第18話 悪霊 Body and Soul
脚本／Dustin Paddock
監督／Stefan Schwartz
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ルーは寝ていると女性に首を絞められて母に助けを求める。
リダは大丈夫かとしてルーの寝室にやってくると、焦って呼吸
出来なくなっているだけだと思い深呼吸させるが息が出来ない
としてついには気絶してしまう。
フォアマンはハウスに対して2時間前から呼びだしていることを
告げるとハウスはシャワーを浴びて保湿していたんだと語る。
8歳の男子が夕べ「急性呼吸促進」で搬入されたこと。病歴に
喘息やアレルギーはなく、胸部レントゲンも正常だという。
男は夢に魘されて呼吸出来なくなったとすると、ストレスによる
パニック発作だろうという。親には息子の成績は放っておけと
言ってやれというが、フォアマンはルーは成績優秀な子だという。
両親は円満離婚して父は別の州にいること。ハウスはウィルソン
は何処かと問う中、フォアマンは醜い老婆に襲われる夢を見た
のだという。患者はモン族だと語るとハウスは興味を示す。
コンサル。
SUNDS・・夜間突然死症候群のことだというハウスは病名は
要するに死因が分からないということ。80年代に100人以上が
この病気で死亡していて全員が男性でモン族だという。健康だが
寝ている間にいきなり死ぬのだという。チェイスは患者が見た
夢はどんなものなのかと問うと、パクは夢は夢でしかなく意味など
ないという。チェイスは夢でステコールアミンの上昇と心室細動
を起こす事はあるという。ダーと呼ばれる古代の悪魔が上に
乗っかって首を絞めたと言っているという。合理的じゃないと
いうハウス。カルテには他にも心電図は正常範囲内とあるという
タウブ。アダムスは閉塞性睡眠時無呼吸は?と問う。ハウスは
パクはどんな夢を見るのかと問うと私は夢を覚えて居ないのだ
という。夢を覚えて居ないのに夢が無意味だということは分かる
のかというハウスに対して、私は科学を擁護しただけだという。
ハウスは自己を擁護するためだろうという。毒物吸入による
肺障害なら呼吸困難になるというパク。上気道感染でも同様だ
というアダムス。チェイスとパクは肺炎の治療で抗生物質を投与
しろと告げ、タウブとアダムスで家で毒物を調べろという。
パクはハウスに家は私とタウブで調べますという。毒物は私の
診断だと語る。チェイスの傍に居るのは気まずいという訳かと
すると、ヤツとの嫌らしい夢のせいでと語る。行きたいやつと
いけとすると、みんなでカルテも読むんだぞというハウス。
チェイスはリダの元にいくと霊が悪さしていると思うかと尋ねる。
「まさか」という彼女。そう教えているなら恐怖が心機能に
影響を与えるという。リダは私はエンジニアをしていて病気の原因が
悪霊ではないのは分かると語る。
ハウスはウィルソンの元にいくと夢を見たと語る。
しかしウィルソンは女性患者を診断中だった。裸である女性に
対してハウスはオレも医者なのでたわわに実った胸を見ても
何とも思わないと語る。ハウスは突然ウィルソンにドミニカと
セックスしたと語る。正確にはセックスではなくデンタルフロス
してたが歯は睾丸を連想させるものだといし、セックスを象徴
しているのは明らかだという。そんなハウスに出て行けと
いうウィルソン。
患者のアパートを調べにいくパクとタウブ。
パクに対してタウブはチェイスとのセックスを見ない方が寧ろ
変だと語る。あなたは見たのかと問うと、タウブは他の同僚と
セックスする夢は見たことがあると語る。動揺もしなかったと
語るが、パクはあなたは職場の人とセックスしたことが有るし
動揺もしたことがないんでしょと語る。夢が何を意味するか
気になるのかと問うと、夢は意味が有るのかとパク。チェイス
は同僚であり寝たいと思ってはいけないという。チェイスとの
セックスの夢は仕事を象徴しているのかも知れないとし、君は
仕事に恋をしているんだというタウブ。
そんな中、室内から濡れた犬の臭いがするというタウブ。
カビの臭いだとすると、水漏れは発生していなかった。
しかし室内には頭が切り落とされたブタの顔が有り、壁はその
血が飛び散っているのだった。
リダは家を出た時には部屋には何もなかった事を告げる。
ブタの切断した頭だとすると、舅のザンがやったのだという。
ザンに話を聞くと悪夢は何週間も前から続いているのだとして
ルーを救う為だという。
そんな中看護師のレベッカは容体が急変したとして呼びに来る。
心室頻拍・脈がない。エピネフリン1mm、パドルを50でチャージ
するよう指示するタウブ。100でチャージすると正常洞調律に
戻る。
