第12話 動き出した黒幕 Brass Tacks
脚本/Jim Campolongo、Alexandra McNally 監督/Anton Cropper
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ニールの父・ジェームズを襲ったのはデニス・フリンだという。
ジェームズはフリンファミリーに潜入していたことが有り、
ワシントンの犯罪組織によって警察が買収されていることを
知り告発した為に、ニールの家族は証人保護を受けて居た。
フリンを逮捕するが移送しようとする中でナイフを持った他の
収監者によって刺されて死んだとダイアナから報告がある。
ジェームズも狙われる可能性が有るという。ニールはジェームズ
に対してエレンが残したロケットが手に入れば金庫は見つかる
ハズだと語る。ロケットは連邦保安官局に有り、捜査が終われば
オレの元に送られてくるという。ジェームズはその金庫の在処を
一緒に探したいとするが、ニールは自分が探すと語る。
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ピーターはニールにフリンは刑務所から移送車に向かう途中で
殺された事を語る。何故移送されることになったのかという
ニールに対して、テレンス・プラット上院議員が命じたのだと
告げ、ワシントンに連れてこいというものだったという。
プラットは元ワシントンの警察の警部だったこと。ニールの父
やエレンが刑事の頃同じ時期に警察官だったのだという。プラット
は汚職刑事の一人かもしれないと語る。FBIのデータベースに
サムやエレンの名前が出てるのに気が付いたのではないかと
いう。デニスとプラットにとってジェームズとエレンは共通の敵
だったこと。プラットが二人の居場所をデニスに教えたのだろう
と語り、口を割るのを恐れていたのが殺したのだという。
ピーターはFBIにプラット議員を招待しようと語る。
連邦保安官局から送られてきたエレンの遺品。
僅かダンボール箱一箱分だった。思い出のあるものだけを残した
のだろうという。中にはロケットが入って居た。
金庫の鍵が入って居たが、珍しい形の鍵で、2つに分かれていた。
モジーならばこの鍵から金庫のことが分かるかも知れないので
探してもらうという。FBIを通せば相手に筒抜けになってしまう
とのことだった。
ピーターはモジーとジョーンズを組ませるという。
モジーは試しにジョーンズに鍵を両手の中に入れて、どちらか
入って居るかを試す。動体視力の調査だとするが、ジョーンズは
外れた手を指してしまう。
鍵は錆びているので本来の形が分からないこと。モジーは脳が
筋肉で出来ているジョーンズは発見の旅の邪魔だとするが、鍵は
ジョーンズに預かってもらうと語る。
FBIでヒューズはピーターとニールと共に、プラットを呼びだす。
秘書のカイルはこの後環境会議があるとしてスケジュールを
伝える。議員は忙しいとして話をするのにも時間が取れない
事を語る。
ピーターはフリンの件についてプラットに尋ねると、私が警察官
だった頃、ウチの部署のものがファミリーの幹部を一斉に検挙した
とし、私の部下はファミリーに被害を受けたという。犯罪撲滅を
有権者に示す為に今回移送を指示したのだと。
ニールはそんなプラットに憤りを感じていると、彼からニールと
バークの二人の検挙率が群を抜いていることを聞いているとして
感謝したいと語る。
ニールは秘書がプラットが出てくるのを待っていることを知ると、
ニールはカイルに電話する。町長の秘書という名目で電話する中、
電話口を待たせている隙に、彼女の持つプラットのスケジュール
帳をのぞき見る。
ピーターはプラットと二人でフリンの件を調べていることを
語る。ジェームズ・ベネットという汚職警官の証言がファミリー
の崩壊を招いたが、ベネットには気の毒なことをしたという。
ファミリーにとって不利な証言をしたこと。彼は私の部下だった
とし、助けたかったが何も出来なかったという。
ニールはピーターに対してプラットが滞在中のスケジュールを
見た事を告げる。ピーターはニールに対して、彼は捜査を引か
せたがっているようだと語る。相手は議員ということも有り
相当な巨人だとするが、それでも巨人は石弓で倒すとピーター
は語る。
ピーターは帰宅するとエリザベスがイスラム教徒の女性作家の
出版記念パーティーを任されたが、出版社の希望はベリーダンス
