アストリッドとラファエル4 Astrid et Raphaëlle 第7話 死神の呪い L’Ankou

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アストリッドとラファエル4 文書係の事件録
(Astrid et Raphaëlle) 2023 , FRANCE

制作/FRANCE TÉLÉVISIONS,JLA PRODUCTIONS,
Be-FILMS、RTBF (Télévision belge)

原作/
制作/Alexandre de Seguins、Laurent Burtin

https://www.nhk.jp/p/astridetraphaelle4/ts/P2J4XW64VM/

第7話 死神の呪い L’Ankou

脚本/Alexandre de Seguins
Hélène Hassoun
監督/Corinne Bergas

【STORY】

■Brasserie Pub “Gwen Ha Du”

・ブルターニュ系のパブ

ハロウィンの仮装をしたものたちで店は溢れていたが
閉店時間になると客たちは一斉に出ていく。
ブロンドの女将は掃除するが、まだ一人だけ奥の席で
座っているものがいることに気がつく。

“掃除したいから退いてくれるか?”

しかし男はピクリとも動かず目を開きながら亡くなって
いた。

■アストリッドのアパート

泊まりに来ていたニルス。
既に人が寝静まる頃、突然彼はアストリッドを呼ぶ。

“怖い夢を見た”

目を瞑っていれば自然と眠れるように諭していると
そこにラファエルからの携帯の着信がある。

殺人事件が有ったとのこと。
しかしニルスが来ていることも有り、自分には専任が
あるのでここには置いていけない事を告げる。
頼めそうな人は居るか?
マチルドに頼むと彼女は快く引き受けてくれる。

ニルスは僕のパパ(アンギュス)を知っているか?を
問うと、マチルドは昔知っていたが、それは
アストリッドに聞いたほうが良いと語る。

・ラファエルとアストリッドは合流

今日はニルスが来る日。週に一度火曜日に来る。
ラファエルの家での食事の翌日です。

■Brasserie Pub “Gwen Ha Du”

殺人現場となりフルニエが遺体を調べていた。
これが凶器だろうとし、激しく争ったらしく傷が複数
あり、最後の一撃で大腿動脈が切れたのだという。

そんな状況の中、女将がブルトン語で一言語る。

“イパラベルメッツ、イパラベルメッツ”
(完全に死んでいますよ)

フルニエはブルターニュ出身(フランス北西部)なので
言葉を理解できた。

更に女将は語ると、ラファエルはクイニーアマンと
言っているように聞こえると語る。

フルニエは「アンクーを見た」と言っているとし、
アンクーはブルターニュ地方の死神。
容姿は一般的なイメージとして浸透している。
骸骨姿で描かれツバ広の帽子を被って、柄の長い鎌を
持った骸骨。

フルニエは「本当に死んでいる」と語ると、アスト
リッドは先程先生が既にそのような判断を下している
ことを語るとフルニエはそういう意味ではなく、
この被害者はエルワン・ル・トレアシュで2年前に
亡くなっている筈だと語る。ル・トレアシュって
実業家の息子なのか?

■刑務所 / CENTRE PÉNITENTIAIRE

ラファエルはアンヌの元にいく。
調子はどうなのか?
アンヌは検査結果が良く、ガンが早期発見出来て
医師も楽観視しているという。しかしかなり大変な
治療が必要だということ。今のように拘禁された
状態で続けるのは無理なのでフランスの南部にある
トゥールーズの専門的施設に移送されるという。
期間は半年からもっと掛かる可能性がある。
シャルルもニルスを連れて行くことになるが、
アストリッドとニルスを近づけたのにまた引き離し
たら、彼女の生活に支障があるのではないか懸念し
ていること。身につけた習慣が無くなると彼女が混乱
しそうなので心配だという。
しかしラファエルはニネスは母親の傍にいるのが
一番だとし気にしない様告げる。

■墓地 / cimetière

遅刻していくニラファエル。
DNA検査の結果バーの遺体はエルワン・ル・トレアシュ
だと確認していること。バシェールは二度死ぬ筈
は無いので検察から墓を掘り起こす許可を得たとの事。

