第13話 受け継がれる力 The Last Dragonlord
脚本/Julian Jones
監督/Jeremy Webb
【ストーリー】
マーリンは約束した通り、ウーサー王が捕まえたドラゴンの鎖を
太古の魔法のかかった剣で鎖を断ち切り、逃がす事にする。
マーリンはドラゴンに対してキャメロットを襲わないと約束して
欲しいとするが、その約束は出来ないと断られる。
後日ドラゴンはキャメロットの炎の攻撃によって焼き尽くされ、
騎士たちはドラゴンに対応するがまるで効かなかった。キャメロット
の民はドラゴンによって相当殺される。
もう3日目の攻撃になるとしグウェンは限界だとするが、ガイアス
はアーサーを信じろと語る。しかし相手が悪いというグウェン。
マーリンは城壁で迎え撃つアーサーたちにこんなことになって済みま
せんと謝罪するが、何故謝るという。城から矢に火をつけてドラゴン
に向けて放つがその皮膚は厚く軽くはじき飛ばされ逆に炎を吐かれて
しまう。
グウェンは水が切れたとして井戸まで汲みに行こうとするがガイアス
は危険だとして止める。それでもグウェンはみんなに必要だという
ことで水を汲みにいくとドラゴンが攻撃を仕掛けてくる。アーサーは
グウェンに対して広間から離れろとし、ドラゴンの攻撃に対して
アーサーがグウェンの身代わりになって受ける。なんとかアーサーも
無事だったが、それでも傷を負うことになる。
マーリンは魔法でドラゴンに攻撃するが、まるで効かなかった。
何故こんなことをするのか・・・罪のない民を殺してとドラゴンに
訴える。
グウェンはアーサーに私の為に命がけで助けてくれたとして治療
しながらうっとりする。
マーリンはガイアスにまるで魔法が効かなかった事を告げると、ドラゴン
は元々魔法が生んだもので恐ろしい生き物だとし、魔法では通用しない
と語る。
アーサーはウーサー王の前で死者は男性49人、女性27人、行方不明18人
だと語る。西側の城壁は崩落寸前であること。ガイアスはドラゴンの
炎から逃れる方法がある事を語ると、ドラゴン使いを呼ぶべきだという。
最後の一人が生き延びているとしたらどうするかと問う。単なる噂かも
知れないし確かではないがバリノアというものがセンレッド王国
(Cenred’s kingdom)にいるとし、エンゲルド(town of Engerd)で見たもの
がいるという。ただし何年も前のことだという。センレッドとは交戦状態
にあるというウーサーは国境を越えたら危ないと語る。アーサーは一人
でいくとし、それなら気がつかれないという。王はダメだというが・・
父としてではなく王として命じているという。しかしアーサーはすぐに
出発するとし大事なのはキャメロットだと語る。マーリンに馬を用意
しろという。
マーリンはガイアスに対してドラゴン使い(Dragonlords)とは何かと
尋ねる。
するとかつてドラゴンと話して手懐けていたものたちがいたという。
王は魔法使いに近いので皆殺しにしたこと。しかしガイアスは私が
逃がした事を告げる。バリノアに心当たりは有るかと問うと、
母親から聞いたこともないのかと問う。彼を匿ったとし、バリノアの
居場所が王に知られ騎士団をイアルドア(Ealdor)に向かわせたので
彼は村を去ったという。お前のことは息子のように思っているとし
探そうとしている人がマーリンの父だというガイアス。ドラゴン使い
が父なのか。母親は守る為に言うことを反対したというが、マーリン
は教えてくれるべきだったと語る。
翌朝。
アーサーとマーリンは出発する。アーサーはケガをしていた。
アーサーに関係を知られるなとしドラゴン使いの息子と知れば黙って
いないという。
一歩進めばセンレッドの領土だという。バリノアにはその価値がある
のかと問う。
酒場にいく。
アーサーはバリノアを探しているとしてバーテンダーに金を払い情報
を得ようとする。聞いたこともないというが・・・この中の一人なら
厄介だという。
ドラゴンの戦う中、アーサーはマーリンに対してただ仕えるだけの従者
は沢山いるがここまでマヌケなヤツは滅多にいないという。何が有った
のかと問う。オレは王子で友にはなれないが、王子でなければ俺たちは
