キャッスル/ミステリー作家のNY事件簿 Castle
シーズン8
http://dlife.disney.co.jp/program/drama/castle_s8.html
第10話 正義の弁護人 Witness for the Prosecution
脚本/Terence Paul Winter
Stephanie Hicks
監督/Bill Roe
【ストーリー】
●9月14日の夜
・マスターズ家
リックはチャリティパーティーに招待される。
そこでリックの書いた”疾走のヒート”の朗読を本人が行うこと
となった。
宴も酣、トイレに行こうとしたリックだがロイド・ビーク
マン (Jonathan Bray)が先に入っていた為に別のを使って
くれと言われる。
使用人に話を聞くと二階にもあるというので階段を上っていくと
ニーナ・オキーフ (Clare Grant)とセイディ・ビークマ
ン (Darlene Vogel)が争っていくのを目撃する。ニーナが
セイディを殺したとしてリックは急いで救急車を呼ぶよう
つげると、彼女を捕まえようとするがニーナが二階の窓から
バスケットゴールを伝って敷地外へと逃げるのをただ見守る
しかなかった。
●5ヶ月後
・キャッスル家
リックはセイディ殺害事件の目撃者として検察側の証言を
することになっていた゜
「愛嬌は大事だがやり過ぎはダメ。殺人事件の裁判の証人なの
だから・・」
「愛嬌を見せれば証言に自信があると思われるがやりすぎだと
寧ろ胡散臭く見える」。
というアドバイスをケイトから受ける。
「今まで証言させないのはそんな嫉妬からなのか?」
というリックに対して彼女は語る。
「初めて法廷での証言は誰でも緊張するもの」
しかしリックは被告の弁護士スタン・ノヴァクは大したことが
無いという
「注意力がお留守のスタンなのか?」
「反対尋問もまともに出来ない人だ」
としてケイトも彼を知っていた。
「君に勇姿を見て欲しかった」というリックだが、
彼女も法廷に行くので見られるという。
表向き別居しているのに大丈夫なのか?
あの【セイディ・ビークマンが殺された大事件】であり、
彼女はイラク戦争当時、現場から伝えてた功績は世間に称えら
れていること。その後もニュースサイト”ビークマンリポート”を
立ち上げて活躍したこと。
「警部としては12分署担当の事件の裁判に行かない方が
おかしい」
という彼女は今回は法廷で傍聴することを語る。
リックは秘密の合図を使って裁判中にもコッソリ愛して居ると
伝え合おうと提案する。
これが俺の愛して居るのサインだとして”鼻をいじる”が
凄くロマンチックねと皮肉る彼女。
ケイトはヴィクラムに逢ってから法廷に行く事を告げる。
・秘密基地
ケイトはヴィクラムと秘密基地で逢う。
弁護士のケイレブ・ブラウン(Kristoffer Polaha)とロクサ
ットについて何か分かったか?と尋ねるが、収穫はないという
ヴィクラム。この公選弁護士はスーパーヴィラン/Supervillan
(悪役の意味)で弱点が見つからないとのこと。
しかし必ず何か有るハズ。
ヴィクラムは”シーシー”と調べた事を告げる。
シーシーとは彼の使用しているパソコンにつけられた名前。
ケイトはパソコンに女の名前を付けているのかとして、
白い目で見る。
「私は人生を取り戻したい」としあなたもパソコンと
いちゃつかずに人生を取り戻し、何としてでもケイレブの
弱点を突き止めるのだと語る。
・法廷
検事のマーカス(Christopher B. Duncan)はこんなに簡単
に勝てそうな案件は始めてだという。被告人はケータリングの
仕事で行った家で物を盗んで捕まったことがあること。
それを考慮すれば今回も盗んでいる所を見つけられて殺したの
だろうというマーカス。
しかし決定的な証拠が無かった。
「君という重要な目撃証人が居る」という。
向こうは司法取引に応じるべきだったんだと。リックは
見たままを話せば良いという。ニーナ・オキーフが殺害した
ということ。
・遺族と再会するリック。
セイディの夫のロイド・ビークマン (Jonathan Bray)と
娘のアニー・ビークマン (Anna Grace Barlow)。
まだ辛くて立ち直れそうにないという夫。
妻は2年もイラクにいて無事だったのにパーティーで殺される
