第6話 危ない相棒 Cool Boys
脚本/Alexi Hawley
監督/Paul Holahan
【ストーリー】
武装したものたちが建物へと近づく。エスポは仲間のSWATに
対して覚悟していけ、相手はヤバイ連中だと語る。
隊長(Charles Remley III)は室内にいる男に「動くな手を
あげろ」と言うと、そこにいたのはリックとスローター刑事
(Adam Baldwin)が居た。スローターはもっと大勢で来いよ
と語る。
*** 今朝 ***
マーサはリックに元気かと問う。リックはケイトの居ない生活
にはウンザリだという。マーサは、「ケイトは今人生の縁に
居る、若い頃に味わった喪失感は彼女を変えた。その事を今
自覚し始めている」と語りアドバイスさせて欲しいという
母にリックは断る。しかしマーサは私も本を書くことにした
のだとしタイトルは「マーサのお節介な助言」。あなたの
エージェントも大賛成してくれたという。彼女を信じなさい
とし時間が解決してくれるというマーサ。距離を置くのが
今のあなたに一番だとしケイトが2、3日町に居ないのはちょ
うど良いので気晴らしでもしなさいと言われる。
TVキャスター(Diane Mizota)は「ニューヨークで一番安全
だと呼ばれるブースタワーに侵入・窃盗事件が発生」した
ことを報道する。ビルの持ち主は大富豪のロナルド・ブース
(Phil Reeves)。今のところ何を盗まれたのかは公表してい
ないとのこと。
・キャッスル探偵社
店番をしていたアレクシスの元に男が現れる。アレクシスを
見ると大きくなったなと告げ、おれはリックのダチの
スローターだと語る。アナタが来ていることを父に伝えてく
るとして隣の部屋に行くアレクシス。
アレクシスはリックに緊急事態だとしてスローターが来た
ことを語る。一体何の用事なのか?何年か前(S4-21)に
リックは6回くらい死なせかけられた人物だという。リックは
追い返してくるから大丈夫だと告げる。しかしそんな彼から
ビジネスの話があるという。それを耳にしたマーサは前回
あなたとビジネスをしてこの子は一ヶ月も抗不安薬を飲むハメ
になったのだという。マーサの心配は分かるが今回は危険は
ないという。ミッドタウンのブースタワーで起きた窃盗事件を
捜査しているのだという。手伝って欲しいとすると、アレク
シスはちょうどその事件のニュースをテレビで目にしていた
ことも有り興味を持つ。誰かが鉄壁の警報システムを
破って窃盗をした。盗まれたのは大事なマイクロチップ。
俺の頭手背はついていけないとし、そこでリック(シャーロッ
ク)の力が借りたいという。君は窃盗課じゃないだろうという
と、ギャング捜査は飽きたのだとし今は違うタイプのクズを
追いかけているという。リックは今はスケジュール的に無理
なんだと語ると、それならば仕方が無いとし、本のネタになり
そうな話が有ったことを語る。「カルテルの殺し屋集団を
3日も下水道で追って検挙した大捕物だ」と。リックはそれを
聞くと誘惑に負けて捜査に加わることになる。
まずは知り合いのヴィクター・リー(Mickey Cassidy)に逢いに
行こうという。
・現場
ラニはエスポとライアンに被害者はヴィクター・リー、30歳
男性、ナイフで首を刺し、死因は失血死。殺されたのは夕べ
の22時から深夜2時までの間。ライアンはヴィクターが誰に
電話したのか通話記録を調べるという。エスポは顔にアザが
有ると語るとラニは犯行時刻よりも前に出来たもので殴られた
のだろうと。24時間以内のものだと語る。凶器からは指紋が
拭き取られていること。ライアンは最後の電話が誰だと
思うかと問うと、エスポはライアンの携帯かと思い”お前の
お袋だと言わせたい?”と尋ねる。しかし記録を見てスローター
だと知る。
ちょうどその時スローターが現場へ現れる。後ろからはリック
が付いてきた為に意外な組み合わせだなとエスポ。
ライアンは何故最後にヴィクターと電話したのかを問うと、
彼は情報屋だったとし犯罪歴はないが治安の悪い地域で育ち
バーガー店をやっていたから周りにいる悪党からしょっちゅう
犯罪の自慢話を聞かされていたので役立ったという。
電話の用件は?というと、俺の担当捜査を手伝わせていたと
いうスローター。そのせいで殺されたのかもなとライアン。
ヴィクターは君以外にも情報提供をしていたのか?と問うが
それはないとしでも誰かに逢うと言っていたという。
これは俺たちの担当だとしてライアンたちは捜査に出しゃば
らないように釘を刺すが、元々は俺たちが捜査していたと
いうスローターに、それなら情報は逐一報告するのが条件だ