棺に入っているのは別人かそれとも空っぽなのか。

空ならば指南が蘇ったのかも知れないとし、ハロウィ
ーンでしたしねとノラ。

「エルワンの二年前の死因は何だったのか?」
「自動車事故で焼死した」

しかし墓の中では別人の遺体で真っ黒に焼けている。

状況証拠から見てこの人の死は事故死ではなく、喉
に大きな傷跡がある。それに既に腐敗していたような
痕跡も見られるというアストリッド。フルニエも
それに同調し黒焦げになる一週間前には死んでいた
だろうことを語る。

■パリ警察署 / commissariat de Police

ニコラは墓の遺体は死後に焼かれたことを確認。
検視報告書によると死因は喉に受けた外傷によるもの
だというノラ。これは自動車事故ではなく刺された
ものであること。
バシェールはその報告を聞いて視察後に遺体を車に
乗せて事故死に偽装したのかと確認する。
エルワンは男の死と同時期に消えたのできっと彼が
殺害して自分が事故で死んだことにしたのではないか
という。しかし身内の男が消えても誰も気が付かない
のか?というバシェール。フラニエによると、まとも
に検死していれば間違える筈はないそうだと。

・棺の遺体の推定年齢は70歳
・人工股関節」に「変形性関節症」

もあるというニコラ。

■犯罪資料局 /
Service de Documentation Criminelle

10年前の事件では警察の捜査はなく、国家憲兵隊
ただちに交通事故と結論づけていた。
エルワンの車は制御不能になり立木に衝突し炎上
したとされているというアストリッド。憲兵隊の調書
と死亡診断書はそれしかないのか?と問うと、

「写真が3枚ある」

という

【感想】

ブルターニュ系のバーで発生した殺人事件。
調べてみると被害者は10年前に死亡したとされる
実業家の息子で次男のエルワンだった。
フランス地方都市・ブルゴーニュで葬儀も行われている。
棺の遺体はアベール・ケルゴアット(78歳)
検死を担当したグウェンダル・ルルー医師の元を
尋ねると彼は自死していた。

いろんな地名が出てきたなというのが第一印象かな。
このドラマの舞台はフランスの首都・バリだけど、
ブルターニュ地方が出てきたり、トゥールーズ、
サン・ルイなど・・・

墓地を巡って遺体を何処に埋葬するかで揉める
シーンでは、フィニステール県・グワドムールに
するが、本人の意志通りパリ郊外のモンパルナス墓地
にするかで討論していた。
フランスで墓というとよく耳にするのがカタコンブの
存在だ。
フランスで亡くなると信仰している教会の下に埋めて
いた事がありそれも数に限界がある為、過去の石切場
にして地下に空いたスペースに遺体を埋葬する必要性に
迫られ、そこで行われたのが集団の埋葬地だ。

そして第二に感じるのは、スペインやイギリスでも
似たようなものがあるが、同じ国内でも民族的に
独立心が高いところがある地域が多く存在していて
独自の言語を持っている。

ロシアの事はまるで知らなかったのだけど、youtube
を通して見ると、色んな自治区が有り、種族も多く
言葉が違うという事があるようだ。

少しドラマとは脱線したが、パリで発生した事件が
10年前の事件を掘り起こして、色んな都市に渡って
当時に関係していた人物から話を聞いて回るような
流れとなっている。

■事件・捜査

ドラマの中では複数の要素を利用して飽きさせない
創りにしている。

・時期的なもの

事件が発生したのは時期的にはハロウィーンの時に
起きていて、サウィン祭がこれから始まるという
時期だ。
その流れに乗じて事件そのものに不思議で不気味な
事象を与えて色んな感情を煽るつくりになっている。

・地理的なもの

地方都市に行くと日本でもそうだが、独特の風土が
有り、一般とは時にかけ離れたものがあることに
気がつく。刑事・捜査ドラマならば、まず地元の
捜査官と捜査権を巡って争う場面もあるだろう。
地域の人が監視の目となって捜査を妨害してくる
かも知れない。

案の定グワドムールの憲兵隊は、検死報告を偽造
した医師を自殺だとして「死者を見守ることが
村の伝統だ」と来たもんだ。
司法刑事側としては「犯罪現場の保存」が伝統で
あり、意見の相違がある。