なんてやりきれないとロイド。
・法廷
マーカスは傍聴席のケイトに挨拶する。
ラニによるとデートを誘ったと噂があるというとマーカスは
逆だという。ラニがボクを誘ったのだという。
ブラウンがニーナの元へやってくると今回はボクが弁護する
ことになったと挨拶する。
・廷吏(Jeff Elam)がやってくる
この法廷の判事はグロリア・ウォルコット(Denise Dowse)だ
として開廷する。
ケイレブに対してノヴァクはどうしたのかと問うと、奥さんが
早産で病院に運ばれたのでそれに同行して行ったのだという。
陪審員を呼ぶとまずはロジャー・マスターズの証言から始まる。
・ロジャーは証言する。
セイディは思いやりがあり心が広い人で20年来の親友だった
こと。彼女が記者の頃、私がカメラマンとして組んでいたと
いうロジャー。セイディが殺されたのはロジャーの自宅でしょ
というと、妻と開いたパーティー中に被告人が殺されたのだ
という。
・ラニが証言する。
暖炉の火掻き棒が胸郭に刺さっていて、大動脈を損傷し
出血死した事を語る。傷の状態からすると5分から10分は
生きて居ただろうとし相当苦しんだハズだという。
エスポは彼女は逃げたとしライアンはグランドセントラル駅
で被告人を捕まえたこと。
「自供はしていない」というエスポ。
彼女は「弁護士と話したい」と言っただけだという。
・リックを目撃証人として召喚される
マーカスがリックに質問する。仕事は推理小説家で民間の
捜査官として6年間NY市警の12分署の殺人課に協力していた
こと。経験があったのでリアリティがあるとし小説を書いた
という。「5ヶ月前の9月14日の夜、あなたはマスターズ夫妻の
家に何故いたのか?」と問われると、リックはジョアンナが
慈善オークションでニッキーヒートシリーズの最新刊の朗読会
の権利を得たのでそれを行ったのだと語る。
(回想)
りっくがパーティー会場であるマスターズ家にいくとジョアンナ
から大歓迎を受ける。小説のファンであり、リック自身も素敵
だと語る。そして夫のロジャーを紹介される。
更にそこでセイディとその夫のロイド、そしてその娘のアニー
を紹介される。
・被告側弁護士ケイレブからの質問
目撃した人物を確認した後に、リックに対する「記憶喪失の過去」
について深く追求してくる。
【2014年5月12日に謎の集団に誘拐されて8週間後に発見された】
という過去。まだ記憶が欠落しているのではないかと指摘される。
■事件
慈善パーティーに参加したリックは、二階の部屋で有名な
ジャーナリストのセイディが、コソ泥のニーナによって殺害
される。リックが見たのはセイディの上に馬乗りになっていた
ニーナがナイフを突き立てている姿だが、リックの目撃証言以外
の証拠がなく、更に楽勝だと思われていた法廷では、公選弁護人
のスタンではなく敏腕の弁護士・ケイレブ・ブラウンが代理人
として現れる。彼はかつてリックがロクサットによって誘拐
された際に記憶喪失に有った部分に付け込んで目撃証言者と
しての信頼性を失わせようとしてくる。
■感想
久しぶりの視聴なので多くの大事なことを忘れている気がする。
各シナリオ間に多くの繋がりはなくとも、それでもロクサットと
いう組織の流れは長い事存在していた懸案事項であり、
シーズンを跨いで結構な上流階級、有権者との繋がりが
あることが判明している。
このシーズンが最後だという事を勘案すれば決着がつく限りは、
その辺を忘れてしまうとドラマ視聴のテンションもかなり低く
なる。
ぶっちゃけこのシーズンはそれがテーマであり、
「BONES」でのペラント的存在設定を拝借し、どこに居るとも
分からない恐怖感との闘いが行われる。本人だけでなく家族に
被害が及ぶというのは一番卑怯な手法で、現在ウクライナに
侵略しているロシアの常とう手段なのかも知れない。。
なんと言っても今回は「Major Crimes」のように優秀な弁護士
フィリップ・ストローのような男・ケイレブ・ブラウンが
ロクサットに関わっているのではないかとして全力で証拠を
潰しにかかって来ており、資産家との繋がりも不透明な中での
内容だ。ストローほどに恐怖のオーラは無いけどね。
詳細な流れをよく覚えていない。
そういう意味では記憶喪失にあったとされるリックの状況に
似ているといえば似ているか(*_*
