第5話 争いの種 The Bad Seed
脚本/Elle Triedman
監督/David Warren
【前回までのあらすじ】
ルビオ家に強盗が入ると、威嚇に使った銃弾がルビオに当たり死亡
する。タイは責任を感じ、ルビオに捧げられたファンたちの献花の
前で自殺を図る。そこには「ごめんなさい」と書かれたメモも
落ちていた。エヴリンは夫のエイドリアンにタイして暫くセージクリ
ークで過ごすべきことを語る。彼が出て行った後、エヴリンはトニー
と体の関係になる。マリソルはニコラスにタイしてダリアの自殺の事
を何故黙って居たのかと問い秘密は無しだと語る。ロージーはケネス
は喋れないのかと娘のルシンダに尋ねる。カルメンはスペンスの
メイドになる為に面接を受ける。ジャンヴィエーヴはヴァレンティナ
に対してゾイラに黙って帰ってきたのは何故か問うと、母はレミに
私を置いて行けと言ったのだという。私の人生は好きにさせてと
母と確執が生まれる。イーサンはそんなヴァレンティナに近づくと
コンゴにいる友達は良いのかと問う。彼とはもう別れたという
ヴァレンティナはイーサンとの関係を進めようとする。
ゴールド医師はヘザーに対してレミはどうかと問うが回復しない
という。ジャンヴィエーヴに対してレミを帰国させることを報告する。
【ストーリー】
イーサンはヴァレンティナにキスをする。男は当然彼女といちゃつき
たいものだというと、彼女っていうにはちょっと早すぎたかと
ヴァレンティナに問う。曖昧なままだと私も嫌だとすると、
イーサンはマジで本気だとし、君に夢中だという。君のお陰で世界一
幸せなプール係だと語る。
そんな中ジャンヴィエーヴがヴァレンティナに対して一緒に来てくれ
と語る。レミが戻ったとし、アフリカから病気で運ばれ救急車で連れて
北という。最高の医者と看護師を雇ったというジャンヴィエーヴ。
最初にあの子が病床で口にしたのはヴァレンティナに逢いたいという
ことだったという。とにかくジャンヴィエーヴはレミが戻ったことが
嬉しいという。
ロージーの息子のミゲルは室内でラジコンで遊ぶ。
時間が出来たルシンダは彫刻の仕事をしていたが、ミゲルがラジコン
で部屋中を駆け巡る為にまるで集中出来なかった。ロージーに文句
を言うルシンダはこんな高いオモチャで遊ばせていることを批難。
しかしそれは私が買ったのではなくケネス様が買ってくれたのだとい
うロージー。家の中のレースは禁止してくれとし、ケネスにも赤の他人
にいい顔はしないでと語る。
エヴリンとトニーはベッドで一晩を過ごす。エヴリンはトニーに視線
は釘付け。つい見てしまうという彼女は本物の男だという。何かプレ
ゼントさせて欲しいとすると、トニーは母屋に部屋をくださいと語る。
3階の部屋はどうかとすると、ヴァレンティナが気づきそうだという。
部屋割りだけは変えられないというエヴリン。オレは犬ではないんだ
というトニー。
スペンスの元にスペンスの姉がやってくる。
カルメンは誰が来たのかと問うとボクの姉だという。2、3週間出張に
なるので息子を預かって欲しいとのこと。カルメンは私は子供が嫌い
だとし、食べ物をこぼしたりするからだという。その点は17歳の甥っ
子だから大丈夫だとするが、あの子は精神的に問題を抱えているのだ
という。一人には出来ないとのこと。2週間前に自殺未遂をしたのだ
とすると、その人物はタイだった。
レミの元にヴァレンティナを連れて行くジャンヴィエーヴ。
彼女は再会を見て映画みたいだとして感動の再会だとするが、
ヴァレンティナは浮かない顔をして体調を尋ねる。レミはアフリカでの
ことを謝りたかったとし、自己中で無神経だった事を語る。そして改め
て君ともう一度イチからやり直したいと語る。しかしこの話は後で
