第2話(6) 消えたハンター Hunting Party
脚本/Christopher Murphey
監督/Paul Holahan
【ストーリー】
狩りの為にローブ家はみんなでやってくる。
父親のマーティン、再婚相手のジュリー、息子のトーマス、娘のエリカ
そして会計士のアランと共に・・。トーマスはデカイ雄鹿がいたこと
を告げると、みんなで追い込もうとして一斉に追いかける。
鹿の姿を見つけて発砲するが、亡くなったのはなんとジュリーだった。
ミーガンはレイシーに呼ばれて喫茶店でお茶する。
レイシーは嫌いだったハーブティを飲む姿を見てミーガンは驚く。
砂糖を入れれば飲めるのだというレイシー。新しいものも試したいと
いう娘は、パパもビールを無理して飲んでいたら今では好きなった
のだという。ミーガンは誘ってくれたことを感謝する。どうしている
か気になったという娘はママの上司とパパが付き合っているのだから
と。大丈夫だというミーガン。レイシーは明日一緒に買い物に行かない
かと声を掛けるとミーガンは喜んで誘いに応じる。
ピーターはベサニーの車で現場にやってくる。
別れ際にキスしているところをミーガンは目にする。
ミーガンに対してピーターは車が壊れたので送ってもらったと語る
とイケナイ人だという。恋愛感情があるのか、それとも行きずりなのか
と問うと男はそんな話はしないというピーター。
現場の森にやってくると、女性が顔中傷だらけで倒れていた。
被害者の名前はジュリー・ローブ。夫はマーティン・ローブだとし、
大富豪だという。前妻・アレクサンドラとの間に子供が2人(トーマス
とエリカ)。バドとサムもやってくると、ミーガンの所見を聞く。
弾は貫通していること。切り傷、擦り傷からして倒れた後に転がった
のだろうという。この状況では弾道検査は無理だというピーター。
そして弾も見つからないだろうと。死因は倒れたせいだという。即死に
近かったハズだと語る。みんなが鹿を狙って撃ったと語っているという。
発砲時にみんな視界に入っていなかったのかというバドは関係者に
色々と質問するが、太陽を目にしていたので見えなかったという。
それでもオレンジの肩当てがあれば目立つのではないかと。弾が当たる
場所にいたハズはないという。これは事故だとすると、ミーガンは
マーティンの首の傷についてどうしたのかと問う。藪の中をかき分けて
狩りをしたのだからその時に付いたのだろうというが、ミーガンは
傷ついているのはあなただけだと語る。ミーガンは彼にティッシュを
渡す中、ピーターに対して血を拭き終わった後に回収してと語る。
ピーターはミーガンに対して色々と助けただろうとし、君があの女性と
話せるようにしたり、彼女の暴力彼氏を押さえておいたこと、前に君の
母のパーティーに無理矢理つれていかれたことも有ったという。いつも
慰めてるとし、それはレイシーを捨てた罪悪感からだろうと語る。
そんな中ケイトがやってくる。ケイトはミーガンにもう元通りかと
尋ねる。私はトッドと付き合っているが、あなたに取って変わる気はない
のだという。レイシーとは上手く行っているというと元通りねと語る。
受付係の女性かケイトに対して市長から電話だという。
ミーガンはマーティンから回収したティッシュを薬物検査、血液検査
に出す。ピーターはミーガンに対して親子のあるべき姿をレイシーに
押しつけすぎるなと語る。
ミーガンは気にせずに検視する。被害者は自分でネイルをしていること。
金持ちならサロンに行かないのかと。右の薬指を撮影してというと、
爪が剥がれて爪床が見えているという。肘には絵の具がついているとの
こと。
そんな中ケイトはマーティンに妻殺しの容疑をかけたのかと問う。
彼は市長の友人で選挙の献金者なのだという。私が担当を引き継ぐので
ミーガンは担当を降りてもらうというと、先ほど「私にとって変わる
つもりはない」と言ったのではないかと突っ込む。
マーティンが市長に電話しただけで仕事から外されるし、ケイトは
言いなり。金持ちって都合の良いごますり上手の検死官をご指名できる
ものなのかという。ピーターはジュリーは奨学金をもらって進学した
苦労人だとし、マーティンとは数年前に出会ったという。不倫は
ゴメンだとして離婚が決まるまではデートも拒んでいたとのこと。
ケイトはピーターに検視に立ち会ってと語ると、ミーガンは彼は私と
