第1話 検死官ミーガン・ハント Pilot
脚本／Christopher Murphey
監督／Nelson McCormick
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脳外科として名医のミーガン・ハントは交通事故を起こして
以降、手の震えが止まらない症状に悩まされていた。
サイモン医師は何度も検査の依頼を受けて再検査をするが5度
目の検査でも異常はなかった。頸椎も神経も正常とされていた。
4年も経過しているのに手の痺れが収まらないと告げると、
サイモンは脳神経外科医の復帰は難しいことを語る。しかし
新しい職を得たし地道に働けば良いとするが、自分は地道は
好きではないと一蹴する。そんなミーガンの元に電話が鳴る。
フィラデルフィア検視局のピーターと共に被害者が発見された
川へと向かう。
現場に着くと被害者についての情報を聞かされる。アンジャラ・
スワンソン(32歳)・女性、後頭部に外傷が有り何処で川に落ちた
のか調査中だという。肝臓の温度は35.1度、水温は17.8度、死後
2時間が経過したということねというミーガン。
そんな中フィラデルフィア市警の刑事、バド・モリスと、サム・ベ
ーカーが現場にやってくる。ピーターは互いに初顔合わせなので
ミーガンは市警刑事に紹介する。バドは噂の検死官・先生と会えて
光栄だという。後頭部の打撲痕は溺死する前のもので、不意の一撃
を受けて川に落ちたのだろうという。死後2時間で、襲われたのは
川の西側だという。朝日を浴びているからで二時間前は東側が
日陰だったからだという。犯人の目星は立っているのかという
バドに二時間後に検視すると語る。ミーガンはバドに対して
私は噂よりももっと酷いからと語る。
フィラデルフィア医療センター。
ミーガンがやってくると彼の元に近寄る医師は多かった。
貧血で肝不全の患者の原因が分からないとして相談に来る女医。
イーサンはサウナで41歳の女性が亡くなったが、熱中症だけど
脱水症状を起こしていないのだという。電解質はどうなのかと
問うと、イーサンは低ナトリウム血症なのか?と問う。
ミーガンは電話すると娘のレイシーの携帯に電話したつもりが
電話に出たのは元夫のトッドだった。これは娘の携帯でしょと
し、自宅の電話は着信拒否されているので電話した事を語る。
話がしたければレイシーの方から電話するだろうというが、
ミーガンは元夫が私のことを悪人にして連絡を取らせないように
していることを指摘する。レイシーの誕生日のパーティーに
行きたいのだとするが、君の事は招待していないとし、君は
娘を捨てたのだと言われる。
モルグで医療捜査官のピーター・ダンロップと共にアンジェラ
の検視を行うミーガン。そこには刑事のバドやサムも立ち会って
いた。バドとサムから現在分かっている被害者の情報が語られ
る。アンジェラは地元育ちでペイジ法律事務所の弁護士。
独身で恋人もいないとのことで同僚の話では仕事人間だったと
いう。ミーガンは引き締まった体を見て健康体で有り、足にタコ
擦り傷が付いているという。左前腕に残る傷跡は昔犬に噛まれた
時のものだろうと。爪は短くかみ癖が有った様子。ストレスから
歯ぎしりをしていた形跡があり、髪の毛の生え際の上に傷が有る
という。骨の付け根に小さなしこりがあること。頭を殴られた
凶器は分かるのかというバド。ミーガンはこれだけボディ管理を
していたのであれば恋人がいたけど別れたのかも知れないという。
仕事漬けでストレスが有ったこと。順調に出世したことで
同僚に恨まれていた可能性はないのか。どんな人生かは遺体が
教えてくれるという。そしてどんな最期だったのかも・・と。根気
よく見れば全てが分かるとのこと。
バドはなかなか核心の話にならない為にコーヒーでも飲んでくると
いう。するとミーガンは頭蓋骨が後頭葉に向けて陥没し皮下出血、
凶器は鉄製の角の尖っていないレンチや金槌みたいだという。
私のコーヒーにはクリーム入り砂糖なしでねというミーガン。
有名な脳外科医が何故検死官になったのかとサムは尋ねると、
死人ならば殺さずに済むからだという。
ミーガンは娘・レイシーの12歳の誕生日にキャロル・ラムジーの
トートバッグを考えていた。
そんな中、ピーターがやってきて胃の内容物からスポーツドリンク
を飲んで居たという。ペッサリーについてはラボで調べてもらっ
ているとのこと。ジョギングに避妊具なのかとすると、走る前に
セックスしたか後にする予定だったのだろうというミーガン。
ペッサリーは生理が来そうな時にもつけると聞かされるピーター。
髪の毛の生え際の古傷について何か分かったかと問うが、ピーター
は主治医と連絡が取れないという。それならば私たちで調べよう
と語る。
カーティスはミーガンの元にやってくると、自殺遺体に抗核抗体