アメリカのドラマ「ミディアム 霊能者アリソン・
デュボア」(Medium)の中でテキサス州に渡る際に
テキサスレンジャーとぶつかることが有った。
彼らは女性蔑視に近い行動をしてくるが、一度
信用・信頼した相手には協力を惜しまない。

・家族の内情

富豪一家が関わってくると、何かと事件が発生し
それを隠蔽する流れがあるものだ。
ル・トレアシュ家では一体どんな事情が隠されて
いるのか。

父:チャールズ
母:メラニー
長男:ロイック
次男:エルワン
三男:ヤン
長女:ソアジグ (エルワンとは双子)

これと比較する意図があるのか、今回はニールセン
家の事情も盛り込まれて、家族関係の複雑さを
感じる流れとなっている。

■不自然なこと

ロナン・ムールという憲兵隊の曹長がパリ警視庁
の捜査に同行することになる。
ルルー医師はエルワンの名付け親。

・ル・トレアシュの主は独裁的に家族に対しても
ある種自由はなく従わせるような行動を取る。
ロイックはそんな父親の元で育ったこともあり、
エルワンに喧嘩を仕掛けた挙げ句、責任は次男の
方にあるという事で16歳にして追い出してしまった。

・医師ルルーの部屋の資料が一部消失
ブルーのファイルがなくなってしまう。
室内はファイルが散乱していた為にアストリッドと
フルニエは分類分けして棚に綺麗に並べる。

それによってルルー医師が書いたロイックの死亡
診断書が発見される。

「後頭骨陥没骨折により圧迫された。脳実質右側の
損傷と蝶形骨株の裂傷」(階段転落死は否定される)

・ニセのID、偽名

エルワンは「ジュスタン・トニー・ベリエ」という
偽名を使っていた。偽名が分かったことで足取りが
分かるようになる。

・ラファエルに災難がっ

ブルターニュ地方に行ったものたちはホテルに泊まる
予定だったが憲兵隊の曹長・ロナンが勝手に狩猟用
の館に連れて行く。この家の主は狩猟用の犬によって
食い殺されたという場所だ。

A) 食卓から物音が聞こえる

「アンクーの荷馬車」なのか?

B) ベッドの中のコイン

“聖イヴ”に捧げられたもの。呪いをかけたい相手が
寝る前にベッドの中に銀貨を入れて聖イヴ教会の
礼拝堂の周りを歩きながら逆さに祈りを唱える。
狙われた人間は24時間以内に死ぬ。

C) 地下室から黒猫

黒猫は死者の魂で、あの世から人を迎えに来ると
言われている。

D) ガラスが割れる

床に散乱。破片注意。

E) ポケットに塩

■時系列

エルワンは二ヶ月前に帰国。
9月7日ポーランドのワルシャワからの便に搭乗して
いた。2年前からポーランドにいたこと。
帰国後の2ヶ月はモンパルナスのホテルに泊まって
いるがその間の二ヶ月は足取りが掴めずにいた。

・二度目の遺体の掘り出し

ロイックの死が階段からの転落死ではないことを
確認し、鈍器で殴られた形跡がある。
殺害されたことは明らかだが、ロイックを殺した
のがエルワンではないかという改めて疑問が生じる。

しかしそうなるとロイックが他殺に合ったとする
事実は誰が気がついたのか。

・妹のソアジグ

エルワンは医師の元に2年間お世話になる内に元気
を取り戻した。ソアジグは2012年4月に新体操のJr.
選手権に出場する予定で将来有望しされていたが
ロイックが死んで駄目になる。

しかし4月の開催だが、前年度の12月14日に大会が
行われていてロイックの死亡する前に大会を辞退
している。

・エルワン宛の手紙

投函はモルレからで日付はエルワンがフランスに
帰国する5日前。暗号で書かれている。

「エルワン グワドルームに戻って 真実を話す時です」

■さぁ真実を語るときです

ソアジグに疑いの目が向けられる。
彼女によるとロイックからレイプされていた。
ソアジグ14歳の時エルワンが家から追い出された
後に始まったという。ロイックは両親が留守の晩
に突然襲ってきた。

