コールドケース 迷宮事件簿 Cold Case シーズン6 第5話 スピード写真 Shore Leave

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第5話 スピード写真 Shore Leave

脚本/Elwood Reid 監督/Alex Zakrzewski
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1951年9月8日。フィラデルフィアの港に空母プロントの上陸。
海兵隊と海軍兵たちは甲板で歓声をあげていた。
海兵隊のタリーと水平のカーナウがボクシングでの対決をして
いたのである。マックスはタリーに対して海軍野郎なんてぶっつ
ぶせと語る。なんとかタリーはカーナウを倒して喝采を浴びる。
チェイニー海兵隊軍曹は13時00に上陸し次の出航まで休暇が
出たことを語る。海軍としての誇り・勇気・忠節を忘れるなと
して部下たちに告げる。しかしチェイラーはスノウ一等兵が
服装の乱れがあることを指摘し危うく休暇が取りやめになる
ところだった。
出航前、タリーの遺体はドラム缶に押し込まれて廃棄物として
処理される。

2008年。
スティルマンはスコッティらに朝から呼びだされて現場へ。
産業廃棄物の臭いに嫌がるスティルマン。売却予定の土地の
地質調査で高濃度の毒が出て処理作業を始めると産業廃棄物
のドラム缶が発見され、中からは頭を撃たれた遺体が発見され
たとリリーは説明する。頭を撃ったのは38口径だとし、この土地
がゴミの廃棄場として使われていたのは50年前のことだと語る。
環境庁が長年調べても見つからないものが容易に分かるものな
のか。
遺体をドラマ缶から引き出すと、ジェームズ・C・タリーと書かれ
たタグが出てくる。行方不明の海兵隊員だというスティルマン。

フィラデルフィア海軍工廠(こうしょう)で記録を調べると、
タリーは1951年9月9日に脱走罪で告発されていることが分かる。
空母プロントで向かう予定だった戦場は朝鮮半島。それを聞いた
スティルマンは「忘れられた戦争」かと呟く。上陸休暇で街に出て
翌日9月9日午前6時に船に現れなかったというリリー。
まだ17歳なのでケンカに巻き込まれたの。ジェフリーズは酒を
飲み過ぎてハメを外したのかも知れない事を語る。犠牲者の多い
戦争だったので怖じけついた可能性も有るとするが、スティルマン
はそれはないだろうとし、海兵隊員はみんな自ら志願したものだと
いう。リリーは港は何処も治安の悪いところなので仲間にハグ
れた際にチンピラにやられた可能性も有るという。とにかく
タリーの仲間を捜そうという。
タリーにはスティーブという弟が居て遺品を取りに来ることに
なっているとのこと。彼も海兵隊員でベトナムに言っていてその
父親も第二次世界大戦で従軍していた。軍人一家だという。
脱走と聞いてショックだっただろうとするが、当局に脱走ではない
として何度も手紙を送っているので、父親はそうは思っていない
のだろうという。汚名をそそぐことは出来なかったこと。私たち
が名誉を取り戻しましょうというリリー。

ヴェラはジェフリーズのネクタイをハンマーで叩く。
オレの一番の気に入っていたネクタイを切らせたお返しだという。
オレが関わっていると思うのかと問うジェフリーズにヴェラは
実行犯にも天罰は下るという。スコッティが通ると背中には貼り紙
が有り「勃起不全のことなら私に聞いて」と書かれていた。

リリーとスティルマンの元にスティーブが来る。
兄のことを臆病者だと思ったまま父親は死んでしまったというが
何度も当局に手紙を送っているということは信じて居たのではない
かと語る。兄は自分の知る限り逃げたことなどないとする彼は
兄から送られて来た最後の葉書を持って来たという。そこには
「軍曹が上陸休暇をくれた。仲間2人と町に遊びに出る」と書かれ
ていた。私はまだ幼かったのであまりおぼえていないが、入隊前に
兄は野球のグラブをくれて帰ったら教えてくれる約束だったという。
失踪した日の消印の手紙だった。スティーブは懐中時計はないのか
と問う。父が命じていた時計で、必ず時計を持ち帰れと言って
いたという。兄が息子にいつか引き継がせるようにと。兄はこの
町に居たなんて・・と語る。

