第4話 罪深き夜の顔 Say Hello to My Little Friend
脚本/Mark Fish 監督/Oliver Bokelberg
【ストーリー】
オリビアはジェイクに家に帰っても大丈夫かと問うと、ローワンは僕の
居場所を常に把握しているので何処に居ても同じだという。帰りたく
ないけどという彼は一緒に居れば守れるという。しかしオリビアは
私は守られていると知っているでしょと。大統領は司令官が君の父だ
ということを知っているのかと問われるとそれを否定する。誰が敵か
知らずにどう守るのかとすると、娘に危害は加えないという。
君の父は僕をただ穴に閉じ込めた訳では無いとし、一日おきに2人の
男が穴から引きずり出して徹底的に痛み付けたところを眺めていたの
だという。それから治療をすること。骨を接ぎ、傷を縫い、ペニシリン
を打つ。そうやって生かしてまだ穴に戻す。自分が楽しむ為に・・。
国家のためなら君ののど元を切り裂いてその血を搾り取って飲み干す
という。君だって分かっているハズだとし、悪夢を見て居るクセに
何故パパの良い子で居ようとするのかと。あなたはここに居てはダメ
だとし、父に知られたら困るという。あの人はハックに人を殺させた
とし、私ら思い知らせる為にハックを操るくらい簡単だってことを。
何もかもあの人の思いのままであり、それを止めないと行けないという
ジェイク。しかし私は加わる気は無いとし、知りたくも無いし協力も
したくない。とにかく波風を立てないようにするだけでまっすぐ前を見て
疑問を持たずレールからは外れないと語る。良い子になって日曜日
にも父と食事しB613もあなたも知らないというオリビア。出て行く彼の
キスも顔を背けて拒む彼女。
そんな中ハリソンから電話が鳴り、仕事が決まったことを語る。
デビッドはアビーと一緒だった。彼はアビーに寄っても良いかと問う。
仕事もあるぞとし君ら向きの案件だという。議員がメールセックスの
相手を殺した被害者家族はマスコミに怯えているのだとし、こんな
時にこそグラディエーターの出番だという。
しかしアビーの元にハリソンから仕事を受けたとの連絡を受けた為に
彼女は仕事が入ったとしてその場から立ち去る。
ハックはアルコール依存症の会に参加する。
「また元に戻ってしまった・・一ヶ月前には断れたのに、今回は自分で
手に取ったのではなく気がついたら手に握られていた。判断能力を
奪われ飲み干したウィスキーは美味かったと。そんな告白をしている
中クインはハックを観察したいたがメールの音が鳴り響いて気がつかれ
る。ハリソンからの電話でマネートレインが到着したと。
ジェームズはベッドで寝ようとしているサイラスに対して、例の事件を
起こした上院議員のホワイトハウスとしてのコメントが欲しいとして
一言コメントを求める。自分のイチモツの写真を送った上で殺害した
こと。この殺人裁判は対岸の火事ではないという。党のマスコミ対応の
悪さをフィッツ政権では露呈していることも明らかだと語る。
みんな事務所に集まるとアビーがクライアントについての説明をする。
リチャード・マイヤーズ上院議員は、昼はワシントン州の代表として
国の最高立法機関で仕事し、夜には変態メールセックスにいそしんで
いるド変態。夜はハンドルネームは”ジャイアントバズーカ”。
問題は写真ではなく受取手のデジレー・オークスは全部保存して、
議員を脅迫しようとして殺されたことだという。撲殺事件だが凶器は
見つからず、デジレーの部屋に議員の指紋だらけだったこと。
オリビアはリチャードに面会して話を聞く。
彼女の部屋で当日何をしていたのか。話をして写真を取り返したかった
だけだという。あの子には指一本触れていないとのこと。他にもこういう
女性が居るのかと問うと、馬鹿なハメ外しはこれだけだという。
弁護士として同行したギャヴィンは犯行推定時刻の午後8時から10時には
自宅にいたと妻のシェリーが証言するという。シェリーは良き母で有り
聡明な弁護士。非の打ち所のない彼女がこんなことをした夫をサポート
するなら犯人ではないハズ。そういう流れで裁判を進めようと語る
オリビア。
ギャヴィンは陪審員は判事が幾らダメだと言ってもニュースを見たり
新聞を読んだりしてしまうもの。弁護士は私でオリビアにはメディア対応
をしてもらうという。時期に再選キャンペーンが有るが支持率が悲惨だ
という。お嬢さんはと尋ねると、シェリーは妹がベセスダに居るのでそこ
で預かってもらっているという。この騒ぎから遠ざけたいとのこと。
現在娘は歴史レポート中でテーマは「エリザベス・スタントン」だと
いうとオリビアはウーマン・リブの先駆者ねと語る。シェリーはオリビア
に夫のこと気持ちが悪いと思っているでしょうと。あんな写真、今の
夫は絶対に送らないとし、結婚カウンセラーに通ったり二人で散々
話し合いをしてすっすかり改心したのだという。それに殺人なんて・・と。
無実の罪なんて有ってはならないという。過ちは犯したが一度だけだ
というシェリーに、だから二度目のチャンスを与えようというオリビア。
