第7話(8) 決死の潜入 The Hub
脚本/Rafe Judkins、Lauren LeFranc
監督/Bobby Roth
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【ストーリー】
顔に袋を被せられた男は拷問のために椅子に座らされる。
なんとその男はコールソンだった。もうすぐ尋問官が来ること
を告げ、情報は持っているのかと問うと、コールソンはバレ
ているとして合図を送り、エージェント・ショウにメッセージ
を送る。するとそれと同時にメイやウォードが助けに来る。
4人で地下室から脱出するがそこは一面銀世界だった。
なんとシベリアの地下収容所に潜入していたコールソンたち。
ショウは施設に戻ると、道具を使ってシモンズが鼻からカプセル
を取り出す。この中に情報の全てが入って居るという。
コールソンはショウに対して任務を労い、よく情報を守ってくれ
たという。これからこれをハブに届けるという。序でに君も
送るというコールソン。
シモンズはハブなんて久しぶりだとして大喜びする。
スカイは情報の暗号解読ならば私に任せてくれというが、これ
はLV.8の機密事項なのだという。それって私たちは締め出し
ってことなのかとしてスカイは憤怒する。いつもならばみんな
集合して説明を聞く頃だろうと。フィッツはチームが平等な
なんて理屈は通用しないと語り、シールドは階級、情報区分毎
に細かく分かれて管理されているのだというシモンズ。
ウォードも全ての任務について全員が知ったら組織全体が危うい
事になるのだと語る。しかしスカイはシベリアの地下収容所に
潜入させて置いて理由を教えないなんて・・という。メイは
平等はここだけでハブでは全てが違うという。
ハブに到着。
とても大きな施設だった。巨大組織と思っていたが凄いとして
フィッツは驚く。シモンズは本部なんてもっと大きいところ
だと語る。みんなIDを使って入って行く中、スカイは私のIDは?
と尋ねる。コールソンは君はLV.1にもほど遠い監視対象者だと
語る。スカイはここのシステムにアクセス出来ないのかとし、両親
と関係の有るファイルにアクセスしたい事を語る。コールソン
はその件に関しては私が調べるとし、今は目の前の任務優先だと
語る。
そんなみんなの前にエージェント・シットウェルがやってくる。
コールソンに対してエージェント・ハンドが待っているとし、
LV7の部下(メイとウォード)も入ってくれというシットウェル。
もしかしてビクトリア・ハンドのことなのかと問う。
LV5のフィッツ・シモンズは技術部に見に行こうと告げる。
最新の化学キットが有るハズだという。スカイは自分もカード
リーダーに手を触れて中に入ろうとするが、強力な磁力によって
スカイは繋がれてしまう。君はここからは入れないと。
ハンドに逢うコールソンたち。
ショウから得た情報は南オセチア独立派の新兵器で、その名も
ezbiitomet(オーバーキル)と呼ばれる殺戮平気だという。
彼らは24時間後それを使用してロシアとグルジアから独立宣言
をすること。オーバーキルは強力な音波信号であらゆる平気を
遠隔操作出来るもので、ヘリコプターに搭載されているミサイル
を発射させたり、格納庫の核弾頭まで操れるものだという。
精鋭2人でチームを組んで境界を越えて独立派の本拠地に潜入し
武器を無効化して欲しいという。しかも24時間以内だと。
ウォードは2008年グルジアにいたことが有ると告げる。
全く未知の武器、外部から攻撃を企てても逆に操作されて攻撃
されるので内部に潜入し、武器を確認した上で解体が必要だという。
しかしそんなことが出来るのはフィッツだけだという。
フィッツは局部的電磁パルス装置が有ったとして嬉しそうに
カートを運ぶようにして持ってくる。
シモンズはフィッツが潜入なんて信じられないとし、ウォードと
二人だけで乗り込むのよと語る。通信手段もなく体力もないのに
フィッツに出来るか心配だというシモンズ。抗毒血清を渡して
置くというシモンズは、コーカサス地方には毒蜘蛛が多いのだ
という。シモンズこそムチャはしないでというフィッツ。
