March 17, 2014
第4話 宣戦布告 Enemy of the State
脚本/Richard Robbins 監督/Michael Katleman
——————————————————–
オリヴィアはアマンダに対して大統領と関係を証明するものは
有るのかと問われると”妊娠している”ことを語る。
オリヴィアの元にスティーブンがやってくる。婚約するのは
窮屈であり朝の3時に余所の女性と逢いに行くのをフィアンセ
は喜ばないとするが、しかし相手はオリヴィアだとして。ワイン
を持って来た事を語る。オリヴィアは涙する中、その理由を
尋ねると、アマンダが大統領と寝ていたこと。大統領の子を
彼女は妊娠しているのだという。ホントに大統領の子なのか
と問うと間違いないと語る。スティーブンはオリヴィアが大統領
との関係を考えれば仕事から手を引いても恥ではないという。
そんな中クインから電話が鳴り、事務所に今すぐ来て欲しい
とのこと。クインは軍隊が乗り込んで来たと告げ、信用しない
スティーブンたちに本物の軍隊だと語る。
スタッフたちはオリヴィアのオフィスにいくと確かに軍人が
集まっていた。OAS(アメリカ州機構)の総会に来ている国だ
ろうという。今週の首脳会議があること。参加国はアメリカ
大陸でボリビア、ブラジル、ハイチ、ホンジェラス、キューバ
etc…。銃を持ってこようかというがオリヴィアは不要だと
語る。
オリヴィアは彼らの前にいくと、来たのはベニシオ・フロレス
将軍だった。それを聞いたハックは南米の残虐者で左翼独裁者
だという。国民から政治的自由を奪い虐待して国を治めている
こと。アメリカの不倶戴天だというオリヴィア。
フロレスから話を聞くと、妻と二人の子が誘拐されたという。
今日の午後、町のレストランにいた時にワゴン車で出て行く
のを長男のフェリペが目にしているという。FBIこそ犯人だろう
という彼は首脳会議でなければこんな国にはこないという。
警護隊の半分は空港で足止めを喰らったという。アメリカ政府
が捜査に協力してくれるのか・・・大統領から見れば彼はカストロ
やカダフィと同類だという。ベニシオは自分は独裁者である前に
夫であり父だと語り家族を取り戻したい事を告げ、その為ならば
どんなことでもすると語る。独裁者の依頼を引き受けるのか
とアビーは疑問を持つ。いつも投票をしているが今回は意見
も言わせてもらえないのかと不満を持つアビー。
オリヴィアはスティーブンとアビーで朝イチで長男から話を
聞くよう告げ、ハックとハリソンはレストラン周辺で目撃者を
探して欲しいという。アビーはオリヴィアに引き受けるつもり
なのかと問うと、スティーブンは今のオリヴィアは普通じゃない
ので協力して欲しいという。アマンダが妊娠していたのだという。
オリヴィアはサイラスに会う為に家に行くと、パートナー
であるジェームズから今日は日曜日なので休みだとして
逢わせられないという。オリヴィアは5分で良いから逢わせて
欲しいと告げると、ジェームズは夫が死んだらあなたのせい
だという。サイラスは庭の作業をしていた。彼に対して
アマンダは大統領と関係を持ち妊娠している事を語る。
大統領に取り次いで彼は避妊をしたのかどうか確かめて欲しい
という。しかしサイラスはそんな事は君自身が一番知っている
事なのではないかと告げると、オリヴィアは一千万ドル
ならば依頼人を説得できると語る。サイラスはそれを了承
する中で君との友情はこれで終わりなので二度と会いに来る
ことがないよう告げる。
オリヴィアはアマンダの元に行き条件を語る。
アマンダはただの5分も逢わせてもらえないのかとして失望
する。アマンダはもう一度逢えるよう頼んで欲しいとし一目
見るだけで良いのだという。しかし無理だと告げ、この地球
で最も権力のある人物でありそしてあなたの存在は彼とその
政権にとって大きな脅威になっているのであり逢える見込み
は全く無い事を語る。いい加減に目を覚ませというオリヴィア
は私が聞きたいのは現実的な希望だという。赤ちゃんを
産むのかそれとも諦めて中絶するのか・・ホントはどうした
いのかと問うと、赤ちゃんは産むことを告げ、そして彼が
したことを公表するという。あの人は言った、”私を愛して
いる、面倒を見るので信じて待っていて欲しい”と。
しかし今では5分逢うことさえ拒否しているのだという。彼を
潰してやりたい事を告げ、徹底的にやっつけたいと語る。
デビッド検事補がオリヴィアの元にやってくる。
彼はC通りの角にある店に11年間通い毎日コーヒーと新聞を
買っていること。唯一の安らぎの場であるが、ハゲタカの
開発業者が取り壊そうとしているのだとし、君ならば守って
くれるのではないかという。どんなことをしてでも守って
くれるならば良いとするが、オリヴィアは無視して通り過ぎて
