第3話 人気ホストの裏の顔 The Purging of the Pundit
脚本/Michael Peterson
監督/Tim Southam
【ストーリー】
ブレンダとショーナの二人は高校生。ブレンダは「猿の惑星」を
ミタ事があるかと問うと世界崩壊した後の未来都市の様な場所
だとショーナに語る。彼女はビビリ過ぎだとすると、炊き出しは
すぐ先だという。進学に優利になる方法は他に無いのか。社会奉仕
が大事だという。そんな中ショーナは排水溝に人が抜けなくなって
いるとし助けるのを手助けしようと語る。ハーバードに行きたくない
のかと問う。するとなんと上半身は動物に食べられた遺体だった。
二人とも驚くが小論文の良いテーマになりそうだと語る。
ブレナンはブースが既に起きていることに驚く。
いつ起きたのかと尋ねると、彼はホッケーの記事が読みたかったとし
今年もフライヤーズが絶対に優勝するという。しかしまた寝ていない
のでしょとすると、時々目が覚めるだけで新しい家にまだ慣れて
いないせいだという。あなたはずっと寝ていないとし、体調が心配
だというブレナン。濡れ衣で投獄されたし最近大変だったこと。
スイーツなら回避的だというハズだという。あなたは今でも同僚を
信用していないのだとし、トラウマに対処出来ていないので心配して
いるという。スイーツは亡くなったのだとすると、君は心理学は信じて
いないだろうと語る。今はこんな話は止めようとし、疲れた時には
ちゃんと寝るからというブース。パンケーキを作ろうとしていると
ブースに電話が鳴り遺体が出たという知らせだった。
現場に行く。
橋の下で見つかった遺体。カムによると二人の女子高生が発見した
もので被害者が死んでいるのに気がつかずイタチが遺体を動かして
いたのだという。ブースは驚いただろうなというと、一人はハーバード
入学に役立つとして喜んでいたという。オーブリーもやってくると
僕も捜査に加えてくださいという。近所に居たら通報が来ていたので
酔ったという。遺体を見て酷いというオーブリー。遺体は半分はどう
したのかとしてこんなの初めてだという。しかしカムは不快度は
7.5くらいだという。ブースはいやこれは6だとし、浮遊死体の方が
酷いという。僕はキレイな射殺体が良いというオーブリーにブレナン
は吹き飛んだ頭部の傷を見たことがないみたいねと語る。新人イジメ
ですかというと、排水溝にハマっていた被害者の遺体の半分を動物が
食べたことを語る。太りすぎでハマってしまったのか。
ブレナンは眼窩縁の丸いことから判断して被害者は男性・白人だと
いう。カムはズボンの中身から判断しても男性よと語る。これは
事故じゃないというブースは靴底を見てみろという。まるで汚れた
跡がなかった。ホッジンズは食いしん坊の連中を見つけたとして
遺体を喰い散らかしていた動物を捕獲する。オーブリーはネズミは
嫌いだとするとムチをひけらかすなとし、こいつらはオコジョだ
という尻尾の短いイタチだということ。死亡日は?というブースに
対して、皮質表面の傷が均一なところから判断して遺体を捕食したの
はオコジョだけだという。ホッジンズは捕食状態から死後3日だと。
被害者は高いズボンで高級素材だと指摘するオーブリー。カムはクツも
イタリア製の高級革だという。この辺ならドラッグを買いに来たのか。
ホッジンズはオコジョの巣を見つけたとし中には沢山の証拠が有る
という。巣を見ると髪の毛、指骨、眼球と舌が有った。一匹まだ
居ますよというとオコジョは耳を食べていた。
ラボではインターンのロドルフォが検視する。
下部胸椎と腰椎に多くの骨棘が認められるという。ブレナンはこれは
病的肥満者によく見られる骨の損傷だという。鼻骨に死亡時の骨折
だというブレナン。前歯列の左上の中切歯と側切歯にも損傷がある
という。つまり右利きが犯人ねというカム。でも致命傷ではないという
ブレナン。
ロドルフォは作業前にスイーツのお悔やみをと語り良い方だったという。
同僚は家族になりえるとし、キューバ・ハバナに居た頃、僕の助手も
兄弟のような存在だったという。カムは今スイーツの話はしないで
というと泣き出したら涙で証拠が汚染されるという。
ブースは変と言うが私は腐敗した遺体を分析していると心が落ち着くと
いうブレナンに、ロドルフォは確かに変ですと語る。
ホッジンズは衣装の証拠回収は終わったと語る。
カムは陰嚢が変色していること。外傷のせいか。
ホッジンズは卑怯な戦い方だと語る。アンジェラがそこにやってくると
ロドルフォはまたアンジェラさんに会えて嬉しいと語る。目の保養
に来たというアンジェラ。ホッジンズはちょっとムッとして見に来た