息子の部屋での宴についてハウスは尋ねると、魂を呼び戻す為の
モン族の伝統的な儀式だという。息子は上司を殺したとし、
家を出たのではなく服役していることを語る。PTSDなのかも
知れないことを口にするアダムスだが、患者は事件については
知らない事を語る。事件発生時2歳だったという。両親は離婚して
父親が出て行ったとしか知らないと。危険な不整脈の可能性
なのでEP検査をすべきだとチェイス。モン族のカルテにそういった
ケースは有るのかというハウスは、無いだろうという。急性
心膜炎は?というタウブ。仰向けになると悪化するという。
ハウスはエコーで心内膜炎を調べろとし、家からのサンプルで
心臓に作用する毒物がないかも調べろと語る。
パクは今の仕事がとても楽しいと語る。
ハウスはウィルソンの元にいくとさっきのウィルソンの態度を
謝る必要はないと語る。フロスはミント味でドミニカがバスルーム
で干しているグリーンのヒモパンの影響だと語る。歯科衛生士
のピッタリした制服で夢に出てきたこと。これは噴射プレイを
暗示するという。しかしフロスが意味するのは罪悪感だとする
ウィルソンは君は縛られているのだという。
ドミニカの永住を認める通知をすてたという罪の意識だと。
彼女はもう出て行けるがそのことを知らない。君は彼女を捕虜
にしているとの同じだという。僕に構うなとしてハウスをオフィス
から追い出すウィルソン。
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8歳の少年が恐い夢を見た後に原因不明の呼吸困難で病院に
運ばれてくる。患者はモン族であり、民族的にSUNDSと呼ばれる
原因不明の死因が発生していることで知られていた。
夢には意味が有るのか。
その人となりが見ている夢が暗示するものとは一体何なのか。
夢が何かを暗示しているというのは本当のことなのか。
患者の症状とは逆に科学的には何も立証されていない精神病理学
の領域で振り回されるチームハウスの面々を描いていく。
なんと言っても色んなところでサプライズな展開をドッカンドッカン
起こした感じですね。
夢というと希望とか叶えたいものの象徴だと思うのだけど、
悪夢という言葉があるようにして、罪悪感を抱えているものに
とっては、それが良い方向に働くものだけとは言い難いものが
有る。ただ経験とか願望が夢として反映されて映し出されるもの
だと思うので、有る意味では全く無関係とは言えないものが
有りそうな気がするけどね。
チームの夢の殆どは性に纏わるネタや人間関係を象徴するものと
しての描き方をされていた。
ハウスが見た夢は、ドミニカとの関係性を示すもので、ハウスに
とって見れば花が咲いたようにして彼女との関係が成就すること
を夢に見ているけれど、今回のウィルソンの様に悲観的立場に
いる人間から見ると、ハウスのドミニカへの罪悪感がそれを見せて
いると考えていた。
ウィルソンが冒頭から冷たい感じに見えたし、ここの所、彼は
よりいっそう老けたような感じがするのは気のせいだろうか。
ハウスがファイナルシーズンに入って髪の毛を短く刈り込んだこと
で意外と若さというものを感じるのだけど、ウィルソンの場合、
白髪が増えた感じで、ここの所精彩を感じ無い。
最後になって始めてウィルソンがハウスを冷たくあしらっていた
理由が語られて、自分は2期の胸腺腫であることを語っていた。
ハウスが自分の事ばかり語る状況の中で、最後になってウィルソン
が自分のことを主張したなと思えば、そんな衝撃的サプライズ的
な告白が待っていたというのだから驚きだった。それに彼は腫瘍
専門医で有り、そんな彼がガンに陥ってしまうことの皮肉さなんか
も感じるね。
ハウスとドミニカの関係は、前回のエピソードでも語られたように
ドミニカがハウスに好意を寄せていることは明らかで、それは
偽装結婚という枠を超えた愛情があるとされていたけれど、
真実に向き合うことが出来ずにいたハウスが結局そのタイミング
を見失うことで関係をダメにしてしまうという。
最近スターチャンネルで放送していた「TRUE DETECTIVE / 二人の刑事」
を見ているのだけど、ラストという刑事が語るように、”人間は
同じ事を繰り返す”という言葉通り延々と無意味な状況・失敗した
状況を切り返している印象だな。
ハウスとドミニカは相変わらず気が合う。
二人で射撃訓練場にいくと、なんとドミニカが凄い射撃の腕だという
事を知る。彼女1年間警察官として働いていたというけど、その設定
は一体何なんだって感じ、元々ポーランド人みたいだけど、
なんでアメリカに出てきたのかな。
ハウスは相変わらず治療中に気にするのは、患者の容体意外のチーム