しまう。
オリヴィアはハックの元に行くと涙していた。
アビーはオリヴィアのそんな姿に信じられないという。
ハックはここは俺に任せて欲しいとしてアビーを退室させる。
オリヴィアは1分だけ部屋を貸してくれと頼む。
サイラスに対して大統領は首脳会議でのスピーチのことを
話していた。この40年間歴代大統領はOASで同じスピーチを
してきた。しかし現在はキューバ革命が有った時代とは
違うとして自分らしいスピーチがしたいことを語る。
メアリーはJPとサリーの二人が待っている事を告げると、
彼らに原稿を手伝うよう言ったのだという。
大統領はサイラスにオリヴィアはどうかとすると問題はない
と語る。
サイラスはフィクサーとしてビリーと共にサンダース・ブラ
ックと逢う。ここにいるものたちには全員に秘密保持契約に
サインしてもらった事を告げ、もしも一言でも漏らせば
国内では働かせないようにすると語る。サンダースはウチの
調査は優秀だとして、オリヴィアたちの事務所を徹底的に
調べることを告げる。
——————————————————–
オリヴィアは愛していた大統領とアマンダの間に性的関係が
有っただけでなく、なんとアマンダの中に彼との間の子が
いることを知りショックを隠せずにいた。
しかしオリヴィアの元にはそんな個人的な事情とは余所に
次々と依頼人が彼女の力を求めてやってくる。
なんと彼女の元にやってきたのは南米の独裁国のリーダーの
男性・ベニシオで、彼によると妻子を誘拐されたとして助けを
もとめてくるものだった。
オリヴィアが感情的な姿になるということでリーダーとしての
資質を疑うべきものが有るのだけど、キャラクター付けに関して
はこれで本当に良いのかという感じがする。
そもそもフィクサーとは何をするものなのか。
今回のベニシオの妻子の件に関しては、オリヴィアたちがすべき
範疇での案件なのかどうかもよく分からないものがあり、
刑事ドラマ・探偵みたいな状態になっている。
今回は大統領の政権との対立を通して、これまで省略されていた
オリヴィア周りのキャラクターの紹介を改めて描いた感じもする。
サイラスが雇ったフィクサーのサンダースの調査によると
◆ハック
CIAは彼を局員とは否定したが、3人の局員を寄越して調査を打ち切る
ように圧力をかけてきたという。恐らく関係者だと。
◆アビー・ウェラン
結婚生活4年、相手はチャールズ・パトニー。前バージニア州知事
のジェームズ・パトニーの末っ子。酒を飲んでは妻に暴力を奮い
離婚している。その際離婚弁護士としてオリヴィアが担当している。
◆クイン・パーキンス
弁護士事務所「オマリー&リー」での楽で割の良い職を捨てて
4週間前に入社。調べた限り彼女は書類上2008年まで存在していない。
◆ハリソン・ライト
28歳・ワシントン出身。高級車セールスマンでいつの間にか実業家
のアドナン・サリクの腹心として成功。大儲けしたがサリクが
インサイダー取引で捕まった際に、彼のことをオリヴィアが無償で
弁護士半年の刑期で済んでいる。
◆スティーブン・フィンチ
スコットランド人、95年にイェール大ロースクールを首席で卒業後
すぐにアメリカ市民権を取得。弁護士事務所「チェイス&ハワード」
で活躍するも対ブロムクエスト集団訴訟の最中に心を病んで
失速。訴訟相手は有害物質で子供に被害を出していた化学メーカー。
彼はフロリダで二ヶ月入院した後に事務所を辞めている。
以上です。
オリヴィアにとっての信念が、クライアントとの関係が全てなのか、
それとも依頼の内容によってはクライアントの意向を無視して
正しいことをするのかが曖昧な状態だ。
本来の彼女ならば、最初の依頼を受けるかどうかの段階で、
直感が働くものが有るのだろうし、彼女自身も自らの判断だけに
依らず一応は、会議と称してスタッフの意見を聞いてから仕事を
受けるかどうかを決めているようなので、今回はそれを誤ったと
いうところなのだろうか。
確かにこの独裁者の家族の父親としての姿勢は間違っていないと
する微妙な流れがあるにせよ、アメリカとしての立場から見た
彼の存在がかなり微妙過ぎるので、処理としては難しいものがある。
サイラスがフィッツ大統領に対して、アマンダが暴露した後には
どんな結末が待っているのかを得々と語るシーンが有り、これは
身内である大統領のことなので、もの凄く説得力が有った。
それとは対象的にオリヴィアが独裁者に対して、妻の存在について
のことを語り倒して、脅すような形で親権を妻側に持たせようとする
流れが有るけど、オリヴィアの主張は完全に民主主義に基づく
思念での発言なので、その論理がどれだけ独裁国に通用するのか
というところで、かなり説得力を失った感じがする。
興味深い流れとしては、