だけなのかとし、復顔は?と尋ねる。頭蓋骨は比較的無傷だった
が顔を肉付けする前に被害者のおおよその体重が知りたいという。
ブレナンは左脚の腸骨の幅と大腿骨頭の大きさから判断して体重は
136kmだという。
それを元に復顔した画像を見ると、カムは「自慢屋」だと語る。
ホッジンズはラジオ番組のホストだという。無知で血の気が多いと
命取りになるという。
ブースのオフィスではオーブリーは被害者はハッチ・ホワイトハウス
だという。大勢のファンが居る保守系のトーク番組のホスト。
バードニア大を中退後にDJになり、今では右派の象徴的人物。
全国放送に出て年収は1千万ドルだという。銃の所持と死刑とバラチャー
制度は賛成、移民と中絶に反対している人だというオーブリー。
さっきネットで調べたこと。捜査に加えて欲しいというが、ブース
はそれを認めなかった。彼の15年来の妻・ミリアムが会議室で待って
いる事を告げる。僕も一緒にに話を聞きたいとし、あなたが僕を
指名してスイーツも・・というが、君を部下として選んだだけで
相棒としてではないというブース。そんな彼にスイーツの死は僕とは
関係ない事を語る。
■今回の事件と流れ
・大学進学の点数稼ぎの為に社会奉仕活動をしようとしていた女子高生
2人が橋の下で遺体を発見する。
・遺体は巨漢の男性で、下水道に捨てられようとしていたが、挟まった
ままの状態で発見される。
・遺体の上半身はオコジョによって食い荒らされていて、ホッジンズが
回収する。
・死因は何か。傷を調べていくウチに、犯行の動機も同時に調べて
犯人像に迫っていく。
■感想
今回のインターン生は、S9-17で初登場したロドルフォ・フエンテス
の二度目の登場。キューバから亡命してきた人物だということで、
独特の視点を持っていることは確かで、棲み分けは出来そうだ。
しかしアンジェラはやたらと彼を持ち上げているけど、そんなに
格好良いか?どうも自分は髭が濃い人が苦手だ。ホッジンズも結構髭の人
だけど、更に群を抜いた髭の人なんだよね。
「ゴースト」時代のIgnacio Serricchioはまるで髭を生やさない
ガブリエル役での登場だったのだけど。
スイーツが亡くなった後のエピソード故に、どう話題を切り出していく
のかなと思ったけど、なかなか難しいところだね。
一番悲しみを感じる時は恐らくデイジーが出演する回のエピソードと
いうことになるのだろう。次のデイジーの登場はS10-8だ。
■人間不信気味のブース
可哀想なことだけどやはり自分が信用していたFBI組織の中にも裏切り
ものが居て、濡れ衣を着せられてしまったという事実と共に
常に行動していたブレナンを除いた相棒としての存在だった
スイーツという人物を失ったことや、何よりも自宅を失ったこと
での喪失感は計り知れないものが有りそうだ。
ブレナンとスイーツは法人類学者と心理学者という大局的立場に居て、
対立の構図の中に、ブースという信心深い信奉者が居て、どちらかと
いうとブースは中立的立場を取っていても心理学者としてのスイーツ
に肩入れしていた部分も有るだろうし、ブレナンとは愛するものという
ことで肩入れしていた部分も有るのだろう。
今回ブレナンはブースが喪失感と不信感で精神的ダメージを受けている
ことを知って、なるべくスイーツの言葉を引用するような”心理学的”
アプローチでブースを説くシーンが多かったようにも思える。
ブレナンが他の分野の学者相手にも寛容さを持てるようになったのも
ブースだけでなくスイーツのお陰でもあるよね。
死んでも尚、スイーツの言葉を引用したり、スイーツが唱えそうな
心理学的アプローチでモノを言うことはある意味ではこのドラマの
中でもスイーツの存在をいつまでも忘れないとする意気込みを感じる。
■犯人は限られている
冒頭からドラマとしてはヒントが多かった。
まずクツが汚れていないとしていたこと。
そして被害者が巨漢で有ったこと。
正直そんな人物を運べる人っていうのは限られているハズで、幾ら
妻とかSMの女王に嫌疑をかけたところで、まずその段階で外れるの
ではなかろうか。
傷跡を聞いて、自分的にはすぐに被害者はSMプレイを性的嗜好に持つ
人物だと思っていたけど、なかなかそこにたどり付かず、ちょっと
イライラとしたかな。陰嚢が変色していると聞いたホッジンズは
卑怯な戦い方をされたみたいなことを言っていたけど、どう考えても
蹴られて喜ぶ人なんだと思っていた。勝手なイメージかも
知れないけど、太っている人ってこういう性的嗜好を持つ人って多く
ないか?(またはドラマでそういう使われ方をする)
凄い事はそういう嗜好が有ったということを体内物質の分泌からも
