第15話 死の真相 The Queen Is Dead
監督/Gwyneth Horder-Payton 脚本/Daniel T. Thomsen
David H. Goodman
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フックはルンペルは何処かとして、レジーナたちの前に現れる。
アイツの心臓に剣を突き立てられるのか?と問うとフックが
有れば出来るという。コーラは闇の王(ルンペル)が居ない間に
アイツの短剣を探せば良いとしてレジーナとフックと共に
探す。エマはヘンリーとゴールドと、ゴールドの息子を捜しに
行く中で、ニールが該当者だと知る。そのニールはヘンリーが
自分とエマとの間の子である事を知る。ルンペルはかつて予言者
から「お前を息子の元に導く少年がお前を破滅させる」という
ことを聞きそれならば殺すしかないと語る。
— 昔 —
白雪がまた子供の頃、女王陛下で白雪の母のエヴァは舞踏会の
準備をしていた。白雪はドレスを着込んでくるとエヴァの前に
立ち可愛いかと問う。完璧だというエヴァは例えあなたの誕生日
でなくても注目の的だという。気が付くと白雪が大きくなって
いることに感慨深げに語る。白雪に誕生日のプレゼントがある
とし、これは母親に代々伝わるものだという。
白雪とエヴァはそのプレゼントの品を取りに部屋に戻ると、
使用人のジョハンナがそれを手にしていた。白雪はその姿を
見てジョハンナに、「それは使用人のものではない、使用人が
王冠なんて・・・」と怒る。エヴァもまたそれは違うとして
激怒するが、ジョハンナに対して怒ったのではなく娘に対して
叱ったものだった。あなたをそんな風に育てた覚えはないという
母は王族でも使用人でも関係はないとし、王国の国民に愛され
尊敬される権利が有るのだと語る。ティアラはまだ貴方のもの
でもないのだという。人は皆同じだという母に対して、私たち
は王族でしょという白雪。しかし人よりも優れていることにはなら
ないという。今度の舞踏会は何の為なのか分かるかと母は質問
すると、私の為の誕生日パーティーでしょと答える。しかしそれ
は違うとする母は、あなたがみんなに感謝する為のものだという。
いずれ時が経ちあなたがみんなの為のリーダーとなれる人と示す
為で、誕生日にこれを身につけるのは今後いつでも善意を以て
人々を公平に治めるということだという。白雪は母親の教えを
受ける中、エヴァは突然謎の目眩で倒れる。
— 現在 —
メアリーはデビッドに対して何をしているのかと問う。
朝食の準備をしているんだというデビッドだが、メアリーは
話合って決めたでしょと語る。今日はメアリーの誕生日だったが
特別なことはしないという約束だった。もう呪いが解けたから
気が変わったのかと思ったとするが、変わらないという。
ドアに誰かがバースデイプレゼントを置いて行ったとし、デビッド
はテーブルの上に置かれたものは僕からのプレゼントではない
と語る。しかし私の誕生日は誰も知らないハズだという。
その誰かも祝うべきだと思っているのだという。
メアリーは中を開けるとそこにはティアラが入って居た。
デビッドはそれを見て無くしたのかと思ったという。カードを
見るとジョハンナと書かれており彼女がこの街にいたのを初めて
知る。今から逢ってくるというメアリー。デビッドは少しは祝える
ようになって欲しいと語る。
デビッドは保安官事務所にいくと突然フックに襲われ気絶する。
フックはデビッドからカギを盗むとデスクに隠して有ったフック
を盗み去っていく。
メアリーはジョハンナの元にいく。
二人は再会に思わず大喜びする。白雪というジョハンナに、私は
この世界ではメアリーと呼ばれているという。それでも私の白雪
だというジョハンナはまた会えると思わなかったとして喜ぶ。
ゴールドの店にたまたまティアラがあるのを見かけたのだとし、
あなたにとって大事だと知っていたからと語る。
メアリーはジョハンナの家の庭にユキノハナが咲いているのを
見て久しぶりに見たと語る。あなたはとても寒い日に生まれたのだ
と語ると、だから名前が「白雪」なのかと告げる。庭の手入れを
しているのもお母様の為だという。
そんな二人の耳に、森の奧から何か音が聞こえてくる。
メアリーは一人で密かに森の音の方角に歩いて行くと、そこには
レジーナとコーラがいて、穴を掘る姿が有った。
