キャシーのbig C ~いま私にできること~ The Big C S3 第6話 人生の権利 Life Rights

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キャシーのbig C ~いま私にできること~
The Big C (シーズン3)

制作/Darlene Hunt

第6話 人生の権利 Life Rights

脚本/Hilly Hicks Jr.
監督/Jennifer Getzinger

【STORY】

●前回までのあらすじ

赤ちゃんが欲しいキャシーはポールのブログに養子を募集した
ところ、妻が妊娠中だとする男デイヴからメールが来る。
実際に会いアダムと二人が話し合うと、彼なら良い兄に
なってくれるとしてキャシーに赤ちゃんを譲ることを確定する
ような発言をする。
ポールはジョイから講演ツアーに同行しないかと誘われる。
“スイッチガイ”として。

ガン治療の病院近くにあるアイリッシュパブではキャシーは
アイリーンとして呼ばれていた。

ショーンは電話セックスの仕事。
ゲイ相手のものだが、彼はゲイではなく振りをしているだけ。

アダムは叔父さんの家に何日か泊まると語る。

集会を見に行ったキャシーはそこでアダムの彼女・ジェシー
と会う。
アダムと関係を深めるジェシーだが、操は守るが後ろならいい
と語る。

●キャシーはベッド

目をつぶりながら隣に寝ている旦那ポールの顔に触れるが違う
ので驚く。隣に居たのはアンドレアだった。

・ポールはシャワーを浴びている。
講演だから起こしたのだが待っていたら寝てしまった
時間なので急ぐよう浴槽のドアを叩く。(Andrea)
・髪の毛を洗い直さないと・・ジェルでガチガチだ。(Paul)

●キッチンで物音が聞こえた為にキャシーはアダムかと思って
行ってみるとショーンが冷蔵庫を漁っている音だった。

・俺に子育てさせてる割に元気そうだな。(Sean)
・少し泊めたくらいじゃ子育てとは言わないわ(Cathy)
・どうしてるの?
・腹を空かせているよ。凄い食欲だ。俺は食料調達と電話
セックスに追われている。自分を見失っているよ(Sean)
・電話を聞かせないで。ビジネスに反対する気はないけど
・イカせる時は裏庭に出てる(Sean)
・アダムを帰して(Cathy)
・大丈夫だ。少し距離を置け。今はお前を嫌ってる(Sean)
・カフェイン無しじゃ話せない(Cathy)
・正直俺でさえあの子にはお手上げだ。よく15年も
一緒に・・(Sean)
・お酒とキャンプで息抜きした。赤ちゃんが来たらもっと飲む
・赤ん坊と言えばそいつをやるよ。ベビー・キャシーのベッドだ。
頑張って組み立てろ(Sean)

●ショーンは出ていこうとすると入れ替わりにデイヴがやってくる。

キャシーはパジャマで対応に出てしまう。

・似た格好の人をバスの中でも観たよ。
これは妊婦検診の結果だ。マキシーンは全て良好。
二人とも学力はないけど。(Dave)
・入ってコーヒーでも飲んでいって(Cathy)
・アダムはよくおじさんの家に?
・いつもじゃないけどたまに泊まるのよ(Cathy)
・あの年ごろの自分を思い出す。自立したくて家を出てバンドの
追っかけをした。一か月でマリファナ臭くなった。(Dave)

●ポールがやってくる。

・アンドレアは渋滞してるからもう出るよ。
・明日の昼には戻る。アバブーは時間に正確だ(Paul)
・ところであれは何?
・ベビーベッドよ。建設業者よね、直せる?

