第5話(7) 憎しみの連鎖 Eye for an Eye
脚本/Corey Miller
監督/Alex Zakrzewski
【ストーリー】
駐車場で男性は車に乗り込むと突然撃たれて殺害される。
トミーはミーガンがやってくると「かかとを鳴らして願うことは?」
と問うと「お家が一番?」という。窓と頭に銃痕が一つずつ。
被害者はフレディ・デルガド。タトゥーはトゥエンティ・シクサ
ーズ/ギャングのメンバーだというミーガン。しかしギャングの
抗争ならもっと目立つところで殺すハズだというトミー。女性の
写真ビラが現場の車の中に落ちていた。弾道分析の結果ここから
撃ったものだというアダム。そこにはヒマワリの種のカスが
落ちていた。噛みながら待ち伏せしていたのだろうとし計画的
犯行かとトミー。
ラボへ。
ミーガンの元に母・ジョーンがやってくると、知らせたいことが
有るのだという。家を売ることにしたとのこと。現金で買いたい
という人が居ると不動産業者から持ちかけられたのだという。
ミーガンは40年も住んでいたのに・・というとあなたは全然
来てくれないしタイムカプセルみたいになっている家で残りの
時間を過ごすと思ったら間違いだという。業者が近く来るので
思い出の品があるならば引き取りに来てと言われる。
トニーがミーガンの元へ。
母が家を売ると言いに来たのだという。イーサンもやってくる中
検視を行う。体には打撲痕と小さな裂傷が複数、治りかけている
ので、24時間から48時間前にケンカをしたものだろうと。
アダムは最近までフレディは拘置所に入っていたという。
強盗の最中に6歳の少女を銃で撃って殺したもの。その少女の
顔写真を見ると車の写真ビラと同じ人物だった。検察が不適切な
証拠を提出した為に審理無効になったとのこと。少女の父は
フレディに飛びかかり殺そうとしたのかと。
ポール・ウィンターズを呼び出して話を聞く。
写真は娘のエミリーのものだという。フレディが今朝死んだこと
を告げるとあなたは法廷でフレディを攻撃しようとしたでしょと。
何故彼がその写真を持っていたのかと尋ねると、娘にしたことを
忘れないように彼が行く所にはビラを貼っていたのだという。
二つの命が奪われたのだとし、エミリーの成長を見るハズだった事。
娘だけでなく俺の未来も奪ったのだという。殺したいと何度も思
ったが復讐はしていないという。
ヒマワリの種のDNAは彼ともデータベースのどの人物とも一致しな
かったというアダム。しかも彼にはアリバイがあるとのこと。
釈放されることになったポールの元には女性リポーターたちが
マイクを向ける。デルガドは釈放されたが、結局は撃たれて死んだ
ことに関して、ポールは”娘は怪物に殺された。ヤツは罪を
悔いることない。今日ヤツは報いを受けた。俺がヤルべきだった”
と。私的制裁を指示するということなのか? “人は何らかの形で
自分の罪に対する報いを受けるもの。目には目を・・。人は復讐
しても気持ちが晴れないというが、それは嘘だとし、気持ちが晴
れる”と語る。
それを見ているトミーとアダムはあれでは悲しむ父というより
人々を煽っているだけだという。
ダンもまたカメラの前でインタビューを受ける。
ウィンターズ氏にはお悔やみを申し上げるがしかし彼の意見には
賛同しかねるという。
アダムはラボに行ってきたとトミーに語る中、署内が偉く賑わって
いることに気がつく。テレビの影響で復讐するヤツが増えた為だ
という。トミーは犯人の手がかりは何か分かったか尋ねると、
銃弾は損傷が激しくデータベースで識別は出来ないという。ポール
のアリバイと経済状況を改めて調べるという。雇って殺した可能性
も有るというアダム。
トミーとミーガンは殺害されたフレディの妻・ラモーナ・デルガド
の元を尋ねる。ミーガンはご主人はお気の毒だとすると、タトゥー
のことが気になって話を聞きに来たという。ラモーナは過去の話
だとしこの子・ホラシオが産まれて彼は更正したのだという。
マシに暮らしをさせたいとしていたが、高校中退の前科者は誰も
雇わないこと。それでも赤ちゃんにはミルクが必要なんだという。
それでスーパーを強盗したのかというと、誰も傷つける気は無か
ったとし、たった一度発砲したせいで深く後悔していたという。
トミーは罪状を認めなかっただろうという。ミーガンは写真ビラ
が置いて有ることに気がつく。その子の父がドアの下から押し込ん
だのだという。夫は彼ら謝ろうとしたがあの男は怒りまくって
暴行し続けたが夫は立っているだけでやられるしかなかったという。
夫は死んでも私たちは生きて行くしかないという。
ポールはデルガドを尋ねたことも攻撃したことも言っていなかった
というミーガン。しかしアダムはポールのアリバイを再度チェック
したが犯行時にはウェストブルック・モールのフードコートに
居るのを防犯カメラで確認したという。娘が殺された後ポールは
離婚し失業していて金欠なので人を雇う余裕もないだろうと。
トミーはヤツが死んだのは自業自得なので、解決出来なくても
構わないという。ミーガンはそんな彼に気に入らない被害者の事件
は捜査しないのかと告げる。
ジョーンの自宅へレイシーとミーガンは尋ねる。
家具や装飾品は殆ど売るとし思い出の品は自由に持っていってと
いう。ミーガンはレイシーに私はよくレイシーくらいの頃に
屋根裏に逃げたとして説明していく。
■感想
そういえばミーガンの父親って自殺で死んだことになっていた
のだっけか。そういう初期設定をまるで覚えていない。
ミーガン自身が交通事故で外科医としてのキャリアが終わり、
監察医の道を選んだのもある意味では、父親の死の真相を探る
