第9話 宇宙人との遭遇? Close Encounters of the Murderous Kind
脚本/Shalisha Francis
監督/Bethany Rooney
【ストーリー】
夜の警備員は操車場を調べていると物音が聞こえる。
近くに駐めて有った車を除くと中には女性の遺体が有ったが、
普通の状態とは異なっていた。
リックはクロスワードをしていた。
マーサはリックがペンを使ってクロスワードをしていることに
対して自信たっぷりで嫌な感じだという。「仲違い」の別の
表現という答えには何が有ったのか。アレクシスがやってくると
歩く類語辞典が来たとして尋ねるが、彼女はアシュリーと長電話
をしていてまるで聞こえていなかった。やっと電話を切ったかと
思うと来週の土曜日のハイキングにアシュリーも一緒に来たい
と言っていること。しかしまずはアシュリーの両親はパパと会
ってから行かせるかどうか決めたいと言っているのだという。
僕を品定めするのかというリックは、夕食に呼んでおもてなし
しようというとマーサが料理を作ってあげると言うが・・
ケイトからの連絡で彼女に合流するリック。
アレクシスの件を相談すると、向こうの両親と会うというのは
運命の分かれ道だという。アレクシスにとってアシュリーは
初恋で、親同士が上手くいかないと禁じられた恋だと思い逆に
本人たちが燃えてしまうという。のめり込んで大変なことになる
と脅される。
そんな中、現場に到着すると、エスポジートは遺体が酷い状態
だという。被害者はマリー・スバラオ(35歳)、警護員が見つけた
という。ラニから事情を聞くと、死因は爆発的減圧だという。
体が一定時間ゼロ気圧の状態に置かれたことを指すとし、宇宙
にいる状態などだという。遺体をラボに運んで調べればもう少し
詳しく分かるだろうとのこと。遺留品には「異星人に連れ去ら
れた」という本が載っていることから宇宙人に誘拐された話だ
という。もしかして宇宙人がヘマしたのかも知れないという
リックはいつもの想像力を働かせて語る。マリーはアクシデントで
宇宙船から放り出されたのだという。エスポジートはそのE.T
はニコチン中毒だとして、吸い殻がタイヤの傍に落ちている
という。車を乗り捨てた後にタバコを捨てたものだという。
DNAを調べてとケイト。これは超常現象だというリック。
マリー・スバラオの元の顔の写真を見せる。
生まれはシカゴで大学院を卒業して2年前からミッドタウンの
科学センターに勤務していること。職業は天体物理学者。
ホームページによるとSETI(地球外知的生命体探査協会)から
助成金をもらっているという。事件とは関係ないというケイト
は宇宙人のせいにするのは間違いだと語る。しかしライアンは
どうかなと言うと、オレの親戚はパーティーの後、深夜ニュー
ジャージーのターンパイクを車で走っていたら突然まぶしい光
が空から降ってきて次に気がついたら朝だったことがあるという。
宇宙人の誘拐ではなく酔っぱらいでしょというケイト。
被害者家族はと尋ねると、彼女は独身で一人暮らし。仕事から
帰宅するのは毎日夜10時頃だったという。死亡推定時刻は夜の
9時だということだった。職場のスタッフが最後の目撃者かも
知れないと語る。
科学センターに行く。責任者のチャック・ヴォーンと同僚の
アヤナ・ホルダーが対応に出る。彼女はここの優秀な研究員
だったこと。ニューメキシコの電波望遠鏡を使いデータを集め
クエーサーの研究をしていたという。SETIではなくNASAからの
仕事だという。最後に彼女を見たのはいつかを尋ねると、
ヴォーンは7時に私が帰るときにはまだいたという。ホルダーは
何時最後に見たのかと問うと打ち合わせの時が最後で7時半だと
いう。私は先に帰ったとのこと。トラブルはなかったかと尋ね
るとヴォーンは無いというが、ホルダーは月曜日から何処か
様子が変だったという。人生を変える出来事が有った様で、
水曜日に途中で仕事を抜けて帰ってこなかったという。しかし
木曜日は普通に出勤してきたこと。そしてマリーの遺体が9時
に爆発的減圧に合ったのだという。
この施設内にも低圧室と言って生命維持システムの研究で使って
いるという。保護服を着ないで中に入ればガスが膨張して肺が
