第6話 王の涙 Beauty and the Beast (Part 2)
脚本/Ben Vanstone
監督/Metin Huseyin
【ストーリー】
カトリーナ姫は真の姫ではない、あれはトロールだとマーリンは
アーサーに忠告するが、それは言い過ぎだと語る。トロールは欲深い
生き物で王の富と力を奪うつもりだろうと。マーリンはカトリーナ
によって城の地下に閉じ込められる中、魔法で脱出し、急いで彼女の
元にいくと、そこでは既にウーサー王とカトリーナ姫が結婚の契りを
交わしていた。
ジョナスに対してカトリーナはみっとも無い姿だと語る。魔法は効いて
いるかと問うと、効果は抜群で王は最早操り人形だと語る。人相を
知っているものをどうするかと問うと、カトリーナは私に考えがある
という。
ウーサー王がカトリーナの部屋にやってくると、早速抱きついてくる
がカトリーナはそれを遠ざける。私も心より待ち望んでは居たが、
国を追われた時に持ち出したのはトレボール家の印章だけで、それが
私と父とを繋ぐ唯一のものだったという。それが消えてしまったとし、
部屋から盗まれたと語る。こんな目出度い日なので騒ぎは起こしたく
ないというが、盗んだものは誰なのかと問うと、アーサーの従者の
マーリンだと語る。
王はアーサーにすぐにマーリンを探させる。
アーサーは衛兵に馬小屋を探させたり、ガイアスの元にも衛兵がマー
リンを探しに来る。彼を逮捕するとし王の命令だということを聞く。
アーサーがマーリンを部屋に隠していた格好だったが、早く逃げろと
語る。何故逃げるのかと問うとカトリーナの印章を盗んだ疑いをかけら
れているという。言い訳している暇はないとすると、命が惜しければ
キャメロットを出ろという。マーリンはあの女はトロールであり罠に
はめたのだとし、決してウソではなくこの目で見た事を訴えるが、
アーサーは聞かずに速く逃げろという。
王に呼ばれるアーサーは、もうマーリンは遠くに逃げている事を語る。
マーリンは見かけによらずバカじゃないとし、いち早く危険を察して
逃げただろうことを語る。衛兵を出し抜いたというのかとすると、
捜索前に城を出られたらどうしようもないというアーサー。これ以上の
捜索は無駄だと語るが、カトリーナが王に提言した為に魔力にかかる
王はマーリンを見つけるよう告げる。
カトリーナは作戦は成功だとし次はアーサーを貶める作戦を練るという。
カトリーナに対してジョナスはお祝いだとして、取れたばかりの
馬糞を持ってくる。女心を心得ているなというカトリーナ。
衛兵たちはマーリンを探して森へと向かう。
火を使った跡を見つけて追いかける。グウェンはガイアスに足取りを
掴んだみたいだとして北の国境に向かっていると語る。しかしガイアス
は心配する必要はないと語る。ガイアスの部屋の樽の中の隠れていた
マーリン。気をつけて逃げろよと言われる。
カトリーナは薬の時間だとして部屋に戻るのをマーリンは目にして窓
からのぞき見る。ジョナスが鍵付きの戸棚に隠している薬を飲ませよう
とするが、カトリーナはもうこんな肌は引きはがしたいという。
しかしジョナスはもうすぐ富と権力はあなたの物になるとして我慢する
様告げる。その薬を飲むと途端にトロールの皮膚が人肌に変わって
いくのだった。
カトリーナによって吹き込まれたウーサー王は、アーサーに対して
キャメロットの民は長きにわたりのうのうとして遊びかまけていた
事を語る。彼らを守り食べさせてきたが見返りは乏しいという。
しかしアーサーは多くの民は貧しいと語る。カトリーナは見せかけだ
というと、王も同調して新たに税を課すという。大多数は日々の暮らしに
困窮しているというが、命令に背いた民にはむち打ちの刑に処する
と語る。これまでそのような提案をしたことはなかったというアーサー。
カトリーナは陛下は長い間そう思っていたのだと語る。ただちに
