第16話(4) 悲しき刻印 Hard Knocks
脚本/Sunil Nayar
監督/Christine Moore
【ストーリー】
911に助けを求める電話が鳴る。電話はフィッシュタウンからのもの。
助けて・・というと若者は息を引き取る。911のオペレーターはすぐに
救急車を手配すると語る。
レイシーは母・ミーガンが三度も口紅を塗り直しているのをみて相手は
誰なのかと問う。仕事で知り合った人だというと、パパ(トッド)が
ケイトと知り合ったみたいに?と突っ込まれると、意地悪言わないで
というミーガン。ただコーヒーを飲むだけだと語ると、レイシーは
相手の職業はと問う。FBI捜査官だというと何をするのかと問う。
ネットで検索したいのだとすると名前を聞かれ、テレル・エイムズだと
語る。そんな中、ミーガンの携帯に仕事の電話が鳴る。デートは?行ける
ハズだという。
ミーガンはピーターに合流する。デレクからオフィスに電話が有った
とし、君の携帯番号を知らないと言っていたという。悪いがコーヒーを
飲みに行けないと伝言されたというと、悔しいとし先に断れば良かった
という。高校生かっと突っ込まれる中、バドとサムと合流する。
被害者は自分で通報し通報中に亡くなったという。
被害者はジェイク・ブレイディ(17歳)、マディソン高校の生徒で
マウントエアリー在住だという。
胸部にアザ、そしてアルコール臭。紫外線ライトを付けてくれないか
と頼むと発光インクで何か描いてあるという。すると矢印が壁に
描かれていて、その道を進んでいくと、廃墟の様な場所で盛大なパーテ
ィーが有った痕跡が見つかる。金曜日の夜にジェイクがフィッシュタウンま
で来たのはこれだという。ディスコだというバドに古くささを感じる。
朝まで何百人も踊っていたのに帰るときには誰もジェイクが亡くなる
のを見なかったのか。サムは親に知らせようと語る。
ブレイディ家に行くサムとバド。
母・エステルと父・ハーヴェイはうちの子じゃないとし、ジェイクとは
ちゃんと話し合っているという。おかしい連中が集まるパーティーに
行くのは止せということ。それで体罰を与えたのかと問うと胸には
アザが有ったのだという。心の準備をしていて欲しいというバド。
エステルは寝ているはずのジェイクを呼びに行ったが居ないとして
戻ってくる。二人は亡くなったことを語る。
研究所ではイーサンが薬物検査をしたがドラッグの兆候はあるが
エクスタシーやスペシャルKなどのパーティーで使われるものではない
という。血中アルコール濃度は微量だという。被害者が所持していた
この薬も表面が削り取られていて薬品名を消したのだというピーター。
検査では一致しない違法に製造された合成麻薬だろうというミーガン。
ウチのデータには調べても無いだろうという。
ミーガンはデレクのオフィスにいく。
挨拶に寄ったとすると、今朝は済まなかったというデレク。
また事件で17歳の少年がもって居た薬がある事を語る。デレクは高校を
いきのびられて良かったと語ると、あなたはパーティーによく行く人
だったのかと。君に出来ずボクに出来る事はあるかと問うと、ミーガン
はHIDRAにアクセスして欲しいと頼む。政府の薬物データベースの
ことだった。分析の結果が出たら電話連絡してと語る。
サムはピーターが高校の時モテたであろうことを告げパーティーにも
よく行っていたであろうことを指摘。イーサンはそれを聞いてムス
っとしていた。死因は何か。バドもやってくる中ミーティングをやろう
という。
ジェイクの胸のアザ、索痕も手首にある。縛られていた皮膚に現れて
いた死斑から死亡時刻が分かるという。固定化されて転位がないという。
911の時刻はと尋ねるとAM7:14で今から3時間前だというバド。通報の
有った時刻は死後4時間以上が経過していると語るミーガン。
911に通報された記録とジェイクの留守電の声を声紋分析にかけると
明らかに別人だという。SNSのジェイクのページ(Arentlsocial.com)
から主催者捜しをしていて、恐らく誰かがドラックの持ち込みでやり
過ぎた子がぶっ倒れたのではないかという。そんな中友達のページ
のロゴがあの現場の壁の矢印だった。ジンクスという人物のもの。
今夜クリーブランドでジンクスがパーティーをするとされていた。
■感想
子供の教育問題に対する親の役割というものを取り上げた感じの
エピソード。
相変わらずドラマとしてはミーガンを中心とした家族ネタが楽しい。
このままケイトとトッド、ケイトとミーガン、ミーガンとトッドと
レイシーの問題を絡めて微妙な関係を続けていけば面白いドラマに
なりそうなんだけどね。無慈悲なことにトッドは今回は出世のチャンス
とばかりにトップレベルのロースクールである、カリフォルニアの
バークレーのボールトホール大学院から刑法の教授のオファーが来たと
し、いずれ本を出版、コンサルタントへの道を開けるという成功が
確定するような話が舞い込んでくる。過去にミーガンが子育てを捨てた
為にレイシーを育てる為にトッドは弁護士事務所の共同経営のオファー
を蹴っている過去が有り、今のミーガンには正直トッドを責めること
など出来ない状況だ。
レイシーもその事を知っているからこそ断れない部分が有るのだろう。
シーズン2に入ってから益々レイシーは母親のことを知りたいと願う気持ち
が強まっていることもある。最終的にはレイシーが決めることだとして
いたけれど、そんな重大なことをレイシーは自分に決めさせていると
