第2話 地獄めぐり Burn
脚本/Janine Sherman Barrois
監督/Karen Gaviola
【STORY】
ガルシアは撃たれて病院に運ばれたリードに大丈夫かと問う。
リードは凄く疲れたことを告げる。看護師のM・ムーア
(実はグレッグ・ベイラー (Potsch Boyd))がリードに注射
しようとする。注射は一時間前に打ったとするが彼は術後の
抗生物質だと語る。リードはカルベニシリン?と問うと僕には
ベータセクタム系にはアレルギーがあるとして駄目だと語る。
しかしそれでも辞めようとはしない看護師。無理矢理チュー
ブを抜くと男の腰に銃を所持している事が分かる。咄嗟に
ガルシアが発砲。リードは命の恩人だとしてガルシアに
告げるが・・・
【STORY】
司祭(Carlos E. Campos)は祈る。そこはボールドリッジの
警務誌を。囚人に会うリード。モーガンは死刑の立会人
席に座っていた。立会人たちは一斉に囚人を殺せと連呼する。
かぶっていた布を取ると死刑囚はなんとガルシアだった。
ガルシアは夢の内容をホッチに告げると夜通しうなされて
いることを語る。皆さんは慣れているかも知れないが私には
耐えられないという。どうしても行きたいことを告げると
ホッチはケヴィン・リンチ (Nicholas Brendon)に代わりに
来てもらうのでゆっくり休んだ方が良いとして許可される。
ガルシアはホッチの優しさに触れ理解のある上司だとして
感動する。
モーガンはオフィスから出てきたガルシアにどうだったか?
と問うと、「是非テキサスに行ってこい」って言われたと
語る。正確には「ゆっくり休め」だったが・・ガルシア
は「イカレている」と言われることを覚悟していたので
驚いたという。しかしモーガンがガルシアをイカレている
だろうという。お前とリードを殺そうとした男に会いにいく
になてイカレているとしか思えないという。しかし彼女は
私は死刑は望んでいないという。グレッグ・ベイラー
(Potsch Boyd)は殺人犯だとし正当な判決だという。しかし
ガルシアは終身刑で良いという。死刑によって殺した人が
生き返る訳ではないのだから・・と。州知事にFBIの便せん
で手紙を書いたり、電話したが聞いてはもらえなかった
という。それはヤツが罪を認め審理を放棄し上訴もしなかっ
たからだと。おびただしい数の殺人を認めているという。
今更判決は覆らないとするモーガンに対して、死刑なのは
望んでいないのを伝えにとにかく会いたいのだという。サム
にはこんな話は出来ないとガルシア。だがこればかりは
理解ではないというモーガンはヤツは人殺しのクソやろう
だとし、殺されそうになったのに何でそこまでするのか?
という。
ブリーフィング待ち。
ロッシはガルシアとモーガンはどうしたのか?と問う。
また痴話げんかか?というとモーガンがやってきて聞こえて
ますよと語る。ガルシアは暫く休みを取るという。JJは
大丈夫なのか?と問い、ケイトは昨日私と食べたブリート
のせいか?と問う。ホッチは代わりに今回はケヴィンに
彼女の代わりを務めてもらうという。
ケヴィンは事件の概要を語る。
ワシントン州・シアトルで35歳と40歳の男の人が相次いで
殺されたこと。手口は一致せず。一人目の被害者の
ダン・チェン (Christopher Chen)は首を絞められて道ばた
に捨てられていたという。二人目の被害者ジョー・ヘイズ
リーは車ではねられたのだという。リードは絞殺は被害者
とつながりがある場合が多いという。文字通り自分の手に
かけて殺したかったという点で。JJは人を車ではねて殺す
のは逆に心理的には距離を感じさせるものだという。
ケイトは同一犯の根拠は何かと尋ねるとホッチは被害者
たちの発見場所が近く、口の中に切り傷があるという。
しかしモーガンは人種が違うとし単独犯じゃなく二人組なの
かもと。JJは或いは集団。ケイトは無秩序型だと語る。
モーガンは或いはどんな殺し方がしっくり来るか調べている
段階かもと。スピード・フリーク・キラーズみたいだと。
急いでシアトルに行くぞとホッチ。
・シアトル
若いジャスティンの声(Austin Chandra)が頭の中で繰り返し
語られる。「ここに入りし者すべて希望をすてろ」。
マイクはここはどういう場所だと語る。ジャスティン(C.S. Lee)
は彼を風呂の中で溺死させようとするが出て来た為にハンマー