税を集めろという王。
マーリンはジョナスの部屋に入ると戸棚を魔法で開けて薬を盗み出す。
それをガイアスの元に持って行くと、カトリーナはこれを飲むとトロール
の肌の斑点が消えて人間の肌になっていると語る。肉体を変身させる強い
薬のようだというガイアスにそれとそっくりの薬を作れるかという。
本物と偽物の薬をすり替えておけばトロールに戻るだろうとし夜明け
までにすり替えないといけないと語る。
■感想
もう少し簡単にカトリーナがトロールだと証して事が進むのかなと
思ったけど、あまりに早くにそれを行うとストーリーが続かなくなる
のでどうなるかと思った。
カトリーナがウーサー王と結婚したこと。
そしてマーリンに印章を盗まれたとしてまずは正体を知る彼を追い出し、
更にウーサーからアーサーの信用を失わせて、王位継承権を奪うという
行動を起こして、徐々に態度が大きくなっていく彼女の姿が有る。
笑えたのはトロールだと判明した後にも結構長くドラマとして展開され
王が彼女を溺愛しているように振る舞っていたこと。
当然全て魔法のせいだけど、単純に王が首から提げているネックレス
を外すだけで正気に戻ると思っていたので、それで終わりなのかと思っ
た。
マーリンが小気味好く、小回りが利くようにして城から逃げずに居座っ
て解決の為に働く。
わざわざドラゴンに方法論・解決論を聞くまでもないと思っていたけど、
ウーサー王のマヌケさ加減を笑われたことと、ドラゴンから改めて自由
にするという約束に念を押されたこと。
マーリンもドラゴンからの協力を得るために、アーサーが王にならなけ
れば永遠にアルビオン(ブリテン島)は誕生しないと語る。
面白いところは勿論魔法でダマされていたとはいえ、王様がトロール
と関係を持っていたという構図であり、横暴な振る舞いをしていた王
への懲罰的展開だけど、一連の事態を収める為に、マーリンがアーサー
の元に死を偽装して欲しいことを言いに行く際にベッドの下から出て来た
事かな。「まさかずっとそこに居たのか?」としていたけど、先日の
深夜にもアーサーの部屋に侵入していたマーリンとの間のオホモ達
って感じがして何とも言えなかった。
残念なのはトロールが変装していると知った後にもダラダラ展開が
続いてしまったので、展開上スッキリ出来そうなところでスッキリ
出来なかった。
隣国マーシアのベイヤードが結婚を祝って訪問したいとしていたけど、
これを見られたらホント一生キャメロットの王はバカにされてしまった
だろうな。
「お前の言葉を一時も疑ったことはない・・・それはウソだがお前に
も責任がある」としてアーサーとしては照れくさそうにしていた。
ハグするかと思えば、するわけないだろうとして微妙な間があったの
も笑える。
それにしてもレオン卿って先日のエピでモルガーナが襲われた際に
矢を打たれて死んでなかったか?また出て来て驚いたんだけど・・
■使用された曲
・
■出演者
マーリン (Colin Morgan) 生まれながらに魔法の力を授かる
アーサー (Bradley James) ウーサー王の息子。武術の能力
ガイアス (Richard Wilson) 思慮深く賢い宮廷医師
ドラゴン (声) (John Hurt)
ウーサー・ペンドラゴン (Anthony Head) キャメロットの王
モルガーナ (Katie McGrath) ウーサー王が後見人となり王女
グウェン (Angel Coulby) モルガーナの世話係。
LADYカトリーナ (Sarah Parish) トロール
ジョナス (Adam Godley) トロール
レオン卿 (Rupert Young) 城の衛兵
— (Rhys Rusbatch) 守衛
エルドレッド (Brian Peck)
— (Michael Cronin) Geoffrey of Monmouth