レポーターたちは数々の質問をぶつけてくる。
議員のセックス中毒は本当か。被害者との関係は。妻とは離婚するのか
etc…。オリビアは依頼人は人殺しではないと語り犯した過ちは気の
迷いからで一人の女性にメールを送っただけでそれだけだと語る。
裁判が始まる。
事件番号438076、ワシントンD.C対リチャード・マイヤーズ。
州検察官としてデビッドが法廷に立つ。
デビッドは証人のケリー、アシュリー、ヘイリーを招集すると送られて
来たメールを読ませる。そこには卑猥な言葉、変態さを表す言葉が
多数書かれていた。しかしアビーはいずれも殺人の証拠にはならない
と語るが、陪審員に言ってというオリビア。
その頃テレビキャスターは、昨夜の民主党討論会の勝者はレストン知事
だったが、一番盛り上げたのはモンタナ州のジョセフィーン・マーカス
下院議員だと語る。大統領のリーダーシップ不足を追求したこと。
更に現在の上院議員のスキャンダルに乗じて大統領のご自分のコブラを
手懐けられてかごに閉じ込めて頂かないと・・と語る。この国の教育や
雇用問題はいつまで経っても改善されず放置したままだという。
メリーとフィッツは同じ部屋でジョセフィーンたちのそのやりとりを
テレビで見て居た。サイラスは民主党の連中には予備選の間に好きなだけ
叩かせる。そうすれば本選挙の頃にはネタが尽きていると語る。
しかしメリーは焦りを隠せず大統領を守るべきだとし、ロシアと揉めて
話題を反らそうという。時期G8サミットだという。
その頃フィッツはピーター・フォスターが遺体で発見されたという記事を
目にしていた。
■概要
・ジェイクもハックもオリビアの父・ローワンがB613の司令官だと知り
憤りを感じていた。ハックはローワンを殺そうとするがあっさりと
彼の中の野獣を目覚めさせられて懐柔されてしまう。そんなハックの
ことをクインは心配する。
・一方オリビアたちはメールセックスの変態議員・リチャード・マイヤ
ーズが、メール相手から脅された為に殺害の嫌疑をかけられていた
為に弁護していくことになる。
・テレビでは民主党のジョセフィーンが大統領のスキャンダルや政策を
批判し、今回の上院議員のスキャンダルに便乗してより支持率を高めて
いた。それを見かねたメリーは大統領のサポートをしようとする。
・リチャードは殺されたデジレーとだけメールでやりとりしているか
と思われたが、次々とメールで交流している女性の存在が明らかになる。
リチャードは妻にカウンセリングを受ける前の人だと説明するも、
下半身のホクロのことを知っている女性が現れた為に、彼女は夫の
アリバイの証言を拒否して何処かに居なくなってしまう。
■感想
幾つもの流れが同時進行して描かれましたね。
こういう描かれ方の方が正直見やすくて面白いな。
それにこういっては何だけど、オリビアの今回の仕事は、自分の身の丈
に有った弁護・メディア対応をしている感じにも思える。
マスコミのトークで以前は「オリヴィアと聞けばみんなが身の震える
思いをしたが今ではネタですね」みたいなことを語っていたけど、
これまで表の顔と裏の顔のギャップで保っていた彼女の仮面が徐々に
一つになり、一般の人にも明らかになったというところなのかな。
ただオリヴィアがB613の娘と聞けばまた身の震える人が多そうだけど、
そもそもB613なんて一般人には知られていないところで動いている
組織だからね。
大統領のスキャンダルによって、依頼人やクライアントは居なくなり
今まで選べるだけの仕事が有ったにもかかわらず、今では事務所の
維持費のための仕事をこなしていかねばならない。それでも政治家の
仕事を担当出来ている分マシだと思えるけどね。
政治家なら彼女がかつてフィッツの政権で手腕を振るっていたことは
知っていそうだし、一応頼りにする人はまだまだ居るのか。
またドラマでは父親やフィッツを含めたB613が隠蔽しようとしている
レミントン作戦に対して、一見するとそれを解き明かすのは難しそう
だけど、B613の構成員が2名も居る訳だし、その辺は二人の武闘派に任せて
このシーズンを通した楽しみな要素として今後も注視して行けそうだ。
そして何よりも今回は民主党員としてモンタナ州選出の下院議員・ジェ
ゼフィーン役にはシットコム「フレンズ」の不思議少女フィービー役
のLisa Kudrowさんが登場。彼女は2016年現在53歳だときいてびっくり。
まぁフレンズ自体一体何年前のドラマだって感じだけど。まだまだ
全然行けます!(って何がだ)。田中敦子さんが声を当てていた感じなの
で、ますますフレンズの懐かしさを助長させる。
大統領選挙に於いて台頭してきそうな人物の一人で、フィッツら
共和党員とは対立している民衆党員の人だけど、果たして何処まで
大統領に食い込んでくるのかな。
■フィッツの流れ
ピーター・フォスターが亡くなったという記事を読んでいても立っても
居られなかったのだろう。
ピーターのことを調べていたB613コンビのジェイクとハック。
そもそもローワンがハックに殺させたピーターが何者なのかを調べる。
