第15話 政略結婚 Boom Goes the Dynamite
脚本/Jenna Bans 監督/Randall Zisk
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デビッドのベッドの隣でウェンディが殺害されて発見される。
マイクはバーテンがデビッドとウェンディが一緒に居るのを
見ているという。デビッドは彼女はオレのパソコンから
ディファイアンスのデータを盗もうとしていたのだという。
しかしそんな中最高機密の銀地機密データが入ったUSBメモリ
をパソコンに刺しっぱなしで殺されていた。サイラスはアメリカ
人4人がカシェルファルでテロリストに誘拐されたという。
オズボーンによると4人はこの地域に於ける優秀な諜報員だった
という。内通者がいて諜報員の情報が漏れたと語る。
ジェイクはオリヴィアに接近する。電話で会話してオリヴィアを
なんとかデートに誘おうとする。趣味は人間観察だとすると、
ジェイクの目の前にはオリヴィアの自宅を盗撮する監視カメラ
映像が映されていた。
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デビッドは帰宅する際、何者かにつけられている気がすると
感じる。
ジェイクはオリヴィアが彼に会いに来るが彼女は遅刻してやって
くる。ジェイクは彼女にとても綺麗だとするが、これはデート
ではないというオリヴィア。ジェイクはこのレストランは最高
ではないとして連れ出すと意外なところで食事を取る。
しかしオリヴィアはそんな彼に対して「アルバトロス」とは何か
を問う。ウェンディがそれを調べていたとし、そしてあなたと
接触していた事を語る。ジェイクは2年前に国務省勤めの男が、
機密情報をイランに売り渡そうとしていて逮捕状が執行される
当日に大事件が発生し、彼はK通りの駐車場で拳銃自殺したという
ことが有ったのだという。自分はハメられたとして遺書が有り、
彼は内通者だとされていたが、自分ではないと言っていたのだと
いう。内通者は別名アルバトロスとして通っている人物だとするが、
誰も信じず結局事件は封印されたままだという。
そんな中オリヴィアに電話が鳴ると、デートはこれで終わりだと
いう。「オヤスミ、大佐・・・ジェイク」と告げる。
一方ホワイトハウスではアメリカ人が人質になって8日目が経過
したとして、どのテレビ局も政権の失策を嫌という程取り上げて
いた。無為無策のままだとして、フィッツは何も出来ない自分
に腹が立つがメリーは貴方は力を尽くそうとしているとして励ます。
直に人質の家族と会話してみたらどうかとし、ここの所寝ていない
のだから休んで欲しいという。
そんな中、秘書のルイーズは、ジェイクが来たとしてフィッツ
に話を通す。二人は面会すると久しぶりだとして再会を喜ぶ。
デビッドはオリヴィアの事務所にいくと何者かに尾行されている
ことを語る。気配がするだけだとすると、見えざる脅威なのか
という。ウェンディのUSBメモリーが狙いならばその気配は止まな
いだろうというハック。それはオレを殺すまでという意味なのか
というデビッド。オリヴィアはアルバトロスとは内通者のこと
だと告げ、そいつからウェンディは情報を盗んだのだろうと
語る。クインはどうして政府の誰かに届けないのか?とするが、
ハリソンは自分達は遺体現場をイジったので下手に遺品にいじった
となると命取りになると語る。ハックはUSBを解析した結果、
20%は暗号で見られないという。現在なんとかその暗号を解読
しているが2、3日はかかるだろうとのこと。解読できれば内通者
が分かるかも知れないという。2、3日はデビッドに対してハックを
警護につけるという。
ジェイクとフィッツは会話する。
みんなはどうしているのかと問うフィッツに対して、ラッキーは
ハイテク会社のCEO、パティはパイロット、コニーは海軍兵学校
で教師をしているという。もうフィッツは雲の上の存在だなと
いうジェイク。しかし大統領は常に孤独との戦いでそのせいで時々
枠からはみ出してしまうのだという。フィッツはあの件は君に依頼
すべきではなかったという。彼女(オリヴィア)は?と問うと、監視
している事を告げ、最近水泳を始めたようだという。本を読み
ニュースを見ていること。睡眠時間は短くいつも悲しげでデート
もしていないという。デービス議員と別れて失望しているのでは
ないかとのこと。写真での盗撮からビデオ監視にまで進んだが、
そこまでする原因は何なのかと問うと、目的が分かれば絞って
