第1話 犯人はキャッスル!? A Deadly Affair
脚本/Andrew W. Marlowe
監督/Rob Bowman
【ストーリー】
リックは四方が鏡の部屋にいるとライアンとエスポジートは
何処にいるとして室内を探し回る。リックは発砲されると
鏡はバラバラに割れていく。リックはなんとかしてドアから
外に出るとそこにはケイトが銃を構えて待っていた。
— 3日前 —
ライアンは机の上で生卵を立てようとしていた。
しかしケイトがやってくると卵は落ちてしまう。ハンプティ
ダンプティの捜査でもするのか?と問うと、今日は秋分の日
だとし、生卵が発つと信じているんだという。卵が立つという
のは都市伝説よというケイト。リックが去年やるのを見たんだ
とするが、急にその場の雰囲気は悪くなる。リックからの連絡
はないのか?と問うと、ケイトが電話して見たらどうかという。
秋には戻ると言っていたのに戻らないというのは他に重要
なことがあるのではないかというケイト。ハンプトンで執筆
しているのかもなとフォローする。そんな中ケイトの元に電話
が鳴り事件発生の知らせが入る。
現場に行くとラニが捜査していた。
これは転落で死んだのではないという。被害者は何発か撃た
れてダイブしたのだという。被害者はクロエ・ホイットマン。
落ちるところを見た人がいるが、警察が部屋に行くときには
犯人は消えていたという。立ち去るのを見た人もないという
エスポジート。
そんな中書店にはリックのパネルで飾られているのを目にする。
「裸のヒート」近日発売。と書かれているのを見るとラニは
一部も送ってくれないのねと。著者の来店は金曜日の7時と
書かれていた為に、もうこっちに戻っている様だという。
それでいて連絡を取らないことにちょっぴり怒り気味のメンバ
ー。
現在こちらにクロエの恋人・エヴァンが向かっているとのこと。
それまで部屋を見てみましょうと語る。
エスポジートはクロエが窓から落ちるまでを再現する。
ドアまでクロエは後ずさり一発撃たれた相手から逃れようと
して窓のところまで行き、大きな口径の銃で彼女を貫き窓を
破ったのだという。室内には荷造りした跡があった。
財布から金が抜き取られていないところを見ると強盗目的
ではなさそうだという。
そんな中エヴァンが来たことが分かる。
ケイトはエヴァンから話を聞く。
半年前から彼女とは付き合っていたという。彼女は学校の
科学の教師で敵を作るタイプではなかったこと。今日は会う
約束をしていたのかと問うと、明日は学校があるので外泊するとは考
えられないという。ラニは証拠を持ってくる。被害者が
手に握っていたものだという。エリクソンプレイスの417号室
と書かれていた為にそこの住民に会おうとしていたのだろう
ことが分かる。そこに住んでいるのはマヤ・サントーリ(32歳)
だというライアン。
マヤの住むアパートに行くとドアが開いていた。
警戒しながら3人は室内を調べていくと、中からガラスの
割れる音が聞こえてくる。そこにはマヤの遺体があると
共に銃を手にしたリックの姿があった。ケイトは殺人容疑で
逮捕すると語る。
容疑者という形ではあるが、久しぶりに署に戻ってきたリック。
改装したのかと問う中で、ケイトはリックに対して今の立場
が分かっているのかと問う。行ったら死んでいたのだとすると、
何でそのとき電話しないのかと問われる。電話しようとしたら
君たちが入ってきたんだと語る。マヤとは付き合っていたのか
と問われると、彼女からかつて彫刻を買ったことがあり、連絡
が有ったのだという。彼女との関係を問われ、体の関係が有った
のかとするケイトの鋭い指摘がある。寝たことはないと否定する
と、別の人が居るのよねとして、元妻で出版社の女性が・・と
ケイトから指摘されると、君の方こそ付き合っている人がいる
だろうとし、デミングとはどうしたのかと問う。
被害者は何であなたに電話したのかと問うと、彼女は電話口
で「問題があるけど警察には行けない」と語っていたのだという。
マヤは俺が警察とのつきあいが有ると知っていたので連絡した
のだろうと。問題とは何なのかと問うが、会ってから部屋で
それを聞くつもりだったと語る。何故捜査のノウハウを知る
あなたが凶器に指紋をつける真似をしたのかと問うと、物音が
したからだとし、犯人が戻ってきたのかと思ったのだという。
そしたらそこに来たのは君とエスポジートと伝説のガンマン
だったのだと語る。
取調室の様子を見ていたモンゴメリーはガンマンって何なのか?