検査をしたのかと問われる。銃で頭を撃った男に高額な検査は無駄
だという。自殺の原因はと問うと、自己免疫とは無関係だと検査
で分かったという。カーティスは私はここの副局長だとし予算管理
を任されているのだとして、経費を考える様告げる。
軽度の陥没はヘモジデリン沈着、扁桃体は損傷している。
2年くらい前のキズだというミーガン。前にも頭を強く打っている
のだという。扁桃体は恐怖や性的興奮を制御するから損傷によって
変化が有ったハズだという。恐怖心を失い性的欲求が高まったの
だろうと語る。ペッサリーの分析を急がせるようピーターに要求する。
そんな中彼女には元彼・ハンソンがいたことが判明する。彼に
階段から突き落とされたとし、彼は3週間前に仮釈放になっていると
いう。それを聞いてミーガンは取り調べに立ち会うと語る。
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優秀な脳神経外科医・ミーガン・ハントはある時、視神経に腫瘍が
有る患者・マリアンを死なせてしまった挙げ句、病院にいく最中
にトラックと追突して以降、原因不明の手の震えが止まらず、
脳神経外科医の道を諦めて、フィラデルフィア医療センターに所属
する彼女は検視局としてのキャリアをスタートさせる。
彼女には別れた夫・トッドと12歳の誕生日を迎えるレイシーが居た
が仕事人間だったミーガンは娘や家庭をほったらかしていた結果
5年前に離婚し、全てを失った状況だった。持ち前の気の強さ・
勝ち気な性格から、実際に捜査官と同行してアクティブに検死官
以上の活躍をこなしていく。
一体いつ録画したのか覚えて居ないのだけど、LAW & ORDER
クリミナルインテントのS6のディスクを探していたところ、近く
にこのディスクが有ったので見てみました。
基本的に刑事ドラマは実質的に現場で活動する刑事と証拠を探る
検視官によって構成されるけど、その辺の力点・力量をどのような
バランスで描くのかによってドラマの特色となっていく。
このドラマも見方によっては「BONES」っぽくも感じるし、
対人的やりとりによって、その真意を見通し・探り出す洞察力は
医療分野だけに留まらず、「メンタリスト」のパトリックばりの
眼力を持ち合わせているし、何よりも優秀な脳外科医が検視官と
して活動するということで、医療ドラマの「Dr.HOUSE」っぽい
一面も有る。
優秀な脳神経外科医のビフォー・アフターというキーワードで思い
出させるのは「グレイズ・アナトミー」のメレディスの母親なん
だけど、生きているウチ(意識が正確なウチ)に違った価値観に
触れる機会に恵まれたことに関して、それが本人にとってどう
感じて行くのか。
事件・事故を起こした人物がその価値感をがらりと変えて、
その生き方を見直すと共に、今までの不足していた自分の人生を
如何に補填し修正していくのかというところにドラマの興味深さが
詰まっていそうだ。そういう意味では交通事故で人生が入れ替わる
「私はラブリーガル」なんかも設定的には一部抵触していくのかも。
元々仕事至上主義だったミーガンが生きている人とのコミュニーション
があまり上手く無いというのは分かるのだけど、医師としての立場
として見た場合、これまで外科医として患者と向き合っているウチ
にはその患者自身のことなど何一つ知らずにただ繰り返し患者の
病気と向き合っていただけなのに、いざ遺体と向き合うことで、生前の
人物のことを理解して行くというところに好奇心を見出したという
ところが面白いところなんだろうね。
日本のドラマの中でも、こういう主張のドラマは非常に多いけれど、
アメリカのドラマの場合、そんなドラマの中に女性としてのキャリア
だったり、中年女性の生き方みたいなものを含ませていくという
ところにこのドラマの良さが有りそうだ。
初回なので色々と現在に至るまでのミーガンの事情が多く語られた。
夫とは5年前に離婚。一人娘がいること。
手術で一人の患者を死なせてしまったことで、その死因を調べて
いるウチに、今まで自分は患者のことを何一つ知らずに治療に
挑んでいたことを知る。勿論外科医としてそれが必要だった
のかどうかという所にも繋がるものだけどね。
そして何よりも交通事故がきっかけで脳神経外科医としてのキャリア
を続けることが物理的に難しくなっている。
初回の担当した案件は健康そうな女性の遺体を調べていくものだった。
ミーガンと同じく仕事至上主義者で、人との関係にはあまり価値を
見出してはいなかった様子。しかしそんな人物の体を見ていくウチに
人とのコミュニケーションを臭わすような矛盾点・性関係を見出して
それを追求していく。
それがキャリアの為なのか、それともパワハラを受けて居たもの
なのか。
色々とミーガンと類似する点も多く、頭をぶつけたであろう過去が
