March 17, 2014
第4話 女たちの野望 Beltway Unbuckled
脚本/Mark Fish 監督/Mark Tinker
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元検事補のデビッドは秘書のアリッサに対してクインの彼氏
と6人の社員を消したヤツは別にいたことを指摘。
ハックは自分の”殺人”の件を”アルコール中毒”に例え、断酒会
での告白でなんとか気持ちを落ち着かせていた。
オリヴィアの元恋人でエディソン元上院議員は上院情報委員会
から追い出される。僕の行動が倫理委員で調べられるとし、
オリヴィアと話した事が問題にされた事を告げ、今日から君は
僕のクライアントである事を語る。メリーはフィッツに対して
「彼女(オリヴィア)を忘れなさい!」と告げる。
その晩フィッツはメリーとは別の寝室(赤ちゃん部屋)で眠るこ
とに。スタッフに知られることはマスコミに知られるような
ものだと告げる。フィッツは一緒に寝ていないことを知られて
も良いのかと問うと、そんなの妊婦なんだから寝返りをうつか
らゆっくり寝かせる為というか、国の安全を守る為に遅くまで
仕事をしているので妻の安眠を妨げなくないと言えばいいとし、
それともオリヴィアの夢を見て勃起する夫のことを妻に知られて
追い出されたとでも言うか?と告げる。
メリーはG8にはいつ出発するのかと問うと、国を守る為には
そんなに早くに国を離れる訳にはいかないと語る。
ハックは断酒会の集いでベッキーから声を掛けられる。
人工甘味料でコーヒーを飲むハックに対してベッキーは、それ
をラッドに与えると最初は元気になるが、血を吐いて死ぬのを
見ていることを語る。6ヶ月間の断酒おめでとうと言われるハック
に対して、貴方はウィスキーのようだが私はコカインだと言われる。
アビーとデビッドは性的関係に及んでいた。
今回は最後だというアビーだが、デビッドは既に7回は聞いた言葉
だという。デビッドはアビーの部屋のベッドの居心地の悪さを
告げると、今度はあなたの家に行こうと告げる。しかしその話題を
はぐらかすようにして母親からの電話だという。デビッドの元に
アリッサからの電話で、彼女はクインの彼氏だったジェシーの
通話記録を調べるとの連絡だった。
オリヴィアの元に、エディソンを指示する有権者の夫婦が助けを
求めにやってくる。二人は娘が写る最後のVTRを見せる。
ジェニーが学校から写してきたVTRであり、これが娘を見た最期
だという。4日前/18日の日曜日の映像とのこと。キャンパスの
礼拝が済むといつもは電話があるのに、月曜日になっても電話が
ならなかったのだという。それを聞いたオリヴィアは、全国メディア
に取り上げてもらい探させようと語る。どの家庭でも娘を持つ家庭
では起こるべき事件という切り口で伝えれば3億人がジェニーを
探してくれるだろうとのこと。取りあえず彼女が純真に写っている
インパクトのある写真を用意して欲しいとし、全国紙の一面に
載せると語る。
ハンソンとクイン。
ハンソンは新聞社の友人から「ベルトを外した政治家」という
サイトの存在を聞いたとしてクインに知っているかを尋ねる。
政治家とネタことをブログに書いている女性がいること。
しかし週に一度は必ず更新されるのになかなか更新が行われて
いないという。ジェニー・ナイストロームは、オリヴィアが
探している人物であろう事を告げ、何者かがタレコミしたもの
なのか。ジェニーはアバズレだった。
ブログの更新が止まっていること。17日の土曜日から止まって
いるが、これからジェニーバッシングが始まる事を告げる。
案の上マスコミもペインズ大に通うジェニーが娼婦のように街を
徘徊して有権者と寝まくっているという報道をし始める。
ブログを読めば手がかりが見つかるとしてオリヴィアは分析
するよう告げる。
火曜日はソーラーのロビイストと関係。木曜日はサウスカロラ
イナ州の政治家が持っているフラットへ行っていること。マー
ケットが近くに有り、コカインとかオリーブオイルが買える
場所だという。キャピトルヒルのイースタンマーケットがある
ことをアビーは伝える。
テレビの報道は更にジェニーに不利なようにして、セックス、
ドラッグ、アルコールを19歳の少女が飲み歩いていたということを
語る。
ジェニーの目撃情報を募るが、アルバカーキー空港で似ている
人を見かけたという人が出てくるが関係無いと分かる。
テレビではどんな育て方をすればこんな子供に育つのかとして
両親をバッシングするようになる。
木曜日はセイントエクスで飲んだ後、ザグリルでディナー、
そしてランドルフのフラットで二次会が行われていること。
金曜日はカジノに行き、その後高級ホテルのエグゼグティブスイート
でコカイン・シャンパンの夜会が行われていた。肝心の土曜日の
情報はどうか?とすると、リハビリ施設に入院しているのか?と
疑う中、ニューポートの病院でジェニーと似た人が意識不明の