破裂し体中の水分が蒸発するという。宇宙船に乗らずに宇宙
体験が出来るシステムかと。入れるのは研究員とアシスタント
で35人程度だという。不審者といえばテッド・カーターという
元彼と彼女は色々と有ったみたいだという。
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■今回の事件
深夜の操車場の車の中で発見された女性の遺体。
顔や体中がパンパンに腫れている状態で、ラニによると
爆発的減圧と呼ばれる状態に有って亡くなったものだという。
被害者はマリー・スバラオ(35歳)で天文物理学者。
ミッドタウンの科学センター勤務の人物だった。
センター内には爆発的減圧を引き起こすことの出来る減圧室が
あることからここが犯行現場だということも考えられた。
死亡推定時刻は木曜日の夜9時。職員たちのアリバイを尋ねて
いくことになる。
また現場近くに中国製のタバコが落ちていたことが判明。
しかし今回の遺体。
減圧室に入るとガスが膨張して肺が破裂して体内の水分が蒸発
すると言っていた。遺体は一時的に膨張するのかも知れないけ
ど、寧ろ人間の体内の60%の水分が蒸発することによって体は
窄んだ状態で見つかりそうな気がする。
■今回のエピ
タイトルからしても「X-FILE」とか「メン・イン・ブラック」
を意識しているのは明らか。宇宙人は本当に存在するのか。
リックにしてはいじり甲斐のあるネタだろうけど、推理小説家
としてはSFの世界はかなり特異なものが有り、常識の論理が
通じず、通念になっている地球外生物や政府陰謀説を叩いていく
ことは明らかだ。ケイトが現実主義的や主張、そしてリックが
いつもの如く突飛な想像によってケイトを苛つかせつつも、
リックの推察の中に有る真実を探っていくことで真実にたどり
つくのだろう。
ドラマではかなり時間的概念を細かく指摘する流れが有った。
日曜日、月曜日、水曜日、木曜日(死亡した日)の彼女や彼女の
周りの人物の時系列を話に聞いて推察していくことになる。
■科学センターの話
・施設長のヴォーン。
主にマリーはニューメキシコの電波望遠鏡を使いデーターを集め
ていたとのこと。クエーサーの研究。減圧室に入ることが出来る
スタッフが35人程度。
NASAからの依頼。7時に彼が帰宅するときにはまだ施設にいたと
いうこと。
・ホルダー
7時半に最後に彼女を見かけたという。
月曜日から彼女の様子が変だったとし、水曜日には途中で仕事
を抜けだし、木曜日は普通に勤務していたとのこと。
またマリーはテッド・カーターという元彼と色々と有ったことを
聞く。
■その他の人
・元彼のテッド。
彼は木曜日の7時42分に科学センターを尋ねている。
話を聞くと彼女は水曜日に突然古いTシャツやCDを返却しに来て
別れを後悔しているような口ぶりだったので、やり直すために
センターに行ったという。しかし居なかったので帰宅したとの事。
アリバイは自宅で8時25分にピザの注文を支払っていることで
明らかにされた。
・ベニー・ストライカー
本「異星人に連れ去られ」の著者。
マリーの通話記録を見ると水曜日にセンターを出る前の30分間
電話していた事が判明。ケイトは科学者とUFO研究かなんて
合い入れない関係ではないかとしていたが、二人は三年前まで
は同じ研究チームで働いていたというのだから驚きだ。
マリーはストライカーがUFOの話ばかりするので嫌になったので
チームと追い出したとされていたけど自分から抜け出たことを
語っていた。
ストライカーがいた場所では、リックが語るように「宇宙人好き
自己啓発」状態。「我々は選んだのではなく選ばれた」と
みんなで語り合っていた。
ベニーの木曜日9時はクイーンズでサイン会をしていたので
シロ。電話してきた理由を尋ねると、彼女は電波望遠鏡が
準マイクロ波バーストを受信したと語っていたとし、そのシグナル
が近くから送られているものだということで、発信源を調べて
いたことを語る。彼女には日曜日の4時間分の記憶が断片的に
抜け落ちているとのことで、真っ白の部屋で尋問されたとする
マリーの証言は自分たちと同じ体験をしたことを語っていた。
■リックの悪のりが真実に?