ジォフリーズはチェニラーの元へ。
週に2度ボランティアで負傷兵にチェッカーを教えているという。
君たちの犠牲はムダではないと言って励ましているとのこと。
タリーを覚えて居るかと問うと朝鮮戦争では9人に1人が戦死した
のに逃げ出した臆病者の話かと問う。ボクシングの腕は大したもの
で上陸の日に海軍のハードパンチャーをノックアウトしたという。
拳と銃弾に向かうことは別だという。上陸中に殺された事を告げる
と仲間が殺すハズはないと語る。多分友達とはマックス・ハイドホ
ーンのことだろうと。決められた時間に戻らないものを脱走兵と
見なすしかなかったのだと語る。

マックスに逢うリリーとミラー。
競馬好きだというマックスに必勝法を尋ねると、程ほどに負ける
ことだという。タリーとは友人でしょと問うと、ジミーとは新兵
訓練に耐えた仲間だという。上陸も一緒だったのかと問うと、海軍・
海兵隊は合わせて500人だという。

— 1951年 —
町で女性ノラにぶつかる水平は彼女にぶつかりバッグの中身を
散布してしまう。彼女を一目見て気に入ったタリーはノラに
対して兵士は陸に上がると不器用なんだとして謝罪する。その
口紅の色はハレンタインレッドだろうという。
マックスは海軍目当ての安っぽい女性だとして辞めておけというが
彼女がバー「ガンネル」に入ると、理想の女性だとして彼は
入って行く。スノウはリバティ・ベルを見に行かないかとして
二人を誘う。ガンネルは海軍のたまり場だとし、カーナウが
根に持っているかもしれないので危険だとするが、タリーはフェア
に戦ったんだから大丈夫だという。

カーナラは胸くそ悪い奴だったがタリーがぶちのめしたとし、
海軍対海兵隊のボクシングが合ったという。タリーは海兵隊への
忠誠心は人並み外れていたとのことだった。

ヴェラとジェフリーズはジーン・カーナラがいるボクシングジム
へ足を運ぶ。彼はトレーナーの仕事を今でもしているのだった。
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1951年、海兵隊と海軍兵隊たちが寄港先のフィラデルフィアの
一時の休暇中に逃亡したとされるタリー一等兵の遺体が売却
される土地から発見される。地質調査で高濃度の毒が出てきた
為に処理作業をしていた所、ドラム缶が発見され、その中から
遺体が見つかったのである。遺体は銃弾によって頭を打ち抜かれて
おり、当時は逃亡罪として告発されていた。
当時を知るものたちから事情を聞いていくことになる。

海兵隊と海軍兵隊の違いというのがなかなか分かりづらいものが
有るけど、所轄の警察官と本店刑事みたいな立場の違いがある
のかな。
こんな兵士同士の争いの構図を見るとジャッキーチェンの映画
「プロジェクトA」(だっけ?)での、ユンピョウとジャッキーの対決
シーンを思い出すな。互いに部署が違うのでもの凄く仲が悪くて、
酒場に於いてもの凄い乱闘シーンに発展してしまうんだけどね。

また「LAW & ORDER クリミナル・インテント」S6-4に於ける
NYPD(警察官) vs FDNY(消防士)の構図とか、「BONES」に於ける
FBI捜査官と所轄刑事のホッケー対決に見る一見仲間同士でも場所が
変わると敵同士になる構図というものを想像させる。
清く正しく争えれば良いのだろうし、血の気の多いものたちにとって
は、そんなところで発散させては力を誇示することで、有る意味
鼓舞するところもあるのだろう。

朝鮮戦争時代のことを取り上げたエピソードで、本当に勇気が
有るモノは誰なのか。勲章に値するものは何なのかということが
描かれるものだった。

身内ネタではいよいよヴェラの反撃(笑)
ジェフリーズやスコッティに対して可愛い形で仕返しした格好
だけど、結局ヴェラの冷蔵庫の食事を食べてしまったの
は誰なのかよく分からない(笑)
ヴェラが今回の事件捜査で知り逢った退役軍人の男性からボクシング
を習うというのはとても良い感じの流れ。

戦時中の描写にこういうワンシーンはよく描かれてるけど、
何度見ても切なさだったり、複雑な思いを感じるね。
戦士が戦場で死なずアメリカ本土で亡くなることの皮肉。
戦争にいくことで生き返られる保証もない状況からか、死ぬ前に
一度は嘘でアレ異性との恋愛に興じたい気持ちも分かるのだけど、
帰還するとも分からない相手に対して、愛情や信頼を深めることへの
リスクというのを感じる為に一夜の関係を求めるのかも知れないけど、
あの一瞬での出会いが本当に運命の相手だとしてしまうところも
また凄い時代性だったんだろうなって感じがする。
時代のせいで結ばれなかったことを象徴するかのようなエピソード
だけど、関係者が亡くなる前に名誉を回復させることが出来た
というのは良かったと思う。

