コールドケース 迷宮事件簿 Cold Case シーズン7 第7話 ラッパー Read Between the Lines

リンク広告 テスト




第7話 ラッパー Read Between the Lines

脚本/Erica L. Anderson 監督/Kevin Bray

【ストーリー】

1991年4月3日。ケネス(ケニー)は運転しながらラジオの曲で鼻歌を
歌う。アリスはタバコを吸おうとしているケネスに対してそれを止める。
里子としてやってきたミーシャとドナリンに早く部屋を見せたいと
語る。ケニーがペンキを塗ったのだとし、新しい学校にはプールが
有るという。幾つかルールを決めようというケニーは、学校の有る日
の門限は7時、週末は8時。通りの街灯がついたら・・と語る中、
ドナリンは窓を開けてストリートで歌っている女性ラッパーのソフィー
を見て目を輝かせる。ケニーはあの辺は彷徨くなよと語る。
そんな中ドナリンは殺害されゴミ捨て場にラグにくるまれて捨てられる。
1991年11月ドナリン・サリヴァンのファイルが倉庫に入れられる。

2009年。
刑務所のスティッキーはリリーとスコッティに対して、先週11歳の
娘が死んだとし脳動脈瘤だったと語る。スコッティは気の毒だなと
語る。1991年にゴミ捨て場で見つかった女の子の情報を与えるので
娘の葬式に行かせて欲しいという。リリーは情報によることを語る。
オレが経営していたクラブの地下で死んでいたこと。11月18日のこと
で、オレの27歳の誕生日パーティーの次の日で、配管工事をしていたこ
と。遺体をどうしたのかと問うと、ゼブラ柄のラグに包んで29丁目
のゴミ捨て場に捨てたという。オレは26丁目ギャングだったので
当時警察を呼んだらおれが殺されていたという。14歳の女の子が何故
そんな場所に居たのかと問うと、パーティーだったので忍び込んだの
だろうと。子供を亡くした親の気持ちは分かるとし、娘は葬儀場だ
と語る。リリーは出席者リストを書いてと告げる。

スティッキーのクラブは1997年に潰れて今は市の所有物になっていた。
検視報告署では撲殺で凶器は直径2.5cm。1991年に改修工事の許可を
取って鉛管と亜鉛メッキを変えているというスコッティ。
そんな中鑑識が現場のパイプから血液反応だと語る。

ドナリン・サリヴァン(14歳)。実の両親はとは死別しているというヴェラ。
1991年4月に妹・ミーシャと共にワトソン夫妻に引き取られていると
いうスティルマン。5年間で4組目の里親で殺されたのは7ヶ月後だという。
当時変質者の話はないとのこと。
夫・ケネス・ワトソンは友人とボルティモアに行き、妻のアリスは
妹と自宅にいたこと。ドナリンはスティッキーの誕生日パーティー
に行き翌日にアリスが警察に捜索願を出して、遺体が発見されたのは
3週間後だという。
そんな資料室に居たヴェラとスティルマンの前にミラーがやってくる。
復活かというヴェラ。定年まではゾンビランドかと思っていたら・・
というミラーにスティルマンはオレにも多少の影響力はあるという。
見つかったパイプはドナリンの頭の傷と一致。遺留品は実の母の写真
と潰れたカセットテープだという。里親と妹を呼び、スティッキーの店
について聞けというスティルマン。

アリスから話を聞くリリーとスコッティ。
アリスはドナリンはクラブに行くような子じゃないこと。あんまり
社交的でもなかったとし、いつも妹の面倒を見ていたという。
リストを見せて知っている名前は有りますかと尋ねるが、あの子の
友達は一人も知らないというアリス。ケネスは26丁目の奴らには近づく
なと言っていたこと。

ケネスから話を聞くミラーとヴェラ。
学校には行かないヤツに注意しろということだったという。
自分は友達のジェームズ・マクドナルドと釣りに行っていたという。
アリスからの電話ですぐに帰宅したこと。10代となると色々と有ると
いう。妻とトラブルは有ったのかと問うと、娘のことは甘やかすな
と言っていたこと。厳しくしろと。家ではルールが沢山有ったが
自分は仕事が忙しくて構ってやれなかったという。
ドナリンとはニューヨークまで「オペラ座の怪人」を見に行き喜んで
いたという。92年に離婚しているなというと、ドナリンのことで
気まずくなったのだという。