しようとし、まずは病気を治すよう告げる。ヴァレンティナに対して
愛していると語ると、彼女の返事は「分かった」という。
ジャンヴィエーヴはそのやりとりを聞いてヴァレンティナに対して
返事は「私も愛している」と言い返すことではないかと問う。
するとヴァレンティナは気持ちに自信が無いのだという。もしかして
レミのヒゲのせいかとして私も気に入らないので寝ている間に剃りまし
ょうというジャンヴィエーヴ。ヒゲではなく気になっている人が居る
のだとし、プール係のイーサンだと語る。レミのことは今でも好きだが
イーサンは私のことを分かってくれるのだという。
それを聞いたジャンヴィエーヴはもうここには来ないでとし、捨てられ
たらレミは良くならないし二股は許さないという。
■テーマ性
使用人と主人の付き合い方かな。
使用人があまり図に乗ればいつでも首にされるということを念頭に
入れて距離感を保っていないと大変なことになる。
また今回は何と言っても強盗事件に関わる人物の3人が判明した。
タイ、イーサン、カーター。
イーサンには裏の顔があるかと思っていたけど、そもそもの主犯は
トニーなのかなとか思っていたのでちょっと意外だった。
■パウエル家
夫・エイドリアン
妻・エヴリン
子・バレット ((死亡)・生きていれば21歳)
ボディガード・トニー・ビシャラ
メイド・ヴァレンティナ
プール係・イーサン
エヴリンはエイドリアンを療養・治療と称して家から追い出し、
トニーとの体の関係に興じる姿が有る。エヴリンとしては都合良く
使用人の体だけを目当てにしている感じだけど、トニーとしては
それを利用して少しでも環境をよくする為に、使用人が使うような
プールハウスではなく3階の部屋を要求する。
エヴリンはダメだとしていたけれど、トニーは勝手に話を進めて
引っ越し作業。エヴリンとしてはその態度が気に入らない。
「いつから生意気をいう様になった?」
「あなたは快楽を得ている。」
「使用人が失礼な態度を取って良い立場ではない。」
「本物の男は欲しいものは自分で取りに行く。」
トニーを食事に誘った際に、彼に食事代を払わせようとする。
ワイン代金だけで900ドル。「本物の男」ならば当然男性が支払いを
するものだとして圧力をかけて、今後言いなりにしようなんて一瞬たり
とも考えないよう釘を刺す。
「寝るのは良いが、寝首はかかせない」。
ただトニーとしては不倫している事実をもって彼女を脅せる材料
は出来た感じ。金の格差故にトニーは失う物はないけど、金のある
側の人間はこういう時に不利に働くのではないかな。
■ウェストモア家
夫・スペンス (男優)
妻・ペリ (女優)
関係者・ロージー
新メイド・カルメン
関係者・タイ (スペンスの兄の息子・17歳)
カルメンはスペンスの姉の不在中に姉の子供を預かることを知る。
カルメンは子供が嫌い。雇い主に言える立場の人間ではないんだ
けどね。
なんとその子供というのが、ルビオを殺した強盗の一人のタイだ
ったこと。タイは自殺未遂していて精神的に問題を抱えていると
されていたけど、早くも立ち直っている姿に少々違和感が有った。
カルメンはステーキを出す際に、タイのナイフはプラスチック製
だった(笑)。アメリカの囚人がよく刑務所で悪さできないように
プラスチック製のナイフとか使うのを見た事が有るけど、殺さない
ようにする為だよね。
カルメンはタイが週末にも大人しくしている事を知り、誰か人を
呼んで気を紛らわせたらどうかと語る。
そんなカルメンの優しさにありがたみを感じるタイだけど、
色々と褒め言葉を並べるが顔のことは褒めない(笑)
17歳の子にしたら彼女はオバサンに見えるのだろうか。
ロージーと共にこのドラマでのカルメンは美形な内の一人なんだけど