●ショーンの家

・糖尿病と肥満どっちになりたいか?シリアル

アダムはジェシーとセックス中だった。
ショーンは思わず見てしまう。

・こいつはたまげた(Sean)

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■感想

自らの臨死体験、その後に起きている身の回りの出来事を
ブログに書いたポールは読者数が伸び悩んでいたものの、がんを
克服して講演をしているジョイ・クラインマンによって才能を
見出され、ブログも一躍好評を得る。
更にはジョイの友人で映画製作関係者のリタ・ストラウス
からの提案によって次なるステージに進む可能性が出てる。
キャシーもまた若い夫婦であるクーパー家から養子を授かること
を確約される。エコー検査で赤ちゃんの映像を見せられた
キャシーは赤ちゃんの出産に備えてベッド・・・そして部屋を
用意していく。クーパー家の夫のデイヴは建設業で働いている
為にその手伝いをしてもらう中、室内改装のラフ画を見せら
れ近い未来に希望を抱く。

キャシーとポール、ショーンとアダムの間で対立・葛藤の構図
が出来上がりつつある。これまでショーンとアダムの立場が曖昧
だった事もあるけど、少しずつメインの流れに食い込んでくる
かなという感じ。

興味深いのはショーンは適当なことをしてキャシーを怒らせる
のだけど、いざアダムの事になると自分のしていることは
さておいて注意・指導していく所がなんとも言えないところだ。
彼の中で父性のようなものが目覚めたのか。
キャシーから「少し泊めたくらいじゃ子育てとは言わない」
言われたけれど、悩み多き時に適切な言葉を投げてかけて
あげるのも十分子育てであり家族だと思う。
ショーンの生育環境やら世界観から来る経験がアダムのしている
ことに警鐘を鳴らしているのか。

■至る所で警鐘が鳴る

警鐘が鳴ると言えばポールは体内に埋め込んだ装置が何時でも
その音を響かせるところであろう。

ドラマのどの流れを見ても自分には虚構の世界を描いている
としか思えないところがある。未来は見せているのに現実の
世界で地に足をつけて歩いているとは思えないのだ。
この虚無感とか焦燥感は一体何なのだろうか。

◆まずはポール。

ポールとジョイの関係を通した流れを見ても、胡散臭いと
思っているが、最近の展開は落ち着いて来たので単なる
その感覚も気のせいではないかと思っていた。

彼の前に現れたのは映画関係の人物だ。
確かに彼女はオスカーでの受賞を経験しているし、数々の
授賞式で受賞・ノミネートをしている。
しかしブログの映画化に際してポール役にはLeonardo DiCaprio
キャシー役にはSandra Bullockを想定しているという。
映画関係者で大物俳優の名前を出してくる輩って実際にロクな
人物は居ないと思っている。
ポールの虚栄心をくすぐり何らかの落とし穴を用意している
のではないか。

◆そしてキャシーだ。

この人は色んな面で危うい。
既に彼女の中では二つの人格を要していて、一つはアイリッシュ
バーで見せている“アレクシス”という女性。そしてガンが寛解
した状況だが、それでも完治しておらず、不安を希望で覆いつく
そうとしている女性の姿だ。

「今の私は言葉より行動を求めてる」

以上はキャシーが語る言葉だけど、夫の行動を暗に否定している。

夫婦とはいえ所詮は他人。

ポールは自分が注目を浴びる事に喜びを覚えて講演活動を優先的
に考え、キャシーは養子を育てることを第一に考えている。

キャシーの危うさの中には養子が受けられないとされた時の
精神状態にもあるだろう。今回のストーリーはピースがはまる
ようにして都合の良い方向に埋まっていった。
一見無害なデイヴ。赤ちゃんの存在を匂わせることで仕事を
手に入れることが出来た。
簡単なベッドの組み立てから始まり、赤ちゃん部屋の改装の
仕事。

最近の日本でも妊娠中のエコー検査の結果がオークションで
売られていると聞いて愕然とした。
アダルトな映像でも特にマニアックな妊娠ものジャンル
というものがあるが、その手の専属女優は母乳を出し続ける為に
妊娠と堕胎を繰り返している人がいるというのを何かの記事で
読んだことがある。

更にキャシーは映画化での自らの扱いを聞いて本人は嫌悪感を
見せる。
キャシーは亡くなる事を前提にしたキャラクターの設定が
用意されていることだ。
彼女の気概を挫くような負のオーラを持つ女性。
それに傾倒していく旦那。
第二の女を演じているバーで出会うダンディな男の姿。

◆ショーンはどうなの?