トラック運転手の妻はシングルみたいだったというアリス。ドナリン
には暖かい家庭を与えたかったとし世の中を恨んでいたこと。母が病気
で亡くなり父親は居ず、里子は初めてなので理想に燃えていたという。
みんなが言う通り大きい子は扱いが大変だったという。

— 1991年 —
TVの「Ladies First」を見てミーシャとドナリンは一緒に遊んでいた。
私がクイーンラティアだとして取り合う。アリスはそんな光景を
見て子供たちの間に入り込み、明日一日ガールズデーにしないかと
いう。洋服を買ったりネイルサロンに行ったり・・と。

— 2009年 —
ミーシャを利用してドナリンと仲良くしようとしたことを認めるアリス。
ドナリンが亡くなった後にもミーシャは私と一緒にいてくれると言って
1995年に養子縁組になり、今では小児科医の医者になったという。

ミーシャを署に呼んで話を聞くヴェラとミラー。
ミーシャは今更何なのかと問うと手がかりが出たのだという。26丁目の
スティッキーズというクラブを知っていたかと尋ねる。スティッキー・
ジョーンズが経営し、姉がこっそり通っていたところだという。
そのことを知っていたものは?と尋ねると、私は家族が欲しかったが
姉は違っていたという。姉が居なくなってからは母と二人きり。ケネスと
は離婚後に一度も遭っていないという。元々家にも居ない人だったと。
ゼンに遭った早々絡まれていたが、姉は負けていなかったと語る。

■今回の事件と流れ

・91年4月トラック運転手で忙しい生活をしているワトソン家に姉妹
のミーシャとドナリンが養子としてやってくるが、長女のドナリンが
その7ヶ月後に失踪。そして遺体として発見される。
・発見されたのは26丁目ギャングなどがたむろしている場所であり、
未解決事件だったが、18年経過した今、囚人の一人・スティッキーが
自分の娘の葬式に行かせるのを条件に当時の情報を出すと語る。
・彼女が亡くなったのは自分が経営していたクラブの誕生日パーティー
の翌日だとし、地下室で亡くなっているのを発見してラグにくるんで
ゴミ箱に捨てたとのことだった。
・ワトソン家と面会すると二人には当時のアリバイが有ったが、
すれ違いから離婚していたことが判明。ミーシャの方はドナリンが
亡くなった後にも妻・アリスが引き取り一人で育てていた事を知る。
・そのアリスも今では小児科医の医者として成長していた。

■感想

里親制度から派生する家族の関係、親子の関係が抽出されるもの
だった。
91年当時ヤンチャしていたスティッキーにしても、セブにしても
2009年現在では家庭を持っていて、その関係を大切にしていたり、
その反面、当時の名残なのか犯罪とは切り離せないところが
見え隠れしているところも有る。

アメリカの里親制度というのは辛い事情として描かれることが多いね。
堕胎に反対する人も多いので、育てられない子とか多いと思うし、
今回の里子たちの人生はまだまだ幼いのに、歌詞に乗せて歌うには
豊富な程に他人以上のことを経験して生きて来たんだろうな。

どう考えてもギャングを含めたその一帯を仕切っているものが
怪しく、環境故のなるべくして殺されたみたいなところが有るかと
思われた。

しかし敵はストリートではなくクラブでもなく歌のライバルでもなく、
寧ろ屋内に居るというのだから、逃げ場も無くなるというもの。

14歳というと世間では幼すぎるのだけど、里子としてみると大きすぎる
為に、なかなか家庭に馴染めなかったりする事情も有るのだろうけど、
この長女は過去に於いても虐待に有っており、それだからこその里親
の怖さを感じていた部分も有るのだろう。

■頭は良い子たち

この里子たちはとても頭脳明晰なところが有った。
大人として成長したミーシャは医者として成長していた。
長女のドナリンも妹を守る為に部屋にいることが多かった為なのか、
文学には精通しているところも多く、レコード会社のハクスブルが
黒人女流詩人・ニッキ・ジョヴァンニの本を読んでいるのを知って
即興でその内容を歌にしていたり、ジェームズ・ボールドライン
の「山に登りて告げよ」という本をプレゼントされるが、既読だと
いうことで、彼女のラップのリリックの才能の一端が壮絶な人生経験
だけでなく、努力家で有り読書家だったとする流れにも合点がいく。

■とても皮肉だ

ドラマとして皮肉なのは家族(ここでは主に里親だが)が味方ではなく、
寧ろ危ないとされているストリートのギャングだったり、音楽プロデュ
ーサー、そして才能あるラップ歌手でディーヴァの”ビッグソフ”なん
かの方が余程家族として心配している姿が有ること。

