キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き Castle シーズン3 第17話 汚い爆弾 パート2 Countdown

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第17話 汚い爆弾 パート2 Countdown

脚本/Andrew W. Marlowe
監督/Bill Roe

【ストーリー】

タクシーで殺害されていた事件から発展した事件。中東の男性、
そして放射性物質が検出したことからテロリストを想定し、国家安全
保障省のマーク・ファロンが捜査に加わる。容疑者はジャマル・アル
ハビ。アミールに汚い爆弾を作らせたのだろうと。妻のナジハに
ベッドを共にした男がテロリストかどうか分からないのかとファロン
は問い詰める。しかしリックはジャマルはテロリストじゃないと
告げる。ジョシュはハイチに行くとしてケイトの前から再び居なくなる。
ジャマルたちを監視していたのはファリク・ユセフというシリア領事館
の人物だった。名刺を受け取るリック。アミールは他の運転手を疑って
いたのだとし、アミールが死ぬ前に立ち寄った場所にマッキャンも行っ
ていることを掴む。工場付近に何があるか調べないといけないという。
しかしそこには爆弾を積んだ白いバンを見つけるが、ケイトとリック
は銃弾から逃れる為にコンテナ内に入ると外から鍵を掛けられる。
そこのコンテナにはジャマルの遺体が凍り漬けにされていた。

ファロンはトラックを見つけるが爆弾はなく空だという。
放射線チームが周辺を調べていること。モンゴメリーはファロンに
調べるのは三ブロック圏内だとし、ファロンに対してマスコミを
追い払うよう告げる。犯人は何処か遠くに移動したようだと。
モンゴメリーは何故移動させるのかとして無駄な動きだと指摘。
トラックは罠で、ジャマルは我々がトラックを追うように仕向けた
のだという。その間に別の作戦を進めていたのだろうと。

その頃リックは犯人は遺体を取りに来るはずだとし、冷凍したのも
保存の為で遺体を何かに使おうとしているという。爆発する車に
このジャマルの遺体を乗せればジャマルがテロリストの犯人だと
思うハズだという。閉じ込められた中、携帯は圏外で温度調節も全部
外にあるようだというリック。完全な氷点下だとしどのくらい耐えら
れるのか。何時間かだろうと。なんとかして脱出しなければならない
として二人でドアに体当たりする。

アレクシスとマーサは帰宅する。
アレクシスは別に帰らなくても平気だったとするが、物理のテストが
気になって仕方がないと顔に書いてあったという。スピリチュアル
な保養所でストレスを感じてたら意味がないという。
アレクシスは帰宅すると父が居ず、しかもプロジェクターが付けっぱ
なしになっていることに違和感を覚える。しかも出かける時には
メモや伝言を残していくハズだというアレクシス。

ケイトは最後の手段だとして銃弾を使ってドアを破ろうとするが、
リックはいざという時のために取っておこうとして、反射してくる
銃弾に当たりそうな状況を見て自殺行為だと語る。
ケイトは絶望的な状況にリックに何か希望が持てることを言ってと
語るが、何も出てこないというリック。

ライアンとエスポジートは腑に落ちないと語る。ジャマルの会社の
従業員は確かに中東系だが殆どがここで生まれたアメリカ市民で、
前歴もないという。リックの言う通り別のストーリーがあるのでは
ないかという。そんなライアンに電話が鳴る。

モンゴメリーはファロンの元へ。
ジャマルの従業員はテロリストは知らないという。
ファロンは汚い爆弾と核爆弾は違うとし、人々の恐怖を植え付ける
為の爆弾が汚い爆弾だという。まず爆発で大量の死人がでること。
オクラホマと同じだというモンゴメリー。建物を吹き飛ばした後、
放射性物質が広がること。放って置けば一週間内に放射線で死者を
出すこと。周りの地域への影響が怖いとし、被害が無いように見える
が、がん患者が増えるとし、病院は機能しなくなるという。
爆弾は見つからなくても狙いは絞れるとして、人を集めて欲しいと告げ
48時間以内に開かれるイベントリストから捜査しようという。しかし
ニューヨークではそんな場所は沢山あるとすると、国や政府関連のイベ
ントだけで良いとし、スタジアムや国連本部が何をしているのか
調べろという。この時期を狙う理由が有るのかも知れないという。

