第5話 花のドレスの女 Girl in the Flower Dress
脚本/Brent Fletcher
監督/Jesse Bochco
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【ストーリー】
中国・香港。
観光客相手にマジックで生計を立てるチャン・ホー・チン。
客のカップルはどうせ手品だとするが、チャンは思わずその言葉
を聞いて手品ではないとして手から炎を出すと、そんなカップル
に向けて驚かせる。今のはどうやったのかという女性がチャン
に話しかける。チャンは女性が広東語を使うのを知って親近感
を持つ。
チャンはその女性・レイナを自宅に招く。
ここに引っ越したのは6年前からだという彼の部屋には、奇術師
フーディーニのポスターが沢山貼られていた。レイナはチャン
に対してフーディーニみたくなりたいのか?と問うと昔は憧れて
いたが、あれはトリックだという。レイナは貴方の火の手品を
もう一度みたいと語る。すると手品ではないとして火を見せる。
本物の炎かどうか触れて見ろと言われるとレイナは触れる。
すると熱かった。2、3年前から能力を持つようになったとし、
最初は手に持っていた頭巾がいきなり燃えたことがきっかけだ
という。手にヤケドすることはないとのこと。それって天から
の授かりものだとして世界に知らせるべきだと語る。しかしチャン
はヤツラが・・と語る。何年も手品をしてきてそれはトリック
だったが、でも有る日突然本物の魔術が宿ったのだとし、奇跡
だという。それを聞いたレイナは選ばれたのだろうとし、目を
閉じてくれれば教えてあげるという。するとチャンは防火服を
来たものたちによって連れ去られてしまう。
スカイは指導教官のウォードと潜水艦ゲームをしていた。
教え子の思考パターンを知るのも大切なことだという。スカイ
は筋トレしなくて済むので歓迎だという。ウォードはライジング
タイドのハッカーがやっていける訳はないと思っていたが、君は
飲み込みが早いと語る。スカイはそれって褒めてくれているのか?
とし、褒める上に笑ってくれたとして喜ぶ。
コールソンとメイはスカイの態度を見守っていた。
彼女は馴染んできたこと。そんな中メイはコールソンが今朝
早かったことを指摘する。私が太極拳をする時には既にあなたは
働いていた事を指摘され、眠れないのかと問われる。そんなこと
はなくエネルギーは有り余っているというコールソン。たまには
お手合わせしないか?とするが、そこに突然異常を知らせる
警告音が入る。
チャン・ホー・インという売れない大道芸人のことを説明する。
彼は数年前から炎を生み出す力を得た事。パイロキネシスだと
いうフィッツ/シモンズ。きっかけはよく分かっていないが
近所でワンタイ発電所の火災が原因かも知れないと語る。しかし
炎が出るようになったのは彼だけとのこと。路上で芸を見た
情報提供者からシールドに連絡が有り、シールドはチャンに能力を
人に見せないように告げてインデックスに入れたのだという。
インデックスとは何かというスカイに対して、力を持つ人の
リストだという。リストがあるのであれば、そういう特殊能力を
持つ人物はこの世に多いのかと問うとごく少数だという。場合に
よって対処することもあるとすると、スカイは過激というか恐い
ことを語る。どのように監視しているのかと問うと、方法は色々
だが、チャンは警戒レベルが低いので担当者が所在の確認を定期的
に行っているのだという。それで失踪していることが分かった
とし、彼の監視をしているのはシールドのエージェント・クワンだ
という。クワンからの報告で捜査は難航していること。チャン
は面談には過去2度すっぽかしたことの有る人物だが、夕べの
失踪はプロによる仕業だという。アルミ加工した布の切れ端が
落ちていたので防火服かも知れないとのこと。チャンの力を
知っているものの仕業だと。そんな中、ここ数日シールドの
転送データベへの不正アクセスが確認されたとして、ハッカー
集団の仕業だというクワン。ライジングタイドの仕業だという