とライアンに尋ねる。リックを撃ち殺しそうになったのだとい
う。連絡をしてこない罰だと語る。
ケイトは話をでっち上げるのが仕事なのでリックの言うことが
本当なのかと問うが、リックは俺のことを知っているだろうと
語る。
クロエが射殺され、死んだときにマヤの住所のメモを持って
いたこと。モンゴメリーはマヤとクロエを撃ったのは共に
45口径が使われたとし、リックが持っていたのは38口径だと
語る。マヤが護身用に持っていた銃をリックが拾っただけだろ
うとして無実ではあるが、一応拘留しておくか?と語る。
ケイトはリックにもう帰って良いというと、次はどうするのか
と問う。ケイトはもう帰ってと告げると、出版記念で忙しい
のでしょと語る。リックは12分署の面々が全員殺伐としている
ことに何で怒っているのかとつぶやく。
感想と考察
■シーズン3のイントロ
リックとケイトはシーズン2の最終話で良い感じの関係には
なりそうだったけど、ケイトがいよいよリックに心を開いて
飛び込んでいこうとした際に、リックは出版社に勤務する元
妻との関係を改めて進めようとしていた感じを受けてケイト
が身を引かざるを得ない状況だった。
ケイト自身、刑事のトム・デミングとの関係を進めようとして
いたがやはり気持ちに嘘はつけないと言ったところだったのか。
時間的な経過としては、シーズン2のラストでリックはメモリ
アルデーのことを口にしていたので、夏が始まる頃にN.Yを
立ち去り、今回スタートでは、秋分の日のことを口にしていた
のでわずか数ヶ月ではあるのだろう。
■リックが12分署の仲間から追われる
冒頭のシーンではリックが鏡張りの部屋でライアンとエスポジ
ートに追われて、更に銃弾が飛び交うシーンが描かれた。
リックが外に逃げた途端にケイトとリックが銃口を向け合うと
いう衝撃的状況を目にする。
その後、時は3日後に戻るという展開になるというありがちな
演出だ。
■共通点の無い被害者の三人
クロエ・ホイットマンが落下して亡くなるが自らダイブした
のではなく、銃で撃たれて追い詰められた末に状況だと判明。
彼女が持っていた紙には住所が書かれていて、そこに住んでいる
マヤ・サントーリも銃で殺害されていた。
更にマヤのポケットからタクシーの領収書。マヤとクロエに
電話していたトッド・マカチェンという存在が浮上するが
またしても殺害されていた。三人に共通することは一体何なのか。
面白いのは常にリックが殺害現場にケイトたちよりも一歩先に
居た為に容疑者としての視線をもたれる流れがあること。
■ケイトとリックの勝負
リックはケイトに対して、「この事件は二人で一緒に捜査
しなさいという宇宙からのサインだ」としていたけれど、
ケイトとしてはリックが連絡してこなかったことも彼を否定する
要因の一つとして、頑なに受け入れようとはしなかった。
ケイトとリックはどちらが先に三人(自販機業者、彫刻家、科学
教師)の共通点を見つけられるかどうかで賭けをすることになる。
リックは自分が勝ったらまた一緒に捜査に加えて欲しいことを
つげ、ケイトは自分が勝てば二度と捜査に加わらないことを
条件にする。今まではケイトのことを小説・ニッキー・ヒート
の取材と称して捜査に同行していた格好だったけど、小説が
書き終えた今、その名目が無いからね。
「ライアンとエスポジートが先に見つけたらどうするか?」
「無いな」と二人でハモる辺りは、まだまだ息がピッタリだ
という事を感じさせる。
■伏線
被害者に共通していたのはタトゥーが彫られていたこと。
クロエの手にはインクで#227と書かれているものが有ったこと。
トッドは借金を背負っていたが返済していること。
3人は共通するKCBCという会社を通してカードを利用している
こと。
「バーレスク」で三人が会っていること。
バワリー地区を尋ねた形跡があること。
■事件の顛末
三人は偽札を作っていた様だ。
彫刻家のマヤの知人でバーレスクの常連で前科者のザンダー
から、何かに巻き込まれていたらしいことを聞かされ、
シンナーとアセトン、漂白剤の臭いがしたという。そこから
出来るのは覚醒剤だとされていたけど、鑑識のラニはそれを否定。
実際には偽札を作って居た様子。偽札を作るのに一番難しいのは
紙だということで、
自販機業者のトッドが1ドル札を大量に回収役。
紙幣を漂白してまっさらにするのが化学教師のクロエが担当。
印刷の於ける金型を作ったのが彫刻家のマヤだった。
更に必要なものといえば印刷に使用するインクだということで
タトゥーの彫り師のキティが共犯だということが分かる。
■ケイトとリックの勝敗の行方
一応リックが勝利という形だったけど、ケイトはどの時点で
今回の流れが偽札だということを知っていたのか。
冒頭でクロエの財布を探ったのはケイトだったけど、流石に
この時点で偽札だとは気づくはずもない。
覚醒剤かどうかという薬品のところで気がついたのか。
それとも銀行取引に於いて1万ドル以下だと政府機関は監視の
対象にならないとしたことがヒントとなっていたのか。
■回収されないエピソード
「裸のヒート」の出版が行われるということでそれを臭わす
展開だったけど、出版披露のイベント類は何一つ行われなかった。
マーサの彼・チェットとの関係。
ケイトとリックのそれぞれの恋愛事情。
アレクシスだけは彼氏と仲直りした様で、長電話して盛り上が
っていた。
■検索キーワード
・Castle Theme
Written by Robert Duncan
・Fever (Adam Freeland Remix) by Sarah Vaughan
・Those Days by Lucy Schwartz
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ロイ・モンゴメリー (Ruben Santiago-Hudson) 警部
エヴァン・マーフィー (Michael Rady) クロエの恋人
キティ・カナリー (Lisa O’Hare) バーレスクの経営者、タトゥー
アナ・メアリー (Charlene Amoia) トッドのフィアンセ
ディーン・カービーノ (Gino Cafarelli) トッドに金を貸す
ザンダー・ドイル (Ethan Erickson) 武器の不法所持
アール・モアランド (Craig Gellis) キティの夫、バーレスクの経営者
— (Justice Gamble) Bartender
— (L.T. Tolliver) Uniform Officer
— (Meghan Ashley) Fire Breather
マヤ・サントーリ (Carolyn Ordonez) 32歳、彫刻師
— (Ashley Watkins) Burlesque Dancer
— (Erin Whitmore) Burlesque Dancer
クロエ・ホイットマン () 化学の教師
チェット () マーサの彼
トッド・マカチェン () 窃盗と暴行の前科