第9話 雪の女王の呪い(後編) Smash the Mirror: Part 2
監督/Ralph Hemecker 脚本/David H. Goodman
Jerome Schwartz
【前回までのあらすじ】
レジーナは魔法のおとぎ話は書かれた通りになるとロビンに話す。
ロビンはレジーナの人生を変えられる程の力を持つ物だとウィルに
語る。アナはイングリッドによってここに閉じ込められたという。
エルサはまずあなたを逃がしてから魔法の壺を盗んで彼女を中に
閉じ込めるという。ヘンリーは母・エマに僕が助けるとして手を
さしのべるがエマの魔法で息子を吹き飛ばす。魔法で大事な人を傷つ
けたとしてゴールドに助けを求めると、日暮れ時に指定する場所に
来てくれという。それまでに私が準備しておくという。
ゴールドはイングリッド(雪の女王)の元にいくと、あの壺は君の力
を制御出来るとするが効果は長くはないという。インングリッドは
ここを出たら恐ろしい代償を払うことになるとすると、鏡を使って
ゴールドと待ち合わせているエマが運転している車の前に躍り出る
とエマはハンドルを切り道から外れて衝撃を受け気絶する。
【ストーリー】
— 昔 —
アナとエルサは人を閉じ込める壺を東棟で見つけると、再びアナが
閉じ込められていた地下室に戻る。ここに居ても大丈夫なの?という
エルサに対して見た目ほど悪くは無いという。薄暗いしネズミが
出るけど可愛くて、足の上を走るとビックリするけど、クツを履いて
いるし私は大丈夫だという。ホンの少しガマンして上に戻ったらすぐ
に雪の女王はあなたを追放することになったから、その目で見届けて
もらいたいというのだという。彼女が来たら”サプライズ”って
言って壺を出してやるというアナ。そんな彼女に心細さを覚えたエルサ
は心配だから私もここに来るというが、エルサはなるべく遠くへいて
欲しいとし、間違って壺に吸い込まれたら大変だという。ここは任せて
としきっと大丈夫だというアナ。
アナは牢獄に戻るが、戻った途端に突然手枷をされる。
“サプライズ”ってこんな感じなの?という雪の女王。私はもっと別の
言い方をするわというアナ。エルサは多分私のウソを信じるだろう
と思ったけど念のために準備をしておいたという。絶対に無理だとし、
私たちを仲違いさせるなんて・・というアナ。”絶対”とは力強い
言葉ねと雪の女王。
— 現在 —
車で脇道に衝突したことで気絶していたエマは目覚める。
エマは車の外に出ると雪の女王がエマに話しかける。何処に行く
つもりなのかと問われるとすぐに家に帰りなさいという雪の女王。
あんたは危険な状態だとすると、あんたに従う方が余程危険だという
エマ。恐れるべきは私ではなくルンペルだとすると、彼が約束した
ことはウソだという。何で約束したのを知っているのかと問うと
やっぱりそうなのねという雪の女王。ダマされないでというと彼を信じ
てはダメだという。自分の得になることしかしない人で、欲しいものを
手にするならあなたを殺すことも厭わないという。あんた何の為に
私を引き留めようとしているか知らないが私はいくという。行かせな
いという雪の女王は逆らわないでというが、エマは彼女がここには
居ないということを知る。居られるものならそうするとしアナタを
守ろうとしているのだという雪の女王。それが事実だとするが、どう
言おうと関係ないというエマ。
メアリーはレジーナに対してヘンリーはどうかと問う。コミックを
読むのに夢中で寝ようとしないこと。つまりいつも通りねと。
あの子は平気な振りをしているのかも知れないけどというレジーナ。
あの子だって色々と悩みを抱えているのに私の悩みまで持ち込みたく
ないという。悩みってロビンのことなのかとしてお互い愛し合って
いるのであればしょうがないでしょうというメアリー。
デビッドもやってくるとまた問題なのかと問う。レジーナは誰がエマ
を探しに行くのかと問う。彼女から電話で魔力を捨てる方法が見つか
ったと知らせが入ったのだという。あなたたちはそれで良いのかという
レジーナ。不要品をすてるような話をしている訳ではないとし本気じゃ
ないわよねと語る。
エマが人を傷つけない為にはこれしかないというと、あなたたちの
アイデアの中でも最悪だというレジーナ。悪い魔女をシッターに雇った
ことも有ったけど、娘の為には良いというデビッドは普通になれるの
だと語る。レジーナは私が今一番悔やんでいることは何か分かるかと
問うと、デビッドは”数え切れない命を奪ったことか?”という。
ヘンリーは自分は特別だって気づいた時に支えなかったことだという。
メアリーは誰よりも覚えているハズだとし、あなたがヘンリーにあの本
を与えたのが始まりだという。それで彼の世界が広がったのだと。
私はあの個を失うのが怖く、あの子に自分が異常だと思わせようとした