■ハックと同様に意外とクインが謎の人物として描かれていること。
実は出来ないフリをしてウラの顔とか持っていそうだ。
相変わらず職員たちから無視されまくりの状態も可愛そうだけど
滑稽なところが有るけど、なんとか食らいついて存在感を表して
欲しいところ。
クインがオリヴィアの言いつけを守らずに記者のギデオンとの
付き合いを行っていること。ハリソンがクインに対して、
ギデオンとデートしているのを見た事を告げ、
「ウソを付く度に泣きそうな顔をしている」とし、
「このまま付き合いが続けば依頼人を守る為にヤツにウソを付くと
きが必ず来ること。」
「記者にウソは禁物で、一度ウソをつくと後には引けず、絶対に
守るべき信用を失う。そうなれば自分だけでなく事務所の信頼も
傷つける」
と語っていた。
■サイラスはゲイパートナーと住んでいる
この事実自体に驚いたけど、サイラスが大統領にアマンダとの件が
現状でどうなっているのかを告げ、彼を目覚めさせる為の工作
なのか、近い将来の道筋を語るシーンが有った。
オプラ・ウィンフリーは引退しているので葬儀の取材にはバーバラ
ウォルターズが来るとしたのは面白かったけど、アメリカの現在の
副大統領は保守派で小さな政府を目指す、KKKのリーダーで、
ゲイの結婚も女性の中絶権も認められなくなるとしていた。
■ダイアン・ソイヤー
このドラマ、自由社会に於ける女性の力を見せつけるという意図が
背景にあるのかどうか分からないけど、被害者が女性で男性を
追求しようとする流れが多い。そんな中で、オリヴィアが毎回
ダイアン・ソイヤー / Diane Sawyerという人物のことを口に出す。
検索すると実在する人物で、ABCワールド・ニュースのアンカーを
勤めていた人物のようだ。彼女とのパイプを持っているのか、
オリヴィアは脅しの材料としていつもアマンダのことを引き合いに
するときには彼女の名前を挙げている。
■アマンダの怪しい流れ
実はアマンダが何処か政治的野心家と精通しているのではないか
とするようなシーンが有った。そろそろあの人たちに本当のこと
を言おうとしていたけど、彼女は誰と繋がって居るのか。
ギデオンかサイラスかメリーかビリーなんだろうけど、サイラスに
繋がって居そう。そして最後に連れ去られてしまったけど、
その人物が誰なのか・・だね。
■オマケのデビッドのエピ
アイルランド移民のマホーニー夫妻の話から始まり、売店チェーン
の一つを従業員の一人・キヨン・キムに残したこと。
マホーニー夫妻が無一文から始めたように、キムもまた韓国からの
移民で無一文の状態から働いていたということで、マホーニー
新聞店として店舗を譲り受けている。デビッドが毎日立ち寄っている
のはそんな店舗だということで、アメリカの発展に寄与した店
だということで、デビッドが要求する保存の方向へとオリヴィア
は動いてくれそうだ。
●使用された曲
・War (Single Version) by Edwin Starr
オリヴィア・ポープ (Kerry Washington) フィクサー、”リヴィー”
スティーブン・フィンチ (Henry Ian Cusick) 訴訟担当
ハリソン・ライト (Columbus Short) 弁護士
アビー・ウェラン (Darby Stanchfield) 調査担当
クイン・パーキンス (Katie Lowes) 弁護士
ハック (Guillermo Diaz) 技術担当・元CIA
サイラス・ビーン (Jeff Perry) 大統領補佐官
フィッツジェラルド・グラント(Tony Goldwyn) 大統領
サンドラ・ハーディング (JoBeth Williams) 大企業のCEO
ディヴィッド・ローゼン (Joshua Malina) 連邦検事補
メリー・グラント (Bellamy Young) 大統領夫人、ジェリー、カレンの母
ビリー・チャンバース (Matt Letscher) 副大統領補佐官
ギデオン・ウォラス (Brendan Hines) 三流紙”DCサン”紙記者
サンダース・ブラック (Leland Orser) サイラスが雇ったフィクサー
ジェームズ・ノバク (Dan Bucatinsky) サイラスのパートナー
ベニシオ・フロレス (Jose Zuniga) 将軍
カロリーナ・フロレス (Valerie Cruz) 妻
メアリー (Kate McGregor-Stewart) 大統領のスタッフ
— (Tony Casale) Hotel Clerk
— (Caroline Jae Jung) Waitress
フェリペ・フロレス (Gabriel Morales) 息子
— (Stephanie Garvin) Reporter
パオラ・フロレス () 子供
マニー・フロリス () 子供