クワンはそれ以降みんなが静かになったのを知り不思議に感じる。
スカイはライジングタイドは世界中のハッカーが集まった
巨大組織であり大勢いること。私ではないとし、私はシールド
内に居たのだからハッキングは無理だという。しかし寧ろここに
いるからこそ情報を取れることもあるという。スカイは自分に犯人
を追跡させて欲しいとすると、ウォードはスカイを信じるという。
犯人がいるならば突き止めないとチャンが危険だと語る。
チャンは目覚めると施設のベッドにいた。
レイナは夕べのことを謝罪する。チャンはシールドのクワンに
伝えるとし、力についてはのルールは理解していることを語る。
あくまでパフォーマンスとして見せていただけだと。しかし
レイナは私はシールドじゃないとし味方だという。貴方の力は
本物であり手伝わせてくれたら力を育てパワーアップして注目を
浴びることが出来るのだという。実験させて欲しいと。今帰れば
世間はただ忘れるだけで、留まれば名前が残るとし、世界中に
知れ渡るのだという。貴方の名前をチコーチと名付けようと告げ、
スティーブ・ロジャースを知っているかと問うと、キャプテンアメ
リカをニュースで見るでしょとし、ランチボックスなどにも
なっている事を告げる。ヒーローに興味はないのだというチャン。
しかし認められたいのではないかとし、貴方の望みは私の望みだ
と語る。世界中の人の記憶に残したいと語る。
スカイはフィッツ・シモンズらと共にネットワークを調べる。
トロイの木馬を感染させた箇所を特定。ハイパーテキストと署名情報
を関連づけるTCPポットを見つければ上がりだという。
発信元はテキサス州オースティンのカフェで、使用したのは
マイルズ・ライデンというハッカー界の有名人だという。
クレムリンに侵入して上半身裸のプーチンの写真を流出させた
と語る。
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中国の香港でパフォーマーをしている男性・チャンは、実は
何らかの力を得て手から火を出すことが出来る人物だった。
シールドとしても彼の存在を認知しており、一定のルールを
持たせて彼を監視しつつも捕らえるようなことはせずに見守って
いたが、ある時謎の組織によって誘拐されてしまう。
彼の様な人物はシールド内のインデックスに入って居ることを
聞かされると、スカイはそういう人物が多いのかどうか気になる。
そんな中、中国でチャンを監視していたエージェントのクワンは
シールドに不正アクセスが確認されたとしてハッカー集団の
ライジングタイドを疑う。
これまで少しずつ築いて来たスカイとの信頼関係を一度ぶっ壊す
様なエピソードだった。
ただこれまでが順調過ぎたものが有ったけど、時々スカイの行動の
中には不審なものも含まれていた。
スカイが元々行っている信念は、シールドのような組織から情報を
引き出し、公にするということに有るので、そう簡単にそういう
欲求なり信念が揺らぐことはないだろうことは想像に難くない。
どんな悪人でも信じていれば善人になるとかそういうレベルの話
ではないにしても、やはり信念の違うものを仲間として加える限りは
こういう問題はある程度、想定して行動を起こすべき所なのだろう。
そういう意味ではコールソンは失格。そしてメイが正しいことが
証明されてしまった。
「HOMELAND」を例にあげるのが良いのかどうかは分からないけれど、
一度イスラム教徒として改修したブロディがアメリカに帰還兵
として生還したことで英雄として祭り上げられる中、一度植え付け
られたアメリカ政権内部への不信感と共に、改修したイスラム教徒
・テロリストの姿を信用出来るのかというところにもあるよね。
最終的にはアイデンティティの問題にも繋がるけど、
スカイの中では最後に発覚するようにアイデンティティが欠落して
いるところがあり、迷走している感が描かれている。
人は何を優先するかはその人となりのものが有り、長い時間を共有
したという時間的概念だけが優先すべき信頼の絆としては、
図りかねないものが有るようだ。この辺の関係では、シモンズが意外と