こと。普通の子になれば何もかも上手くいくと。しかし私の言うことを
ヘンリーは聞かず良かったという。メアリーはレジーナの言う通りだ
として、私たちは正当化していたとし、エマの特別な力を奪っては
ダメだというと、迎えに行こうという。そんな中レジーナは追跡の魔法
が無くなっていることと同時にエルサが居なくなっていることに
気がつく。
— 昔 —
雪の女王はアナに対してエルサは助けにこないことを語る。アナは
私たちのことをあなたは分かっていないというが、エルサと私は
似ているのだという。家族が居たにもかかわらず一人だけ別の部屋
で育ったこと。家族と離れて寂しく私は図書室に行くのが大好きだ
ったという。本の中で埋もれて過ごすのが・・という雪の女王。
お気に入りは古代スカンジナビアの伝説「トロールデングラス」。
読んだことは有るかと問うと、アナはもちろん読んだとし、私も図書室
の本を全部読んだという。どんな話だったのか言ってみなさいと
いう雪の女王に感想文を書けと言うのであれば手枷を外してという。
言わなければ殺すわよというと、アナは仕方なく覚えている話を
語る。
■感想
個人的にアナ、エルサ、イングリッドは、どのキャラクターも魅力的
な人たちなので、見て居るだけで愛くるしいわ、華やかさも有り、それ
ぞれに魅力的で、どんな悪事をしてもなんとなく憎めなさなんか
も感じているのだけど、それでもやはり自分のせいでエルサを壺に
入れたことをアナの責任だとして押しつけるというシーンは、「あんた
バカ?」(c)惣流・アスカ・ラングレーばりの突っ込みどころでした。
家族(の形)を取り戻すことが目的だったのかと思ったけど、結局
イングリッドは自分の苦しみを他人にも分からせつつ、不条理だと
考えている人生に対して恨み抱き、ハッピーエンドを望んで
いるという欲張りキャラクターだ。
この辺はレジーナと似たようなところが有り、エルサは「我慢強い」
としていたけれど、レジーナはこれまで散々悪の限りを繰り返して
来ている訳だし、完全に腐りきっているのでハッピーエンドが
訪れないのも納得だけど、改心した現在の中で「我慢強さ」を見せれば
また違った展開が用意されていくのかな。
まぁそれもまた殺された人たちにとっては都合が良い話には見えて
しまうけどね。
レジーナにはそんな暴走を止めて過ちに気がつかせてくれる人がいた
のだろうけど、イングリッドには居なかったのだろうね。
■今回のエピ
今回もまた色々と判明する流れが有った。
その中でも気になるのは・・
何故アナがエルサを壺の中に入れたのかということが描かれた
こと。そして何故イングリッドが現代の世界に居るのかということが
描かれました。
アナはイングリッドによって「割れ鏡の呪文」を使われて、思わず
エルサに対する本音が出た。虹彩に割れた鏡が入っていく描写が
まさにグロイ。
イングリッドの画策ではアナが本音を語ることで確実にエルサは
怒り狂ってアナが持つ壺を止めるなり奪うなりすると思っていたけど、
誤算はエルサはそのまま受け入れて壺の中に入ってしまった。
壺の中に入れられたエルサがどのようにして出てこられるのか。
東京コミックショーの「レットスネークカモ~ン!」とばかりに容易
には出てこられないのだろうか。かつてランプの精のジーニーのように、
壺でも磨けば出て来るとかないのか。
そもそも壺の中にはイングリッドも一度は入れられているという過去が
有るのか、先週ルンペルは壺の魔法はまだ僅かだが効果が有るとして
彼女の行動を封じていたよね。
そしてイングリッドが舞い降りたのは、1982年のアメリカニューヨーク。
魔法使いの弟子から、扉を使って送り込まれたけど、扉の先には
魔法の森のレジーナの呪いの魔法が立ちこめていたみたいだし、
その流れに乗じて流れ着いてしまったということなのかな。
時代を行き来する魔法というのは相当協力だし、難しいとされている
ので、そう容易には時代を行き来は出来ないからね。
■古代スカンジナビアの伝説「トロールデン・グラス」
アナとイングリッドがこの物語について語り有っていた。
そしてそこでイングリッドがやろうとしていることの一端を知る
ことになる。
『スカンジナビアのある王がとっても愛していた美しい娘がいた。
王は娘が自分の美しさを見られるように誕生日に向けて鏡を作る。
でも誕生日の前日に娘が死ぬ。だから鏡に写ったのは娘の美しさ
ではなく、王様の痛みや悲しみだった。
王様は酷く打ちのめされて国中に同じ痛みをもたらそうと決めた。
何年もかけて黒魔術を身につけそれを鏡に使って国全体居に呪いを
かける。鏡を見た火とはそこに愛する人の最も悪い部分を見る。
そして互いに戦い滅ぼし合う。』
■魔法使いと闇の王
この辺がなんとか区別がつきづらいというか・・・
闇の王が求めているのは、魔力を集めて短剣の呪縛から解かれる