ライアンはモンゴメリーに対してリックの娘から電話でパパと連絡が
取れないのだという。ケイトも電話に出ないとし二人は危険に踏み込
んだのかも知れないというが、電話に出ないだけで捜索するのは無理
だという。今はテロリストの件に集中しろと語る。

ケイトは感覚がなくなってきたという。刑事なので打たれて死ぬと
思っていたとし凍え死ぬなんて・・という。リックはまだ死んでないぞ
と励ます。これがあなたの小説ならば結末を書き直せるのに・・
ごめんなこんな男で、おれのせいで君をこんな目に合わせたという。
勝手に捜査しなければ・・と。爆弾は有ったしあなたが正しかったと
いうケイト。ただ来るのが遅すぎただけだとし、一緒に居てくれて
ありがとうと語るケイト。当然だというリックにケイトは聞いて欲しい
とし、あなたのこと・・・と言った瞬間に意識を失う。

■今回の事件

・ニューヨークの中心部に放射性物質入りの爆弾”汚い爆弾”が持ち込
まれる。
・国土安保省のファロンが捜査に乗り出し、NYPDの捜査を混乱させて
いるかのよう。
・容疑者はシリアのアミールや、元武器製造担当のジャマルだったが
リックはジャマルが犯人ではないとして、彼のタクシーに付けられて
いた盗撮映像からして何者かを監視していたことを疑う。
・アミールはマッキャンにタクシーを貸していたことも有り、マッキ
ャンの行動をGPSで追跡すると、工場付近で駐まっている事が判明。
・工場にいくと放射性物質を積んだ車を発見するが激しい銃撃戦の
末、ケイトとリックは冷凍庫のコンテナに入れられてしまう。
・コンテナの中にはジャマルの遺体が有り、何者かがテロリストを
中東系に擦り付けようとしている事を知るが、リックたちは外部と
連絡が取れずピンチに陥る。

■感想

ケイトが前回語ったように、

「ただ私の為に居てくれる人と一緒に居たい。」

とするシチュエーションが今回訪れた。
しかも一度ならず二度までもリックとケイトがそういうシチュエー
ションが訪れたにもかかわらず、互いに気持ちを言葉で表すような
ことはしなかった。

ケイトはコンテナの中に閉じ込められて、絶体絶命の中で、

「これがあなたの小説ならば結末を書き直せるのに・・」

と語っていたけど、これは一見今の状況を指している様にも思える
けど、実際にはケイトとリックがケンカした時に二人の運命を分けて
しまったシーズン2のラストの展開に起因しているような感じにも
思えるね。

ケイトは途中で意味深なことを言いかけたけれど意識を失ってしまい
結果として真意を聞き出すことは出来なかった。リックとしても
最後に何かを話しかけたけれど、ジョシュが都合良く現れ彼女の前
に来た為に「疲れたので帰って寝る」と誤魔化すのが精一杯だった。
結ばれたら結ばれたで関係が変わってしまうのが怖いところもある
からね。

リックの日頃の習慣が功を奏して、アレクシスが異変を感じて
連絡を取る。アレクシスはライアンに電話していたみたいだけど、
エスポジートなんかとも連絡が取れるのかな。
もう死んでしまったかなと思わせるも、ドラマとしてはこの先も続く
ので死ぬ訳がないので、緊迫感に欠ける部分が有るのは残念だよね。

助けられた後にリックとケイトは当時の状況を語る。
犯人は白いバンに乗っていたことと、爆弾が搭載されているのを見た
こと。カウンターが見えたとして、爆発するのは今日の午後4時だという。