バックで流れるNat King ColeのMona Lisaを見ると、
ハンフリー・ボガートの映画「カサブランカ」だったか「麗しのサブ
リナ」だったか忘れたけど、モノクロの映像でのとても良い感じの
雰囲気を作っていた。

驚くべきはタリーは17歳であり、スノウは15歳だということだ。
マックスがくだらないイタズラをしたことによって今回の死を
引き起こしてしまった訳だけど、なんでこの流れにチェイニー軍曹
関わっていたのかイマイチよく分からない。軍曹はマックスに
命じて中尉のオフィスから銃を持ちだしたのだろうか?
チェイニーのリーダーとしての資質を当然ながら疑うものも有るけれど、
素直に戦場にいくことに怖さを感じるのは当然のことで、チェイニー
ばかりを責められないところも有るのだけど、しかし部下に
海兵隊としての何かを教える立場の人間が、規律を無視して言葉だけ
で態度に示さないところはちょっと腹立たしいね。

忘れ形見として懐中時計がスティーブに渡されたけど、出来る
ことならばノラの息子がジェームズであることを、スティーブに
知らせて欲しい気もした。でもあの時代にシングルの女性を支えて
くれた夫のベンに対する気持ちを考えれば、ピーターのことを話せ
ないのも仕方がないのかな。

当時から働いているバーのママが今でも働いていることの驚き。

最近ヴェラは記録係の元に遣いに出ることが多く、ご機嫌取りの
ようなシーンが多いけど、今回もスティルマンから海軍基地の
記録を取り寄せる様言われた際には、以前の恰幅の良い女性との
やりとりを思い出させたな。あの女性と結局どうなったんだろうか。

スピード写真が意味することは分からなかったけど、あの軍曹
は自分で殺してしまった兵士が持っていた写真をどうしてしまった
のかも気になる。まぁ産業廃棄物と一緒にドラム缶に捨てるくらい
の人だからなんとも思わないのだろうけどね。

■使用された曲

・Sound Off by Vaughn Monroe
・Mona Lisa by Nat “King” Cole
・Taps by The O’Neill Brothers
・If You Turn Me Down (Dee-own-down-down) by Peggy Lee
・Rocket 88 by Jackie Brenston & Delta Cats
・Go Man Go by Sy Oliver

■検索用キーワード

リリー・ラッシュ (Kathryn Morris) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (Danny Pino) 殺人課
ジョン・スティルマン (John Finn) リリーの上司
ニック・ヴェラ (Jeremy Ratchford) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (Thom Barry) リリーの同僚刑事
キャット・ミラー (Tracie Thoms) 麻薬課刑事 s3#8から

2008年
ジェームズ・タリー (Wilson Bethel) タリーの弟
ノラ (Maria Cellario) ベンと結婚して息子・ピーターが居る
レイ・リーシー (Max Gail) 元港湾労働者
ジーン・カーナラ (Richard Herd) ボクシングジム
ハル・チェイニー (Charles Napier) ボランティア
スー (Conny Van Dyke) 「ガンネル」のバーのママ
レニー・スノウ (Kenneth White) 勲章を2つ
マックス・ハイドホーン (Luke Askew) トリーの仲間
マリーン (Richard Schimmelpfenneg)

1951年
レニー・スノウ (Nicholas Braun) 仲間、一等兵、15歳
マックス・ハイドホーン (Matthew Florida) タリーの仲間、イタズラ
ハル・チェイニー (Rich McDonald) 軍曹
ノラ・リー (Rebecca Mozo) タリーと出会う。ブラウン・サンフォード・マリンズ法律事務所速記官
ジーン・カーナラ (Reid Collums) 海軍、ボクシングが強い
— (Preston James Hillier) ND Shore Patrol
レイ・リーシー (Adam Leiphart) 「ガンネル」のバーのママ
ウィルマ・スキナー (Lauren Ryder)
Lt.パットナム (Stephen Blackehart)
スティーブ・タリー (William Jones) 被害者、一等兵、17歳

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