本人は本気で言っていたのかも知れないけど、政府の
エージェントが真相に近づきすぎたものを消しているとする
主張は当たらずも遠からずという感じ。
ケイトは「クリンゴンが事件の黒幕だと思っている?」と
していたけれど、中盤から終盤にかけて不自然なことが多く
なっていく。その一つが連邦政府の令状をもった二人組が来て
マリーの荷物を施設から運び出してしまったこと。
しかし司法省は令状を出していないことから、モンゴメリーとの
会話で一体誰が運び出したのかと会話している際に、リックが
耳元で「メン・イン・ブラック」と語る姿が笑える。
■マリーの水曜日の行動
ライアンからの報告で彼女はニュージャージー州ターンパイク
の9番出口付近で高速道路を下りていた。リックがネットで
調べていたけど近くにプレインズボロ天文台が有る。
そこは電波望遠鏡ではなく光学望遠鏡だという。何か画像を
キャプチャーしていったとするが、それが何かは分からない
とのことで、HDDの中にも形跡がなかったと語る。
プレインズボロというとニュージャージーにある地名だけど、
真っ先に思い出すのが、「Dr,HOUSE」で職員が勤務していた
のがプレインズボロ教育病院だったね。
帰り道にリックはケイトに
「君に髪を赤くしてスカリーになりきって欲しい訳でもない。
オレをモルダーと呼べとも言っていない。でも可能性を否定
しないでくれ」と語る姿が有った。
そんなケイトも「マリーは何者かとコンタクトしていた事は
明らかだが、犯人は絶対に小さくて緑色をした肌の生き物じゃ
ない。”真実はそこにあるよ”」とX-FILEネタで花を咲かせていた。
しかしその直後に誘拐される二人。
■本当に政府のエージェントが誘拐していた
これは意外と斬新なオチだった。
でもアメリカの偵察衛星の存在は別にステルス化されている
とは思わないけど、情報の暗号化を解読出来たかどうかという
ことはどう分かったのか。
リックとケイトは互いに白い尋問室で話を聞かれた後に、
注射器で眠らされてなかったもののようにされていた。
二人の首もとに注射器の跡が有った為に、ライアンもエスポジ
ートも二人が何処に行っていたのか不要な詮索をしていた際
にリックはキスマークだったら良かった事を語り、ケイトは
それを全否定。モンゴメリーは逆に私の部下を政府機関といえ
ども拉致したことに憤怒している姿が有ったね。
■テッドの返品したものの中にヒントが・・
ジェファーソン・スターシップのCDケースの中に2枚のCD。
一枚は偵察衛星を観測するデータ・映像が入っていた。
「人類の存在を揺るがす発見が有るかも知れない。もっと雰囲気
を浸らないと」(Ric)
「信じられない!」(Kate)
後々の為にケイトが言ったか言わないかということにならない
為に確認しようとして「ケイトも可能性を認めるのか」と
みんなの前で問われている姿が有った。
■政府のエージェントと中国人スパイ
どうも今週放送した「ブラックリスト」が中国人のスパイの話
だったのでネタが被る。Dlifeで放送中の「BONES」とかCMの中で
スカリーって誰よみたいな台詞をブレナンが話しているし、
なんだか妙に関連ネタを目にした気がする。
結果として犯人はチャールズだった。
そして中国人・ウン・キューに情報を流していたところが判明
した。
政府のエージェントらしく切っている携帯電話を強引につけて
キャナルストリートにいることを割り出す辺りが凄いところ。
■アレクシスネタはイマイチ
アシュリーの両親と会うという流れが有った。
ただ殆ど会話らしい会話もなく、マーサの料理がおもてなし
としては不的確だということを示したような印象しかないな(笑)
アシュリーの父親は経済学者のようで、リックはケイトを
使って会話の練習をしていた。
■使用された曲
・Castle Theme
Written by Robert Duncan
・The X-Files Theme by Nathan Fillion
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ロイ・モンゴメリー (Ruben Santiago-Hudson) 警部
ベニー・ストライカー (Lance Henriksen) 本を執筆
テッド・カーター (Neil Hopkins) マリーの元彼
アヤナ・ホルダー (Jeanette Brox) 科学センター
ジョイ・ハリソン (Nicole Bilderback) プレインズボロ天文台
— (Christopher Chen) Asian Meat Packer
ボブ・リンデン (J. David Krassner) アシュリーの父
イーストマン (James Ellis Lane) 政府機関の捜査官
ウェストフィールド (Lyle Lovett) 政府機関の捜査官
ウン・キュー (Will Leong) 中国の諜報員
Dr.チャールズ・ヴォーン (Karl T. Wright) 科学センター・博士
— (Shane Schoeppner) 捜査官
マリー・スバラオ (35歳)
アシュリー