フックのいうルンペルの短剣の在処の地図だが、フックは本当
の場所を話していないと告げる。隠し場所を知るのはゴールド
だけだというレジーナ。コーラは少し時間が有れば誰の手も
借りずに探し出せるという。短剣を見つければこっちのもので、
それで闇の王を操り、殺したものを殺せるのだと語る。
メアリーはデビッドの元にいくと、気絶して倒れて居た。
介抱する中で、フックにやられたことを語るデビッド。彼の
狙いはゴールドだという。メアリーは先ほど森で目にしたことを
話す。レジーナが嘘をついていたこと。闇の王の短剣をコーラ
と一緒に探していたこと。コーラが持てばゴールドも操れるとし
彼女が闇の王にもなれてしまうという。エマにメールをしたが
連絡が取れるまではなんとかコーラたちが短剣を見つけるのを
阻止しなければならないという。メアリーはなんとかレジーナを
説得するとし、彼女は昔から母・コーラのことを信用していない
のだという。疑いを吹き込めば少なくとも決断が遅れるかも知れ
ないと告げる。
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ゴールドの息子を捜しにマンハッタンまでやってきた三人。
そこで再会を果たすがなんとゴールドの息子・ベルファイアとは
エマがかつて恋愛し、強盗をしながら全米を逃げ回っていたニール
である事を知る。
一方ゴールドの居なくなったストーリーブルックでは、闇の王の
短剣探しの為に、コーラとレジーナが動き回る中、その流れを
知ったメアリーとデビッドはなんとかしてその動きを食い止めよう
とする。
そんな中、メアリーの元に誕生日と共に思い出のあるものが
贈られてきて、彼女の事を幼少期から知る数少ない”家族のような”
人物との再会が有る。
ドラマとして一番衝撃的なのはなんと言ってもパットナムさん
(ドラマ「ダウントン・アビー」より)の登場(笑)。
「メアリー(デイジー)、悪さするんじゃないよ!」とかいつでも聞こ
えて来そうだけど、白雪と母・エヴァが居る宮殿での使用人としての
登場だった。
白雪の幼少期が描かれたエピソードとしても興味深く、王族の血を
引くものとしての人間性なり品格を母親から教わるという流れが
有る。
(エヴァ役のRena Soferに関しては過去以下で取り上げている。)
itawind.web.fc2.com/kaigai/bones/bones518.htm
メアリーの過去を思い出させる象徴的なアイテムの一つ・ティアラ
の存在と、メアリーの忘れがたき日として心に刻まれてしまった
誕生日のイベントを通して、今尚その日が祝えずにいるということ
で心の傷として残っているようだ。
そんな心の傷を少しでもいやしてくれそうなジョハンナとの再会。
ユキノハナ一つに色んな深い意味合いが込められていたりするところ
など、”名前”が大事なものとして体を成すドラマに有って、
興味深く写るものとして描かれている。
今まで思い描いていた過去や人生・運命が別の形として存在していた
こと。
特に人の生死にまつわる事実が人為的なものとして操作されていた
としたならば、誰もがダークサイドになり得るものとして描かれ
ている。このドラマではそんな過去がやたらと多く、親子関係に
於いては親と子の思惑の違いとか、気持ちのすれ違いというものが
色んな感情を喚起するものとして浮かび上がってくる。
ドラマとしてはもっとも懸念すべきものとして、コーラが変身出来る
ことで都合良く色んな場面で他人の運命を邪魔したり出来る存在
として描かれていること。過去にも言及したけど、目の前にいるもの
が本当に本人なのかどうかというのは、脚本家のさじ加減で変えられ
る可能性があり、なかなか他人を信用出来ないものとして描かれて
いる。まぁこれは同時に過去に関わっているルンペルにも同様の
ことが言えるので、一番良いのが二人で相殺し合うことだったりする
訳で、フックごとき雑魚(コラッ)が「チクタク、時間切れだこのワニ
野郎!」とばかりに両者の間に割って入ると、この世界に於けるバラ
ンスを欠いてしまうようで、ちょっぴり不安な一面が出てきた。
ニールとフックに意外な繋がりが有りそうなところも感じたし、
上述したメアリーの母・エヴァの生死にコーラが関わっていたこと
や、ブルーフェアリーに成りすましていたコーラがメアリーを
ダークサイト側に引きずり込もうとしている流れを通して、