監視が出来るのだという。彼女は無害だとすると、フィッツは
オリヴィア・ポープは見かけとは違うとし、彼女は善人などでは
ないと語る。これは個人的な依頼ではないと強調するフィッツ。
そんな中オリヴィアの事務所にはピーター・コールドウェル上院
議員がやってくる。クインはピーターが来たとして驚く。史上
最もダーティーな名門政治家ファミリーだというクイン。
ピーターはオリヴィアに逢うと弟のウィルの件で来たという。
彼はノースカロライナ州の知事選に出馬するという。
アビーたちはウィルの経歴を調べる。現在下院議員で共和党大物
ファミリーの一員だった。
ウィルの選挙事務所にいくピーターやオリヴィアたち。
ピーターの妻・マリオンで、ピーターの妹のケイはテキサス州
司法長官をしているが依存症治療をしていること。
ジョージーのセックステープでも流出したのか?というウィル
は一体誰のトラブルで来たのかという。当選は堅いとする
ウィルに対してアビーはゲイじゃなきゃねと語る。アビーは下調べ
してきたと告げるが、ウィルはゲイじゃないと否定する。しかし
オリヴィアは10年間誰ともデートしていないとして、予習してきた
とアビーの言葉を引用する。誰ともセックスをしていないという。
近く資金集めのパーティーが有り、保守派はウィルのことを敬遠
するだろうという。しかし真実を明かせば噂は消えるという。ゲイ
が知事になるのは難しいのでカミングアウトで無ければ妻が必要
だと語る。
ピーターはインディアナ選出の上院議員で妻と子が4人いる長兄
だというアビー。妹・ケイはコカイン好きだという。テネシー州
の知事をしていた父はホワイトハウスを目指していたが、カナダ
に秘密の家族を作っていたのが発覚して失敗したという。
オリヴィアはゲイでも知事に当選させられるとし、10年くれたら
大統領にもするという。しかし独身の禁欲主義で、男性も女性
も相手が居なく、男らしさも男性ホルモンも感じられないのは
致命的なことだという。この40年間を振り返って独身の州知事が
いたことが有るか?と問う。人は明快なものを好むとし、恋人の影の
ない独身者などそういうタイプは信頼されないのだと語る。
リベラル派でも投票はしないとし、それが共和党の優勢な州で
指示を集められると思うかと問うと、「無理だ」と語る。
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アメリカのCIA諜報員の4人が、政権内部の内通者によってテロ
リストに情報が渡り、カシュファル国のテロリストによって捕ま
ってしまう。フィッツはサイラスたちを遠ざけ、特殊部隊を
現地に送るが、内通者がもたらした情報によって、対応を誤
り人質の一人を失ってしまう。
一方オリヴィアの元にはウェンディ殺しの容疑がかかるデビッド
から誰かに監視されていることを聞かされる。更にオリヴィアの
元にはインディアナ州選出の上院議員ピーターが現れ、今度
ノースカロライナ州の知事選に出る弟のウィルの件でサポート
して欲しいと頼まれる。ウィルにはゲイ疑惑が有り、このままだと
絶対に落選するということだった。そんな中、オリヴィアの元
に近づくジェイクは執拗に彼女に連絡を取り、デートに誘おうと
する姿が有った。海軍大佐をしているジェイクはオリヴィアの自宅
に監視カメラを設置し、終始監視している人物だった。
今回はオリヴィアにとっては得意の案件ということなのかな。
大きく分けて3つの流れが有ったけど、どの流れを見ても、
「裏切るもの」の存在とか「内通者」「リークするもの」の存在と
いうものを臭わす人物が用意されている。裏切るにしても、程度の
問題が有り、許せるものと許せないものが有り、それぞれのキャラ
クターの個人的事情がそんな行動の背景に有ったりして、駆け引きと
なっているところが面白く描かれていた。
前回から登場したジェイクの不気味さがあったけど、その先に
いたのはフィッツだと聞いて、逆に安心するところがあったね。
フィッツでは大して現状を把握していなさそうだし(笑)
ジェイクとオリヴィアのデートかどうかの駆け引きはなかなか
面白かった。ジェイクが彼女に惚れていくというのも分かりそう
な感じもするし、盗撮している中でも着替えシーンだけは一応
モニタを消す最低限の紳士さは持っていた感じ。
しかしオリヴィアがシャワーから浴びて室内で無防備にしている
状態だっただろうか。彼女は普段人前にいる時にはストレートの
髪型をしているのに、今回はチリチリのパーマ姿のオリヴィアの
姿が有り、一瞬誰だか分からなかった。普段は髪型を固めて