捜査しているのだという。二人してオレを取り合っているのかという
ピーター。
カーティスはイーサンに対して搬送部の運転手が足りないとして
誰か知らないかという。遺体の積み降ろしを経験したことのある人格者
だという。
■事件
ローブ一家は鹿狩りに行った際に継母のジュリーが何者かによって
撃たれて亡くなる。森の中で撃たれたことも有り、弾道検査などが
容易ではなく、誰が殺害したのか特定するのは難航が予想された。
ジュリーの夫・マーティンは資産家。その場にいたものたちは誰もが
第一容疑者だということで分け隔て無く失礼なことを語るミーガンに
対してマーティンは市長を経由しケイトに対してクレームを入れる
とミーガンは検視官から外され、ケイトはダウンタウンで起きた
事件の捜査の方の検視を行うよう告げる。
■感想
今回二つの事件を同時に扱っていたけど、こういうケースって珍しい
のではないか。検死官以外に同行する医療捜査官の存在というもの
に改めて抽出された格好で、その当事者であるピーターを巡って
ケイトとミーガンが取り合う様子が楽しかった。
「オレはスイスだ。永世中立国」
「オレには姉妹が三人いる。女の戦いには首を突っ込まない」
そんなピーターに対してミーガンは
「どっちがドイツなのか」
という突っ込みがまた答えづらい質問で、笑えるところだった。
ピーターは前回捜査上知り合ったベサニーと行動を共にしていた。
その件で散々ミーガンからは質問攻めにされて、ピーターはそんな
質問を回避するためにレイシーとのことなどで質問返しをして
言葉を濁そうとしていた。
■あなたにとって変わるつもりはない
ケイトとミーガン。学生ならば友人の彼氏とは別れたとしても付き合わ
ないのが暗黙のルールだとされるけれど、この二人は立場的に難しいね。
ケイトがミーガンの元夫のトッドと付き合っている関係上、レイシーと
顔を合わせる時間が長く、レイシーがミーガンではなくケイトに
感化されていく姿が有り、ミーガンとしては意識してしまうところ。
ただこのドラマ、日本では放送順がぐちゃぐちゃなので、ケイトと
ミーガンの立場を互いにハッキリさせたかと思えばまたぶり返したり、
今回のエピソードに於ける「あなたにとって変わるつもりはない」という
流れもかつても同様のセリフが有り、ちょっぴり繰り返してしまった感じ
がする。しかし私生活と仕事が混在してしまうところがこの二人の関係
を難しいものとしているな。どちらの性格も勝ち気なだけに、なんとも
難しい。
■動機は金か愛か嫉妬か妊娠なのか
どの流れに当てはまるものなのか、なかなか見いだすことは難しかった。
金持ちイコール悪というミーガンの意識なり先入観が働いたエピソード
だったけど、ミーガン自身母親は検事をしている訳だし、結構裕福な
ところで育ってきたのではないか。
どうも金持ち + 検視官というと、「Rizzoli & Isles」のアイルズ先生
を彷彿とさせるけど、結局ミーガンの捜査官としての予想は外れたかと
思いきや、疑ってかかったことに謝罪しつつ、実際にマーティンが
射殺してミーガンの主張に合わせていくところが何とも皮肉な感じで
描かれていた。
■ピーター遊び人説
どうもこの流れを多くのシーンで利用しているけど、彼はイケメンだけ
ど落ち着いた感じの人物だし、浮気するとか一晩限りの行きずりの関係
を持つ人に思えない。
今回は被害者が妊娠していたことと、マーティンが前立腺を切除して
後妻が妊娠出来ないことを知り、ジュリーは精子バンクを利用して
妊娠しようとしていた所が有った。その為に6件の精子バンクを回って
話を聞いてきたというピーターに対して、サムもミーガンも悪のりして
「くたくたでしょ」と語るところが何とも言えないところが有ったね。
■カーティスは面接
搬送班の運転手が不足しているので面接することになった。
しかし検視局の搬送班の運転手に応募してくる人物はどれもろくな人物
ではなかった。
■2人の被害者の繋がり
ジュリーには絵の具がついていて、ダウンタウンでの男性遺体・パトリ
ック・デラインにも絵の具がついていた。絵の具は業務用の特殊な
ものなので繋がりを見いだした。
パトリックはゲイであり、ジュリーとは高校の友達。
どちらの人物も善人であり評判の高い人物だった。
凶器はタイヤレバーが使われ、ドイツの高級自動車メーカーのもの。
