第3話 銃の下 Under the Gun
脚本/Alexi Hawley
監督/Bryan Spicer
【ストーリー】
保釈人立て替え事務所のオフィスに人影が有り、オフィスの
持ち主の男性は銃を構えて要素を見るために中へと入る。
アレクシスは寝ているリックの枕元まで朝食を運ぶ。
「朝ご飯ですよ」というアレクシスの甘い声。リックは何で
こんなことをしてくれるのかと問うと、パパは特別?と語る。
何が欲しいのかと問うと、アレクシスはとぼけるが、99年、
ハローキティのリュックが欲しい時にはコニコニマークのフレ
ンチトーストを作ってくれたし、2004年10月、スターウォーズ
のライトセーバーの時にはダースベイダーのオムレツを作って
くれたという。アレクシスはベスパが欲しい・・・スクーター
のことだという。ヘルメットもするし夜は使わないというが、
リックはニューヨークの道は「マッドマックス」みたいなもの
だと語る。検討してと言われる中、ケイトからリックに電話が
鳴る。
リックは呼び出された現場へとやってくると、今日のアンラッ
キーな男性は誰かと問う。保釈保証業をしているデオン・カー
ヴァーだという。彼のオフィスで不法侵入者に出くわし、登録
した自分の銃で身を守る前に、そのトロフィーで頭を殴られた
のだという。射撃のトロフィーとは皮肉だというリック。
ラニは血の付いた犯人の靴跡が残っているという。トロフィー
を拭き取った時についたものかも知れないと。サイズこそ分から
ないが製品名は割り出せるとのこと。逃げる前に犯人は救急車
を呼んでいて受話器はそのままにしていたという。罪を感じてい
たのか?しかしラニは通報は23時だが死亡推定時刻は22時だと
語り、1時間オフィスをあさる時間が有ったという。何が狙い
なのか。金なのか。ライアンとエスポジートが今近くで防犯
カメラを探しているという。そんなライアンからカメラが無かっ
たとする連絡が入るが、トランシーバーが突然干渉音が鳴る。
調べていくと計算機に干渉していることが分かり中を開けると
盗聴器が入っていた。正確にはワイヤレスのRFトランスミッター
で、赤外線信号増幅装置よりもかなり旧型だと語るリック。
犯人は盗聴器を仕掛ける為に強盗を装い、そこでカーヴァーに
見つかったのかというリックに、ウォーターゲート事件じゃない
というケイト。カーヴァーの盗聴が目的なら盗聴器を残して
いくか?という。そもそも保釈保証人を盗聴したいヤツなんて
誰なのかとリックは疑問を口にする。
警察でもCIAでもないとし、盗聴器はタイのメーカーが制作した
ものだという。製造番号から出荷先を調べてもらえるという。
ついに盗聴器のアメリカ製の時代も終わったのかというリック。
靴底をデータベースで調べたというエスポジート。タッセルつ
きバージョンの靴は一昔前に流行ったなとし、1984年だという。
暴力沙汰を起こしたカーヴァーのクライアントを探す為に聞き
込みするよう頼む。
リックはケイトにタイして昔は女子だったかと尋ねると、今も
そうだという。何故娘がこれを欲しいと想うかとして、スクー
ターと一緒に写るアレクシスの写真を見せる。するとポニーは
飼えないと気がついた時、みんな欲しくなるのだという。ケイト
は私も今でも待っているという。1994年式のハーレーソフティ
ルだとし、高校時代にそれを買うためにアルバイトしたという。
親の反応はと問うと、父親は修道院に送るぞとしていたが、
母親は頭を振っていたとし、ケイト、私はだから言ったでしょ
と言われるのが嫌ならば気をつけて乗りなさいと言われたと
いう。ケイトはアレクシスが今どういう時期か分かっているのか
と問うと反抗期に入る所だという。良い子ほど大変なことになる
とし、私が酷かったのだという。
そんな中ライアンはカーヴァーの妻・ブルックがホーボーレンの
妹の家に居るので連れてきてもらっているところだという。また
ラニから何か妙なものを見つけたという知らせが入っているとの
こと。
ラニは服を脱がせた時に靴に入っていたものだとして、それを