状態で運ばれて来たとの連絡が入る。その写真をFAXで送るという。
しかしオリヴィアは別口から情報を得て一人で現場に行く。
すると女性の遺体が車道脇の側溝で見つかり、鑑識から遺体の
足首に十字架のアンクレットはついているか尋ねると、付いていた
為にジェニーだと分かる。
携帯電話は発見されず、犯人が捨てたであろうこと。国務省主催
の「全世界」というパーティーに出席していることをブログに
アップしようとしていたことをハックは突き止める。しかし19歳
がそんなところに参加出来るのかというアビーに対してオリヴィア
はパーティーでのアビーの行動を調べるよう告げ、クインとハリ
ソンには検視局から情報を掴んで欲しいと頼む。
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エディソンが上院情報委員会から追い出されて倫理委員で取り調べ
を受けることになり、エディソンはオリヴィアに助けを求める。
そんな状況の中、エディソンは彼の知人であるナイストローム家
を紹介し、彼らの娘・ジェニーが失踪していることを告げ解決を
求める。
ベインズ大に通う19歳の敬虔な信奉者だとして両親も認識していた
が、実は調べていくウチに彼女は都会の喧噪によって、遊び人と
化した姿が有る事を知る。マスコミには純真無垢な女性が失踪した
ことをアピールした手前、世間からの反射的反応も強く、彼女が
書いていたプログには、娼婦のように街を徘徊して有力者とセッ
クスし、ドラッグ、アルコールに溺れていたことを示す記載がある
事を知る。事態を収拾する為にオリヴィアは動き出すが・・・
前回のエピソードがあまりに大事だったので、今回は逆にあっさり
とした印象の有るエピソードだった。
このくらいのエピソードの方がドラマとしては見やすいものがある
けど、それだとオリヴィアほどの人物が必要なのか否かの問題にも
関わってくるし、そもそも初期の段階(失踪人捜索)に於いては
フィクサーの役割なのかどうかさえよく分からない。マスコミ対応
に関しては流石だなと思うし、そういうところは彼女らしい役割
なんでしょうが、やはり捜査官との繋がりみたいなものは欲しい
気がする。いや捜査官との繋がりは有るので、オリヴィアは誰よりも
先にジェニーの遺体現場に駆けつけられたのか。
この手のケースの場合、初期の段階から関わるのではなく、寧ろ
形勢が不利な状況の中からオリヴィアを介入させることの方が
能力的には誇示出来る気がするね。
相変わらずオリヴィアとフィッツは煮え切らない態度を見せている。
「自分たちは何処に向かっているのか」
オリヴィアはアビーに対して「前に進むのよ!」と大きな声で語る
のとは逆に自らのことでは足踏みしている姿が有る。
しかしフィッツからは「前進しよう」と言われた際の切なそうな
オリヴィアの姿には、優秀なフィクサーとしての顔はまるで存在
しない。
さて事件は、女子大生の失踪事件だった。
そんな事件の報道に対してマスコミや世論が如何に無責任なものなのか。
当初は同情する顔として公表したものの、すぐに今度は彼女の行動
を抓るような発言をする。そして殺された被害者であり、犯人が
外交特権に守られている特権階級だと見るや、自由社会のリーダー
ならばそんな特権を破れないのかという形で非難の視線が向けられる。
人は感情によって揺り動かされるなと思うと、フィクサーは人の
心理を突くことの上手な心理学者みたいなものなのかな。
犯人はフェラーリ社製・458スパイダーに乗る要人であり、外交特権
を持つアレクサンダー・ラヴィッチというクルキスタン大使館の
文化交流担当官だったこと。
すぐに病院に連れて行けば助かったという検視官からの見解を
聞かされると、今回の被害者にも同情出来るところが有るけど、
所詮は他人だとする冷静さを持つとやはり遊び人と化してしまった
彼女自身の自制心の問題だというところに気が付いてしまうもの
なのかも。
都会は魔物ということを地で表したような事件となってしまった。
オリヴィア自身が語る様に
「ああ言う子たちはみんな世界を変える気でこの街に来る。
気が付くと男と関わってそんな志も失う」
として、エディソンとの会話を通して、自分の事情(オリヴィアと
フィッツの関係)を示唆しているような印象も有った。
一連の流れの中で、メリーとオリヴィアが手を組むシーンが有り、
その意外性に思わずフィッツが笑ってしまうところなど一番この
ドラマに於ける特徴を表している場面だった。
「狡猾な政治ゲームは彼女たちの勝ちだ」。
最初からフィッツが勝っていたことなんて有るのかと小一時間な
感じだけど、そんな女性たちを魅惑してしまったこと自体がフィッツ
の強みなのかな。
外交特権に守られているだけでなく犯人の場合、東スーダンとの外交
問題に於ける戦争が起きた際に、アメリカを含めた連合国軍が
クルキスタン国の上空を飛ぶことや燃料補給の前線基地となる可能性
が有る為に容易な圧力をかけられない事情があるようだ。
