第1話 再起 We Don’t Need Another Hero
脚本/Janet Tamaro
監督/Michael Zinberg
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ボストン市警に称えられる2人。1人目は3ヶ月前立て籠もり事件
で重傷を負った殺人課のジェーン・リゾーリ。もう一人は陸軍
アビー・シャーマン上等兵。敵の奇襲を受けたシャーマンは自ら
撃たれながら3人の仲間を救ったのだという。ヴィンスは表彰式
でのジェーンへのコメントを考えていた。
モーラはジェーンの部屋にやってくるとみんなが待っていると
語る。モーラはジェーンに凄い顔をしていると指摘すると、あんた
も撃たれたらこんな顔になるという。腹膜と小腸に裂傷を負っ
たらそんな顔も仕方がないわねというモーラ。三ヶ月も有れば
シェイクスピア全集が読めるし外国語も学べたのに、あんたは
テレビショッピングにハマっただけなのかという。少しは掃除
したらどうかという。ストレスの元のコンチゾールは免疫細胞
を抑制しキャロメラーゼの活性を防げるのだという。脳を使う
ことが体の回復を早めることを告げる。立ち上がるジェーンは
まだ薄膜の痛さを訴えると、最後の便通は何時なのかと問う。
あなたの制服は何処なのかというモーラは早く着てと語る。
しかしジェーンは私は英雄ではないとし、自分で自分を撃った
だけだという。8人も死んだのに自分だけ勲章をもらえないと
いう。しかし5人は悪人だった事を語り、出席するのはみんなの
為だと語る。式典は共に戦う警察の仲間に両親、町の為なんだと
語り、あなたは象徴なのだと語る。でもジェーンはいかない
と語る。力尽くでもいかせるわよというモーラ。
式典が始まる。
今夜称えられるのは市警と陸軍兵士だという。
アビーの分隊は私の小隊に物資の補給を行う際に移動して奇襲
を受けたのだという。撃たれながらも銃を構えてタリバン民兵
に弾を浴びせ続けたこと。上等兵の勇気が彼らを救ったとして
助けられた兵士たちも式典に出席していた。
ジェーンは女性で始めて麻薬捜査課になり、史上若くして刑事
に昇格した事を語る。
ジェーンのスピーチを求められて壇上で語る。
私は原稿を用意していないとし、自分のことは英雄とは思っていな
いと語る。弟のフランキーを呼び彼をみんな知っているでしょとし、
弟が生きているのはモーラのお陰で、いつもは遺体専門の人だが、
私ではなく彼女が弟を救ったこと。私は自分の仕事をしただけで、
そうすべく訓練を受けたこと。自分の事を考えるよりも行動をとる
こと。時々人生は平等じゃないし悪い事も起きるが、そんな中警察
が存在するのは善が勝つことも有るのを世間に示す為だと語る。
そんなジェーンのスピーチにみんな拍手を送り、彼女の母・アンジ
ェラも見ていた。
また高校時代の彼氏で兵士のケイシー・ジョーンズも式典に
来ていた。君が同窓会に来ないので私から逢いに来たという
ケイシーはアフガンから戻ったのかと問う。ちょうど休暇中
だという。ジェーンはケイシーの制服に付くバッジから中佐に
昇格してデルタフォースに所属していることを知って凄いと
語る。ジェーンはパパが見ていないかとして探す。
そんな中母は鼻が高いとしてジェーンを褒める。ママは感情的に
なると話せなくなるとし、筆談で話す必要が有るとしてモーラ
に紙とペンを貸して欲しいと語る。すると「パパとママは離婚
する」と書かれていた。インタビュワーがジェーンにコメント
を求めるが後にして欲しいと頼む。
アビーとケイシーが会話している中、ジェーンもやってくる。
ジェーンはアビーに対して真の英雄はあなただという。ケイシー
は高校時代の彼氏だとすると、私もケイシーとは入隊も一緒で
今も友達だという。アビーはジェーンに男性社会だがイジメとか
有りますかと尋ねる。英雄になって以来同僚からイジメが酷く
なっているとアビーは語る。ジェーンは腹痛がするというが、
アビーもまだ肩に弾が入って居る事を告げる。するとジェーンは
傷が有るから記憶にも刻み込まれるのではないかと語る。
復職するのかと問われると、私は明日から民間人に戻るという
アビー。
ジェーンとケイシーは一緒に居る中、モーラが彼氏のバイロン
を連れてやってくる。アイツは私を手術した外科医だが人を見下す
最低なヤツだという。あの軍人さんステキだとしてケイシーのこと
が話題になると、ジェーンはイギリス人だから気取って居るとし
処女を捧げかけた相手だと語る。モーラはバイロンは喋らなけれ
ば良い人だとし、そんな人がベッドではとてもステキなんだと
いうとジェーンはそんな事聞きたくないとし親のを想像するする
くらいキモイと語る。問題が多すぎるというジェーンは男はどう
やって考えを整理するのかとモーラに尋ねると、問題毎に考えを
整理しているのでしょという。あんたは免疫力をアップしないと
いけないとし、それにはセックスが一番だと語る。
ケイシーは結婚は一度同僚としたが上手く行かなかった事を語る。
ジェーンに対してケイシーは君とは何で別れたのかと問うと、
私を子供扱いしたからだという。知的でカッコ良くて気後れしてい
たというケイシー。君は美人だし聡明で医師を貫く強さを持って
いて恐かったという。しかし内心私はオタクよと語る。
ジェーンとアビーはそれぞれ用意されたハイヤーに乗る中、