で頭を殴る。
・移動中の飛行機
ダン・チェンは2人の子持ちで、ジョー・ヘイズリーは独身だ
というホッチ。ダンは医者だしジョーは建築業だというケイト。
住んでいる世界が全然違うと言うJJ。ジョーが患者だったり、
ダンがジョーに仕事を依頼したら接点にはなり得るというモー
ガン。でも実際にその繋がりはないというケヴィン。
殺し方を大きく変えた理由は?とリード。衝動的に変えたなら
若くて経験も浅いとモーガン。でもあんまり若いと最後まで
やり遂げられないと思うというケイト。
そんな話し合いの中ケヴィンから3人目の被害者が出たと連絡が
入る。発見は2人目から6.5kmの距離。オーロラ通りに捨てられ
ていて口に同じような切り傷があるという。2人目の拉致現場
に近いというリード。犯行が加速しているとロッシ。
ロッシとケイトは拉致現場、モーガンとリードは検視局、
俺とJJで遺族に逢うと語る。
リードとガルシアはどうしたのか?とモーガンに尋ねるケイト。
詳しい話は二人になってからなと。
■テキサス州・シエラブランカ
ガルシアは刑務所前で待つシャニース(Ambrit Millhouse)
に声を掛けられ彼氏に会う為に来たのかと問われる。それを
否定するが花柄のストッキングを履いていることを指摘され
る。色々と訳が有る事を告げるとウチの人は元旦那の元恋人
で武装強盗で入っているという。でも運転しただけで人は殺
していないという。面会が今日で良かったとし明日は死刑が
あるから・と。
■ワシントン州・シアトル警察署
サックス刑事(Chris Devlin)の元にいくホッチとJJが面会
する。
■Incident
ガルシアは先日のリードを助ける過程で殺人鬼のグレッグ・
ベイラーを発砲したことに後悔の念を抱いていた。しかし
グレッグは亡くなった訳では無く、その後裁判になり無条件
で全ての罪を認め殺人罪で死刑判決となる。
そんなガルシアはグレッグと会う為にBAUでの仕事を休み
一人テキサスの彼の元を尋ねる。
一方でBAUはシアトルで発生している奇妙な連続事件を調べる。
共通する唯一の接点は「口の中の傷」だけだが、よく調べて
いくと遺体の口の中にはローマ数字で番号が書かれていた為に
殺した順番・人数が書かれているものと推察。
発見された遺体からは3と4の文字が書かれていたことからも
前には2人の人物が殺されているのではないかとされる。
■Impression
サブタイトルは「地獄めぐり」。そのタイトルから真っ先に
思い出すのは大分県の観光地かレトロゲーム好きの私は
アクションゲームかな。タイトーのゲームに坊主がボールを
投げて地獄を巡る「地獄めぐり」というゲームが有った。
日本の伝奇なのか中国の伝奇か分からないけど、その影響が
強いもの。
正直この事件をダンテの「神曲」だと分かる所が凄い。
数字と殺し方を見ただけで大体どういう傾向の殺人鬼か
分かって居たのではないか。
毎度の事だけど殺人鬼の殺人のスパンは加速しているという。
減速しているパターンは無いのか(笑)
大抵加速したり殺人の始まりが有る訳だけど、結局何だった
のかな。犯人は自分には罪があると思い、神曲に習って
犯行を行うことで手口を予想するというよりも、シアトル
でダンテの「神曲」に拘った人物を探ろうとする。
何が違うのかよく分からないが映画「Se7en」に於ける7つの
大罪みたいな感じのエピソードだったな。
全ての罪は父親の虐待にあるのかも知れないが、母親を亡く
しているので父親が狂ってしまった理由はその辺にあるのか
な。そして父親に虐待されていた犯人は別人格が出来上がっ
ていたのか、それとも兄のトッドを自殺で殺されたと思って
父親に復讐しようとしていたのか。
今回のガルシアの流れは全くの無関係なシナリオかと
思っていたが、実際には「罪と罰」の如く、犯した罪に対して
罰を受ける死刑囚との僅かな繋がりを持たせていた。
ガルシアにとってはその行為は自分に癒しを求めたもの
なのか。それとも自分が結果的に捕まえる手立てをお膳立て
したようなのでそれに対して罪悪感を抱いてしまったのか。
ケイトが先日BAUに入って早くもガルシアと仲良くなっている
様子。
「神曲」についてはロッシとリードが主に説明している姿が
有ったけど、流石に一般の人ならば上述した様に少ないヒント
でそこに持ち込むのは難しい。新しく入ったケイトはどの程度
理解していたのかなぁ。