ね。
カルメンの助言通りパーティーに友達を呼んだらSNSで集まった人
で溢れていた。アメリカではよくある高校生のパーティーの構図。
隣人の振りして警察に電話をかけてパーティーでうるさいので
調べて欲しいとする辺りは頭が良いね。
一緒に拘置所に入れられるけど、その中で、タイは忘れていたみたい
だけど、カルメンは自分の愛する人が目の前で強盗に襲われて
手の中で大事な人の目の中の光りを失っていくのを見たということを
告げる。謝罪するタイに対して
「事件はあなたのせいではない」というカルメンだけど・・
■デラトゥア家
母・ジャンヴィエーヴ
息子・レミ (大学生)
メイド・ゾイラ
メイドの娘・ヴァレンティナ
メイドの夫・パブロ
レミが帰国してまだヴァレンティナのことを愛している姿があること
を知る母。ジャンヴィエーヴとしてはヴァレンティナと息子を引き合わ
せたい感じだけど、肝心のヴァレンティナはプール係をしている
イーサンに心惹かれていることを知り、ジャンヴィエーヴとしては
レミを悲しませない為に、ヴァレンティナには来ないように告げる。
ヴァレンティナとしてはレミとの関係は心惹かれるところだけど、
イーサンの方が自分の気持ちを分かって優しい態度を見せてくれる
現状に対して、今のところイーサンの方に部がある感じ。
ヴァレンティナとしてはこの気持ちを相談する相手が居なくて、
結局ゾイラとの関係を元通りにして、母親にアドバイスをもらおう
とするが、人の人生をコントロールするなと言われたゾイラとして
は完全にスルーするみたいだ。
ただこういう事は、自分の気持ちに正直になるしかない訳で、
ゾイラとしては使用人が雇い主の息子と上手くいくはずはないと思って
いる訳だから、アドバイスするならばレミではなくイーサンを選び
そうだけどね。
■ダーリング家
主人・ニコラス
妻・ダリア(1999年・自殺扱い)
メイド・オーパル
メイドの息子・イーサン
フィアンセ・マリソル
今回オーパルの姿はなかった。
マリソルは本の出版の為に編集者の人間・キム・ランプトンと打ち合
わせしている姿が有る。その姿を見てニコラスとしては気分が良い
ものではない。
ディナーに呼んでキムの人となりを知ればニコラスも好きになるハズ
だと考えたマリソルで、キムはそもそもミネソタ出身のブロンドで青い
目の奥さんが居ることを告げる。
「チョコアイスが好きな人でもたまにはバニラが食べたくなる」
というニコラスのセリフ。昔はそんなセリフは完全に人種差別の
対象だったけど、今ではそういうセリフも自然に使えるようになった
のね。
しかしディナーに呼ぶとキムは妻とは離婚を考えていて、新しい相手
を探しているという。しかも好みの人物がまるでマリソルだと言わん
ばかりの展開。酔った席でのことだけど、スキンシップと称してフィア
ンセの前で手を握ってくるという大胆なキムにニコラスとしては激怒。
なんだかこの人、DVの毛がありそうで怖いね。
そのDV的遺伝子をニコラスも引き継いでいるのではないか。
そしてダリアが浮気した件にも触れて、彼が嫉妬深いことを知る。
ブックツアーにいくというマリソルに対してニコラスは、
「二度と経験したくない。疑ったり不安になったり・・ダリアは浮気
していたんだ。」
「私はダリアと違う。絶対に貴方を裏切ったりしない。」
■ミラー家
主人・ケネス (脳梗塞)
妻・ディディ (元ストリッパー、アンブロージア)
娘・ルシンダ (元彫刻家)
メイド・ロージー
甥・レジー
ロージーの息子のミゲルはミラー家でケネスからもらったラジコンカー
で遊んでは走り回る。
ルシンダは彫刻の作業をしているのにミゲルが好き勝手にしている
ことに集中出来ないとして激怒。