という。もちろん俺たちはチームだからなとスローター。
■事件
ニューヨークで最新のセキュリティシステムほ誇っていた
ブースタワーが何者かによって侵入されマイクロチップを
奪われる。ケイトが出張でニューヨークに居ない中、リック
は空しさを感じていたが、スローターからブースタワーの件
で力を借りたいと言われ色々とミステリー小説に使えそうな
ネタの提供を条件に手伝うことになる。安全だというが、
リックは過去にも彼に関わり死にそうになっていたことが
有ったのだった。
■感想
今回は珍しくケイトが一度も画面に登場しなかった。
そしてドラマは結論を見せた後に24時間前に遡って捜査で
何が有ったのかを探っていく。
S4-21に出て来たスローター刑事が再度登場。
S4の時はリックがちょうど「氷のヒート」を執筆していた
時で、ニッキーヒートネタに行き詰まっていた時に自分から
スローターと捜査をしてみたいと言って加わりギャング課
の彼と同行して、危険は無いと言いつつ相当危険なところに
足を踏み入れて危ないことをさせられるという流れが
有った。
もうゴメンだと思っていた所、またしても今回登場してきた
スローター刑事。
「CHUCK」「The Last Ship」でお馴染みのAdam Baldwinが
演じている訳だけど、性格的には「CHUCK」でのジョン・
ケイシー役っぽい荒っぽさと圧倒的な強さを兼ね備えている。
この人と居るとまず殺される気がしない。9mm弾くらいは
この人余裕で弾き返そうだし(笑)
また何と言ってもネタばれしてしまうが主犯役には
「The CLOSER」でガブリエル巡査部長役のCorey Reynoldsが
演じている。
リックとしてはケイトに突き放されている(と感じている)中
で、どうすればまた元の関係に戻れるのかを考えて居るが、
ケイトとしても危険な相手と敵対している為に巻き込みたく
はない。そのすれ違いはなかなか埋まらない訳だけど、
今回はアドバイザーと称してマーサが冒頭で語っていたが、
一番アドバイスを送ってくれたのが実はスローターだったと
いうのも皮肉なものだ。
スローター刑事のように大胆に他人巻き込んでしまうのも一興
だけど、この人の場合相手を死なせないという自信がありそ
うだしね。このままだと正直リックの方が疲れて別れを
切り出しそうな感じも受ける。
今回は色々とテーマは存在していたが、「仲間」「信用」
が全てだったのかな。
スローターとリックの間には信用はないが不思議な関係で
結ばれている。
リックにとってはエスポとライアンは仲間であり信用する
為にも全ての捜査情報を彼らに話さなければならないのに
それをすることは無かったことで、またしても信頼関係が
揺らぎそうな所も有る。
リックとスローターのミュージカルでのタイミングを測る
ような攻撃。まさかスローターが学生時代にミュージカルを
専攻して結婚・離婚までしているのだから驚き。そして
その相手はニューヨークシティオペラ団員で「ラ・ボエーム」
を歌うマデレーン・コーディ。
「この事を話したら脾臓を引きちぎって鼻の穴に突っ込むぞ」
「君の歌う姿が思いアカンでちっとも怖くない」
またそんなスローターの趣味は料理で意外と美味いとされて
いた。
■捜査上出てくる重要人物
セキュリティが最強に厳重なビルをハッキングして侵入し
てしまう程の天才が盗んだものとは何なのか。
このドラマではリックもスローターもカタチ有るものでは
なく”愛情”とか”パートナー”、そして”信用”などが奪われ
失われたことになるが、ドラマでも実際に盗んだものは
そのテクニックを披露しようとしてアピールした18歳の青年
であり、金目当ての悪賢い者が便乗して悪を働いたことに
なる。
・殺されたヴィクター
窃盗事件のビル近くに車を駐めた防犯カメラの映像が映って
いた。
ただヴィクターには別の面が有り恵まれない16歳の子、ルイス
・プリンスを指導している。高校を4度も退学した知能指数190
の男。
そんなルイスを保護していたのはメンター運営会を経営する
マーク・ウェスト。
・デヴィッド・レイシー
クリントを締め上げるとレイシーの名前が出てくる。
チップはヴィクターとルイスが盗んだがそれは宣伝の為で
レイシーは高額品の窃盗団故にタチが悪い。
スローターは大したことがない感じで語るも、ギャング課で
働いていた彼だからこそなのか。
■科学捜査
このドラマ、あんまり科学捜査らしい捜査が無くなってしま
った。トリーの変わりにヘイリーとかヴィクラムが調査して
いるんだけど・・
凶器の指紋からはスローターの指紋が出て来た。
■シャーロックは誰か!?