有りそこから性格が変わることで、何が本当の彼女なのかを精査
しながら探していくことになる。
体の傷が色々とその人となりの人生を示唆することが多く、
犬に噛まれた跡とか、頭をぶつけた跡、胃の内容物などを調べて
いく。
被害者は2年前に恋人とケンカして階段を落ちたことから性格が
変わっていた様子。
喉の痛みが有ったという証言が至るところで描かれ溶連菌だとする
流れが有る。ペニシリンにアレルギーを持つ人が飲むエリスロマイ
シンを飲んで居たということ。
避妊具から検出された精液からは精子がなかったことから、パイプ
カットしている既婚者と関係を持っていただろうことを突き止めて
いく。娘の誕生日パーティーの件を調べているウチに、相棒の
ピーターがアレルギーの存在を口にした為に、胃の内容物を改め
て調べて薬の中にアモキシシリンが検出したことが判明する。
アレルギーだと知って意図的に入れたであろうこと。
それが出来る人物が限られるということで上司やその家族のこと
を追求していくことで、事件はクローズトする。
至るところに令状がない状況だったり守秘義務が発生するところ
を無視して突き進むという辺りが彼女らしさだったりするのか。
刑事との関係が今の所、初回なのでチグハグしているけど、この辺
はそのウチ話が進む毎に修正されていくのだろう。
・ブラッドフォード演じたSam Robards
最近まで放送していた「ねじれた疑惑」で、ジョーの父親で刑事
・カイル役を演じていた彼。6月～Dlifeで放送を開始する
「ゴシップガール」ではネイトの父・ハウイ役として登場する。
被害者アンジェラ役を演じたHeather Arthurは、元々の仕事は
スタントマンのようで、「HEROES」のトレイシー(水の能力の人)
とか「ゴースト」ではジェニファー・ラブ・ヒューイット、
「Terminator: The Sarah Connor Chronicles」ではキャメロン役
のスタントを担当された方の様だ。
・Body of Proof End Credits Theme
Composed by Daniel Licht
・Go by Anne Trolle
・Perfect Day by The Constellations
・Hear My Voice by Dekompressors
・Think of You by Carney
ミーガン・ハント (Dana Delany) 検視官
ケイト・マーフィー (Jeri Ryan) フィラデルフィア医療センター・局長
バド・モリス (John Carroll Lynch) 刑事
ピーター・ダンロップ (Nicholas Bishop) 医療捜査官
サマンサ・ベーカー (Sonja Sohn) “サム”、刑事
イーサン・グロス (Geoffrey Arend) 医療センター・医者
カーティス・ブラムフィールド (Windell Middlebrooks) 医療センター・副局長
レイシー・フレミング (Mary Mouser) メーガンの娘
トッド・フレミング (Jeffrey Nordling) 元夫
ブラッドフォード・ペイジ (Sam Robards) パートナー弁護士
ジル・ペイジ (Kate Jennings Grant) 養護学校教諭、妻
Dr.ハワード・カラサニス (Bruce Altman) 医師
Mr.スワンソン (Bruce MacVittie) アンジェラの父
Mrs.スワンソン (Nancy Villone) アンジェラの母
トム・ハンソン (Joseph Sikora) アンジェラの元彼
カール・ヤング (Steven Lee Merkel) 犬に噛まれて訴訟を起こした
Dr.サイモン・ファレル (Jeremiah Kissel) 医師
— (Martin Lee) Assistant ME
— (Molly Schreiber) Assistant ME
アンジェラ・スワンソン (Heather Arthur) 被害者、32歳、弁護士
— (Tyler Peck) Receptionist
— (Toula Coin) Pedestrian
— (Jeffrey Corazzini) TV reporter
— (Ariel Dorsey) Birthday Party Guest / Classmate
— (Alexander ‘Alex’ Garde) Boy
— (London Hall) 捜査官
— (Ashley Jermaine) Girl at Birthday Party
— (Jeff Martineau) Lab Technician
— (Mark Perrone) Medical examiner
— (Kenneth Siddons) Pedestrian
— (David L. Tamarin) 医者