というものの様だ。その為に必要なものは魔力と共にフックの心臓。
人を操るのがこのドラマの特徴でも有るのかも知れないけど、
あんまり人を操り、操らればかりだと展開がもの凄く面倒になり
そうだね。
■互いに理解し合うもの
・レジーナとメアリー
今回はレジーナが腐っているところを白雪が励ますシーンが目立った。
過去には考えられない構図だよな。
ただ誰にでもヤンチャだった時代は有り、自己中だった時は有る。
過去白雪の子供時代のことも描かれたことが有ったけど、母親が亡く
なる前後の白雪の自己中さはハンパじゃなかったものね。
・エルサとエマ
寸前のところでエマの流れを止めたのはエルサだった。
そして雪の女王もまたエマを止める為に奔走する。
エマの車がぶつかり気絶していたけど、それだけで相当時間が過ぎて
ゴールドとの約束の時間をとうに過ぎているのかと思った。
エルサは自分もエマと同様のことを悩んでいた時期が有り、それを
制御する方法を知っている。
「本当の意味で力を制御出来るようになる為にはそれを認めなければ
ならない。これがアナタ自身。怖がるのを辞めるのよ。」
■アレンデールに来た闇の王
闇の王が欲しいのは帽子。しかし過去、アナがルンペルから奪い、
色々と条件を付けてはルンペルが近づけないように短剣を使って
操っていた。その中で帽子を奪ったことと、エルサとアナには
危害を加えないようなことを命じていたよね。
しかし今回アナもエルサもアレンデールから実質居なくなったので
彼は来られることになった様子。
イングリッドと取引しようとしていた。壺と帽子を交換すること。
このドラマの都合の良いところは、闇の王ならイングリッドと取引
しなくともアナが隠した帽子くらい見つけられないのか?
■リボンの効力は?
壺の魔法から解かれたイングリッドはルンペルから取り戻した3つの
リボンを使い強引に3人に鎖のようにして身につけさせた。
そのリボンがついているのはイングリッド、エルサ、エマ。
イングリッドによって操られてしまうのだろうか?
■フックとルンペル
ワニ野郎!とやってくるフックとルンペルのやりとり。
過去にルンペルはフックによって婚約者のミラを奪われた。
「久しぶりに思い出した。復讐の味」
「お前の孫の母だぞ。こんな事は辞めろ。」
「私もしたくないがエマが必要だ」
失敗した時には・・・
「お前のガッカリした顔は最高だぜ」
■過去のアナとエルサの関係は?
アナがエルサに本音をぶちまけていたシーンが有ったよね。
その際にアナはイングリッドに魔法をかけられていたとはいえ、
そこで語られていたことは本当のことなのか。
アナはエルサに何年も無視されていて幽霊みたいに彷徨いていたという。
なんかその辺の顛末はイマイチよく分からなかった。
■その他
・マングース作戦
着々と進行中。
ロビンは図書館で本を探す中で、いつの間にか「23ページ」の一枚
がバックパックの中に入っていた。
おとぎの本には既に23ページが入っているが、その場面はなんと
当時の酒場で、レジーナがロビンを見かけた時のものだった。
ティンカー・ベルから運命の相手だと言われた際に、レジーナとして
は何も出来なかった時のこと。この分岐点を正しい道に進めば
決して今のようにはならなかったのではないかと感じる。
確かにその分岐点は、
S3-3だったのかな
しかし誰がその物語をロビンのバッグに入れたのか。
魔法が有るので、あんまりアリバイとか意味を成さないからね。
■出演者
メアリー・マーガレット・ブランチャード (Ginnifer Goodwin) 白雪姫
エマ・スワン (Jennifer Morrison) ヘンリー母、メアリーの娘
レジーナ・ミルズ (Lana Parrilla) 悪い女王、コーラの娘
デビッド・ノーラン (Josh Dallas) チャーミング王子、メアリーの彼
ヘンリー・ミルズ (Jared Gilmore) エマの息子。レジーナの養子
Mr.ゴールド (Robert Carlyle) ルンペルシュティルツキン、質屋
キリアン・ジョーンズ (Colin O’Donoghue) フック船長
ベル・フレンチ (Emilie de Ravin) レイシー
ウィル・スカーレット (Michael Socha) ロビンの甥
エルサ (Georgina Haig) ゲルダの娘、姉
アナ (Elizabeth Lail) ゲルダの娘、妹
イングリッド (Elizabeth Mitchell) 雪の女王、3姉妹の長女
クリストフ (Scott Michael Foster) アナの婚約者
ロビン・フッド (Sean Maguire) 強盗
— (Timothy Webber) The Apprentice / 魔法使いの弟子
— (Lee Page) アレンデールの守衛