倫理感を狂わし社会秩序を乱そうとばかりに近づいてくるところ
など、なんとも言えない後味の悪さを感じるものとなっていた。
暴走している親を止められるのは子供やその血族にしかないと
いうことで、ゴールドを止めるのはヘンリーで、コーラを止める
のはレジーナという構図が出来上がっていくのかな。
「嘘のツケが回ってきた。いずれ許してくれるよ」
エマとゴールドが子供の親としての苦労に共感する瞬間でも有り
マンハッタンエピソードは面白い流れとして存在している。
最高のピザはダマリアン国のドラゴン生息地にあるんだとか
意味不明のことを言っていたニールだけど、Arco di Trionfoという
店のピザはチーズたっぷりで、「インディアン嘘つかない」を付か
ないとばかりにヘンリーが「チーズは嘘を付かない」とエマに
いやみったらしく語るところなど、段々とヘンリーが小憎らしく
感じてきた(笑)
物置小屋にフックを置き去りにするところなど、過去の巨人との
エピソードでも同様のことが有り、その辺のシュールなやりとり
は面白いよね。
「妖精の魔法は最も純粋で死を誤魔化すのは一番悪い事」(BF)
「人の命を代償に母を助けられるのに恐くなった。」「それは
恐怖ではなく強さよ。闇に立ち向かう強さだと。」(EVA)
「私が最初に白雪を助けたのも偶然じゃなかったのね」(REGI)
「正しい裁きにはもう興味はない」(MARY)
そういえばフックの船の名前はジョリー・ロジャー号だった。
海賊旗という意味があるみたいだけどそのまんまなのね。
船は何処に隠して有るんでしょうか。
ドラマに於ける時計台には何かあるって感じですけど、ホラー
映画の法則の一つにも出てきそうなくらい、時計台で起きる殺人事件
の確率はかなり高い。
■その他
・
メアリー・マーガレット・ブランチャード (Ginnifer Goodwin) 白雪姫
エマ・スワン (Jennifer Morrison) ウソをついている人を見抜ける、ヘンリー母
レジーナ・ミルズ (Lana Parrilla) 悪い女王、元ストーリーブルックの町長
デビッド・ノーラン (Josh Dallas) チャーミング王子、メアリーの彼
ヘンリー・ミルズ (Jared Gilmore) エマの息子。レジーナの養子
アーチー・ホッパー (Raphael Sbarge) ジミニー・クリケット(コオロギ)、カウンセラー
Mr.ゴールド (Robert Carlyle) ルンペルシュティルツキン、不気味な町の名士。質屋
グラニー (Beverley Elliott) 赤ずきんの祖母、ホテルと食堂を経営。孫のルビー
ルビー・ルーカス (Meghan Ory) 赤ずきん、食堂でウエイトレス
ベル (Emilie de Ravin) 精神病棟に閉じ込められていた
— (Barbara Hershey) コーラ、レジーナの母
修道院長 (Keegan Connor Tracy) ブルーフェアリー
— (Sarah Bolger) オーロラ姫
— (Jamie Chung) ムーラン
— (Colin O’Donoghue) フック船長
若い頃の白雪 (Bailee Madison)
タマラ (Sonequa Martin-Green) ニールのフィアンセ
ジョハンナ (Lesley Nicol) 白雪の使用人
ニール・キャシディ (Michael Raymond-James) ベルファイア
— (Rena Sofer) エヴァ女王、白雪の母
— (Carolyn Adair) Nurse
— (Matthew Hoglie) Soldier / Funeral Guest
— (Duncan Ollerenshaw) Royal Doctor
— (Charles Edward Bae) Lord from Far Away Land
七人の小人 (白雪姫を助けるドワーフ)
— (Mike Coleman) ハッピー
ウォルター (Faustino Di Bauda) スリーピー
— (David-Paul Grove) ドク
— (Jeffrey Kaiser) ドーピー
Mr.クラーク (Gabe Khouth) スニージー 、雑貨店
— (Mig Macario) バッシュフル
リロイ (Lee Arenberg) グランピー、何でも屋
— (Ken Kramer) ボシー