第3話 聖人クロード Leaps of Faith
脚本/April Blair
Laurie McCarthy
監督/Charles Biname
【これまでのあらすじ】
シャルルはボクにはフランス国王は無理だと語る。
リーザはシャルルは全ての責任を放棄していると非難する。
誰がこの国を導くのか?大法官もイングランドに捕まえられ
ているという。リーザはクロードの事を”可哀想”だとして
結婚相手も探してない状態だという。クロードはまだ喪中だ
からよと語る。キーラ(Sara Garcia)の元にLadyレノックス
(Nola Augustson)がやってくると息子のダーンリー
(Will Kemp)は何処かと尋ねる。どうしてこんな危険な情事
を続けるのかと問う。息子が王位を狙えるようエリザベスに
抵抗してきたのよとし、何者にも邪魔はさせないと語る。
肝心のダーンリーはエリザベスに対してボクには愛して居る
人が居るがその相手は婚約していて有力者のホワイト卿だ
とし破棄させてくれたらメアリーとは遭わないと約束する。
ギデオンはナルシスに対して船を用意したのでローラの子を
連れてフランスに戻れと語る。メアリーはジョン・ノックス
(Jonathan Goad)が若い娘・エミリー・ノックス
(Claire Hunter)と結婚していることを知りジェームズに
親しくなるよう告げる。ジョンの妻を誘惑しろというのか?
というが、彼の手紙が読めるし情報が手に入ると語るメアリー。
■ストーリー
・スコットランド
「好きになってしまうとどんな結婚も気にならないようだ。」
そうメアリーに語るのはデンマークの王子・ヌグヌス
(Kyle Gatehouse)。メアリーはスコットランドへの愛も同じ
だというが、彼はスコットランドだけを念頭に入れて言った
つもりだと相変わらず”デンマーク”大好きの人だった。
港まどの水路はちょっと安全さに欠け穏やかでは無かったと
欠点を突く。メアリーは思わず彼と共に”デンマークが良い”
とハモって語る。いつか私もデンマークをこの目で見てみたい
と語る。
ジェームズはエミリーの元にいくとソバに居て良いかと尋ね
る。神の意志だとし聖書の勉強のお手伝いですからと語る。
本来ならば夫の方が適任ですがというが・・
メアリーはジェームズに彼女と上手くいっているかと尋ねる。
あなたに無垢で優しい人を騙すのは気が引けるという。
近づけばジョンの秘密を手に入れやすいこと。
反乱の計画、仲間の情報など・・私だってデンマークの偉そ
うな王子の相手は嫌よと。人を欺くのも仕事。求婚者をもて
なしているという噂を広めてデーンリー卿を慌てさせたいのか
とジェームズ。ダーンリーのイングランドの王位継承権は
母親も望んでいること。彼と結婚して世継ぎを産めばエリザ
ベスによる【統治の正当性】は揺らぐという。ダーンリーも
それは分かって居る。【王女が彼を恐れていると思うのか?】
というジェームズ。あの一族は有力だしエリザベスでも移動
の自由は奪えない。メアリーはそれなのにまだ来ない理由は
何なのかと問う。
●イングランド
ダーンリーは母・レノックスに対して恋に落ちたのだとし
理解出来ないだろうがキーラとは結婚する。他は駄目だと。
例え女王でも・・・。立派な人なんでしょうと。でもキーラ
と結婚すれば後悔する。今ではなく5年後、10年後に・・
「国王になれたのに」と。今でもなれる保障はないとし
キーラの方は一刻を争う。メアリーからの手紙は熱心で本気
だったことを気持ちを確かめたいのでしょうと。あまり長く
待たせられないとし一度遭うだけで良いという母。
キーラはメアリーの結婚なんてどうでも良いでしょとダーン
リーに告げる。ボクは家族から野心のない変人だと思われて
いること。生活資金まで減らされるという。それが何なのか
というキーラ。私の家族はあなたが駄目だからホワイト卿に
嫁げと言っているのだという。エリザベスは何故早く金を
届けないのか?