ストレートにしているのかな。
1) ゲイ疑惑のウィルを知事に選出させる
ウィル本人は果たしてゲイなのかゲイではないのか。
本人は否定するけど、10年もの間、誰とも付き合いのない人物。
恋人の影もない独身者は信用されないということで、ゲイと
認めるか、それとも結婚を前提として付き合いをしている人物を
発表して展開を打開しようとするもの。
家族の存在が市民に支持される要因であることは、フィッツの流れ
を見ても散々描かれている。ゲイであることは認めないウィルは
あくまで結婚すべき相手を作るということで同意する。
最も政治家向きで家庭に収まりそうな人物を候補としてオリヴィア
のチームであるハリソンとアビー、クインが接触して身上調査の
ようなことを繰り返す。
その中でもアビーは一番最初に裏切った人物だった。
政治家の妻になるということが如何に大変なことなのか。
当初はプリンストン大を中退したというマロリーが候補に選ばれ
了承することになるが、アビーが過去の経験からそんな内情を吐露
してする姿がある。アビーの旦那って元々は地位の高い人なのかな。
アビーとオリヴィアの出会いの中で夫の暴力を臭わす描写は
描かれていたけど、相手が誰なのかについては描かれたことは
なかったよね。
マロリーが直前になって辞退した流れを見てオリヴィアはすぐに
アビーの仕業であることを悟っていた。この辺は流石だけど、
ウィル本人の内情については見抜けないところが有るというのは
なんとも悲しい限り。そんなオリヴィアでも10年もらえればウィル
を大統領にだってさせると言っているのは、少々説得力は無い。
直前になって辞退したマロリー。
第二候補はネブラスカ出身の小学教諭で大学は図書館学専攻、
中絶や銃規制に反対の立場の女性。子供が好きで4人は欲しいと
している人物だった。
今度の妨害は誰かがDC DISHという編集者にウィルの契約妻に
ついてリークした人物がいること。オリヴィアは上述したように
すぐには見抜けず、最初の女性が裏切ったのではないかと
考えるも、結果的にはピーターの妻・マリオンがリークしたもの
だった。
この家庭も複雑で政治家一家というのはそういうものなのかと
いう感じで、ピーター自身はマリオンが弟と浮気していた事実
を知っているようで、それでも無理矢理引き離そうとするのは
マイナスだと考えていた人物。
オリヴィアよりもピーターの方が余程策士なんじゃないだろう
か(笑)。
フィッツがHotel Martelでのウィルの資金集めのパーティーで
応援演説に出席。その際にフィッツとオリヴィアの視線は互い
に向けられていたけど、オリヴィアが途中からジェイクとの
電話の中で、楽しそうに会話しているのを見て嫉妬している感じ
だった。
オリヴィアとしては不倫の下で成り立つ関係についてフィッツ
との件があるので、ウィルに語る全ての言葉は自らに問いかけて
いるかのようだ。
「僕らには積み上げてきたものがある」(Wil)
「あるのは大量の嘘と秘密。それを愛と呼んでいるだけ」(Oli)
「人から盗みとった時間は本当の人生ではない。」(Oli)
2) フィッツ政権
アメリカ人拉致の件で内通者がいるというのはもちろんのこと、
サイラスとミリーの間でフィッツを巡り、許しを請うための
忠誠心を誓う為の行動なのか、それとも自分の能力を誇示して
必要とされようとしているのか分からないけど、ミリーがサイラス
を踏み台にしてフィッツからの信頼を得ようとしている姿が有った。
前回のエピソードの中でも、元々ディファイアンス関連の流れ
で不正票の件を最初に持ち出したのはサイラスとオリヴィアだ
という嘘を吹き込んでいたミリーだけど、今回もまたミリーは
サイラスが立てた作戦・指示(「血には血で報いろ!」として報復の為
の空爆を指示。)を自分のアイディアのようにして
フィッツに伝えて功績を得る。それを知ったサイラスはミリーに
嘘を吹き込んで、彼女の信頼を地に落とさせることになる。
人質家族とミリーは会見し、フィッツの名の下で助けることを
名言。守れない約束をしてしまったことでフィッツはご立腹。
元々ミリーって弁護士だったので、そういう守れない約束を
するような人ではない気がするけどね。
内通者に関してはハックがウェンディの持っていたUSBを解析した
結果、CIA諜報員の名簿が出てきた。それと共に当時ウェンディ
を襲った人物を目撃していた親友のモリーがCIA長官のオズボーン
の姿を見ていた為に「この男よ!」として、記者会見している
彼を指さしたことで内通者が判明する。
3) ウェンディ殺害事件とデビッド