シモンズはフィッツの為に大好きな生ハムとモッツァレラチーズ
のサンド、隠し味にバジルソースを入れたと語る。
スカイは探していたというものを見つけたとして持ってくる。
フィッツはマグネット寝袋を持っていく事を告げるとこんなの
持っていくのかと問われるが、ウォードが居ると言ったんだと
反論する。独立派の攻撃組織は明日午前6時に攻撃するので
それまでに解体だという。ウォードの合図でシールド救出班が
来るのだとすると、コールソンはウォードはフィッツを頼むと語る。
コーカサス山脈。
ウォードはユーリ・ドブロフスキーという協力者に金を払って
境界を越えるという。信頼出来るが警戒心が強いのでフィッツ
は黙って下を向いていろと語る。
二人はロシアンマフィアの居るバーにやってくると、ウォード
はバーテンのウラジミールにウォッカを二杯頼む。一杯はユーリ
に渡して欲しいと告げると、ユーリは死んだとし、お前の友達は
もう居ないと語る。
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シベリアの地下収容所で潜入捜査していたエージェント・ショウ
が得たカプセルに入った情報。その情報解読の為にバスはハブ
に立ち寄り、今回の作戦の報告と共にその情報を元にした
対応策を話合いに行く。本部ほどではないかハブとはシールドが
抱える相当な施設であり、各々エンジェントのレベルによって
情報取得の差別化が行われていた。コールソンたちはそこで
エージェント、ビクトリア・ハンドから、ショウから得た情報に
よると南オセチア独立派の新兵器(オーバーキル)が使用されようと
していること。それを使ってロシアとグルジアから独立宣言
するつもりだとして、混乱させない為にも現地コーカサス地方に
まで赴き、オーバーキルの破壊を命じられる。グルジアに赴任
していた経験の有るウォードと兵器の無効化させることの出来る
メカニックのフィッツが現地にいくことになる。
日テレ版では7話と8話の放送順が変わっていたけど、変わったから
と言ってどうという事でも無い。
なんでコーカサスの田舎の方に最新の武器が有るのかとか謎だけど
任務の為に犠牲にされる一兵卒としての悲しさと同時に、そんな
人物たちも協力し合えば、不可能を可能に出来るということを示す
流れが有った。
協力する為には改めてチーム・コールソンの面々の絆というものに
触れる必要が有る。
絆とか信頼を互いに持つ為には、チーム内で秘密を持つ事は御法度
だろうし、何よりも平等であることの必要性を唱えるところに
繋がって居る。
エージェント個人に課せられる役割と、日本の警視庁物語など
に見る、組織の論理に従うべきことの必要性の両面から今回の
エピソードを通して、その主張をぶつけた格好で、階級分けされ
ている事実にスカイが色々と悪態をついたり皮肉を言ったりする
辺りの流れがカワイイかったけど、結果的に組織としての論理は
必要だとしながらも、チーム・コールソンにはチームの良さが
有って必ずしもマニュアル通りの論理が適用されるものではない
ということが描かれた。
チームには色んな性格を持っている人がいる。
スカイはまさに自由人で人から縛られたり命令されることに拒絶感
を持つけど、シモンズのように与えられた任務を淡々とこなすところ
に安堵感を感じるものも居る。「私には無理よ、スカイみたいにワル
じゃないの。ルールを守って決められたことをするのが好き。
落ち着くのよ。」
しかしそんなシモンズがスカイに唆されるようにして、「スパイ大作
戦」的ドラマを通して情報を引き出す流れが有ったりするところ
などシモンズのちょっぴり臆病な性格を通してみると楽しい
リアクション劇場の連続だった。
チームの中でもメンバーたちが個々に役割やスキルの違いが
個性のような形で存在していることは明らか。
ウォードとメイのLV7コンビは実戦経験に長けているし、
フィッツ・シモンズのLV5の研究・技術畑のものにとっては、
対人能力は不足しているけど、その分だけ医療や機械を操ることに
長けたところが有る。
先日のエピソードの中でシモンズが単独でその能力を誇示して