に対する夢を詮索して、チーム同志の人間関係をぶつけて楽しんで
いる様だ。
時に現在のターゲットとされているのは、チェイスとパク。
チェイスは誰でも寝ると思われているので、彼に対しては特にパク
に限定したものではなく、場合によってはアダムスとの関係を指摘
したりする訳だけど、パクに関してはチェイスのことに集中して
詮索している。前回パクにも彼氏が出来たのではないかと思ったけど、
妥協したくないとするパクの思いがあるのだろうか。
パクの劣等感の中にはアダムスに対するものが強く表れている
けど、今回はそんな二人が対抗意識を燃やすことなく、アドバイザー
と化しているタウブがパクの見る夢についてあれこれ言及する流れ
が有った。
パクとチェイスがパクが見てチェイスとのセックスの夢について
会話するシーンもまたなんか妙な感じだったね。
というかパクがチェイスとのセックスの夢を見ているということ
について突然ハウスがそれを語ったけど、正直唐突に問題を
ぶつけた感じにしか見えなかったな。何を根拠にパクが夢を見た
のかって感じだし、ハウスとしてはパクがチェイスに思いを寄せて
いるのを知ったので適当に言ったのかも知れないけどね。
チェイスはパクに対して毎日一緒にストレスを受けながら働いて
いるのだかせ潜在意識に僕が現れても変ではないとするが、逆に
チェイスに対してパクは私とセックスした夢を見たことがあるのか
と問われてないという。チェイスが少し時間的空白を持って否定
したことに関して、”すぐに否定したい衝動と戦っていたのでしょう”
とするパクは自虐的に”私とセックスの夢なんて気持ち悪いのだろう”
と語っていた。
最後はエレベーターで二人がキスする。
パクが信頼し合っていることを確かめる為にオナラをするところが
凄かった(笑)
■今回の患者
・ルー (8歳)
モン族の少年で急性呼吸促進で搬入された患者。
モン族には謎のSUNDSと呼ばれる夜間突然死症候群というものが
有り、今でも解明されていないけれど、それと夢と民族的風習なり
宗教が関係しているのかどうかって感じ。
患者のカルテを探りつつ、まずは肺炎の治療に抗生物質投与。
タウブとパクは患者の家で毒物がないかを調べにいく。
室内に切り取られたブタの顔とその血が飛び散っていて、何らかの
お祓いが行われた形跡があった。舅のザンは息子が殺人を犯した
のも悪霊によって取り憑かれたもので、元々そんな気質はないと
して否定したい意図が強そうだった。
お祓いについて尋ねている際に、患者はまた意識を失い、心室頻拍
が発生する。
急性心膜炎の可能性を調べる為にエコー検査で患者を調べる。
タウブとアダムスが検査をする。心膜は正常だが激しい腹痛を
訴え始めたこと。超音波では閉塞はないが酷い便秘が見られる
という。室内の毒物検査に関しては、胞子もフロストリジウムも
毒物も検出されず。
便を排出して内視鏡検査をしようというアダムスに対して、チェイスは
寧ろ甲状腺の生検をすべきだという。「橋本病」の症状ならば
「肺」「心臓」「腸」の病変の説明がつくとのこと。
ハウスを通さず検査することになる。
麻酔をしようとする中、ザンからは手遅れだというセリフ。
突然ルーが苦しみ始めてモンの言葉を語り始めた。喋っている
のはルーではなくダーだという。発作が起きてロラゼパムを
急いで投与したが、発作によって橋本病は除外される。
モン語を語り出したことで、チームの面々も徐々に悪霊説を信じ始
めて来ている。ハウスは「とんだ馬鹿野郎」というセリフをモン語
で語っていた。孫が取り憑かれているのであれば、息子がそうだし
反社会的な人であることを否定出来るので祖父が意図して行って
いることだろうと疑う。この意見が最も的を射ている気がするんだ
よね。
***
パクとチェイスは神経症状で、強皮症が進行して脳に影響を与えた
と考える。ハウスは二人が同じ意見なのにまるで目を合わせない
ことに興味深さがあるとして煽っていた。
「目を合わせています」
じゃあ「近くに寄り唇を舐めてみろ!」
というやりとりがまた笑える。
ラスムッセン脳炎なのか、びまん性の炎症で自律神経の中枢が
やられたのか。MRIで確定することになる。
ザンは相変わらず科学は役に立たない事を告げ、息子のカオも
病気でなかったという。
****
タウブはMRIで中脳、視床などを見る中で、パクは夕べタウブの夢
を見たことを語る。夢に出てきたと言われたら普通は喜ぶもので
例えそれがその女性に興味が無くてもそう思うのにチェイスは
喜ばなかったというパク。タウブは二人が良いコンビであることを
語っていた。
MRIでは異常がない。
射撃訓練中のハウスにもそれが伝わった。ドミニカはハウスに対して
「ダークマターは信じるのに悪霊は信じないのか?」として、私に
