫はヒューズボックスが
火元でラボのブレーカーパネルに何者かが細工した後が
あり、室内のパソコンが全てショートしている。
ヘイル博士だけが居たが軽傷で済んだ。怪しいと踏んだが
博士はシロ。被験者の独り・サイモン・グレイビー
(Frederick Koehler)(生年月日は1977年6月14日)だった。
実に怪しいもので犯人確定かと思ったが、彼は水曜日は
愛車でバーガーを食べに行くのだという。カメラに写って
いるはずで、そもそも撮影されているのを知ってヤバイ
ことをするヤツはいないと言われる。
・クローズド
「参加したのを忘れたいヤツの仕業」
「参加した人物以外の人物も写り込んでしまう」
こんな会話がヒントになり、それを隠したい人物は
サイモンであることが判明する。
サイモン自らが呼び寄せて解き明かしたい謎だったが、
その結果、火災を起こしてしまう結果となった。
彼は彼女のステラ伍長が無断欠勤しているのが写って
しまっていたので、その映像をサーバーから消した
かっただけのことだった。
ステラは子供が産まれて価値観が変わったのか3度目の
派遣はアフガニスタンに命じられていたがそれを断ってい
たようだ。当然重罪になってしまう。
しかしステラの最後のセリフはギブスの心にも響いていた。
「彼は私を守ろうとしてくれた。友人のために規則を曲げ
たことは有りませんか?」
■ドラマのメイン
今回は何と言っても調査官が入るというもの。
元々ヴァンスが一刻も早くボドナー事件を処理したいと
考えて居たようだった。
送られてきたのはリチャード・パーソンズという独立検察
官。この独立検察官はどういう役職なのかよくわからない。
ヴァンスは国防総省監察総監室に電話していたのでそこ
からのものだろうけど・・
ボドナー事件を解決するに辺り散々国土安全保障省のこと
を無視してNCISとして動いていた所が有ったからね。
当初はジヴァの忠誠心を調べるものかと思われた。
ジヴァがイスラエル/モサドとの繋がりを以て情報を
流しているのではないのか。
パーソンズはとても頭が切れる人物で検察官だとしなが
らも、他の一面もある。犯罪科学を副専攻で学んでいた
とのこと。
あれだけ幼少期から天才的才能の片鱗を見せて来たアビー
の調査方法に関係して、ソーセージの検査の手順を語った
彼女に彼は
「誤差の補正は?」(Richard)
「メーンの検体フローはリファレンス物質を放り込んで
いる」(Abby)
「リファレンス物質を中心に放り込むよりも外でエレク
トロスプレー用のプローブを使った方がずっと良い結果が
出る」(Richard)
と語る。
「ディック!」「だから何?って感じ」
「僕はリチャードだ」
・ジヴァへの揺さぶり
冒頭にも書いたが調査官のリチャードはジヴァのアメ
リカへの忠誠心を疑っているものかと思われた。
それを証明するようにしてジヴァはMTAC/作戦ルームに
入る為の虹彩認証が出来なくなる。
更にダッキーに対しても写真を置いていった。
シュミール・ピンカス。彼はかつてイスラエル政府のた
めに働いていて1972年の作戦の為に一時雇われていた人物。
イスラエルの元秘密工作員・エシェルとジヴァが
何故親しくしていることを引き合いにジヴァがシュミール
と同じような立場なのではないかとしてその例を出した
というのだ。
アビーによると
「アイツは感じ悪い邪悪なマクギーって感じだ」
・頭の切れるリチャード
今回は全てNCISのメンバーが誘導されていた。
意外と単純に見えて感情的な部分にも触れるところが
あるので見抜けないところがあったり少々相手(リチャ
ード)を甘く見すぎていたのかも知れない。
・ジヴァへのトニーへの不信感を募らせる。
・トニーに意図してジヴァとの会話を聞かせる
・国防総省のデータベースにアクセスしてリチャードが
何を調べているのかをハッキングする。
・調べているファイルから見ると共通するのはヴァンス
が担当した事件資料。狙いはヴァンスなのか。
・ギブスは相手の出方を見ずカウンティングをするとして
リチャードの手の内を読もうとしていた。
・トニーとリチャードはエレベーターで会話する。
その会話している間に携帯に盗聴アプリを仕掛ける。
(今で言う所のペアリングのようなものか。)
しかしそれもリチャードは想定済みで手の内は全て見抜
かれていた。
なんと狙いはギブスだった。
ギブスというとやはり妻を殺された後に犯人を狙撃して
いるからね。ルールは色々と破っていそうだけどギブスの
どの辺の重箱を突いていくのかだね。
「証拠改ざん」「司法妨害」ということを口にしていた
ので果たして何に該当するのか。
■その他
・ジヴァとトニー
この二人の恋愛感情は外せないものがあるね。
イスラエルに父の葬儀で戻った際に心が参っていたジヴァ
はミシェルと関係を持ったのか。
トニーはジヴァとリチャードの聴取での会話を隣の部屋
で聞いてしまい、ジヴァが彼と寝たのか不安になる。
「僕のヘブライ語が下手過ぎる?」(Tony)
「飛行場に送った時、”独りじゃない”って君にハッキリ
言ったつもりだった」(Tony)
・ジヴァさん言い間違い
ボドナーの死について疑問に思っているリチャード。
ヴァンスにそのことを言いに行く。
「何処かずり落ちないと感じている」(Ziva)
「腑に落ちないだ」(Tony)
■Used songs
・NCIS Theme by Numeriklab
・Ozone Radio
Written by Richard Wolf and Mike Constantini
■Cast
リロイ・ジェスロ・ギブス (Mark Harmon) 主任
アンソニー・ディノッゾ (Michael Weatherly) “トニー”
ジヴァ・ダヴィード (Cote de Pablo) 元モサド、NCIS
アビゲイル・シュート (Pauley Perrette) “アビー”分析・解析
ドナルド・マラード (David McCallum) “ダッキー” 検視
ティモシー・マクギー (Sean Murray) コンピュータ
ジミー・パーマー (Brian Dietzen) ダッキーの助手、検視
レオン・ヴァンス (Rocky Carroll) NCIS局長
リチャード・パーソンズ (Colin Hanks) 独立検察官
エヴァン・ラウリー (Sean Marquette) 兵曹、24歳、被験者、調理特殊技能兵
Dr.ヘイル (Meeghan Holaway) “ヘルピング・アイ計画”研究
サイモン・グレイヴィ (Frederick Koehler) 被験者
マーティン・アーチャー (Neil Brown Jr.) ラウリーの荷物強盗
ステラ・ブルックス (Catherine Kresge) 伍長
ジョージアナ (Emily Dunham) 女性兵士
フランシス (Jessie Graff) 女性兵士
レイ・ケセル (Alain Uy) ヘイルの研究助手
(Alexia Pearl) ヴァンスの秘書?
アダム・エシェル イスラエル総保安庁
イラン・ボドナー モサド
マーロン NCIS・経理課
テリー マクギーの友達・ジヴァのミニを
アブナー・ブルックス 赤ちゃん