割り出す流れが有ることか。
ロドルフォは傷口(橈骨、舟状骨、大菱形骨の傷から拘束、舌骨の両側
の微小骨折から首を絞められた跡)から見て拷問だとしていたけど、
その背景にはそういう傷を過去に誰よりも多く見て居ることからだろう。
ただ死ぬほどの傷ではなく、尿などを分析してコルチゾール値があり
得ない数字で、恐れ抱いたらストレスで分泌量が増えるハズなのに
それがないこと。オキシトシンの値が逆に増加していて喜んでいる
時に出るものだとしていた。
■ラボのキング再び
脅迫状を送ってきた狂信的リスナーを探し出す為に、久しぶりに
「ラボのキング」参上とばかりにホッジンズがやってきて、しぼり込む
作業をしていた。カムはその名前を聞いて、「もう古い」としていた
けどやっぱりキングはキングで居て欲しい(笑)
でも今のホッジンズってラボのキングと言うよりも、現地で証拠
採取している時の防護服に身を包んで動物なり昆虫を採取している
時の方が彼らしいんだよね。
容疑者は郵便局とその周囲の住民の中で犯歴の有る人物でクロス検索
して78人にする。高い教育は受けていなさそうだということで大学
卒業者を除外して45人に絞る。
「ラボのキングが来たのでもっと絞れるよ」(ホッジ)
手紙の裏面の痕跡から微粒子が付着。
アスベストにPCBに鉛が付着していることから健康に害するビルに
住んでいるヤツに絞れば良いとしたら、一人になった。
「戴冠式はまだよ陛下!」(アンジェラ)
■オーブリーが信用されるまで・・
ブースはなかなか彼のことを信用しなかった。
あくまで前回呼んだのは部下としての存在だとして、相棒としては
認めないという立場だった。
特にバイヤーズという危険な男を捕まえに行く際に、オーブリーを
同行させずにブレナンを連れて行くというのは、ブースにとっての
エゴのような感じにも思える。
驚くべきはブレナン自身がそれを指摘したこと。
「バイヤーズが逝かれた男で危険なら何故オーブリーと行かないのか」。
これまでのブレナンなら幾ら危険でも現場に一緒に行くのは自分だと
主張するのにね。
「あなたは誰も信頼していない。仕事には必要だ」
「スイーツもあなたには自分以上の存在を信じる必要があると言って
いた。」
■面白いセリフ
・地球よりブレナン博士、応答願います
橈骨を見続けているブレナンに対してロドルフォが語った言葉。
・傷が浅い・・思いやりのある拷問者?
カムがあくまで拷問だと考えていた為に出た発言。
・ブースの性的嗜好!? 愛の討論
「セックスは愛の証なのに縛ったり叩いたりするなんて・・」(booth)
「そうは思わない。セックスと暴力は人類の最も原始的な衝動」(bones)
「その2つが融合かるのは理にかなっている」(bones)
「あなた噛まれるのが好きでしょ。セックスの最中に私が時々耳を
かじるとあなたは好ましい反応を示す」(bones)
・まるでシルク・ドゥ・ソレイユみたい
SM部屋を見た時のセリフ。
「鞭、鎖、ニップルクリップ、ルナビーズも有る」(bones)
「楽しそうだな」(booth)
「科学者として興味をそそらせる」(bones)
・量子物理学
「あなたのお兄さんは?」
「どうにもならないことがあることを受け入れていた。それが人生だと」
「量子物理学の原則を受け入れたってことね。」
「でもお兄さんはくりこみ群方式の基本原則を受け入れたのよ。量子の
世界では期待は裏切られるものだとされている」
・日本の鎖国政策
ブースが自分の世界を狭めていることに関して危険な判断だとされた
時に、孤立主義に陥っていった国家の中でも日本や第1次世界大戦後の
アメリカのことが引き合いに出されていた。
■使用された曲
・I’ve Got You Under My Skin by Frank Sinatra
■出演者
テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、”カム”
ジェームズ・オーブリー (John Boyd) FBI捜査官
ロドルフォ・フエンテス (Ignacio Serricchio) 実習生候補、キューバ亡命
アラン・スパジアノ (Will Vought) ハッチの共演者
ミリアム・ホワイトハウス (Kate Hampton) ハッチの妻
ボブ・ゴードン (Gary Basaraba) ラジオプロデューサー
ウィリアム・バイヤーズ (Jonah Wharton) 脅迫文を送っていたリスナー
セレーナ・スカルスガルド (Mouzam Makkar) SMの女王
ショーナ (Amanda Leighton) 高校生
ブレンダ (Erinn Westbrook) 高校生