意外と法廷でのやりとりというのはこのドラマでは珍しい。
頭の良い弁護士が敵側に回るという状況で尚且つ証拠が目撃証言
だけである。ただそれはリックが殺害したという事実にも
繋がらないので安心と言えば安心なのか。
ドラマのテーマはもちろん目撃なのだが、目撃した一瞬の
出来事の中にはただの写真の一コマでしかなく、その中には
人生も見えなければ、一連の流れの事情が分かるはずもない。
■被告側弁護士の攻勢・利点
ドラマでは”目撃証言”に対する信憑性が疑われる。
リック自身が新作の作品の中でそのことに言及していて、法廷
で朗読・確認を求められる。
「警察には常識が必要。普段ならば信頼できる目撃者でも
トラウマに捕らわれていると事件の衝撃で細部を混同する
(思い込みで話す)」
・2015年2月2日のリックの証言
ウェストチェスターのニーリー刑事に証言したことが引き合い
に出される。
「エヴァ・ホイットフィールドが夫・コールに殺害されるの
を目撃した。」
実際には夫が殺害したわけではなかった。
S7-E13 危険な浮気調査より
・以前リックは殺人犯に仕立て上げられた
3XKという連続殺人犯がリックに復讐した事件。
S3-E6 3XKで起きた事件をS7-E14、E15で
S3-E6
https://dramatimez.sakura.ne.jp/blog/?p=3028
S7-E15
https://dramatimez.sakura.ne.jp/blog/?p=6918
・被害者のニーナ・オキーフは即死ではない
5分から10分は生きていた。その為に被告人がただ現場に駆け
付けただけの可能性を指摘される。
「小説と違って都合よく事実は変えられない」
この瞬間状況は完全に逆転した。
■再捜査。時間猶予は次の法廷まで
休廷したものの16時間以内に新しい証拠が必要になる。
一連の捜査をしている内にどんどんリックの中で
ニーナが殺害の実行犯ではないのではないかという疑惑が
頭の中を支配し始める。
ケイトは殺人の手がかりではなく犯行後に注目すべきだと
して捜査方針を決める。
収監後に同房者に話している可能性。犯行を誰かに話した
りはしていないかどうか。
・同房者のブリジット(Aline Elasmar)
相手から取引次第でニーナがクロだという証拠を話す
という。毎週40ドルを8週間求める。
ニーナは無口な子で”秘密”を知られるのを恐れていた。
ニーナが話したのは彼氏か同級生か。
・犯行前夜のアリバイ
バーにいたことがカードの使用履歴から判明する。
隣のホテルの防犯カメラ映像。
ニーナとセイディ(不倫)の姿が映っていた。
二人は同性愛パートナーだった?
・マスターズ家
セイディの不倫について夫妻から話を聞く。
不倫の話と共に逃走した際に利用したバスケットゴール
が動かされている。本来はあの位置にあり、逃げる前に
仕掛けたのではないか。
この行動から事件は衝動的ではなく計画的犯行であることが
分かる。
しかしこの一連の行動をマーカスは深く追求しようとは
しない。
・被告人のニーナと話したい
被告人に何とかして会いたい。
そこでリックも勾留されるよう工作する。
判事室に入り逮捕されようとするが市長と知り合いのリック
は見逃されそうになる。ハドソン大学の判事を馬鹿にする
ことでそれも何とか叶う。
・ニーナと拘置所でお隣
リックが拘置されるが、こういうシーンは稀にあるけど、
隣に配置されるというのは不自然じゃないか。
事件に関してニーナは殺害を否定し助けようとしていたこと
を語る。基本的に窃盗犯は殺害はしないと言われているけど
虚言癖の可能性は否定できない。
ニーナによると彼女は堂々とセイディと会いたかったが
彼女がそれを否定。彼女はバイセクシャルのようで過去には
男性との間でも関係してばれている。
当日のパーティーでは夫ロジャーのグラスを盗むよう言わ
れている。
ロジャーのグラスを盗んでセイディに渡すと、彼女は
二階へ行った。その後に殺害されたという。弁護士には
話したが最初の弁護士はろくに話を聞いてくれなかった
とのこと。
■もうすぐだ
グラスを盗むという行為は何を意味するのか。
ロジャーのDNAを採取する為なのか。
娘のアニーが誰の子なのかを確かめようとしていたのか。
ロジャーの元に行くとジョアンナと共に寛いでいた。