割り切っていたというかスカイのことを理解している感じがしたな。
金の切れ目が縁の切れ目だとされる夫婦関係にも通じるところが有る
けれど、先立つものがなければ活動は出来ないとする伝説のハッカー、
マイルズ・ライデンの言い分も全く分からないでもない。
でもマイルズほどの人物ならば、寧ろ金を受け取る時点でムカデ
組織のことも調べて欲しかったけどね。
情報が公開された結果、何処かで犠牲が生まれることもまた事実だし
今回は悪いヤツラに情報に渡したことに対して憤り感を募らせていた
けど、必ずしもシールズがしていることが正しいとばかりは
言いきれないので、今の段階では彼だけを非難するというのも
意外と中途半端な感じにも思える。
スカイがマイルズとベッドを共にした時には、なんてムカつくヤツ
だ!(完全に嫉妬(笑))と思ったし、下着姿のサービスショットで
全世界のクロエファンの怒りをクールダウンさせつつも、下着の中
にカードを潜ませる姿の中に、彼女は安全だとしていたけど、
寧ろ落とす可能性が有ったり、水に濡れて使えなくなることを
考えれば手にしていることはちょっと危険な感じがする。
情報を渡して100万ドルもらえたけれど、それが多いかどうかは
ともかくとして、情報が売れるものとしてマイルズが欲に駆られる
行動としての行動を繰り返していたのであれば、勧善懲悪の形で
今回、割り切れるものは有ったのだろうな。
しかし今回の一件は、動画共有サイトなどでチャンのことを誰かが
撮影して投稿するだけで、能力者としての存在が気が付かれるんじ
ゃなかろうかという感じもした。
そして1話以来のムカデ組織の登場だった。
話を聞いていると能力者が持つ血小板(blood Prevent)が
エクストリミス(extremis)の暴走を抑えているのだという。
炎男・スコーチ(scorch)がヤケドしないのは血小板に炎の耐性が
有ったからで、その血清を組織としては求めている様子。
この辺は「Helix 黒い遺伝子」っぽいか。
誰を信用して良いのか分からないスコーチがシールドやムカデ組織
の研究者を倒していく光景を見ると、将来のスカイにも通じていく
ような気がして恐いところも有るけれどね。
スカイの両親のこととか、スカイの出生の秘密とか握っている人
は居るのかな。彼女は聖アグネス養護院で育てられたみたい。
最後にレイナが刑務所内にいる男性・エディソンに接触していた。
彼は一体誰なのだろうか。そして何を掴んでいるのか。
■使用された曲
・Agents of S.H.I.E.L.D. Theme Song
Written by Bear McCreary
フィル・コールソン (Clark Gregg) S.H.I.E.L.D.の捜査官
メリンダ・メイ (Ming-Na Wen) 捜査官、エースパイロットで兵器の専門家
グラント・ウォード (Brett Dalton) S.H.I.E.L.D.のブラックオプスの専門家
スカイ (Chloe Bennet) ハッカーグループ「ライジング・タイド」
レオ・フィッツ (Iain De Caestecker) 捜査官、兵器技術を専門
ジェマ・シモンズ (Elizabeth Henstridge) 捜査官、生命科学に精通
レイナ (Ruth Negga) チームムカデ
チャン・ホー・イン (Louis Ozawa Changchien) “Scorch”、能力者
デビー・ハインズ (Shannon Lucio) 1話でマイクが助けた研究員
マイルズ・ライデン (Austin Nichols) ハッカー
クワン (Tzi Ma) シールド・捜査官
エディソン・ポー (Cullen Douglas) チームムカデ
— (Jimmy O. Yang) Chinese Teenager
— (Alice Wen) Chinese Teenager
— (Marc Abbink) Tourist
— (Elsi Eng) Hong Kong SHIELD Agent
— (Richard Par) Hong Kong Bystander
— (Paul Sanchez) Tiny