レミントン作戦に関してはこのシーズン当初から出て来たもので、
大統領が海軍時代に起きた事件が関与していることは明らかだろうと
は思っていた。
大統領になる人は軍で働いていた過去が有ると箔が付くということで、
経歴を詐称して大統領になり、それを隠そうとするドラマなんてのも
過去には有ったけど、ここでは救出作戦に於いて失敗したことの責任
をフィッツがピーターに押しつけた格好になっているのかな。
勿論フィッツ本人の意向ではないのかも知れないけど・・
そんな彼が不名誉のまま格安葬式で済まされることが許せずに
大統領は退役軍人局に自らの特権を利用して葬式を軍葬形式でアー
リントン墓地に入れられることになった。ということは家族に年金が
出るということなのかな。
この時の様子を写真に撮られたことは今後の波紋となっていくだろうこと。
ローワンとサイラスの苦労も知らず・・って感じか。
フィッツが最後にオリビアに電話したが、ジェイクが意図して大きな声
で話した為に、彼も身を引いた格好だった。
※ピーター・フォスター
1994年海軍を名誉除隊。
その後不遇な人生。パルメット航空という小さな会社で半年でクビ。
二度の結婚歴、泥酔・迷惑行為での逮捕。セールスの仕事も長続きせず。
一人いる姉・マリオンも困窮している。
レミントン作戦
元々は救出作戦のようだ。
ピーターが持っていたのはフライトプランで、彼はパイロットなので
当然その任務でも操縦していると思われたが調べると、記録には
出撃回数は86回だが個別のフライト記録は85回しかない。
ハックはピーターの身体に刻まれたタトゥーから、存在しないフライト
記録のことで何か隠しており、そのフライトを大統領が行っていた
のだと掴んでいく。
■メリーの流れ
民主党のジョセフィーン・マーカス下院議員がテレビ討論の中で、
大統領のリーダーシップ不足の追求、国の教育問題と雇用問題を
取り上げ、そして何よりもスキャンダル問題に関して「ご自分のコブラ
を手名付けてカゴに閉じ込めて」と皮肉ったことで、フィッツは
笑って余裕を見せていた。
メリーがそんなバカ大統領をフォローする為にダンドリッジ議員が
行っているアダムズ・アーヴィングメディカルセンターの設立式に
出席して株を上げることに努力する。
メディアからマーカス議員の発言について尋ねられると、
「優秀な女性議員は歓迎だとし、どの党でも女性はガラスの天井と
闘っている」
と表面的には語っていたけど、
裏では
「上げ底ブーツの雑草女にテレビで喋らせれば田舎者は揚げクリーム
みたいに飛びつく」
と語ったことで、マイクを付けたままの発言がマスコミにも伝わって
しまった様子。
実際に起きたイギリスのゴードン・ブラウン首相の失言と似たような
感じだったね。
翌日のマスコミのタイトルには
「ワーストレディー」「毒舌メリー炸裂」「失言夫人」
として取り上げられ、サイラスからは政治家の掟を改めてたたき込まれ
た。
ジョセフィーンのマスコミ対応も完璧で、
「ファーストレディの謝罪は受け入れます。でも揚げクリームケーキは
結構イケますよ」
として笑いを誘い、サイラスはスター誕生だと嘆く。
正直メリーが大統領に代わって女性の代表としてこの国を支えていく
ような展開も考えていただけに、その醜悪な失言は流石にその芽を
断ったような感じだったな。
でも誰にでも失敗は有るとしてフィッツがメリーの手を握ったことで
メリーもちょっぴり悪い気はしないと感じた様だ。
・ジョセフィーンの弱点を探る
サイラスはイーサンに命じて女ガンマンが育ったモンタナに行くよう
命じる。イーサンは何も得られなかったとして、帰る頃にはカウボーイ
ブーツを履いて出勤していたけど、実際には15歳の時に彼女は妊娠し
産科病棟へ行き退院したときには赤ちゃんも出生証明も無かったという
ことを掴んでくる。
■オリビアの流れ
彼女のクライアントはリチャード・マイヤーズ上院議員。
彼の弁護士はギャヴィンという人物が既に居るようで、オリビアたち
はメディア対応を行う。
リチャードは変態セックスメールを女性に送っており、その送った相手
のデジレー・オークスが殺害されていた為に容疑をかけられた。
デジレーが彼を脅迫して金を要求した為に殺害したのではないかと
されるものだった。
対するのは連邦検事に復職したデビッド。
判事はゲインズ。
最初に証言したデジレーの相談役という男は、高額のプレゼントを
何度もしているということで、下心を疑われて却下。
デジレーは同様に売春のようなことをして色んな人に同様のことを
して狙われていたのではないかとされていた。
ゲインズはやたらとオリビア寄りの発言でデビッドの流れを妨げる
ところが有ったな。
リチャードは一人だけ関係していたというが、数々の女性が証言台
に立たされた。リチャードはカウンリングに通う前だとしていた
けど、最後の証言人はリチャードのアソコにホクロがあるとしていた
けど、今までの相手だってホクロのことは知っていたのではないのか
な。リチャードは妻にメールだけの関係だとしていたのか?