渡す。犯人がオフィスで探していたものなのか。複雑な暗号か
というリックに対して、または世界一無駄な落書きかもと語る。
この為に人は殺さないでしょうというが、それならば何故隠して
いたのかと告げる。
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■今回の事件
保釈保証人をしていたデオン・カーヴァーという男性がオフィ
スでトロフィーで殴られ死亡する。
現場には血の付いた靴跡。死亡推定時刻は午後10時だが、
通報が有ったのは午後11時。しかも受話器はあげて有ったという
こと。そして現場には盗聴器が仕掛けられていた。
保釈保証人故にリスクは承知だけど、盗聴器を仕掛ける意味
というのが何なのか。
■リックの悩み相談
今回はアレクシスがスクーターを欲しがり、朝から可愛く
リックが寝ているベッドにすり寄ってくる姿が有った。
ハローキティから始まり、スターウォーズのライトセイバー、
そしてスクーターへと欲しがるものが変化していくのを見る
と確実に大人になっていることを実感する。
「グッドラック・チャーリー」でもテディが免許を取ると言い出
した際に、父親は寂しがって反対していたことが有ったけど、
やはり若者の危険な運転をして危惧しているんだろうね。
そんなリックが今回はケイトに”女子”だった頃のことを尋ねる。
今でも女子ですが何か?って感じのケイトだけど、ケイトって
今何歳なのか。日本の今期のドラマ「オトナ女子」の中で
篠原涼子さんと江口洋介さんのやりとりの中で女子会を行う
という篠原涼子さん役の女性に江口洋介さんが、女子って年齢
でもないだろうと思わず突っ込まれていたけど、
ケイトによるとそろそろアレクシスは反抗期に入る頃らしい。
ケイトも反抗期は相当荒れていたようで、スクーターも購入した
ことを語っていた。その時の写真を見せてと語るが、断られる。
「バイクにまたがった私はピチピチの黒い革のつなぎ」だと言う
ことで、相変わらずナチュラルにリックを刺激していく。
■被害者が持っていた謎の暗号文
まだ何も分かっていない状態の時にこの紙が被害者の靴の中か
ら見つかったということで、リックは「俺のスパイダーセンス」
が反応しているという。レス・イプサ・ロキタ/res ipsa loquitur
(事実は物語る)ということを告げ、これが何かの暗号で宝ではな
いか。現代の都会でも夢のあるネタだね。
■ケイトを良く知る人物の登場
マイク・ロイスという元刑事で現在賞金稼ぎの男が登場する。
殺されたカーヴァーのクライアントの一人、ランダム・ピアース
が逃走した際に、マイクが変わりに捕まえてくれた訳だけど、
こういうキャラクターの登場のさせ方って、如何にもリックを
嫉妬させようとしていることが見え見えだし、過去のケイトを
知るものとしてネタ提供役であることも明らかだし、そして
容疑者であることもまた明らかなんだよね。出てきた瞬間に
ケイトは喜んでいたけど、「君犯人じゃないよね?」(c)要潤
って感じしかしなかった。
■分かりづらいケイトのオッパイねた
マイクが署に来てケイトのネタを語っていたけど、イマイチ状況
がどうなっていたのか分かりづらかった。それ以降、オッパイ
オッパイ皮肉っていたけど、オチは消化不良のままだった
気がする。
■カーヴァーのオフィスから指紋
クリフォード・スタッキーという犯歴のある人物の指紋が
検出される。カーヴァーのクライアントで容疑者だったランダム
が侵入した家の主。スタッキーは既に歩行補助の道具を使って
いたので殺した人物とは想えなかったが、何故スタッキーが
オフィスを尋ねていたのか。
またラニはカーヴァーの頭蓋骨を切開しようとしていた所に、
額に「十字のマーク」が書かれていた。聖油で刻まれていた
ものなので、被害者を弔った行動だろうとのこと。
■金持ちにあるアフルエンザ
消費伝染病と呼ばれるもので、裕福な家庭の子たちはかかるもの。
現在中国人がこの病気にかかっていますね(笑)
リックはアレクシスに対してお前は良い子だが、「怖い」こと