取りあえずディファイアンスの件は棚上げになりそうだな。
デビッドが何者かに狙われていると感じて、ハックが見張りに
付くことになる。
ハックが最近臭い(笑)みんな臭い臭い言っている。
元々風呂とかあんまり入らなそうな立場の人っぽいけどね。
ハックにその事を指摘出来ないチームの面々。
しかしやっぱりその事を指摘したのは、彼とは対照的立場にいる
クインだった。ハックはクインに対してある程度の罪悪感が有る
のでサンドバックになるしかないのかも知れないけどね。
モリーを何処か安全な場所に匿おうと言った際には、クインが
また意地悪を言うように「スタンワースホテルにする?」と語る
ところが笑えたけど、ハックが水責めの拷問を受けたことに対する
PTSDによってパニック症を発している事を知る。
ハックにしては珍しくそんな症状を患っているのでデビッドから
目を離すシーンが二度ある。
学校にいるデビッドの光景は完全にホラー映画のワンシーンだった。
デビッドが自ら解決したので良かったけどね。
またハックが46時中デビッドと見張っていたのでアビーと近づく
シーンは限られていたけど、ちょっとした隙にオフィスでHしたり
車の中でHしたりして、二人の行動が目に余るところも有った。
そんなHに対して「何の意味もないから・・」とアビー談。
●使用された曲
・Scandal End Theme
Composed by Chad Fischer
・Play That Funky Music by Wild Cherry
・I’m Not The One by ‘Bettye Lavette’
■検索用キーワード
・僕らはバーンスタインでもウッドワードでもない
オリヴィア・ポープ (Kerry Washington) フィクサー、”リヴィー”
ハリソン・ライト (Columbus Short) 弁護士
アビー・ウェラン (Darby Stanchfield) 調査担当
リンジー・ドワイヤー/クイン・パーキンス (Katie Lowes) 弁護士
ハック (Guillermo Diaz) 技術担当・元CIA
サイラス・ビーン (Jeff Perry) 大統領補佐官
フィッツジェラルド・グラント(Tony Goldwyn) 大統領
ディヴィッド・ローゼン (Joshua Malina) 連邦検事補 -> 弁護士へ
メリー・グラント (Bellamy Young) 大統領夫人、ジェリー、カレンの母
ジェームズ・ノバック (Dan Bucatinsky) サイラスのパートナー、記者
ジェイコブ”ジェイク”・バラード (Scott Foley) 統合参謀本部大佐
ピーター・コールドウェル (Eric Mabius) 上院議員
ウィル・コールドウェル (Sam Page) ピーターの弟、知事選
マリオン・コールドウェル (Lisa Sheridan) ピーターの妻
グレイソン・オズボーン (Kurt Fuller) 特殊部隊
モリー (Mageina Tovah) ウェンディの親友
— (Joe Holt) Defense Secretary / 国防長官
ゲイル・リビングストン (Kelsey Crane) 小学校教師、恋人候補
エリン・ブリル (Sarah Hudson) 母親が牧師、キャスター、恋人候補
マロリー・ブランチャード (Tessa Munro) プリストン大、恋人候補
アン・ベッドーズ (Aimee Parker) サイラスがリークする記者
— (Troy Vincent) National Security Advisor
ルイーズ (J. Rene Pena) フィッツ大統領の秘書
— (Jay Jackson) News Anchor
— (Erica Shaffer) TV Anchor
— (Mel Fair) White House Reporter
— (James McAndrew) Editor
— (Shannon C. Sullivan) Mother
— (Christopher Maleki) Terrorist
ペイジ (Heather Olt) 資金集めパーティーの司会者
— (Philip Asta) American Hostage
ダレン (Shainu Bala) デビッドの学校の生徒
— (Adam Critchlow) Secret Service Agent
— (Mykell Barlow) Campaign Volunteer
— (Laura Kranz) Bored Student