上手くやれたハズだとし、だから話せとマーリンに迫る。
しかし言えることはないとし、キャメロットのことが気がかりなだけだと
いう。ドラゴンに火を放つが返り討ちに遭う。
マーリンとアーサーの元に夜中に泥棒がやってくる。
既に気がついていて先ほどのバーテンだったこと。アーサーが泥棒を
捕まえると、バリノアは何処に居るのかと問うと、長いことみて居ない
が住み処は知っているという。メレンドラ(Merendra)の森を通り抜けて
フェオッレ山(Feorre mountain)の先の洞窟に住んでいるという。
洞窟に隠れて暮らしているのではないかと。
■感想
ようやくドラゴンを放ったかと思えばいきなりドラゴンもウーサーに
された仕打ちへの仕返しとばかりに凄い勢いでキャメロットに攻撃を
仕掛けてきたな。
そして何よりも今回はマーリンが何故魔法を使えるのか、その一端を
知るエピソードとなった。
マーリンの父親のバリノアは何と言ってもドラゴン使いで有ったこと。
こうして見ると洞窟内でドラゴンがマーリンと会話していたというのも
ある意味合点はいくけど、ドラゴン側としてはどれだけ知っている
情報なのかな。
バリノアはマーリンが生まれたことを知らなかったようで、それでも
少しずつ自分の生まれだったり、母親のことを話していくウチに、その
話がウソではないということが分かっていく様だった。
当初バリノアと逢った際には、アーサーのことをアーサーとはとても
言えずランスロットと語る。バリノアの呪文はかなり強力でアーサー
の傷も呪文で治していた。
ドラゴンは先日のエピソードで最後の生き残りだとしていたけど、
ドラゴン使いもまた最後の一人だという。ただバリノアはマーリンの
存在は知らないからね。
ウーサーは憎たらしいけどキャメロットの民には罪がないと言われる
と何とも言えない。ホント狡すぎだろうって感じ。
バリノアが助けないという話を聞くと、マーリンはガイアスからドラ
ゴン使いは気高いと言っていたが、あなたも同じだという。
いつものアーサーとマーリンの漫才では、
アーサーがマーリンに対して
「見かけほど馬鹿じゃない」
「あなたも思った程傲慢じゃない。」
「傲慢だと思っているのか?」
「横柄なだけです。人を見下しているし恩着せがましい」と。
バリノア無しで戻ろうとするが、マーリンの言葉に刺激され、ガイアス
は自分を助けてくれた恩人だということでついていくことになる。
治癒の魔法の件について尋ねた際には、太古の魔法から多くのことを
学んだが魔法は学ぶものではなく代々受け継がれるものだという。
それを聞いて少しずつマーリンも母・フニスの話になったり、
リアルドアに住んでいた話になり、彼女の息子でありあなたの息子でも
あることを語っていた。
父が単に妻子を捨てたのではなく害が及ばないようにしていたことを知る
が、後日これだけの魔術師がマーリンを助ける為に殺されてしまうのだ
から切ない。ただドラゴンとの戦いでは怯まないこと。そして心臓は右側
にあることを聞く。
彼が死んだことで受け継がれることが有る。
ガイアスによるとドラゴン使いの力は父の死をもってその力が譲られる
のだということ。
なんとか最後にドラゴンを倒す機会が有ったが、マーリンからの情け
だとし、ドラゴンも慈悲をみせろと語る。
マーリンはアーサーに功績を譲って取りあえずキャメロットは無事に
ドラゴンを退けることが出来た。
■使用された曲
・
■出演者
マーリン (Colin Morgan) 生まれながらに魔法の力を授かる
アーサー (Bradley James) ウーサー王の息子。武術の能力
ガイアス (Richard Wilson) 思慮深く賢い宮廷医師
ドラゴン (声) (John Hurt)
ウーサー・ペンドラゴン (Anthony Head) キャメロットの王
モルガーナ (Katie McGrath) ウーサー王が後見人となり王女
グウェン (Angel Coulby) モルガーナの世話係。
レオン卿 (Rupert Young) 騎士
アスガード (Jonny Coyne)
— (Alexander Delamere) Innkeeper
バリノア (John Lynch) ドラゴン使い、マーリンの父