ショーンの仕事の件はよく分からない。
ウィリーとしてゲイ役を演じている彼はセックスの伝道師の
ような流れがあり、そこに都合よくアダムがしているジェシー
との行為に直面する。
今のアダムは大人のいう事をあまり信用していないし
両親を失うのではないかという不安の中での反発・反抗期が
訪れている。

それはともかくショーンは電話だけでしか行っていなかった
テレフォンゲイセックスの実物と会ってやりとりしていく
ことになる。ティムはバイセクシュアルなのか。妻には
ジゼルという女性がいる。自宅に連れていかれた際には
ショーンは眠らされて危険な目に合うのではないかと思った
けど果たしてどうなのだろうか?

■その他

●リタ・ストラウス役のAllison Janney

2025年9月現在彼女は1959年生まれの65歳。

「ザ・ホワイトハウス」(The West Wing)のCJ・クレッグ報道官役
は印象に残る。
映画では「アイス・ストーム」(The Ice Storm 1997)のドット・
ハルフォード役に出演。

2017年の映画「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」
(原題:I, Tonya) では、第90回のアカデミー賞 助演女優賞で
見事受賞を果たしている。

●アバブーとリタのやりとり

「アカデミー賞であなたのスピーチを遮った奴酷いよね。
でも受賞した」
「そうね、あの時のハーヴェイを見た?ひどい形相だったわ」

私はこのやりとりを見て2017年のことを思い出した。

2017年から始まった「#MeToo運動」によって、今まで闇に葬ら
れていた映画界でのセクハラ・性的暴行が一人の勇気あるものの
公表から表沙汰になり、次々と被害者が声をあげていったもの。
性差別、ジェンダーの不平等を問い直すきっかけとなったもので
ハーヴェイとはその加害者で元映画プロデューサーである
Harvey Weinsteinを指したものではないのかなと思った。

Allison Janneyは2018年のアカデミーの授賞式の前に行われた
インディペンデント・スピリット賞授賞式に出席しており
司会者のコメディアンたちが加害者たちの事を皮肉った。

授賞した「ゲット・アウト」(Get Out)の監督のJordan Peele
がスピーチの中で、

「私たちの真実こそが、この世の嘘に対抗する最強の武器です。
だから、今やっていることを続けていきましょう」

と語った。

このセリフはキャシーが発したセリフに似ている。

しかし「The Big-C」のこのエピソードが放映されたのは
2012年5月の事である。

妙に未来のことを予測してネタに盛り込むには的確な指摘が
有ったなと思わせる。

■使用された曲

・Game Called Life by LEFTOVER CUTIES (Main Title Rheme)
・Romans 15 These Hearts
・Oh My God by Ida Marie

■出演者

キャシー・ジェイミソン (Laura Linney) 43歳、妻、高校の教師
ポール・ジェイミソン (Oliver Platt) キャシーの夫
アダム・ジェイミソン (Gabriel Basso) 高校生、15歳
ショーン・トルキー (John Benjamin Hickey) キャシーの兄
アンドレア・ジャクソン (Gabourey Sidibe) 生徒、デブ

ジョイ・クラインマン (Susan Sarandon) がん克服、歓びの探究者
デイヴ・クーパー (Hamish Linklater) マキシーンの彼氏
リタ・ストラウス (Allison Janney) ジョイの親友、映画製作者
ティム (Brian d’Arcy James) ゲイ、心理療法士
ジセル (Tammy Blanchard) ティムの妻
ピーター (James Colby) キャシーがバーで知り合う
ジェシー (Kailie Torres) アダムの彼女、高校生

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