してトッドとミーガンを責めていた。因みにミーガンも先週登場した
FBI捜査官のデレクとの関係がイイカンジになっていたが、レイシーと
の関係を優勢するので両方は無理だとして恋愛を諦めかけていた。
トッドはケイトも一緒に連れて行きたいことを口にしていた。
ケイトが居なくなればトッドを巡るケイトとミーガンのあの微妙な
感じが無くなってしまうのが惜しいんだよね。
果たしてどういう結末を見せるのか。
■事件
今回の事件はマディソン高校の生徒のジェイク(17歳)がパーティー会場
の外で亡くなって見つかったというもの。
ジェイクの両親はまるでミーガンの母親の教育理論と同じ感じだけど、
誰もが子供のためと称して願う気持ちとして伝わってくるものが有った。
ただそれが大なり小なり子供への期待の表れがプレッシャーとして
伝わってしまうところも有ってなかなか難しいところがあるんだよね。
ジェイクの父・ハーヴェイは優等生協会の指輪をしていた。
それを息子にも取らせたいとばかりに、教育には神経を使って大事に
育てている姿が有る。しかしそんな息子は心と頭の問題に関しては
アンバランスなママ成長していて、他人への気遣いなどは欠けている
部分が有り、嫌なヤツという一面も存在している。
■捜査
色々と取り調べするシーンが有ったけど、サムにしてもバドにしても
一度ずつ刑務所に送ると脅して上手いこと情報を引き出していた。
なんだか今回は二人とも対等な関係として面白く写った。
しかも最後にサプライズ的にバドには子供が出来たことを臭わせ、
子育てが出来るか不安な一面を露呈する。そんな彼にサムがアドバイス
するという心強いのか弱いのかよく分からないところが有った。
ただパパモリスと言われていたのはちょっとほのぼの。
■死因が次々と変わる
911に通報した時には死んでいたことが判明。
それと同時に声紋の調査をすると別人が通報していたことが分かる。
パーティーを取材したのはジンクス。
通報したのはパトリック。
ただいずれも殺しに関与していることは否定する。
また冒頭では写真から見て、被害者の首から下げられたプラカードが
気道を塞いで体位性窒息の可能性に言及される。気道を塞いで鬱血に
なったのではないかと。
コードに付いていた皮膚細胞から染色体異常のDNA。
XXY両性具有者に似たクラインフェルター症候群だという人物。
男性だけがかかる先天的な病気で乳房がふくらんで女っぽい体になる
のだという。
デビッドがそれに該当する人物だったが、いじめられていた彼は
意外にも褒め言葉として取り上げて頭を切り換えていた様だ。
彼が殺したかと思われたが、プラカードは外していたとして車の中に
入っていた事が分かる。
■写真部
ネットに投稿された写真から矛盾点や情報を引き出す。
新聞部のパソコンを借りることになる。編集長はマキシンという女性で
頭が良い。
そんな中結膜に点状出血が見つかる。
表皮の下の真皮に達する傷跡。卵形の打撲が見られて心臓震とうだと
分かる。
心筋が再分極する時に一瞬だけ心臓が停止している状態があり、その
タイミングは100分の1秒。その間に強く心臓を殴られると死に至る
ダメージがあるという。
優等生協会の指輪の跡があったことから、父親の犯行が疑われたが、
実際にはマキシンだった。
ただ彼女に取っても殺していたという意識もなく、説明を受けても
自分が殺したと思うものなのかな。
■デレクは散々利用されたな
今回は彼がFBIだという立場だったので、ミーガンに随分と利用された感じ
だった。結局関係は実を結ばないみたいだけどね。娘がデレクのことを
調べているところがまたなんとも言えなかったね。
■使用された曲
・Body of Proof End Credits Theme
Composed by Daniel Licht
・Sideways by Sheryl Crow & Citizen Cope
■出演者
ミーガン・ハント (Dana Delany) 検視官
ケイト・マーフィー (Jeri Ryan) フィラデルフィア医療センター・局長
バド・モリス (John Carroll Lynch) 刑事
ピーター・ダンロップ (Nicholas Bishop) 医療捜査官
サマンサ・ベーカー (Sonja Sohn) “サム”、刑事
イーサン・グロス (Geoffrey Arend) 医療センター・医者
カーティス・ブラムフィールド (Windell Middlebrooks) 医療センター・副局長
デレク・エイムズ (Cliff Curtis) 捜査官
トッド・フレミング (Jeffrey Nordling) 弁護士、ミーガンの元夫
レイシー・フレミング (Mary Mouser) ミーガンとトッドの娘
ハーヴェイ・ブラディ (Jay O. Sanders) ジェイクの父、厳格
ジェイク・ブラディ (Evan Wadle) 17歳、優等生、被害者
エステル・ブラディ (Karen Culp) ジェイクの母
デビッド・モートン (Daniel Mk Cohen) クラインフェルター症候群の生徒
パトリック・スプラドリン (Jeff Ward) クスリを渡して通報した生徒
リンディ・スプラドリン (Kathleen Currie) パトリックの母
— (Luz Alexandra Ramos) 911オペレーター
ジンクス (T.V. Carpio) パーティーを開催
マキシン・ホール (Shana Dowdeswell) 写真部、飛び級、ペン大合格