チーム内に於ける役割を示したのに対して、今回はフィッツに
その能力を求めてチームに必要な人材ということを示していく。
フィッツとしては投身したシモンズのことを助けられなか
ったとする罪悪感なり自分の不甲斐なさというものを引きずって
いる背景が有ったけど、今回の任務を通してウォード以上に
使える一面を以て、上手い事花を持たせるところが有る。
ウォードとフィッツって正直同じ土俵で戦うキャラクターでも
ないんだけど、敢えて同じ土俵に立たせて上手い事、フィッツに
花を持たせるところが面白かったね。
メイの存在感が相変わらず凄い。
太極拳する姿が印象的だったけど、そんなメイにコールソンが
「組織を信じる」べきかどうかで揺れている心情を相談しに
いくのに対して、メイは一言も語らずして、コールソンに悟る
姿が有る。
またそれぞれに事情は違えど、人間は自分の知らない情報を求める
気持ちというのは一緒の様だ。
スカイは自分のこと、両親のことを知りたがっているが、コールソン
もまた謎のタヒチの件では調べようとしている姿が有った。
スカイの件では、1989年4月26日に編集前のファイルとして情報が
保管されているけど、そこに書かれていたのは、スカイを養護院
に連れて行ったエージェントのことで、それが母親なのか女性
エージェントなのか謎な一面が有る。メイがそれに該当するのか
とか思ったけど、メイをそこまで年寄り扱いしたら悪いですよね(笑)
随分エージェントの中でも偉い人に該当したりするのだろうか?
メイとコールソンの会話の中では
「その理由は言わなかったの?」(メイ)
「言えない。秘密にして置くべきだと」(コールソン)
のやりとりが有ったので何か知っているのかな。
最後フィッツとウォードが見捨てられようとしているシーンは
「PERSON of INTEREST」に於ける中国のオルドスで空爆に有った
CIA・スノーとCIA・リースのことを思い出させるところが有った
けど、シュワルツェネッガーの映画ばりの演出でジェット噴射
で敵を蹴散らすメイの姿(騎兵隊だ)に、心強いものを感じたの
だろうね。
最後はフィッツの優しいウソ。
私が作った特製サンドイッチは美味しかったかと問われ、流石に
ネズミに喰わせたともいえず、美味しかったというウソをついた。
付いても良いウソっていうのは存在するものだと思う。
■使用された曲
・Agents of S.H.I.E.L.D. Theme Song
Written by Bear McCreary
■キーワード
・BCY307604 X2896
・フューリー長官に申請しますか?
・おねんね銃
・あの人はダメ。今ロボ、コールソンになっている。
フィル・コールソン (Clark Gregg) S.H.I.E.L.D.の捜査官
メリンダ・メイ (Ming-Na Wen) 捜査官、エースパイロットで兵器の専門家
グラント・ウォード (Brett Dalton) S.H.I.E.L.D.のブラックオプスの専門家
スカイ (Chloe Bennet) ハッカーグループ「ライジング・タイド」
レオ・フィッツ (Iain De Caestecker) 捜査官、兵器技術を専門
ジェマ・シモンズ (Elizabeth Henstridge) 捜査官、生命科学に精通
ヴィクトリア・ハンド (Saffron Burrows) エージェント、”ハブ”
ジャスパー・シットウェル (Maximiliano Hernandez) エージェント
ウラジミール (Ilia Volok) ロシアン
マルタ (Alison White) ロシアン
ショウ (Charles Halford) エージェント
— (Vladimir Sizov) Siberian Soldier
— (Luis Castilleja) シールドのエージェント
— (Lauren Shippen) シールドのエージェント
(Steve DeCastro) Ador
— (Sabrine Ferretti) FBI捜査官
— (Aleksey Solodov) シールドの兵士