先週の前半の時の感想に書いた通りファロンが怪しいと思った。
理由は防衛の問題に関連して、政治家に改めて予算配分を防衛費に
回させる為とか、危機感を感じさせる為だと思っていたけど、当たらずも
遠からずといった感じで、容疑者はアメリカの兵士で、戦争・戦死者
に対して誰もが当たり前のようにして関心を示さなくなったことに
対する市民への怒りだった。

このドラマで上手かったのは、ファロンのしていることに理解を示す
リックやケイトのエピソードを後半に持って来たこと。
ドラマとしては単純に犯人検挙を引っ張っただけでなく、NYPDとは
違う国土安保省の仕事の厳しさというものを差別化して表現したところ
にあると思う。
リックは母と娘に対して詳細は言えないがハンプトンズの別荘に逃げる
ことを口にした際に、娘が恋人に連絡するとした時にはダメだとして
それを止めたこと。
その行動・その時の心情をファロンのリックやケイトに対して語る時の
態度に似せるようにして、ファロンが背負う仕事上の苦労というもの
を実感させた。

そして最後にはファロンが完全に良い人だということをアピールする
かのようにして、ここまで彼が厳しさに徹する人物だということを
裏付ける流れとして、9.11時代に妻は第二ビルにいて失っていること
を取り上げていた。

ケヴィン・マッキャンについて話を聞きに行く際に、マッキャンの
姉のコリーンに話を聞きに行っていたけど、まさか彼女もケヴィン
の友人だったラドフォード・ヘイズがテロを起こすとは思っていなかった
のだろう。でも彼女はかつて飲みに行った際に彼が語っていたことが
あるとして、

「みんな戦争の事なんて気にしなくなったから怒っていた。兵士の
扱いにも怒っていた。政治家は戦争に送る兵士をティッシュの紙のよ
うに使っている。政治家は戦争に勝つよりも点数を稼ぐことを必死。」
「国民の目をさます出来事が必要だ。911より上手くやる」

と語っていた様だ。

最終的にはクセのある展開で、必ず中東系の人に罪をなすりつける
ハズだとして、ラドフォードとの繋がりだけでなく、被害者同士の
繋がりを通してエヴァンが関係していることを見抜いた。

「後は運だ」
というようにして、爆弾を見つけたまでは良かったけど、ケイトと
リックがソレを見つけた時には爆発まで3分を切っている状態だった。
どうせ死ぬならば・・ということで全部のコードを引っこ抜いた
ところがリックらしいところだけど、赤とか青の二択的展開ではなく
全部を抜くという斬新なオチだったな。

■アメリカ兵士・ラドフォード

ケヴィンが死んで彼に成りすましていたのは、同じ兵士仲間だった
ラドフォード。そんな彼を演じていたのは「S・セガール劇場 /
True Justice」に出演していたシムズ捜査官役のLochlyn Munroだった。

■使用された曲

・Castle Theme
Written by Robert Duncan
・Rise by The Frames

■出演者

リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ロイ・モンゴメリー (Ruben Santiago-Hudson) 警部

マーク・ファロン (Adrian Pasdar) 国家安全保障省
ナジハ・アルハビ (Bahar Soomekh) アミールの妻
ケヴィン・マッキャン / ラドフォード・ヘイズ (Lochlyn Munro) タクシー運転手
コリーン・マッキャン (Monica Keena) ケヴィンの姉
ファリク・ユセフ (Alon Aboutboul) シリア領事館
ジョシュ・デビッドソン (Victor Webster) 医者、ケイトの彼氏
ジャマル・アルハビ (Piter Marek) アミールの従兄弟
— (Jonathan Runyon) DHS Technician
エヴァン・バウワー (Jeff Denton) ケヴィンと兵士仲間
— (Billy Mayo) Senior Officer
— (Benjamin Patterson) 救命士
ジャック・コクラン
マリカ・アルハビ
ラドフォード・ヘイズ

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