この東スーダンの案件は随分と複数話に渡ってエピソードに利用され
るものだね。
問題はオリヴィアのスタッフの中に彼女に対する不信感がどれだけ
募っているのかということ。アビーはその最先端にいる人物だけど、
それ以外の人の反応がどうなのか気になるよね。
ハリソンの事情はかつてライバルによって調べられた際にさらりと
語られていたことが有ったけど、インサイダー取引で8年の刑に処され
るところをオリヴィアによって助けられたというもの。
「まっとうな理由からヤバイことをするならばオレは彼女に付き合う。」
「感謝するしかない」
ということで忠誠心を見せていた。
ハリーは相変わらず「殺人」を「アルコール中毒」として語る姿が
有り、再び芽生えてしまった暗殺者としての楽しみを通して、
何処まで信用出来る人物なのかこの先不透明感をあらわにした感じだ。
問題はアビーがデビッドとの性的関係を及んだことで情報が筒抜け
になるのかと思いきや、勘の鋭い彼女はデビッドが自分に近づいて来た
意図に関してその性格的なものなのか、彼の家を探る流れが有った
こと。デビッドがしていることを知っても尚デビッドとの関係を
続けようとする意図の中には、疎外感・孤独感・不信感を感じるが
為に偏りを見せているのか。それとも二重スパイのような形で
デビッドと寄り添っていくのか。
「オズワルドは単独犯、911はテロ攻撃、エイズは病気でペンタゴン
が作った生物兵器じゃない。陰謀って言葉は大袈裟だと思う。」
そんなアビーの台詞の後に集まる人たちの怪しい事(笑)
オリヴィアが懇親にしている最高裁判事ヴェルナ・ソーントンが
ガンで化学治療を受けている事実も驚いたけど、ラストの会合の中
に彼女の姿が有った。
爆破事件は石油王ホリスの子会社でソフトウェア会社だったこと。
フィッツの知らないところで政権を支える資金源としての
ホリスの存在感が露わにされているけど、一連の行動の中にどれ
だけ倫理的に正しいと思えるものが含まれているのか。
しかしラストの暗殺はハックがやったんですかね。
相当凄腕だと思う。大統領が影で取引して現地で暗殺させたのかなと
思ったけどフィッツにその能力はないか。
●使用された曲
・Scandal End Theme
Composed by Chad Fischer
・Get On The Good Foot by James Brown
・Jungle Boogie by Kool & The Gang
オリヴィア・ポープ (Kerry Washington) フィクサー、”リヴィー”
ハリソン・ライト (Columbus Short) 弁護士
アビー・ウェラン (Darby Stanchfield) 調査担当
リンジー・ドワイヤー/クイン・パーキンス (Katie Lowes) 弁護士
ハック (Guillermo Diaz) 技術担当・元CIA
サイラス・ビーン (Jeff Perry) 大統領補佐官
フィッツジェラルド・グラント(Tony Goldwyn) 大統領
ディヴィッド・ローゼン (Joshua Malina) 連邦検事補
メリー・グラント (Bellamy Young) 大統領夫人、ジェリー、カレンの母
ホリス・ドイル (Gregg Henry) 石油王、フィッツ支持
アリッサ (Brenda Song) デビッドの秘書
エディソン・デービス (Norm Lewis) 上院議員
ジャネット・ナイストローム (Eve Gordon) 母
ピーター・ナイストローム (Todd Waring) 父
ジェニー・ナイストローム (Darian Lopez) 19歳、ペインズ大学生
キンバリー・ミッチェル (Wendy Davis) テレビ司会者
ノア・エリット (Steven W. Bailey)
ベッキー・フリン (Susan 断酒会とハックと知り合う
— (Joe Holt) Defense Secretary
メアリー (Kate McGregor-Stewart) ホワイトハウススタッフ、公共広告の撮影中に・・
ビル・サンドストロム (William Charles Mitchell) 警察長官
ブルック・フォスター (Kristin Carey)
— (Meghan Maureen McDonough) Older Female Reporter
— (Ajay Vidure) Young Male Reporter
— (Liz Loza) Young Female Reporter
— (Jack Guzman) Secret Service Agent
アレクサンダー・ラヴィッチ (Creighton James) 41歳、クルキスタン大使館
— (VyVy Nguyen) Hostess
パティ (Bobbin Bergstrom)
— (Steve Geiger) Slick Lawyer
ウラジミール (Jeb Phillips) Friend of Alexander Lavich