為に上手いこと道筋が立てられていたということなのか。
トミーが何だか被害者に同情しているのか、復讐して殺害した
犯人に関しては捜査にイマイチ非協力的に感じも受けるし、
トミーがミーガンに嫌われたというのも分かる気がする。
刑事は感情に流されて良いのかって感じだけど、司法がまた
この街はあんまり上手く機能していないようで、過去には何度
となく証拠が使えずに不起訴になっているところがあるみたいだ。
これはまさに
「Law & Order: Criminal Intent」s7-20のパターンですよ。
しかし今回のように珍しく逮捕出来ずに終わったエピも珍しい。
しかもミーガンはそんな殺人鬼に自分の過去をさらけ出そうと
していた分だけ互いの間でちょっとした信頼と裏切りの間で
揺れ動いてしまったところが有って、ミーガンの中では相当火が
ついた所が有るのかも。
■今回の事件
フレディ・デルガドが銃で殺害される。
現場は地下駐車場で発砲した人物は待ち伏せしていたであろう
ヒマワリの種のカスが落ちていて、急いでDNAや弾痕を調べるが
ヒットしない。
調べると殺されたフレディは過去に強盗事件を起こし、その際に
6歳の女の子・エミリー・ウィンターズを殺害していた。
それと同じ方法で殺されていることが分かる。
更に第二の事件が発生してしまう。
ロリ・カイザー(34歳)は元彼の顔に酸をかけて殺害し30年の刑期
を喰らっていたが5年で出所していた。ロリは結婚しようとして
いた彼氏が別人と結婚したことに怒り、その彼に酸をかけて殺した
のだが同じ方法で殺されていた事を知る。
それぞれの被害者・遺族にはアリバイも有ってそれを崩すことは
不可能だったが、ミーガンはレイシーに言われて通うことになっ
たカウセリングの場で二人の被害者が通っていた事を知る。
■結論
被害者の二人、エミリーの父親のピーターが娘を殺害された復讐
心と、付き合っていた彼・ジェフリーが別れて別の人物・スーザ
ンと結婚したロリがジェフリーに酸をかけて殺した。
二人ともエミリーを殺したフレディ、ジェフリーを殺したロリに
復讐心を持っていること。私的制裁・自警主義についての論議が
行われる中、二人共アリバイも有り現場にいた形跡がない。
アダムは映画「見知らぬ乗客」の交換殺人を引き合いに出してい
た。このドラマが引き合いに出されることが多いよね。
映画「見知らぬ乗客」
https://dramatimez.sakura.ne.jp/blog/?p=5334
しかし共通するのはカウンセラーのトレント・マーシュ。
この人物も調べると過去にネイサン・ジャーヴィスによって
10年前に自宅で妻を殺されている。
その事件を警察は逮捕出来なかったことで、何とか彼に容疑を
向ける為に仕組んだかに思われたが、彼が生きて居る可能性も
低い。
今後はまだまだトレントによって復讐殺人は広がっていくのかも。
ミーガンは一人でそんな彼の元を尋ねた時には焦ったけど、
「あなたは意味のない相手を殺すことは無い」としていた。
その人物がシーズン3の最後まで戦うべき相手となっていくのか。
イケメンの人なのに実に残念だ。
・トレント役のHenry Ian Cusick
何と言っても「LOST」に於けるデズモンド役を演じた彼。
過去にも色んなドラマに出ているよね。
近い内に「The 100」を見たいなと思っているのだけど、なかなか
見られずに居る。
■その他
ミーガンの父が自殺で亡くなり遺書が見つかったという。
屋根裏部屋に残されていた遺書。母親のジョーンが35年間隠して
いた事とは何なのだろうね。
今回は流石のミーガンも少し混乱していたようで、レイシーとの
約束を忘れたりもしていた。
しかしトミーに頼んで遺書などを調べて欲しい事を告げる。
ジョーンが意図して隠していたみたいだけど、果たして彼女が
書いたりしていた事実が有るのかな。
■使用された曲
・Body of Proof End Credits Theme
Composed by Daniel Licht
■出演者
ミーガン・ハント (Dana Delany) 検視官
ケイト・マーフィー (Jeri Ryan) フィラデルフィア医療センター・
局長
トミー・サリヴァン (Mark Valley) フィラデルフィア市警
イーサン・グロス (Geoffrey Arend) 医療センター・医者
カーティス・ブラムフィールド (Windell Middlebrooks) 医療センター・副局長
アダム・ルーカス (Elyes Gabel) フィラデルフィア市警
レイシー・フレミング (Mary Mouser) ミーガンの娘
ダン・ラッセル (Richard Burgi) 地方検事、ケイトの支援
Dr.トレント・マーシュ (Henry Ian Cusick) 精神科医
ポール・ウィンタース (Matthew John Armstrong) 被害者
スーザン・ハート (Betsy Brandt) 被害者の妻
ジョーン・ハント (Joanna Cassidy) ミーガンの母
デビッド・ハント (Larry Sullivan) ミーガンの父、自殺
ラモーナ・デルガド (Rosa Salazar) フレディの妻
フレディ・デルガド (Mario Perez) 殺される
— (Grace Rowe) 女性レポーター
エミリー・ウィンターズ () 6歳の少女、
ホラシオ・デルガド () 息子
ロリ・カイザー () 34歳、被害者、酸をかけられる
ビル・ハート () スーザンの現在の夫
ジェフリー・ハート () スーザンの夫、
ネイサン・ジャーヴィス () 性的暴行で服役、証拠不十分