それに該当するのは前妻のアレクサンドラだったけど、彼女が犯人
ではなかった。
何年か前にパトリックはローブ家をリフォームしており、その際に
ジュリーを連れて行ったことでマーティンと知り合ったとのことだ
った。
■花粉
傷口に付着していた花粉は、ブナ科の樹木。
サザンレッドオーク(フェルカスファルカタ)という落葉樹。
現場でそれが咲いているところを探して、誰が当時その現場に居た
のかと解いていく。嘘くさかったけど現場の葉に頭皮に使う育毛剤
が付着していたことも分かり、胃酸逆流の薬の成分も検出されたこと。
そしてローブ家の資産状況を調べていくウチに、自然と被疑者は
会計士のアランへと向かって行った。
■使用された曲
・Body of Proof End Credits Theme
Composed by Daniel Licht
・Suspicious by Ivy
・October by Lucy Wainwright Roche
・The Doubt by Harper Blynn
■出演者
ミーガン・ハント (Dana Delany) 検視官
ケイト・マーフィー (Jeri Ryan) フィラデルフィア医療センター・局長
バド・モリス (John Carroll Lynch) 刑事
ピーター・ダンロップ (Nicholas Bishop) 医療捜査官
サマンサ・ベーカー (Sonja Sohn) “サム”、刑事
イーサン・グロス (Geoffrey Arend) 医療センター・医者
カーティス・ブラムフィールド (Windell Middlebrooks) 医療センター・副局長
レイシー・フレミング (Mary Mouser) ミーガンの娘
マーティン・ローブ (Jay Karnes) 父親、富豪
アレクサンドラ・ローブ (Jessica Tuck) マーティンの前妻
エリカ・ローブ (Natalie Floyd) マーティンの娘
ジュリー・ローブ (Isabella Grace) マーティンの再婚相手
トーマス・ローブ (Joey Adams) マーティンの息子
アラン・ライト (Alex Fernandez) ローブ家の会計士
デーヴ・ロペス (Adrian Alvarado) 捜査官
ティム・ベル (Ransford Doherty) 捜査官
パトリック・デライン (Brad Standley) ゲイ、インテリアデザイナー
スティーブ・ターテル (Michael Dean Connolly) パトリックのパートナー
ラリー (Michael J. Sielaff) 運転手の面接に来る、マザコン
ジョージ (Richard Cabral) 運転手の面接に来る
フランシーン (Lisa Gershuny) 運転手の面接に来る、ゴス系
テレサ (Kat Kilkenny) 運転手の面接に来る、色んな車の免許を持つ
ベサニー (Jenn Korbee) ピーターの彼女
— (Amy Vorpahl) CSU Tech
グレッチェン (Madeleine Hamer) アトランティック生殖医療センター看護師
— (Jennifer DeFilippo) Receptionist
ジョージ (Brian Dobski) 運転手の面接に来る
バーン (Stephanie Atkinson) 捜査官
— (Matt Baker) 警察官
— (Wilbert Berthaud Jr.) Lab Technician
ブリン・ウォーカー (Andria Blackman)
— (Ronald Boone) Medical Examiner
— (Jeff T. Buco) Medical Examiner
— (Robin Brodsky) 囚人
若い頃のジョーン・ハント (Jodie Brunelle)
— (Suzanne Gillies) Medical Investigator
— (Teale Kate) 捜査官
— (Phyllis Lynn) Clerical
— (Tony Moreira) 捜査官
ライラ・ブラント (Ursula Parker)
— (Chuck Slavin) CSU Tech / Medical Examiner
ワトキンス (Billy ‘V’ Vigeant) 捜査官
スティーブ (Kent R. Williams) 捜査官