あのゼンにしても、マネージャーを気取ってちょっといい加減な所も
有ったけど、心配していたところが有ったりもするし、将来を考えて
いてあげていたという面では、視聴者のイメージとはまるで違うところ
で発生した事件という感じがする。
インディーズだけどラジオに流れたとしていた瞬間の喜びって
恐らくドナリンには一番良い時だったかもね。

事件としてはロリコン夫が虐待していたことは比較的早い段階から
想像は出来たけど、やはり最後にこのドラマらしくちょっと無理矢理
っぽかったけど逆転させる流れが有った。

■遺言

カセットテープ自体が既に息絶えている状態だけど・・
壊されたテープを修復し、その中には「怪人」の存在がリリックと
して描かれていた。
「オペラ座の怪人」なんて、ケネスは上手く誤魔化そうとしたみたい
だけど、性犯罪者の中でも特に小児性愛者はそのクセが止むことも
ないので結局最後はロクでもない結末となった。

■身内ネタ

・リリー

サッカルドから一周年おめでとう記念と称して花でもダイヤでもなく
銃をプレゼントされていた。この一周年って付き合って一周年という
意味だったのか、それともリリーが撃たれてからの時間の経過なのか
いまいちよく分からなかったけど、まぁダイヤを求めていたところを
見ると付き合いの方か・・

プレゼントされた銃は足の付かない銃。スクールキル川に捨てたと
リリーは言ったけど、それを信じた人は視聴者も含めて誰もいない
だろう(笑)

・ミラー復帰

スティルマンの力でなんとか戻す事が出来た様だ。
ヴェラとスコッティがランチを食べる際にミラーは私のは?として
スコッティを睨んでいた。
ヴェラは「ベジタリアンじゃなかったっけ」としていたけど、
「2、3週間でベジタリアンになる訳ない」と反論され、スコッティの
食事を横取りしていた。

スティルマンと言えば人気DJのソフィーが取り調べする際に彼女から
「警部補と女刑事の特別待遇か」と言われていたけど、ソフィーは
フィラデルフィア署の事情に精通しているのか。

・ジェフリーズが出ず

こういうエピだと一番役に立ちそうなのはジェフリーズだとは思う
んだけどね。ただ彼がヒップホップに精通しているかと言われると
ちょっと厳しいか(笑)

■使用された曲

・Sing a Song by Earth, Wind & Fire
・Ladies First by Queen Latifah
・P.S.K. What Does It Mean? by Schoolly D
・Act Like You Know by MC Lyte
・Bad As a Mutha by Queen Latifah
・It Takes Two by DJ EZ Rock & Rob Base

■出演者

リリー・ラッシュ (Kathryn Morris) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (Danny Pino) 殺人課
ジョン・スティルマン (John Finn) リリーの上司
ニック・ヴェラ (Jeremy Ratchford) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (Thom Barry) リリーの同僚刑事
キャット・ミラー (Tracie Thoms) 麻薬課刑事 s3#8から

エディ・サッカルド (Bobby Cannavale) 潜入捜査官
— (Christian Dias) Man at Carnival
— (Ama’ri) ゼブの息子
— (Rickey Chaney) ラッパー

2009年
ゼブ・エドワーズ (Craig muMs Grant) “ゼン”、バスの運転手
アリス・ワトソン (Iona Morris) 里親
ソフィー (Lisa Tharps) “ビッグ・ソフ”、ラジオ局DJ
ミーシャ・サリヴァン (Tracey Heggins) 小児科医
ケネス・ワトソン (Ronald William Lawrence) ロリコン、自殺
アンドリュー・ギャレット (Kadeem Hardison) “ハクスタブル”、葬儀社
バージル・ジョーンズ (Lester Speight) “スティッキー”、刑務所

1991年
ドナリン・サリバン (Daniele Watts) 長女、”シュガードーン”
アリス・ワトソン (Lanei Chapman) 里親
ゼブ・エドワーズ (Sam Sarpong) “ゼン”、26丁目ギャング
ミーシャ・サリバン (Yara Shahidi) 次女
アンドリュー・ギャレット (Larry Herron) “ハクスタブル”、レコード会社
ソフィー (Kelli Jackson) “ビッグ・ソフ”、ストリートのDJ
ケネス・ワトソン (Jemal McNeil) 夫、トラックドライバー

エミール・パーカー
リサ
マーティン

スポンサーリンク
レンタグル大336

シェアする

フォローする

スポンサーリンク
レンタグル大336