を告げ、欲しい物は何でも与えたら金銭感覚が麻痺しないか
どうかということを語る。そこで提案として、お前にとって重要
ならば自分で金を稼げというケイトからのアドバイス通りの
ことを語る。容易には稼げないだろうとしていたけど、マーサ
によるとあの子ならば来週にはもう稼いで居るとし、アッティラ
大王みたいに立ち向かうと語っていた。スクーターを手にしたら
今度はタトゥーに鼻ピアスだと脅かすマーサだけど、タトゥー
ってアメリカでもあんまり容認はされていないのね。
■カーヴァーを弔ったもの
サウスブロンクスの教会に何度も寄付しているということで、
その教会の神父・アーロン・ロウを呼び出すと、リックはすぐ
に彼の足下に気がついた。「タッセル付きのクツでーーーす」
と語るリックが面白かったね。
しかしクツと言えば、ケイトがまた高いヒールを履いて捜査
しているところを見るとこの人のプロ根性のなさはちょっと
いただけない気がするのは気のせい?
神父によるとオフィスを尋ねた時には既にカーヴァーは死んで
いたとし、彼から夫婦関係に関する相談を受けていたという。
■写真
今回写真が一つのキーポイントとなる案件だった。
マイクがケイトとツーショットの写真を記念に撮ろうとした際
に見ていて明らかに捜査資料のホワイトボードを背後に写真を
盗っていたので情報を盗むためのものだということが見て取れた。
マイクが署にやってきた際には、新人時代のケイトの制服姿
の写真を持ってきたけどリックが語るように「可愛い・キラキラ
輝いている」とするのも分かるし、またアレクシスがメール
してきた写真には既にスクーターと一緒に写るイメージ写真が
送られてきていた。
アレクシスの金の稼ぎ方は、過去リックと共に遊んだライトセイ
バーをネットオークションで2千ドルで売れるというので
それで買うという。しかし結局リックが寂しがったので、
アレクシスは購入することを辞めた。
それを聞いてリックは自分が使う為に購入するので時々貸す
事を告げると、スクーター使うならば車を貸してと言われてしま
った(笑)
■盗聴器を購入したもの
5番街のスパイショップで購入したのはカーヴァーの妻・ブルック
だと判明。浮気しているものと考えて盗聴器を仕掛けたとする
辺りの流れは納得するものが有ったけど、徐々に多くの人が
関わっている事件であることが判明していく。
主要人物の関係・繋がりを調べていくと、ファイブポインツ刑務所
繋がりであることが判明。一人ブルックだけは違う流れが有った
けどね。
全員がマルコム・ロイドが20年前に盗んだ1千万ドル相当の宝石
を探していたもので、それが宝の地図に隠している場所が書かれて
いるということで、争奪戦が行われていた様子。
金は人を変えるということで、かつての人格者も今では違った
人物となっていることへの寂しさも有ったし、教会の神父まで
もがそんな宝石を探そうとして計画に協力しているところなど
不自然だった。
■結局殺したのは妻
他の人は共犯ではあるのだろうけど、妻が殺害したことが判明
したことで、それ以外の面々はどういう罪に問われるのか。
最後は墓場の前で銃を向け合うという、タランティーノ映画
ばりのシーンが展開されていたけど、すぐに妻以外は出所出来
そうな気がする。
■使用された曲
・Castle Theme
Written by Robert Duncan
・Healing Hands by Citizen Cope
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ロイ・モンゴメリー (Ruben Santiago-Hudson) 警部
マイク・ロイス (Jason Beghe) 元刑事でケイトの教官だった
ランダム・ピアース (Keith Robinson) ホームレス、不法侵入罪
ブルック・カーバー (Sophina Brown) デオンの妻
クリフォード・スタッキー (James Handy) 老人
アーロン・ロウ (Brian Krause) 神父