をテーマにしてくれと言われている事を語る。本のイメージと
合わないと言っても取り合ってくれないのだという。ピーター
はそういう場合は、相手の目を見てあんたは間違っていると言って
やるのだと語る。エリザベスはそんなピーターのことをセクシー
なカウンセラーみたいだと語る。
そんな中ヒューズが突然ピーターの家までやってくる。
ピーターは議員の汚職の隠蔽工作の件で組織犯罪課と共に
議員が滞在している間、盗聴したいことを事を語る。
プラットは犯罪テロ対策委員のメンバーなので盗聴に気が付かれる
かも知れず、危険なので気を付けるよう語る。
そんな会話を聞いていたエリザベスはピーターに対して、私に
一歩も引くなと言ってくれたのは実は自分の為に言い聞かせた
のではないかという。プラットは危険なのか?と問うと、そこまで
捜査するのはニールと彼の父の為なのか、それとも正義の為なのか
と問う。ピーターはどっちもだよと語ると、エリザベスは決して
深みにはまらないでと語る。
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ニールの父親・ジェームズの一連の件を調べているウチにエレン
が殺害され、その殺害犯であるデニス・フリンを逮捕する。
ジェームズが潜入していた組織で、ワシントンの刑事たちは
フリンファミリーによって買収されていたことを知る。しかし
そのデニスも移送される時を狙って囚人によって殺される。
誰の指示で移送されたのかを調べると、テレンス・プラット上院
議員だということが分かる。彼はジェームズやエレンがワシントン
で警察官として勤務していたのと同時期に刑事だったことが
分かり、汚職警官の一人ではないかとして調査を開始する。
するとプラットはニューヨークで有数のディベロッパーの一人・
コール・エドワーズと関係が有ることを知る。ピーターは上司の
ヒューズの許可の元、盗聴し張り込みしていくことになるが・・
ドラマとしてもいよいよ終盤に向けて動き出した感じ。
ニールが最も優先すべきことが父親の件にあるとしたら、
今回はエリザベスにとって最も優先すべきことがピーターに
あるという事を示す流れが有った。
普段はピーターの仕事に関してあまり口を挟むことのないエリザベス
だけど、自宅にまで上司のヒューズが来たことで、不安になる
一面が有ったのだろうか。
今までどんなことでもエリザベスがニールに対して注文したこと
は無かったのに、突然この件ではピーターを巻き込まないで欲しい
ことを口にしていたので、変な意味でフラッグが立った感じだな。
ニールはピーターに嘘はつけないとしていたけど、エリザベス
の頼み故にウソを付いた。ピーターはあっさりと見破っていた
けど、それを見ていたエリザベスとしても複雑な思いがしたこと
だろうね。
ケンジントン理髪店に立ち寄るプラットに対して、ダイアナが
店員・ディアドラ役に扮して電話のシムカードを取り替えて盗聴
出来るように追跡チップを仕掛けたこと。タイミング悪くモジー
から電話が鳴って厳しい状況になるかと思われたが、その辺はまぁ
ドラマにありがちなスリルな展開だったね。
荷物の中には盗撮装置を紛れ込ませていて上手いこと悪事を暴こう
として調べていく。
しかしアメリカのマフィアとか政治家って、得意先の理髪店が
取り上げられることが多いね。ダイアナはひげ剃り係をすると
いう際に、”スウィーニー・トッドよりは上手く剃れる”としていた
けど、日本では免許がいるんじゃないのかな。
刑事時代に悪徳だった人物は、政治家になってもやっぱり悪徳
だったりするのかな。
今回は政治資金の大口スポンサーであるコールの件を調べていく
ウチにオールドラインプロジェクトというものの存在を知り、
それが何かを調べていく。
ただもうジェームズの件は20年も前のことだし、現在の悪行は
掴めたとしても、刑事時代のことをポロりと喋るかどうかは
謎なものが有るな。その内ジェームズが彼の前に出て、当時の
悪事を話させるように誘導していくのかなる
ニールはコールと接近して自分の建造物の売り込みを行う。
コールの虚栄心を擽り近づけとのことだけど、
中国の爆買いじゃないのだから、設計図を持ち込んですぐにその
建物を造ろうとするとか流石にないだろうと小一時間。この辺の
流れは相当雑に作って有った。寧ろニールが議員の秘書とのやりとり
を通して議員のスケジュールを盗み見る流れなんかの方が、ニール