ソアジグは反撃した際にロイックを殺してしまった。
その際にソアジグがエルワンを呼んで情報を共有し
遺体を誤魔化した。

父親が10月15日に所要でブルターニュに来る時に
本当のことを全部打ち明けるとして、ソアジグは
エルワンにも話した。

グワトムールの館の通話記録を調べると、エルワン
の帰国を知っていたのはソアジグ以外に父親だけ。

しかし実際にエルワンを殺害したのはヤンだった。
単なる駆け引きだと思っていたが、ヤンは怒りを
抑えきれずにビンを割って刺殺していた。

■その他

●ハロウィーンの起源

「ハロウィーンの起源はケルトのサウィン祭で、
あの世へと通じる門が開かれて死者の魂が帰って
くる晩」(ニコラ談)

●サウィン祭 / Samhain

・サウィンは夏の収穫を祝う行事
・余剰分の作物や屠殺された家畜が共食に供される
・死者の魂が現世に帰ってくる日
・異界と通じる時期

・悪魔やサタンに相当する「死者の王」のための
祝祭だと誤解されたことがあった

●資料の価値を決めるのは分量ではなく内容

死亡事件に僅かな資料しか無いと告げたラファエル
にアストリッドがかけた言葉。

●「バン」は未経験です

今回はかなりアストリッドが柔軟性を見せたので
はないか。
規則性・習慣的行動を差し置いて友達との関係を
優先していくことが多かった。

テツオとの囲碁対決に於いて彼から指に触れられる
ことに彼女は「一種の愛撫」だと感じていたものの
それに対応する術が分からない。

●「欲望」は非合理なのか

「自分ではコントロール出来ない」

「欲望の道は自由にフラついて気になる花の蜜を
集めて良い。もしあなたがテツオの小舟に乗りたく
なければ無理に乗らなくてもいいし、もしちょっと
花を摘むだけにしたいなと思ったら花だけ摘めば良い」

●刑事訴訟法121条7項

「犯罪者を匿えば共犯とみなされる」

【SOUNDTRACKS】

【出演】

アストリッド・ニールセン (Sara Mortensen) 犯罪資料局・文書係
ラファエル・コスタ (Lola Dewaere) 刑事・警視
ニコラ・ペラン (Benoît Michel) 刑事
カール・バシェール (Jean-Louis Garçon) 刑事・警視正
アンリ・フルニエ (Husky Kihal) 監察医
ノラ・モンスール (Sophia Yamna) 警部補・デジタル

テツオ・タナカ (Kengo Saito) タナカ商店
アンヌ・ラングレ (Valérie Kaprisky) 警察学校・犯罪科学担当教官
マチルド・ニールセン (Elisabeth Mortensen) 母
テオ・コスタ (Timi-Joy Marbot) ラファエルの息子
ニルス (Handy Gedio) 7歳、アンヌの息子、アストリッドの異母弟

ウィリアム・トマ (Jean Benoit Souilh) 社会力向上クラブ
マックス (Clément Lagouarde) 社会力向上クラブ・長髪
アリス (Lizzy Brynn) 社会力向上クラブ、メガネ女性
ブノワ (Clément Langlais) 社会力向上クラブ
アンジェル (Angèle Rohé) 社会力向上クラブ・若い

叔父シャルル(Philippe Chevallier) ニルスの叔父

クリスチャン・ル・トレアシュ (Stéphane Boucher) 父親
ソアジグ・ル・トレアシュ(Marie-Ange Casta) エルワンの双子の妹
メラニー・ル・トレアシュ (Louise Greggory) 母親
ヤン・ル・トレアシュ (Baptiste Gonthier) 三男
ロナン・ムール (Théo Curin) 憲兵隊の曹長
(Roselyne Geslot) ブルトン人
(Loïc Billiau) 憲兵隊 / Gendarme
Dr.グウェンダル・ルルー () 主治医、グワドムール
エルワン・ル・トレアシュ () 次男
ロイック・ル・トレアシュ () 長男。10年前階段転落死
マリー () ブルトン人
エレーヌ () ブルトン人
ジャン () ブルトン人
ジュスタン・トニー・ベリエ () エルワンの偽名

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