■被害者
The Inferno by Dante Alighieri
「地獄の六穴」を再現しているという。
1) スティーブ・オリバー Limbo (辺獄)・・ガスによる窒息
2) カイル・ダーン Lust (愛欲者の地獄)・・感電死
3) ダン・チェン Gluttony (貪食者の地獄)・・泥まみれ絞殺
4) ジョー・ヘイズリー Greed (貪欲者の地獄)・・車ではねる
5) マイク・リッチモンド Warth (憤怒者の地獄)・・溺死
6) ライアン Heresy (異端者の地獄)・・棺の中
7) コノリー(父) Violence (暴力者の地獄)
8) Fraud (悪意者の地獄)
9) Treachery (裏切者の地獄)
■検視官
シアトルの検死官のアンソニー・レイノルズ (Steven Hack)
が今回は解剖しその検視を行った。
3人共頭に打撲傷が有り最初に気絶させられたが抵抗されて
殴ったのではないかとされる。薬物はDNAは検出されずに
全く調べようもない。
ただ三人共に上あごに記号のようなものが刻まれているという。
そこでリードが遺体のアゴの下に付着するローマ数字を
見つける。
ただこの流れは冒頭から既に「口の中の傷」が共通点として
あるからこそ同じ犯人による犯行だということで捜査が開始
されているからね。
更に最初の被害者がダン・チェンだと思われていたがローマ
数字のお陰で、それ以前に2人の被害者がいることが分かる。
ケヴィンに似た様な犯罪手口の事件がないかを調べてもらう。
■プロファイル
・犯人は30歳から40歳の男。犯行は父親的な存在に対して
の復讐、あるいは罰 (H)
・手口はダンテが描いた「9つの地獄」の再現 (RO)
・ダンテの「新曲」の第一部として「地獄篇」を書いた(RO)
・そこには9つの圏(わ)からなる地獄の罪人たちのそれぞれの
罰が描かれている(RO)
・最初の地獄は「神を受け入れなかった者」、霧に包まれ
何も見えずに苦悩している。吸わされたガスが霧の代わり(KA)
・2つ目の地獄に行くのは「肉欲に溺れた者」、恐ろしい雷雨
に苦しめられる。(JJ)
・3つ目は「大食の地獄」。罪人は泥の中でのたうち回る(M)
・4人目は車にはねられる。4つ目の地獄と一致。
・5つ目は「怒りに飲まれたもの」が沼に沈むが5人目の被害者
は溺死(JJ)
・6つ目の地獄は「異端者」が墓穴で焼かれる。
6人目の被害者の様に残る3つも恐ろしい罰です。
・犯人は地獄を6つ目まで銃に再現し被害者に番号をふってる(H)
・だが被害者はそれぞれに当てはまる罪は犯していない。
残忍を傷つけた父の象徴(M)
・「神曲」では詩人ウェルギリウスが「9つの地獄を巡れば
天国へ行ける」と語って導く。この犯人も誰かと旅をしている
つもりかも(R)
・犯人にとってのウェルギリウスは恐らく共に虐待を受けた
兄弟。
・犯人は忍耐強く学者肌だと思われる(H)
・被害者の後を付け子供厳しく接しているのを見た人を頃合
いを見計らい殺害。残る3つの地獄を再現して復讐を果たそう
とする。
■ミスリード
プロファイルを発表後に、確実に犯人は「地獄篇」を愛読
して文章の一つを書いている筈だとロッシが告げた。その
為にネット上に書き込みしている人を疑う。一週間だけで
80人以上いる。高校生は除外であり宿題レベルのものでは
ないとすると、5人に絞られた。そして犯人の安全圏にいる
地理的ブロファイルで導き出された1人はネイサン・チョウ。
ピュージェット大学の学生。
学校の爆破を考えていたのか。
しかしFBIが大学の寮への踏み込んだことでネイサンは捕まる
がJJとモーガンが彼から話を聞くと矛盾した答えが有った
為に彼は該当者ではないことが判明する。
彼の室内には「The Inferno by Dante Alighieri」の本。
ただこの本が出版されたのは1986年。彼の年から考えれば
もっと新しいものではないかという。
その本の最後にJルーという人物からのメッセージが込めら
れて贈られていたものだと判明。その人物はなんと高校の
教師・ジャスティン・ルーだった。
■クローズド
ジャスティン・ルーのことを調べると、母親はガンで亡くなり
父・レイモンドはそこから荒れ始めた。トッドとジャスティン
を虐待するようになり、トッドは自殺してしまう。ただ
トッドは元々鬱病を患っていたことが分かる。