メアリーとの結婚に反対だと分かっただけでも有りがたいとし
一緒になろうという。添い遂げると約束する。女王は動いて
くれている。次に会う約束だとしブラックフライヤー橋で遭お
うという。ボクが指輪を手にするまでそれをキーラが持って
いて欲しいという。ボクはきみのもの。母やメアリーには今回
の訪問で得られるものはない。でも会いに行くのが勤めなんだ
と語る。
●フランス
ナルシスとジョンが戻ってくる。カトリーヌはジョンを
見て大きくなったわねとしフランソワに見せた勝ったという。
ナルシスにも無事に連れて帰ってくれたことを感謝するカト
リーヌ。親しくなったみたいねというと、親を亡くして一時は
天涯孤独だったという。今後はあなたの庇護を受けて欲しい
という。フランソワやローラの為、あの子の義理の父だと。
人生に関わってあげてというがナルシスは断る。ジョンの目は
ローラそっくりで見ていられないのだという。帰国交渉を
頼んだのに・・というナルシス。私は努力したがシャルルが
全く役に立たない状態だと語る。そこでスペインに支援を頼ん
だとリーザが語り出す。見返りにフランスの大法官を彼らが
選んだ人物に変えろと。カトリーヌは彼女はリーザで私の娘
だと紹介する。威張り散らして夫のスペインのフェリペ王
の代理気取り。国王がリーザに夢中なのだという。スペイン
がフランスの内政に干渉していること。最終的には王位に
就こうとしているのだと。ナルシスに大変な試練を乗り越えた
のは知って居るが戦闘態勢に入って一緒に戦って欲しいと
いうカトリーヌ。
■感想
三者三様、三竦みの状態ではなくイングランド対スコットラ
ンド、フランス対スペインって感じの状況になって来ました
ね。
(自らの)愛に生きるか、それとも国の為、国民の為に生きる
かの選択を何れのシーンでも描かれている。
最早政略結婚が当たり前だし権力を持つためには、時に
ウソも必要だとされるけど、その化かし合いは果たして誰に
利益をもたらすのか。
カトリーヌを筆頭にしたヴァロワ家は特に異常を極めている
感じ。
イングランドでもエリザベスの母親が目の前で処刑され、
エリザベス自身は姉に幽閉されていたことがあるだけに
周りは信頼が出来なくなっている。
今のエリザベスも警戒心が異常に強いのだけど、シャルルは
目の前で友人を生きたまま焼き殺されておかしくなっている。
なんとか国王として自覚させようとして年相応に興味を持た
せる作戦に出るようだ。
しかし一番の謎は、フェリペ王はリーザを心酔しているみたい
だけど、この女性の何処が良いのかまるで分からない(笑)
もの凄く老け顔しているよね。演じているAnastasia Phillips
さんはカナダのトロント産まれの様だ。
■スコットランドサイド
メアリーはダーンリーを待っているがな手紙を出してから
時間が経過してもなかなか来る気配が無い。
もちろんイングランドでダーンリーがエリザベスに条件を
出していることなど知らない訳だけど、上手い形でエリザベス
の計画は先日のホワイト卿への婚約解消の為の大金を盗まれて
金は渡っていなかった。その為に婚約解消されておらず、
ダーンリーは母親から一度遭うだけで良いとしてスコットラ
ンドにつれて行かれる。
スコットランドではメアリーはデンマークのマグヌス王子が
婚約者候補として来ていた。先日はイングランドで問題を
起こしたマグヌス王子はスコットランドでもやっぱり同じ。
スコットランドではメアリー以外の動きとしてジェームズを
ノックスの妻・エミリーに近づける作戦。
エミリーは何かジョンとの間で悪巧みを企てているのかと
思ったけど純真無垢な人のようだ。グリアからも彼女を誘惑
するのは辞めて欲しいとのこと。彼女は信仰心が強くて
献身的な人物。まるで今のクロード状態だね。
ギデオンがエリザベスに自分が結婚してメアリーの王位を
抜けさせれば血を流さず解決出来ることを告げる。
ギデオンはその提案をメアリーにしにスコットランドに行って
その夜は湖の見える場所でライトアップされたムーディな
場所で体の関係を持っていた。
そして何よりもスコットランドの貴族・市民に強制されて
王冠を奪われたことではないことを証明する為に街の酒場
で一緒になって踊り仲良くする姿を見せる。
そこにダーンリーがやってきて、既に自分がいる必要は無さ
そうだと悟り帰ろうとする。
誰もがメアリーにファイナルアンサー?的な答えを求めて
ファイナル!を唱えたけど、その先がまだ有った(笑)
レノックスからエリザベスがしようとしていることの現実
を聞かされて、ケントのサンダウン城は牢獄のようにして
いることを言われる。
またレノックスは予めキーラにも手紙を偽装して息子が
いけないことを画策してホワイト卿に婚約させた。
愛だけでは上に立つ国王・王女はやってはいけないことが
提示されて、益々エリザベスとの対決が近づいていくようだ。
■フランスサイド
フランスは今一番面倒なことになっているな。
特に一番悪いのはカトリーヌがこれまで行ってきた負の遺産
だと思うんだけどね。
リーザのカトリーヌに対する怒りは想像を絶するものがある
けれど、かつてクロードがグレていた時にはそんな感じだっ
た。そして現在シャルルがおかしくなり始めて、リーザを
含めたスペインの勢力を押しのけることが出来るのかが
問題となっている。
まずスペインのリーザが求めてきたのは大法官の座。
ただ正直スペインってこの流れの中で何かしたのか?