法廷が再開されるのは近い。
「人間の頭は空間を補完してしまう」
「不倫を知って関係のもつれだと決めつけてしまった」
ロジャーにセイディとの浮気したであろうことを語ると
妻が激怒。しかしDNAの件を語ると妻は逆に怒りが収まる。
ロジャーは不妊症であること。
しかしグラスを盗む理由はDNAがあるはずで、残すところ
犯人に仕立て上げる為の工作など、指紋の採取に有ることは
間違いない。
上手く話をつけると、壁に掛けてある絵画の裏の金庫の存在
が明らかになり、令状なしに開ける為には妻に許可を得ること
に有った。
新作に登場させるというという取引で中を開けさせる。
中にはテープが入っていた。
CIAがイラク中にばらまいた金(10億ドル)を見つけた時の
映像。セイディがその金を盗み独り占めしようとしたことが
判明する。
ロジャーにはアリバイがある。
■終劇
元々は現場で見たことですべての可能性を否定してしまった
ところに始まっている。。
目撃証言しかないにも関わらず、ドラマでは足取り
捜査一つ行っていない。5ヶ月の時間が有ったのに・・だ。
そして浮気の縺れから事件が発生したのではないかとされた
中盤での先入観。
その後は法廷にノープランで乗り込むという無謀さが少々
不自然にも思える内容となった。
最後は「閃き」と「タイミング」ということに集約される。
閃きはリックのスキルの一つにも組み込まれている感じだし
タイミングは、不自然だと思えるところをすべて洗い出すべき
だった。
リックがトイレに行こうとすると使用中だった。
バスケットコートが都合よく動かされていた。
犯人は逃げずに一階のトイレにいた。
父のロイドは地下でマリファナを吸っていたと証言していた
が実際にはトイレにいた。それを娘が目撃している。
結果として犯罪はイラク戦争の資金をめぐり取材をしていた
セイディがその金(10億ドル以上)を着服していた事実がある。
金をめぐって醜い争いが有ったようだ。彼女は指紋を使っ
てロイドの金庫を開けようとしていた。そこには当時取材して
いた際に見つけた大金が映ったテープが入っている。
■その他
・リックが誘拐されていた時期
2014年5月12日から8週間。
・エスポも裁判でやらかした過去が有る
被告人に蹴られたと証言したが、被告人は75歳の車椅子の老婆
のルシンダ。
今でも被告人に出し抜いたといわれている様だ。
・正義にこだわる性格?
ロクサットと関係が有りそうな弁護士のケイレブ・ブラウンは
今回のことで依頼人のことを熱心に弁護していた。
■使用された曲
・Castle Theme Song
Written by Robert Duncan
・Better Days by Sofia Pettersson
・Jazz and Cocktails by Bill Gordon
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
キャサリン(ケイト)・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ヴィクトリア・ゲイツ (Penny Johnson Jerald) 主任・警部
ヘイリー・シプトン (Toks Olagundoye) フリーのセキュリティ
ケイレブ・ブラウン (Kristoffer Polaha) やり手弁護士
ヴィクラム・シン (Sunkrish Bala) 捜査官、ケイトとタッグ
マーカス・ウェラー (Christopher B. Duncan) 検事
グロリア・ウォルコット (Denise Dowse) 判事
ロジャー・マスターズ (Tuc Watkins) パーティー主催者、元カメラマン
ジョアンナ・マスターズ (Kassie Wesley DePaiva) 妻、リックの小説好き
ニーナ・オキーフ (Clare Grant) ケータリング、殺人罪被告
ブリジット・ダンタナ (Aline Elasmar) 囚人、ニーナと同房
ロイド・ビークマン (Jonathan Bray) セイディの夫
セイディ・ビークマン (Darlene Vogel) 被害者、ジャーナリスト
アニー・ビークマン (Anna Grace Barlow) 娘
レジー (Jeff Elam) 廷吏
(Nicola Lambo) 州裁判所役員