ダンテの「神曲」の「地獄篇」を考えた場合、必ず一緒に
旅をしたウェルギリウスが居る。
そのウェルギリウスは亡くなった兄のトッドでジャスティン
の中には冒頭から頭の中で言葉が聞こえていた。
■その他
・L.D.S.Kを撃ったリード
ベイラーを撃ったことによってガルシアがPTSDになっている
とした際に、リードはフィリップ・ダウドを撃った時に自分
もそのような状態になった事を告げる。ギデオンの言葉通り
後からダウドの生前の事、レンジャー時代、警察時代、
看護師時代のことが脳裏を過ぎり他の方法が無かったかを
模索していたという。結局リードはダウドが殺した被害者の
写真を壁に貼ることで回復することが出来ていた。
S1E6 「スナイパー L.D.S.K」(別サイトに飛びます)
https://itawind.web.fc2.com/kaigai/criminalminds/criminal106.htm
※シーズン4までは旧サイトの方で書いているのでそちらへ
どうぞ。(レスポンシブではないサイトです。)
https://itawind.web.fc2.com/kaigai/criminalminds/criminal.htm
・ガルシアは死刑に立ち会う
今回は珍しくガルシアとモーガンの意見が割れて喧嘩みたい
になる。ただ喧嘩って程ではなかったけど・・
何度もガルシアからモーガンに電話していたがまるで出なか
った。
その一回は「ベイビーだけどチョコムース?これ放置プレイ?」
まぁ二人の間だから良いけどシーズン9で職場のセクハラ講習で距離を置くって
話していなかったか?
最後に電話した時には色々と語った後に「あんたに傍にいて
もらいたい」と語っていた。
これはベイリーが死ぬ時に誰かに見守って欲しいと感じた様に
辛い時にはやっぱり誰かが傍に居て欲しいものなんだね。
そしてその期待に応えるのがモーガンって事で・・
もう二人は結婚しちゃえ!!
■MUSIC
・Criminal Minds Theme
Composed by Marc Fantini and Steffan Fantini
・The Gilded Hand by Radical Face
・Be My Baby by Linda Ronstadt
■CAST
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) BAU
ケイト・キャラハン (Jennifer Love Hewitt) S10新加入、大学教授
ジャスティン・ルー (C.S. Lee) 高校の国語教師
レイモンド・ルー (Ho-Kwan Tse) ジャスティンとトッドの父
若い頃のジャスティン・ルー (Austin Chandra) 母が
トッド・ルー (Philip Ellis) 長男、自殺
ケヴィン・リンチ (Nicholas Brendon) BAUの解析
グレッグ・ベイラー (Potsch Boyd) 殺人犯、死刑
サックス (Chris Devlin) シアトル警察・刑事
Mr.コンロリー (Al Coronel) 虫歯の息子を叱る
Mr.コンロリーの息子 (Justin Thomas Howell) 虫歯
ネイサン・チョウ (Jimmy O. Yang) ピョージェット大学学生
シャニース (Ambrit Millhouse) 刑務所に面会に行くガルシアと会話
エミリー・ヘイズリー (Vivian Kerr) ジョーの妹
Dr.アンソニー・レイノルズ (Steven Hack) 検視官
(Rick Deats) 司祭(夢の中)
(Tom Killam) 刑務所所長、最後に
(Carlos E. Campos) ボールドリッジの司祭
ダン・チェン (Christopher Chen) 35歳、被害者、医者、双子が居る
(Harrison Holzer) 高校生、ジャスティンにAを下さいと懇願
スティーブ・オリバー (Stephen Twardokus) 被害者
マイク・リッチモンド 被害者
Z.Adolphsen ダンテの地獄編の書き込みをした人
N.Demaio ダンテの地獄編の書き込みをした人
J.Mercurio ダンテの地獄編の書き込みをした人
J.VanOver ダンテの地獄編の書き込みをした人
N.CHOW ダンテの地獄編の書き込みをした人 = ネイサン・チョウ
ホセ ジョーの子、14歳