第6話(6) 隠された使命 Fallen Angel
脚本/Diane Ademu-John
監督/Christine Moore
【ストーリー】
ウクライナ語で男性は電話に出る。”場所は?”。それを聞いた
後机の中から銃を取り出して出て行く。
車で走行中にオクサナはトランクから転げ落ちる。裏路地に
逃げるが撃たれて亡くなる。
●3時間前。
ケイトはラッセルと共に貿易フェアにやってくる。
知事に対してケイトをアルノフ大使に紹介したいと語る。
検視局長のケイトだというと、殺されるならフィラデルフィア
だなとジョークを告げる。ラッセルはケイトに君はよくやっている
とし知事のお気に入りだという。人気のある者を海外からの投資
を呼び込む為に売り込みたいのだという。君はとても美しいと
いうと奥さんも来ているんでしょとケイト。
ケイトは少し席から外すと、近くに居た男をスタッフと思って
ウォッカを注文する。セルゲイはウォッカとヴォートカ・・
これは後者の方だという。ウクライナのハニーウォッカだと。
ヘミングウェイも言っているとし「知性のある人間がバカと過ご
す時は酔っ払え」と。ここもバカだらけだという。ボクは
バーテンダーじゃないよとしてセルゲイはケイトに語る。仕事は
何なのかと問うとウクライナ領事の随行員だという。元軍人なの
かと問うと、私の父は軍人でその子だというケイト。イタリア、
日本、ベルリンに2年居たこと。セルゲイは子供の頃に壁の向こう
に君が居たかも知れないねと語る。カティアと17歳の時に愛し合
ったという。ケイトは顔の傷はどうしたのかと問うと、どの
傷のことなのかとして二人は近づく。二人は良い感じの関係に
なると部屋に行き男女の関係になる。
ケイトが寝ている頃、セルゲイの元に電話が鳴り、銃を持って
いく。するとその頃オクサナは撃たれて死亡する。
ミーガンは現場へ。
トミーは被害者の姿を見てゴシック絵画の「後悔する天使」みたい
だという。ミーガンは背中の上部と下部に銃創があること。
死後硬直から見て8時間以上前だという。腹部にも傷が有るが
硬直が解けないと分からないと。身元は?アダムは分からないが
左腕にはタトゥーがあるのでヒントになるかもと。ロシア語
みたいだというミーガン。数ブロック先の貿易フェアの為に
ロシア人が沢山来ているという。ミーガンはケイトも行っていた
ハズだとし媚びを売っているのだという。
ミーガンはベッドのケイトに電話するとすぐに行くという。
セルゲイは行くなというが仕事だから行かなきゃという。
私は普段すぐに男性と寝たりしないというと俺もそうだという
セルゲイ。
イーサンは映画「007 ロシアより愛をこめて」みたいだという。
スパイではないのかと言う。
トミーはタトゥーにバーコードが書かれているのかと問うと
アダムはバイオメトリクスで調べて見るという。模様状の擦り傷
だというケイト。鎖かネックレスが首にありつかみ取ったような
感じだというミーガン。腕を縛られて背中に2発、プロだと。
腹部の傷は残忍そのもの。怒りの犯行に見えると。
そんな中イーサンはネグリジェの裾に縫われていたが手紙が入って
いるという。読める人を呼びましょうというと。
ケイトはラッセルに話すと裁判所の翻訳者なんて使うなという。
大使の愛人だという内容でも書かれていたら、知事の貿易法案
が不意になるという。夕べ消えただろうとしてケイトに対して分別
のある人物を連れて来るよう告げる。
アダムはバーコードの意味が判明したとし売春組織のボスが商品
につけたマークだという。
ケイトはセルゲイ・ダマノフを連れて来る。みんなにはウクライナ
領事の随行員だとして翻訳を手伝ってくれると語る。セルゲイは
ロシア語ではなくウクライナ語で詩だという。
「鎖で縛られた私の中の罪人、一つの抱擁が苦しみを和らげる。
一時愛を感じ安らげる」。
これは確かロシア革命時の女流詩人の詩だというセルゲイ。
詩の知識や語学に堪能して多才な人ねというミーガンはケイトと
何処で知り合ったのかと問う。
ミーガンはセルゲイの行動を疑問視する。
遺体の傍にいるのも慣れているし、この件で一切質問もしてこない
のは不自然だという。俺は元兵士なので必要のないことは聞かな
いようにしているとし、戦争で学んだことだという。アダムはボス
の名前は書かれてるか?と問うと、これは母親宛の手紙だという。
母に許しを請い故郷に帰りたがっているという。名前はオクサナ・
スヴェトローヴァだと。
■感想
今尚人身売買のターゲットにされているウクライナとロシア
のことを描いたもの。
スパイものを臭わせたけど、ネタの下敷きにあるのは、
分かる人には分かるドラマの組織はハイル・ヒドラだったことか。
売春組織としての子会社の名前はスターク・スター・エンター
プライゼズ。ネックレスに刻まれているマークはシールド系
ドラマを見ている人ならばお馴染み。あのタコのマークだ(笑)
冒頭から如何にもセルゲイが関係していることを臭わせ、
彼が暗殺者ではないかと終始感じさせる。
ケイトがその殺人のアリバイに利用されたのではないかという
感じで、彼女に取ってはある意味ではキャリア最大のピンチが
訪れた話でも有った。
しかし終わってみると実は全くの逆の話。
ベルリンの壁によって愛情・恋愛が引き裂かれてしまった