結局最も効果的なことは、夫に愛想を尽かしている妻・シェリーの
アリバイ証言が一番役立つということで、その感情のまま証言台に
立たせて無罪を勝ち取るが、結果としてシェリーの策略にハマり
殺したのは夫ではなく妻だったことが判明。シェリーは弁護士だという
ことも有って、オリビア以上に頭が切れるね。
っていうかデビッドはオリビアとの戦いに負けすぎているので心配に
なるぞ(笑)
リチャード・マイヤーズ議員役のPatrick Fabian
「ヴェロニカ・マーズ ~私は放課後、探偵になる~」のファイナル
シーズン(3)で、ヴェロニカのことを気にする犯罪心理学の教授と
して出演していた。
■使用された曲
・Scandal End Theme
Composed by Chad Fischer
・Mary Jane by Rick James
・Wild is the Wind by Nina Simone
■出演者
オリヴィア・ポープ (Kerry Washington) フィクサー、”リヴィー”
ハリソン・ライト (Columbus Short) 弁護士
アビー・ウェラン (Darby Stanchfield) 調査担当
クイン・パーキンス (Katie Lowes) 弁護士
ハック (Guillermo Diaz) 技術担当・元CIA
サイラス・ビーン (Jeff Perry) 大統領補佐官
フィッツジェラルド・グラント(Tony Goldwyn) 大統領
ディヴィッド・ローゼン (Joshua Malina) 連邦検事
メリー・グラント (Bellamy Young) 大統領夫人、ジェリー、カレンの母
ローワン・ポープ (Joe Morton) ジェイクと精通
トム・ラーセン (Brian Letscher) シークレットサービス
タナー・ショウ (Eben Ham) ニュースアンカー
ジェイク・バラード (Scott Foley) 元B
ジェームズ・ノバク (Dan Bucatinsky) サイラスの彼、記者
ジェゼフィーン・マーカス (Lisa Kudrow) モンタナ州・下院議員・民主党
シェリー・メイヤーズ (Melora Hardin) 元弁護士
リチャード・メイヤーズ (Patrick Fabian) 上院議員
ピーター・フォスター (Patrick St. Esprit) 元パイロット
ギャヴィン・ミッチェル (Michael B. Silver) リチャードの弁護士
ハル・リンボー (Stoney Westmoreland)
ウィリアム・グランヴィル (Peter Holden) 検察側証人、デシレーの相談
マリオン (Cindy Drummond) ピーターの姉
エレノア・ゲインズ (Angela Elayne Gibbs) 判事
イーサン (Vanya Asher) ホワイトハウススタッフ
ギャレット・コール (Keith Sellon-Wright) テレビ討論
— (Thomas Crawford) デジレーの父
サマンサ・ダンドリッジ (Shuko Akune) 議員、メディカルセンター設立
アシュリー (Ashley Dulaney) 被告にメールを受けた
ケリー (Liz Gonzalez) 被告にメールを受けた
ヘイリー (Heather Fogarty) 被告にメールを受けた
マライア・ピータース (Angelique Cinelu) 出会い系”ミクサー”でメール
— (Darius De La Cruz) Court Clerk
— (Wayne Alexander) TV Reporter
— (Adam Burch) 1st Reporter
— (David Douglas) アンカー
— (Roy Vongtama) アンカー
— (Nichelle Hines) アンカー
— (Kimrie Lewis-Davis) Legal Reporter
— (Taylor Treadwell) Reporter
— (Dinora Walcott) Female Reporter
— (Elizabeth Stocks) News Reporter
— (Jush Allen) U.S. Marshall
— (Alicia Love) Juror
— (Rebecca Olejniczak) Reporter
デジレー・オークス (Kristina Zbinden) 被害者、マイヤーズ議員と関係