彼女は支援したとか言っていたけど、何かした形跡がない。
ナルシスは自ら逃げてきたのよということで話はなかった
ことにしようとした。しかしリーザはロサレス枢機卿を
フランスの大法官にしようとしていた。
枢機卿を追い返すために彼女は召使いに命じて痛風を悪化
させる毒を飲ませようとする。すると痛風どころか失明
の危機に遭うロサレス枢機卿。
「スペインの公平さと慈悲に溢れている異端審問にはみんな
震え上がった」(Catherine)
「お母様も震えてて。必ず証拠を掴む・私を騙そうとした
お返しに破滅させてやるわ!」(Leeza)
しかしミサでクロードがレイスへの祈りを捧げているのと
同時にロサレスが祈って居るところに居合わせて、ちょうど
彼の目が見えるようになったことで「神の声を聞いた」と
言い出す始末。「聖人」扱いされて、クロードはそれに便乗
することになる。
リーザは使用人と寝た女としたけれど、マグダラのマリアの
様だと枢機卿からは称された。
聖人としての意見としてクロードはロサレス枢機卿を
追い返すことに成功したが、リーザは外で医者では治せない
難病の病気の患者が礼拝堂の外であなたに助けを求めに来て
いるとして感染する可能性を示唆して妹を脅した。取りあえず
リーザはここに居残ることになるのかな。
またシャルルの件では若い男児ということも有り、女性の
ビアンカを国王の愛人としてあてがおうとする。全ては
ナルシスのアイデアだったけどね。ただシャルルは忘れない
ように手にしていたものは人骨。そしてビアンカはその後
何処かにつれて行き失踪してしまう。父親のシモン卿が
カトリーヌの元に助けを求めてやってくるが果たしてシャルル
は何をしてしまったのか。
■イングランドサイド
残念ながらホワイト卿への金を奪われたことで婚約は今すぐ
出来なくなった。ダーンリーを止めることが出来ない中で、
彼は母に言われてスコットランドへ。
ギデオンが一つエリザベスにアイデアを出す。
自分がメアリーと結婚し、王位を捨てさせる変わりにイング
ランドで賓客扱いで住まわせるという。
しかし後にその作戦が失敗した後にギデオンはエリザベスに
ケントのサンダウン城はどんなところかを知ってしまい
事実上の牢獄のように改修されている事を知る。
結局エリザベスは誰も信用出来ずメアリーが生きて居る限り
は戦いが終わることはないと思っている様子。
牢獄には”守る”為に押し込んでおこうとしたようだ。
■使用された曲
・Reign End Credits Theme
Written by Trevor Morris
・
■出演者
Queenメアリー・スチュアート (Adelaide Kane) スコットランド女王
Queenキャサリーン・デ・メディチ (Megan Follows) カトリーヌ王妃、イタリア系
Queenエリザベス1世 (Rachel Skarsten) イングランド女王、庶子
Baronセバスチャン・デ・ポワティエ (Torrance Coombs) “バッシュ” フランソワの異母兄。庶子
グリア・カッスルロイ (Jenessa Grant) SC。娼婦の館主
Lord ステファン・ナルシス (Craig Parker) コンデと国王に会う父
Princess クロード・ヴァロワ (Rose Williams) 王妃、カトリーナの娘
Lord ギデオン・ブラックバーン (Ben Geurens) 幽閉、大使へ
Earl ジェームズ・スチュワート (Dan Jeannotte) スコットランドの庶子
ジョン・ノックス (Jonathan Goad) 牧師、ジェームズと協力
King シャルルIX (Spencer Macpherson) フランソワの弟
Lord ダーンリー/ヘンリー・スチュワート (Will Kemp) 王位継承権有り
Queen リーザ (Anastasia Phillips) フェリペの妻、クロードの姉
Lady レノックス (Nola Augustson) ダーンリーの母
Prince ドン・カルロス (Mark Ghanime) スペインの王子
キーラ (Sara Garcia) ダーンリーと情事、ホワイト卿と婚約
エミリー・ノックス (Claire Hunter) ジョンの妻
(Lawrence Cotton) フランス人医師
(Jordan Imray) 使用人
Prince マグヌス (Kyle Gatehouse) デンマークの王子
ロサレス枢機卿 (Neil Foster) スペイン側
ビアンカ (Sofia Banzhaf) シモン卿の娘、シャルルと関係?
(Aaron Chartrand) メッセンジャー
(Stephen Vincelli) スペインのアドバイザー
Lordシモン (Geoffrey Whynot) フランス貴族
パトリス (Amanda Lisman) カトリーヌのアドバイザー
(Carrie Beale) スコットランド貴族 / スコットランドの農民
(Adam Crew) イギリス諮問機関議員