セルゲイとカティアの話が語られていたけれど、現代の世界
に於いてもラストのシーンでは大使館のゲート越しに語る
ケイトとセルゲイの姿は、その時の再現だと思わせ、ちょっと
したスリリングさと悲哀を描いたものだった。
ただケイトに関しては政治的な行動・活動がかなり検視局に
対してリスクにさらしていることも事実で、結構厄介な要素と
してシナリオに組み込まれたなって感じ。
■今回の事件
路上で若い女性が殺害される。
死後硬直が解けた後に体を調べると曲線状の死後に生じた鋭的
外傷が有り、胸骨の下から体の左側を通り恥骨結合部の上まで
その裂傷が伸びていることや胎盤実質が存在していることから
被害者の女性が妊娠していたことを臭わせ、荒っぽい方法で
帝王切開が行われているという結論を出す。
被害者はオクサナ・スヴェトローヴァ(17歳)。
人身売買の餌食にされた女性だった。しかし胎盤由来の細胞から
DNAが検出出来る為に父親のDNAを照合していくと、何とウクライナ
系アメリカ人の貿易商でケイトとは貿易フェアに居たアルコ・
スタルコヴィッチだと判明していく。
■結論
ケイトと短い時間だけど情事の関係になるセルゲイ役には
Ivan Sergeiが演じている訳だけど、ドラマを見ている最中
はずっと「Pretty Little Liars」のルーカス役のBrendan Robinson
かと思って見て居た(笑)
ケイト役のJeri Ryanのお色気シーンが結構有り、ファンには
必見なのか。セルゲイとの絡みのシーンでは黒い下着。そして
再びリスクある行動を取るためマイクを仕込んで乗り込む
ケイトだけど、その時にまたマイクをつける胸元が実にエロ
過ぎる(笑)
Jeri Ryanさんでヤフーで画像検索するだけでお色気画像が
沢山出てくるものね。
レイシーとは似た様な年齢の子だったことも有り、ミーガン
としては気が気でなかっただろう。
ケイトの男の運の悪さというのも有ったけど、ミーガンも負け
ない。そういう意味では世の中の男に当たりが少ないものなの
か。
正直色々と違和感が多すぎた。
・検視局員が毎度リスクの渦中に晒されること。
・リスクが有るのに刑事に相談せず一人で行動を起こすこと。
(こういう時やっぱりピーターの居なくなった穴は大きいな)
・一度動かした証拠品を検死官が再び現場操作で仕込んで
犯人逮捕を試みようとすること。
冒頭からスパイがどうだという話になっていたので、アメリカ
をスパイするものの仕業だと思わせて、実際にはケイトがそんな
行動を取っていることにいつの間にか気がつく。
今回セルゲイは奇跡的に犯人ではなかったが、もしも犯人だと
したならば、手紙とかタトゥーに刻まれた翻訳の件で操作され
ている可能性が有り、素性もあやふやなものに翻訳させておいて
その確認を怠っているところもまた相当違和感が有ったな。
胃の内容物からしてボルシチ・ボブのレシートで「神聖と世俗」
という料理だった。でも内容物と言ってもキャビアとフライドポ
テトだけですよ(笑)よくそれで特定出来たな。
犯人は赤ちゃんの父親の母親だった。
この女性が代々人身売買をしていて金儲けをしていたみたいだ
けど、オチとしても何だか違和感有ったな。
商品には手を出してはいけないとして殺害してしまった。
そんなに手間と金がかかっているなら殺すことも無いだろうに・・
■使用された曲
・Body of Proof End Credits Theme
Composed by Daniel Licht
・Same Ol’ by The Heavy
■出演者
ミーガン・ハント (Dana Delany) 検視官
ケイト・マーフィー (Jeri Ryan) フィラデルフィア医療センター・局長
トミー・サリヴァン (Mark Valley) フィラデルフィア市警
イーサン・グロス (Geoffrey Arend) 医療センター・医者
カーティス・ブラムフィールド (Windell Middlebrooks) 医療センター・副局長
アダム・ルーカス (Elyes Gabel) フィラデルフィア市警
レイシー・フレミング (Mary Mouser) ミーガンの娘
ダン・ラッセル (Richard Burgi) 地方検事、ケイトの支援
セルゲイ・ダマノフ (Ivan Sergei) 仕事人、ウクライナ人
アルコ・スタルコビッチ (Guri Weinberg) ウクライナ系・貿易商
エタ・スタルコビッチ (Deborah Strang) アルコの母
タチアナ (Natasha Alam) “クラブ・タチアナ”、女主人
ペトラ (Ksenia Lauren) “クラブ・タチアナ”、ホステス
イヴァンカ (Anya Monzikova) “クラブ・タチアナ”、ホステス・金髪
オクサナ・スヴェトローヴァ (Natasha Hall) 16歳、被害者
— (Svetlana Efremova) Husky Accented Voice / Woman
アルノフ (Dmitri S. Boudrine) ロシア大使
ジョージ (Glen Mac) セキュリティ、検視局
— (Greg Dela Riva) 警官
赤ちゃんのカチャ (Rebecca Mark)
赤ちゃんのカチャ (Sierra Mark)
— (Angel Monroe) 目撃者