そしてミゲルが何度言ってもかけづり回る為にルシンダはミゲルに
お尻ペンペンをしたことを語る。
ロージーはカフェ”Luciano”に友達4人と集まってその事を相談する。
ゾイラは虐待という程じゃないとしていたし、カルメンは尻を叩かれる
ことに対して性的に捉えて一人で過去の男性関係に照らし合わせて
一人でまるで違う話で盛り上がっていた。
ゾイラのアドバイスが正しい感じがするけど、ミゲルが悪さをすれば
あなたが首になる。雇い主ならば子供の悪さを我慢する必要がないの
だから・・・と。
再度ミゲルが遊んでいたことをロージーが大人しくさせたけど、今度は
ロージーが掃除をしている際にルシンダの彫刻を壊してしまった。
ロージーは日本語吹き替えだともの凄く可愛い声をしているけど、
現地語・スペイン語でしゃべると、また違った印象があるね。
前回カルメンが利用した方法と同様に、ミゲルにはスペイン語を使って
コミュニケーションを取り
「服を掴むので泣いたマネをしてくれたらご褒美にアイスをあげる」
として、怒った振りをしてルシンダを納得させる。
ルシンダの根本的な問題は、15歳の時に妊娠・出産した経験があり、
ケネスは激怒して赤ちゃんを養子に出ししまったこと。その時から
彼女は自分に言い聞かせて、父は私以外の人は受け入れられないもの
だと考えて生きて来たという。しかしケネスがミゲルと接している姿
を見て違うものだと考えたこと。
そしてルシンダが彫刻を始めたのも、娘を失ったショックから美しい
ものを作りたいと考えたようだ。しかしそれでも彼女は子供を育て
たい意識が高いみたいだ。
■使用された曲
・
■出演者
マリソル・スワレス (Ana Ortiz) スタッポード家のメイド
ロージー・ファルタ (Dania Ramirez) ウェストモア家のメイド、子供が
カルメン・ルナ (Roselyn Sanchez) 歌手志望、アレハンドロのメイド
ゾイラ・ディアズ (Judy Reyes) ゾイラのメイド、ヴァレンティナの母
エヴリン・パウエル (Rebecca Wisocky) 意地の悪い妻
エイドリアン・パウエル (Tom Irwin) 浮気性の夫
ジャンヴィエーブ・デラトゥア (Susan Lucci) 母、精神不安
ヴァレンティナ・ディアズ (Edy Ganem) 娘、レミにアプローチ
レミ・デラトゥア (Drew Van Acker) 大学生、ジャンヴィエーブの息子
ペリ・ウエストモア (Mariana Klaveno) スペンスの妻。女優
スペンス・ウエストモア (Grant Show) 夫、ソープオペラ賞の男優
ニコラス・ダーリング (Mark Deklin) 元ダリアの恋人、現マリソルの彼
オーパル・シンクレア (Joanna P. Adler) ダーリング家のメイド
イーサン・シンクレア (Colin Woodell) オーパルの息子、プール係
トニー・ビシャラ (Dominic Adams) パウエル家のボディガード
パブロ・ディアズ (Alex Fernandez) ゾイラの夫
ルシンダ・ミラー (Kimberly Hebert Gregory) ケネスの娘・彫刻家
ケネス・ミラー (Willie C. Carpenter) 父、脳梗塞で倒れる
キム・ランプトン (Richard Ruccolo) 編集者
タイ・マッケイ (Gideon Glick) スペンスの甥、強盗
— (Teddy Cole) Teen Guest
— (Savannah Goldsmith) パーティ客
フォード (Stacy Hall) 捜査官
カデル (Colin Walker) 捜査官
アンジェロ () 給仕長
カーター () 強盗、銃を発砲