アビーが乗った方の車が爆発しアビーは死んでしまう。
二発目が有るかも知れないので早く離れるよう告げる。
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ジェーンは立て籠もり事件の犯人で汚職刑事のボビーに人質に
されるが、自らの体を打ち抜いて犯人を仕留めて逮捕すること
に成功する。しかしその結果彼女は多大なダメージを負い、
三ヶ月間の休暇を取っていた。しかしその生活は荒んだもので
モーラは呆れる中、ボストン市警ではジェーンに対する功績の
表彰と同時に敵の奇襲を受けて自ら負傷しつつ仲間3人を助けた
陸軍兵士のアビー・シャーマン上等兵の表彰を行う事になる。
まだ正式復帰が許されない中、ジェーンとしては自分は英雄
などではないとして表彰式を辞退したいとするが、モーラから
連れ出される。
ジェーンは表彰式で授与される中で、両親が離婚したことを
始めて聞く。しかも父親が出て行ったのは、今朝だということ
を知りジェーンはショックを受けるが、そんな中、一緒に授与
したアビーがパイプ爆弾によって殺害されるのを目にする。
シーズン1を見たのも前のことなので、細かいところは忘れている
な。取りあえずシーズン1のラストでは、ジェーンが北条司さん
のマンガ「シティーハンター」の冴羽りょうの如く、自らの体を
犠牲にして犯人に銃弾を当てるという芸当をしたことで、負傷
している状況だけど、そろそろ治っても良い頃なのに、未だに
痛みを感じている理由は何なのかというところに焦点は当たって
いく。
両親の離婚に関しては、あんまりジェーンの両親のことを覚えて
いないのであれだけど、家まで失ったというのだからただ事では
ないね。今後母のアンジェラはモーラの家に住むみたいだけど
一体どうなることなのか。
このドラマのモーラは「BONES」のブレナンの如く、病理学者として
の博識さを披露し、ジェーンはちょっとガサツで男らしい一面
が有るけど、内面ではやっぱり女性の存在を越えるような頼もしさ
を持つということで、チグハグながら良いコンビでそのやりとりは
微笑ましさを覚えるところ。モーラは病理学的に難しいことを
言うのだけど、ジェーンはそんな言葉に耳を貸しているのか居ない
のかって感じで、対応しているところが有るよね。
異性との関係に於いても互いにまるで違う人物像を好みに持って
いるけれど、ジェーンとしては高校時代の彼氏のケイシーと再会が
有り、そんな彼との関係に可能性を見出しつつも、今回の再会は
どちらかというと軍人の捜査に対する便宜を図るための存在感ばかり
が目立ったのかな。「部屋が汚くてゴメン・・・テント生活で
慣れているよ」。余程ジェーンの部屋は汚いようです。
痛みを訴えつつもそんな彼と同じベッドで一夜を共にしたこと。
母親に見られつつ、「血行が良くなりエンドロフィンが分泌。
今日は傷が痛まないでしょ。セックスの効果よ」とするモーラからも
大いに突っ込みを入れられる中で、本当の所、性的関係はなかったの
だろうか。
ボストンでの爆発というとどうしてもボストンマラソンに於ける
テロ事件を思い出してしまうけど、シーズン1のラストが警察官
同士で傷つけ合う中で、シーズン2の初回は軍人同士で傷つけ
合う流れが用意して有り、そのきっかけが恋愛に於ける嫉妬心だ
というのだから、恋は人を狂わせる恐ろしいものが有るんだね。
モーラがジェーンに対して核兵器よりも恐いのは、人間の思考
だとしていたけど、まさにそんな事情が含まれていたな。
アビーが何故肩の銃弾を取り出さなかったのか。
戦場で起きたことの証拠の一端が体に埋め込まれているのかな
という感じで、とても興味深い流れだった。
ジェーン・リゾーリ (Angie Harmon) ボストン刑事
モーラ・アイルズ (Sasha Alexander) 検視官
ヴィンス・コーサック (Bruce McGill) 元ジェーンの相棒刑事
バリー・フロスト (Lee Thompson Young) 現ジェーンの相棒
アンジェラ・リゾーリ (Lorraine Bracco) 母
フランキー・リゾーリ・ジュニア (Jordan Bridges) 弟
フランク・リゾーリSr. (Chazz Palminteri) 父親
ダレン・クロウ (Chris Butler) 刑事
ショーン・カヴァナー (Brian Goodman) 殺人課・課長、警部補
ケイシー・ジョーンズ (Chris Vance) 陸軍中佐
ゲイリー・キャンベル (Matthew Alan) 陸軍、アビーと高校時代恋人
ダン・フォアマン (Charlie Hofheimer) 陸軍、少尉
ローレンス (McKinley Belcher III) 陸軍、黒人兵士
アビゲイル・シャーマン(Anna Osceola) “アビー”、陸軍
Dr.バイロン・スラッキイ (Larry Poindexter) モーラの彼、外科医
— (Rick Chambers) リポーター
ロドリゲス (Gilbert J. Menchaca)
サム・レイノルズ (Karl T. Wright) ボストン市警、入り口でチェック
— (Thomas R. Baker) Police Detective in Suit
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