らしくて良いなと思う。
彼らは建築資材の虚偽の申請をして、安物の資材を使って利益を
得ていたこと。建設業者への計画変更申請書は2010年1月21日の
スタンプが押されているにもかかわらず、最近押された様なインク
染みが有ることから、偽造書類だということを掴んで行く。
その過程でなんとピーターが交通事故で殺されかけて、結果的
には盗撮したり、コールに対して上院議員をハメるような行動を
起こしたということで、ピーターの上司・ヒューズが退職させ
られるという事態になった。この人事の変更には驚いたかも。
※ヒューズ役のJames Rebhornは「ホームランド」で、キャリーの
父親役を平行して演じていたので忙しくなって途中退陣したのか
なと思うけど、James Rebhornはずっと闘病生活をしていて、
昨年の今頃、皮膚ガンによって亡くなってしまいました。65歳の
命だったそうです。
一方モジーに頼んでエレンが残した鍵に該当する金庫を探っていく。
ジョーンズがモジーのお守りになっていく。
冒頭から手品と称してモジーが鍵をすり替えてコピーを作ること
になる。
本物の鍵を調べたがモジーでも分からない為に、”鍵のマスター”
に頼んで調べてもらう。モジーとは良い感じの関係で、助けたり
助けられたりする相手で、相手の要求を飲む際には、報酬として
相手の出した課題を解いて、それを相談料として払うのだという。
モジーはかつてジマーからの依頼を受けた際には、「フーディーニ
の手錠」をもらったと語っていた。
ジマーが出した課題は・・
「ローマ放浪 彼はカゴで運ばれ故郷から遠くへ。砂漠では彼は・・
息子である」
ジョーンズはそのまんまモーゼが答えだろうとしていたけど、
帰宅してニールとモジーで相談していると、モジーは閃く。
「モーゼ」は古代ヘブライ語で「息子」の意味、相談料はオレの
息子のバーソロミューだということ。
S4-7で、モジーがチャッキー人形を持っていたけど、ジマーは
あの人形が欲しかったらしい。
ホワイトカラー White Collar シーズン4 第7話 敵は敏腕フィクサー Compromising Positions
ジョーンズが持って来た鍵とモジーが持って来た本物の鍵に
対してジマーも事情を察してFBIには本当のことを言わず、モジー
に語る。ジョーンズには「ニッケルメッキの真鍮、さび付いている。
表面に青みがかった緑青が出ている」として10年前に作った偽造品
だとしていたけど、本物の鍵は相当錆びているので溶剤を使って
元々の形を探り出していた。
しかしそんな流れをジョーンズは掴んでいて、モジーの流れの
裏を突いていく辺りは流石に長い間一緒に捜査してきたものとして
心理的にも分かるものがあるのかな。
最後はみんなで起立してヒューズを送り出す姿がなんとも切ない
ものが有ったな。
ニールに対して最後に残した言葉は、
「お前はとんでもないバカ。でもこれ程最高のバカは存在しない。
ピーターを頼む」と。
ピーター自身もプラットのことを暴くのがオレの使命だとして益々
燃える姿が有ったね。
鍵は鍵の凹凸が何処かの景観を表したもので、それが何処なのか
ということになりそうだ。ピーターとニール、どちらか先に見つける
のか。
ニール・キャフリー (Matt Bomer) 天才詐欺師
ピーター・バーク (Tim DeKay) FBI知能犯専門チームの捜査官
モジー (Willie Garson) ニールの友人、犯罪者社会との深いコネ
ダイアナ・バリガン (Marsha Thomason) FBIピーターの部下
エリザベス・バーク (Tiffani Thiessen) ピーターの妻
クリントン・ジョーンズ (Sharif Atkins) FBI ホワイト・カラー・ユニット
リース・ヒューズ (James Rebhorn) FBI・ピーターの上司
ジューン (Diahann Carroll) ニールのアパートの大家
テレンス・プラット (Titus Welliver) 上院議員
コール・エドワーズ (Reed Diamond) ディベロッパー
ジマー (Peter Scolari) “キーマスター”
カイル・ブリンガム (Courtney Reed) プラットの秘書
— (Doug Willen) 弁護士
— (Christopher Stadulis) 救命士
スタンリー・デンベイ (Robert James Watkins) カイルの弁護士