今回冒頭ではシャーロックはリックだとしていたけれど
以下の流れから本物のシャーロックはルイスだとする
スローターの発言が有る。
ルイスは逮捕される前にリックとスローターに対して連絡を
取って接触してきた。凄い事にスローターの情報を暗号生成機
で解読し社会保障番号を盗み、そこからカード履歴や銀行の
明細を調べ、別れた妻の行動も把握していて、スローター
たちが別れた妻のマディの元に居ることを推理して掴んだ。
しかし会話中に彼は居なくなり、拉致されたと思われる。
最後の画像を見て今度はリックが洞察力から推理を始める。
倉庫の中だと言っていたこと。壁を写すと”キケン薫蒸”
と書かれていたことから害虫駆除会社の通知であり請け負っ
た会社名が書かれている。
■結論
二段オチのようになっていた。ルイスを拉致したのはレイシー
たちで間違い無い。踏み込んで助けようとしたところ、一人
ではなく沢山のギャング連中がいた。絶体絶命の中、突然
リックとスローターが歌を歌う。
タイミングを見計らっていたみたいだけど、流石にあの
場面で虚を突いても勝てると思えなかった。
>>Coolより引用。
「Boy, boy, crazy boy, get cool, boy. Got a rocket in
your pocket. Keep coolie cool, boy」(by Castle)
「Don’t get hot ‘Cause man, you got some high times
ahead…」(by Slaughter)
レイシーたちはここで逮捕され、冒頭でのシーンに戻ることに
なり本題に入る。
盗まれたものがチップではあるが、それ以外にロナルト・ブー
スが懸念していたものは、ケイマン諸島に税金逃れで隠して
あるオフショア口座の5千万ドルの金。ウェストは当時ブース
の会社の会計事務をしていたが首になり、人生を破滅させられ
たと逆恨みして相手から盗み取った。
みんなルイスには同情していた。
上手いこと根回しさせてスローターが面倒をみるみたいだが・・
■その他
・鍵を盗むリック
エスポたちに逮捕連行される容疑者を阻止する為にエスポから
鍵を盗んで投げた。返したのはリックの車の鍵だった為に
みんなからエスポたちは笑われるハメになる。
・お前はガジェット警部か?
リックが前回使った机の中から飛び出して来た銃を手にして
相手と立場を逆転しようとしたがスローターに銃を奪われて
この言葉を使われた。
・ブッチとサンダンスだ
スローターはリックに自分達の関係を説明していた。
しかしリックは映画ではこの二人は死ぬんだぞと語る。
■使用された曲
・Castle Theme Song
Written by Robert Duncan
・Cool by Nathan Fillion and Adam Baldwin
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
キャサリン(ケイト)・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ヴィクトリア・ゲイツ (Penny Johnson Jerald) 主任・警部
ヘイリー・シプトン (Toks Olagundoye) フリーのセキュリティ
イーサン・スローター (Adam Baldwin) ギャング課刑事
マーク・ウェスト (Corey Reynolds) メンター運営会、元金融
ルイス・プリンス (Brett DelBuono) 天才少年
ロナルド・ブース (Phil Reeves) ブースタワー所有
クリント (Wade Allain-Marcus) 天才少年
ドーン (Kerry Barker) ヴィクターの元恋人
ブライアン・トゥルッコ (Al Carabello) ハイテク機器盗品業社
エディ (Lawrence Wayne Curry) レイシーの子分
デヴィッド・レイシー (Brian Gaskill) 高価な品を狙う窃盗団
(Diane Mizota) TVアンカー
(Charles Remley III) ESU Leader
ヴィクラム・シン (Sunkrish Bala) 捜査分析官
(James Bannon) 声優
ヴィクター・リー (Mickey Cassidy) 被害者
マデレーン・コーディ “マディ” スローターの元妻