言わせれば大して変わらないという。悪霊もヒッグス粒子も・・
どっちも目には見えないだけでその存在の影響は感じるものだと
いう。ドミニカが突然難しいことを言い出したけど、なんとハウス
の読んでいる本を借りて読んだという。益々ハウスと気が合うこと
を臭わせていく。
ルーが再び夢で祖父に首を絞められる夢を見たこと。
タウブは首にあざが出来ていることを確認する。
ハウスは合理的に考えろというが、しかし夢が逆に肉体的変化を
もたらすこともあるのではないかというタウブ。
その発言に同調したパクに、ハウスが意地悪にも、「今朝起きたら
肉体的変化が起きていたか?」と問う。
パクはチェイスの夢を見たことで弱点が出来たと感じてチェイスは
優越感を持ってしまったこと。虜になった哀れな娘にチェイスが
的外れな幻想を抱かせているのだと語る。タウブはアダムスに助け
を求めて、「君もセックスの夢を見たことを仄めかしてくれ」と
語ると、アダムスは「女の子とヘチマプレーをした時の夢の
ことを話すなんて嫌だ」と語る姿が合った。「ハウスはアダムスに
同じ夢を見たのかとして、オレがニューヨークシティマラソンで
3着でゴールしたのと同時に絶頂に達して終わった」と語っていた。
アザということは貧血、ビタミンC欠乏症、そして白血病が考えられ
るという。肝不全、肝線維症などを指摘するアダムスに対して生検
をするよう告げる。
検査している間にチェイスもパクとのセックスの夢を見ていた。
「僕は中性的で自己憐憫に浸っている子には惹かれない」としていた
けど、「あなたのバイ菌まみれの舌に突っ込んでない女はみんな
自尊心が低いのか」としてパクはクレーム。「クソアマ」「クソ野郎」
と罵り有った後に二人が燃え上がってHする姿。勿論上述したように
夢だったけど、このアメリカ人のケンカした後に燃え上がる的
男女の描写ってワンパターンだよね。
肝線維症は陰性。そんな中、患者の体が宙に浮く光景を見る。
ハウスはマジックだとして主張する。
破傷風なのか、低カルシウム血症ではないのか。
便秘を治す浣腸にはリンが多く含まれていること。
電解質を補正してベータ遮断薬を投与しろというハウス。
ハウスはチェイスの行動からパクに対して、お前の夢を見たようだ
ぞと語る。
今度患者に発作が起きれば一生残るかも知れない。
母親はお祓い以外は利かないのではないかと考える。
母親は病室でお祓いをしたいことを主張。
しかしハウスはこれでもしも治ればイカれた爺さんと数珠の手柄に
なるとして、変な信仰を信じてしまうのではないかと主張。
ブルガダ症候群、QT延長症候群、頸部動脈瘤、川崎病、動脈管開存症
など症状を疑う。動脈管開存症ならばイブフロフェンで治療出来る
という。最悪のケースでも今よりもよくならないだけだと。
ハウスは治療するならば自分達で診断しろとして、お祓いを認めた
病院に対して失望している感じだった。
イブプロフェンを投与しつつお祓いを行うと、バイタルは回復する。
結局原因が何だったのかは誰にも分からない。
息子の嫌疑を悪霊のせいにする為に、何らかの毒でも盛り込んで
いたのか。それともモン族として民族の信仰を忘れない様に
仕組んだのか。
■その他
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■使用された曲
・Black Moon by Wilco
グレゴリー・ハウス (Hugh Laurie) 偏屈な医者
エリック・フォアマン (Omar Epps) 黒人、S8から医院長
ジェームズ・ウィルソン (Robert Sean Leonard) 腫瘍科、ハウスの親友
ロバート・チェイス (Jesse Spencer) 外科医、離婚
クリス・タウブ (Peter Jacobson) 元整形外科医、離婚歴、浮気
チ・パク (Charlyne Yi) 脳外科医、ボスを殴る
ジェシカ・アダムス (Odette Annable) ジョンズホプキンスで研修した医師
— (Bobbin Bergstrom) Nurse
ドミニカ・ハウス (Karolina Wydra) ハウスの妻、偽装結婚
リダ (Samantha Cutaran) 母親、モン族
ルー (Riley Lennon Nice) リダの息子、8歳
ザン (George Cheung) 祖父、息子は殺人で服役
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— (Peyton McDavitt) ICU Nurse
— (Roshanda Hill) 看護師
ミッシー (Shannon McKinnon) ウィルソンの患者